武:こんばんは! 今年最初のデジクリチャットだよね。
山:こんばんは〜。そうやね、1月ですから。
武:明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします!
山:今さら言わんでもええんちゃうの。
武:デジクリ読者様とは今年お初だから、まあ新年の挨拶くらいしておいた方がいいかなあ、とw
山:そうすか。ま、2014年ですよ、2014年。毎年書き初めしてなかった? 今年はしたんですか?
武:はい。しました。
山:ほう、なんと書いた?
山:こんばんは〜。そうやね、1月ですから。
武:明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします!
山:今さら言わんでもええんちゃうの。
武:デジクリ読者様とは今年お初だから、まあ新年の挨拶くらいしておいた方がいいかなあ、とw
山:そうすか。ま、2014年ですよ、2014年。毎年書き初めしてなかった? 今年はしたんですか?
武:はい。しました。
山:ほう、なんと書いた?
武:えっと、ちょっと待って。なんて書いたか忘れた。書き初めの紙を探してくる。
山:忘れるんかい!
武:お待たせ! 「儲」「小宇宙」「天使」の三本です!
山:なんやそれ! バラバラやなw ってか「お題」みたいやな。この3つの単語で、小咄作って下さい、みたいなw
武:わはは! それでチャットする?
山:え〜出来た人、、はい、武さん!
武:できるか!
山:なんや、出来へんのかw
武:もう、酔っぱらっちっただよ!
山:なんでやねん!
武:呑んでるからに決まってるじゃないですか!
山:なんか最近酔っぱらうの早くないか……? えっと、そう言えばこないだ出張で富山行ってきてんけど。
武:ほい。
山:越後湯沢で特急に乗り換えなんだが、越後湯沢駅いい!
武:越後湯沢駅、降りたことあるかなあ、、?
山:「ぽんしゅ館」ってのがあって、おちょこ一杯百円で、100種類ぐらいの日本酒が飲める。
< http://www.ponshukan.com/drink/index.html
>
武:おちょこ一杯100円ってなんか高い気がするぞw
山:まあ高いっちゃ高いが。なんかいいんですよ。
武:いろんな種類のお酒は呑んでみたいな。
山:飲み比べると、ほんと違うから面白いよ。
武:へー! 違うんだ!
山:いや、そりゃそうやろ。でもね、飲み過ぎるしついつい買ってしまうんよねw 武さんにも一本買ってきました。
武:おお! それは嬉しい!「あさびらき」か?
山:「高千代」のからくち純米、日本酒度+19!
< http://www.takachiyo.co.jp/
>
武:めっさそそるwww
山:なんやろ、飲み比べてちょっとびっくりしたので買ってみた。好みあるやろうけど。
武:呑める日を楽しみにしております! ということで、今回は日本酒の「あさびらき」を紹介しました!
山:「高千代」じゃ!
武:あはは。では、そろそろ本題いきましょう。今回は「あさびらき」です!
山:「さわひらき」やないか! なんか都合良く日本酒の話をしてしまってはめられた感がある。。
武:奇遇ですね!
山:えー、オペラシティアートギャラリーです。
< http://www.operacity.jp/ag/exh160/
>
武:全然知らない人でした。知ってた?
山:飛行機の映像は、おそらくどっかで観てる。
武:へー。そういえばいつだっけ? オペラシティ行ったっけ閉まってたの。デジクリチャットに書いてなかったっけ?
山:ああ、閉まってたな。書いたんちゃう?
武:いつだっけか暑かったか寒かったかも思い出せないなあ。。あの後、ベルクに行ったんだよね。そこだけは覚えてる。
山:2月やね。でしょうがないから「デルヴォー」にしたんや。行こうとしたのはICCやけど。
< https://bn.dgcr.com/archives/20130220140200.html
>
武:約一年の時を経て、オペラシティーに舞い戻ってまいりました!! 奇跡の生還!
山:そないたいそうなことやないがな。
武:なんかね、オペラシティは苦手意識があってね、ようやく今回、苦手科目を克服した気分ですよw
山:へー、なんでやろな。
武:場所の空間感かなあ。。がらんとしてる感じとか、なんか寒くて。
山:ほう。僕はあそこのショップのgallery5でブックフェアとかさせてもらってたから、むしろ親近感あるな。
武:そうなんだ。ゆかりある場所ってことか。で、さわひらき、どうでした?
