シックスセンスを求めて[16] 教会のクリスマス
── 若林健一 / kwaka1208 ──

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先週火曜日の配信で、デジクリでの誕生日告知がブームになっていることを知り、しかも二人同時に誕生日告知という奇跡を起こしてしまいました。

それにこじつけて、というつもりはありませんが、ちょうど一週間後にやってくる「クリスマス」も誕生日なので、IT系の話からはずれて、世間ではあまり知られていない教会のクリスマスの様子を、少し紹介したいと思います。


商業的なクリスマスは、10月末のハロウィンが終わった直後ぐらいから始まっていますが、家庭でクリスマスツリーを出すのは11月の終わりから12月の初めぐらいのところが多く、この頃からクリスマスって雰囲気になってきますね。

キリスト教の暦でも、降臨節(こうりんせつ)などと呼ばれる、キリストの誕生をを待つ期間があります。「アドベント」ともいい、クリスマスのカウントダウンを楽しむ「アドベントカレンダー」というのが有名ですね。「アドベントカレンダー」は、一日一枚ずつめくっていくとイラストやお菓子が出てくるものですが、教会では4本のろうそくを立て、日曜日ごとに点灯していきます。

そうして訪れた12月24日を「クリスマスイブ」といいますが、「イブ」とは「前夜」のことですので、正確には24日の日没からが「クリスマスイブ」、ということになります。

教会では24日の夜に礼拝を行い、聖書の中のキリスト誕生にまつわる部分を朗読したり、クリスマスキャロルを歌います。

クリスマスキャロルとは、キリストの誕生を祝う賛美歌のことで、有名なところでは「きよしこの夜」、「もろびとこぞりて」、「あらののはてに」などがあり、単に「キャロル」とも言います。

きよしこの夜
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もろびとこぞりて / あらののはてに
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クリスマスキャロル以外にも、賛美歌と知られていない有名な曲はたくさんあります。そのひとつ、「よろこべやたたえよや」は表彰式の時に使われる曲としておなじみですね。

よろこべやたたえよや
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クリスマスイブの礼拝を「キャンドルライトサービス」といい、出席者全員がろうそくを持ち、礼拝堂の明かりを消して行います。披露宴で新郎新婦が、テーブルのろうそくを灯してまわるのを「キャンドルライトサービス」といいますが、クリスマスイブの礼拝が本家です。

クリスマスイブの礼拝の後にも深夜の礼拝があり、25日の朝にも礼拝があります。24日の日没から25日の日没までがクリスマス、それから一週間後の1月1日がキリストの命名日で、この日にイエス・キリストという名前が与えられ、お祝いは続きます。

日本では、12月25日を過ぎたらクリスマスツリーを片付けないと、と思われる方もいらっしゃいますが、年明けまでクリスマスは続くので、クリスマスツリーを出していても全然構わないんです。

お寺に比べると、日本人にはなじみの薄い教会ですが、礼拝にはクリスチャン以外でも参加できますし、一般の方もたくさん来られます。賛美歌も、普段の礼拝で歌うものと違って有名な曲ばかりですし、歌詞を書いた紙が用意されていますので、とまどうことはないでしょう。

豪華な食事やパーティをするクリスマスもいいですが、キャンドルを持ってクリスマスキャロルを歌う夜は、クリスチャンでなくても感動的に感じられると思いますので、一度は教会で迎えるクリスマスイブを味わってみることを、おすすめしますよ。

【若林健一 / kwaka1208】 kwaka1208@pote2.net
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今回が年内最後の寄稿となりました。9月から参加させていただき、今回で16回目となりましたが、私なんかの書いたものが多くの方に配信されるのかと思うと、いまだに気が遠くなりそうで、目をつむって原稿メールの送信ボタンを押す日々です。

私個人としては、「人にやさしいIT」をテーマに、安心して使えるIT創出のアイデアとか、今あるものを有効に使うための実践的な内容を発信する活動をしていきたいと考えていますので、そういったテーマを軸に「面白いね!」と思っていただけるものをお届けできるよう頑張っていきます。

寄稿にあたって、お声がけいただいた濱村デスク、いつもご指導いただいている柴田編集長には深くお礼申しあげます。来年もどうぞよろしくお願い申しあげます。