山:いきなりやなw
●メタファーではない
武:じゃあ、俺から言うよ。かなり長時間オペラシティに居た。全部ちゃんと観たんですよ。
山:映像やし、ちゃんと観ると長くなるな。僕は1時間は観ましたが、全部ちゃんとは観切れてはいない。
武:「ちゃんと観た」と言ったけど、観ながら寝てたんですけどね。
山:寝とるんやないかい!
武:いやあ、よかったなあ! オペラシティ出たら浄化された気がしたw
山:昼寝しに行ったんかw
武:すべての映像にちゃんと対峙したよ。そして全ての映像で寝た。いやあ嬉しい体験だったなあ。
山:ただの疲れたおっさんやないか! でもそれは、なんか気持ちよかったんやろうな。確かに夢っぽい映像やし。
武:時系列の展示だったよね?
山:そうでもない。
武:そうでもないのか! そうすると、面白いね。
山:なんで?
武:「モノ」から入って行ってそれらが抽象化されて行き、最後は宇宙に行く、という感じ。時系列じゃなくて展示の見せ方がそうだったのか。
山:そういうことやろな。
武:最初はフェティッシュなんだよね。アンモナイトの化石とか、メトロノームとか、歯車とか。そういう耽美と退廃の世界観みたいな。
山:なんかそこがね、、「いかにも」と感じた。
武:けどさ「いかにも趣味的」っていうほどでもないよね。
山:そうやねん、そこまでも行かないけど「いかにも」的なものを押さえる、みたいな。いや、嫌いじゃないねんけどね。ああいった「モノ」たちは。
武:澁澤龍彦的世界を薄くしてスタイリッシュにしたって感じなのかな。で、文学とゴシックの知的アプローチというより、直接副交感神経に訴える感覚アプローチ、というか、ね。
山:イントロダクションで「モノ」のドローイング、つまりイメージの源泉を観せて、そこから実際の映像作品、やはり「モノ」が主役的に出てくる作品があって、最後には外に出て行く、みたいな展示の構成はよくわかる。だけど、なんかあのドローイング好きになれない。
武:上手でしたからね。
山:うーん、上手くもなく、下手でもなく、、、
武:キテル感じではないってことか?
山:きっちり描いちゃって滲みがない、とでも言うのか。
武:なるほど。なんつうか、東京大学の駒場寮を思い出しちゃったな、一瞬。
< http://www.geocities.co.jp/Outdoors-River/5846/photos/ariten.html
>
< http://blog.goo.ne.jp/sekinema/c/88edd31ac612e647fcd91b1c60478669/14
>
山:ラジエーターがあったからちゃうのw
武:そうそう。古びた洋館、ラジエーター、古い窓、時間が正常に動かない感覚。そして狂気。
山:狂気は感じなかった。
武:ああ、狂気はないか。駒場寮がよぎったけど、確かに違うよね。さわひらきの表現は駒場寮のような政治的に拮抗した緊張感や無政府地帯と化した危険性はないし追い詰められたヒリヒリした感覚でもないし。安堵の世界だった。
山:ヒリヒリしてても安堵でも、それはどちらでもかまわんと思うんやけど、なんやろなあ、うーん、、あまりそそられなかった。
武:「足りない」って感じたの?
山:「足りない」ってことでもないんやと思う。全体的な空気感は分ったし。
武:シュールっぽくてフェティッシュな作品が抽象的になっていくという流れがなんか良かったな。「留まり続けている病気っぽさ」がなかったってことかな。
山:「展覧会」としての物語は、きっちりしてたんやと思います。気持ちよかったですよ。けど作品そのものには、さほどそそられなかった。
武:ふむ。エグさがないと感じたのかな?
山:なんやろう。最初ざっと観てね、これはメタファーなのかな、って思ったんですけど、どうもそうでもない。
武:なるほど。確かに。メタファーとして、きっちり暗喩として使ってるわけではないかもね。傘の作品とかどう? プラネタリウムみたいなヤツ。
山:ああ。あれは完成してない気がする、未完の良さも感じない。
武:そか。確かに作品の「芯」みたいなのは薄まった感じするよね。傘の装置とか図形化された映像とかのフレーミングに移行するのかな。抽象化してることは確かだよ。けどまあ確かに最初の木馬が揺れてるのとかの方が好きだな。寝たけど。
山:僕も別に嫌いじゃない、そそられはしないけど。でも全部アニメーションやった方がいいかも。その方が感じ出る。好みの問題やろうけど。
武:なるほど。
●領域でもない
山:あ、感じを出したい訳ではないんやな、きっと。でも感じが好きなんやろな、さわひらき。いまいちそそられなかったんは、他の映像作家と比べて観てしまうからなんやろか。鏡もわかるし面白いけど、現代美術あるある、「写り込み、使いがち」みたいに思てまう。
で、明るいところ行って、入り口でもらった資料観たんですが、「領域(テリトリー)」について考えるとある。で、もう一回全部観たんです。
武:はい。
山:領域について、なにも考えられなかったw
武:ああ。確かに! 「領域」がテーマだとは感じることは出来ないな。
山:なんかそれがね。僕がいろいろ分らんだけなんかな、とも思ってんけど。
武:「領域」という言葉に対する哲学じゃなくて、具体的な作品の舞台の範囲なんじゃね? 洗面台という舞台、部屋という舞台、屋内から突然星空になる舞台。「(領域)テリトリー」って言っちゃったらさ、掌握してないとならないじゃん。もうちょっと所有感がある、というか。
山:縄張りやな。
武:さわひらきって「縄張り意識」ないよ。
山:感じないね。
武:てことは領域(テリトリー)って言うタイトルは間違ってるなw
山:……タイトルとちゃうけどね。
武:哲学的な問いにはなってない。
山:いやね、木馬が動いてたり、部屋の中に飛行機飛んでたっていいんやけど、その映像がほんまに領域を考えることになるのかな? と。むしろ、それ、絵の方が良くないか? とか思ったんですよ。
武:ああなるほど、映像が絵的なんだ。だから良かったんだな俺は。寝たけどw 映像化させると寝てしまうような絵を俺は描きたい。
山:あともう一点。ほとんどの映像の中に、円があるんですね。それが回転している。これは作家的になんかあるんやろうと思ったんやけど、それを作品で言及して欲しかったってのはあるかな。円、レコード、うずまき、回転、、、領域ちゃうやんwみたいな。
武:「法則」とかね。
山:答えを出してくれ、ってわけではないねんけど、
武:非線形のなんらかしらもあるのかな。フラクタル。
山:なぜ回転なのか、回転はどこに向かっているのか、あるいは向かわないのか、その暗示は欲しかったかなあ。作家がどこかへ向かおうとしてるのはわかったとしても。
武:ああ、思考として抽象化してないじゃないか、と。あれはね、歯車は回ってればいいんですよ。回ってる様がぎこちなかったっりして、その動きに萌えたりしてればいいんです。「暗喩」じゃないんだよ。表現が答えなんだよ。
山:ん?
武:歯車が回ってるのは、歯車が回ってるだけなんだよ。そういうフェティッシュ。
山:そう言えば人が飛び跳ねながら円運動してる映像もあったなw
武:「シュールレアリスム」だとメタファーって深く考えてたんだろうけど、もっとあっさりしてるんですよ。だから展示の最後の作品は歯車とか出てないじゃないですか。
山:最後のってどんなんやったっけ。
武:月のドローイングだよね。
山:ああ。あれも回転やん。絵の方がわかる。
武:あれ、いったん月を全部鉛筆で描いてから消してるみたい。さわひらきって「モノ」に執着してるんじゃないんだよ。「モノ」が確実に何かを暗喩してるっていう作風じゃないんだよ。深読みしなくていいんだよw
●スケールとレイヤー
山:「回転」と「領域」って関係あるんかな?
武:中心から離れる程遠心力が強くなるから、回転の領域って離れる程、凄いってことだよ。離れ過ぎると飛んで行ってしまうけどな。
山:凄いってなんやw 重力が及ばなくなるのか。飛んでいってしまうと、どうなるんやろ。
武:領域の問題より、スケールの方が気になったけどね。
山:スケール?
武:木馬と月はスケールが違うけどレイヤーに分けて同じ映像にしてるとか、洗面所と森の木もスケールが違うけど、同じ映像に同居してる。部屋と飛行機もそうだよね。
山:スケールを歪めてる、ってことですか。
武:歪めているっていうか、違うスケールを同居させてる。部屋と飛行機は子どもの視点なんでしょうね。子どものようなスケールを無視した視点が同一映像でレイヤーに分けて共存している。
山:ほう。
武:「領域」というより、「レイヤー」は感じたよ。同居できないスケールのブツをレイヤーに分けて共存させる。
山:レイヤーというと、階層、ってことか。
武:それは子どもの頃は遊びでごく自然にやっていたことなんだよね。
山:頭ん中で空想的に、か。
武:そうですね。「空想」。空想を映像にしてるんじゃないのかな?
山:そうなんかな。じゃあ回転はなんやねんな、回転。そっちの方が気になるんよなー
武:回ってるって面白いじゃん。
山:面白い。自然と目がいくんやな。
武:じゃあなんで回転が面白いのか、それを説明してみよっか?
山:なんやそれw
●回転である
武:例えば「朝」ってあるじゃん。でさ、「昨日の朝」と「今日の朝」は実はまるで違うものなんですよ。
山:そうやな。
武:「今朝」はもう二度と訪れない唯一無二なんだよ。昨日の朝は昨日の朝、今朝は今朝。別のものに捉えるのが「象徴思考」。事象に対してひとつひとつ「コレナーニ?」と名前を見付けようとする思考。
山:ん? 名前をつけるのが象徴思考? それとも同じ朝を別の現象と感じるのが??
武:名前を付けるのが象徴思考なんです。で、象徴思考の段階では「昨日の朝」と「今朝」は別物なんです。本来なら名前が変わらないといけないんですよ。けどね、それを「朝」と認識していくわけです。
山:朝という事象を抽象化するのか。
武:そうそう。最初の象徴思考から概念思考が形成される。「昨日の朝」と「今朝」は別物だった、これは象徴思考。で、それって「朝じゃね?」と、抽象するようになる。それが概念思考。3歳以降から形成されるらしい。
その思考の展開過程は「何で? なんで?」と不思議がる。脳が世界を抽象化してるんだけど、不思議で不思議でたまらないわけです。「ドーシテ?」と。 コレナーニ? からドーシテ? に思考は移行する。
で、朝って回転なんですよ。回転が不思議なのは象徴思考と概念思考が入り雑じるからなんです。
山:繰り返し、とかか。
武:そうそう。抽象化の始まりはリズムだそうです。象徴思考のまんまだと、「昨日の朝」と「今朝」と「明日の朝」がみんな違うものとして認識されるのでリズムを理解できない。概念思考が形成されて世界を抽象化できるようになると、リズムを理解するらしいんです。
山:でもほとんどの事が、象徴思考と概念思考の入り交じりとちゃうんか? 回転に限らず。
武:そうかもねw けど、回転は分かり易いんじゃないのかな。
山:根源性みたいなものは感じるよな。
武:さわひらきも歯車から天体にいくわけじゃないですか。回転のおおもとってなんだ?っつったら天体に決まってるじゃないですかw 月に興味が行きますよ。
山:おおもとなんか何なんか分らんけど、確かに回転してるみたいやからなw
武:そうそう。分かり易い流れです。
山:それと「領域」がどう関係してるのか、という。
武:もう「領域」にこだわらなくていいんじゃないのw
山:こだわってないねんけど、展示でそういう風に言ってる訳でしょ。そしたらそれはちゃんと作品から感じたかった。
武:「領域」を考えるのはあなた方それぞれの「領域」です。
山:うわ!そう言うこと??
【さわひらき Under the Box, Beyond the Bounds】
< http://www.operacity.jp/ag/exh160/
>
会期:2014年1月18日[土]〜3月30日[日]11:00〜19:00(金土は20:00まで)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3-20-2)
休館日:月曜日、2月9日[日](全館休館日)
入場料:一般1000円/大・高生800円/中・小生600円
【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/象徴思考と概念思考の狭間】
展示がふたつあります! 偶然ふたつとも「ねこ」展です。
京都:『ねこと原発展』
会期:2014年2月8日(土)〜3月2日(日)
会場:キトゥンカンパニー(京都市下京区五条烏丸)
< http://inochicore.wix.com/home#!nekotogenpatsu/c1qt8
>
東京:『ねこ展』
会期:2月11日(火)〜2月24日(月)火休
会場:アートラッシュ(東京都渋谷区恵比寿西2-14-10)
※2月11日(火)は祭日ですので前倒しで営業致します!
< http://www.artsrush.jp/
>
facebookページ < http://www.facebook.com/junichiro.take
>
Twitter < http://twitter.com/Take_J
>
take.junichiro@gmail.com
【山根康弘(やまね やすひろ)/風邪は引かない】
yamane.yasuhiro@gmail.com
山:忘れるんかい!
武:お待たせ! 「儲」「小宇宙」「天使」の三本です!
山:なんやそれ! バラバラやなw ってか「お題」みたいやな。この3つの単語で、小咄作って下さい、みたいなw
武:わはは! それでチャットする?
山:え〜出来た人、、はい、武さん!
武:できるか!
山:なんや、出来へんのかw
武:もう、酔っぱらっちっただよ!
山:なんでやねん!
武:呑んでるからに決まってるじゃないですか!
山:なんか最近酔っぱらうの早くないか……? えっと、そう言えばこないだ出張で富山行ってきてんけど。
武:ほい。
山:越後湯沢で特急に乗り換えなんだが、越後湯沢駅いい!
武:越後湯沢駅、降りたことあるかなあ、、?
山:「ぽんしゅ館」ってのがあって、おちょこ一杯百円で、100種類ぐらいの日本酒が飲める。
< http://www.ponshukan.com/drink/index.html
>
武:おちょこ一杯100円ってなんか高い気がするぞw
山:まあ高いっちゃ高いが。なんかいいんですよ。
武:いろんな種類のお酒は呑んでみたいな。
山:飲み比べると、ほんと違うから面白いよ。
武:へー! 違うんだ!
山:いや、そりゃそうやろ。でもね、飲み過ぎるしついつい買ってしまうんよねw 武さんにも一本買ってきました。
武:おお! それは嬉しい!「あさびらき」か?
山:「高千代」のからくち純米、日本酒度+19!
< http://www.takachiyo.co.jp/
>
武:めっさそそるwww
山:なんやろ、飲み比べてちょっとびっくりしたので買ってみた。好みあるやろうけど。
武:呑める日を楽しみにしております! ということで、今回は日本酒の「あさびらき」を紹介しました!
山:「高千代」じゃ!
武:あはは。では、そろそろ本題いきましょう。今回は「あさびらき」です!
山:「さわひらき」やないか! なんか都合良く日本酒の話をしてしまってはめられた感がある。。
武:奇遇ですね!
山:えー、オペラシティアートギャラリーです。
< http://www.operacity.jp/ag/exh160/
>
武:全然知らない人でした。知ってた?
山:飛行機の映像は、おそらくどっかで観てる。
武:へー。そういえばいつだっけ? オペラシティ行ったっけ閉まってたの。デジクリチャットに書いてなかったっけ?
山:ああ、閉まってたな。書いたんちゃう?
武:いつだっけか暑かったか寒かったかも思い出せないなあ。。あの後、ベルクに行ったんだよね。そこだけは覚えてる。
山:2月やね。でしょうがないから「デルヴォー」にしたんや。行こうとしたのはICCやけど。
< https://bn.dgcr.com/archives/20130220140200.html
>
武:約一年の時を経て、オペラシティーに舞い戻ってまいりました!! 奇跡の生還!
山:そないたいそうなことやないがな。
武:なんかね、オペラシティは苦手意識があってね、ようやく今回、苦手科目を克服した気分ですよw
山:へー、なんでやろな。
武:場所の空間感かなあ。。がらんとしてる感じとか、なんか寒くて。
山:ほう。僕はあそこのショップのgallery5でブックフェアとかさせてもらってたから、むしろ親近感あるな。
武:そうなんだ。ゆかりある場所ってことか。で、さわひらき、どうでした?
山:いきなりやなw
●メタファーではない
武:じゃあ、俺から言うよ。かなり長時間オペラシティに居た。全部ちゃんと観たんですよ。
山:映像やし、ちゃんと観ると長くなるな。僕は1時間は観ましたが、全部ちゃんとは観切れてはいない。
武:「ちゃんと観た」と言ったけど、観ながら寝てたんですけどね。
山:寝とるんやないかい!
武:いやあ、よかったなあ! オペラシティ出たら浄化された気がしたw
山:昼寝しに行ったんかw
武:すべての映像にちゃんと対峙したよ。そして全ての映像で寝た。いやあ嬉しい体験だったなあ。
山:ただの疲れたおっさんやないか! でもそれは、なんか気持ちよかったんやろうな。確かに夢っぽい映像やし。
武:時系列の展示だったよね?
山:そうでもない。
武:そうでもないのか! そうすると、面白いね。
山:なんで?
武:「モノ」から入って行ってそれらが抽象化されて行き、最後は宇宙に行く、という感じ。時系列じゃなくて展示の見せ方がそうだったのか。
山:そういうことやろな。
武:最初はフェティッシュなんだよね。アンモナイトの化石とか、メトロノームとか、歯車とか。そういう耽美と退廃の世界観みたいな。
山:なんかそこがね、、「いかにも」と感じた。
武:けどさ「いかにも趣味的」っていうほどでもないよね。
山:そうやねん、そこまでも行かないけど「いかにも」的なものを押さえる、みたいな。いや、嫌いじゃないねんけどね。ああいった「モノ」たちは。
武:澁澤龍彦的世界を薄くしてスタイリッシュにしたって感じなのかな。で、文学とゴシックの知的アプローチというより、直接副交感神経に訴える感覚アプローチ、というか、ね。
山:イントロダクションで「モノ」のドローイング、つまりイメージの源泉を観せて、そこから実際の映像作品、やはり「モノ」が主役的に出てくる作品があって、最後には外に出て行く、みたいな展示の構成はよくわかる。だけど、なんかあのドローイング好きになれない。
武:上手でしたからね。
山:うーん、上手くもなく、下手でもなく、、、
武:キテル感じではないってことか?
山:きっちり描いちゃって滲みがない、とでも言うのか。
武:なるほど。なんつうか、東京大学の駒場寮を思い出しちゃったな、一瞬。
< http://www.geocities.co.jp/Outdoors-River/5846/photos/ariten.html
>
< http://blog.goo.ne.jp/sekinema/c/88edd31ac612e647fcd91b1c60478669/14
>
山:ラジエーターがあったからちゃうのw
武:そうそう。古びた洋館、ラジエーター、古い窓、時間が正常に動かない感覚。そして狂気。
山:狂気は感じなかった。
武:ああ、狂気はないか。駒場寮がよぎったけど、確かに違うよね。さわひらきの表現は駒場寮のような政治的に拮抗した緊張感や無政府地帯と化した危険性はないし追い詰められたヒリヒリした感覚でもないし。安堵の世界だった。
山:ヒリヒリしてても安堵でも、それはどちらでもかまわんと思うんやけど、なんやろなあ、うーん、、あまりそそられなかった。
武:「足りない」って感じたの?
山:「足りない」ってことでもないんやと思う。全体的な空気感は分ったし。
武:シュールっぽくてフェティッシュな作品が抽象的になっていくという流れがなんか良かったな。「留まり続けている病気っぽさ」がなかったってことかな。
山:「展覧会」としての物語は、きっちりしてたんやと思います。気持ちよかったですよ。けど作品そのものには、さほどそそられなかった。
武:ふむ。エグさがないと感じたのかな?
山:なんやろう。最初ざっと観てね、これはメタファーなのかな、って思ったんですけど、どうもそうでもない。
武:なるほど。確かに。メタファーとして、きっちり暗喩として使ってるわけではないかもね。傘の作品とかどう? プラネタリウムみたいなヤツ。
山:ああ。あれは完成してない気がする、未完の良さも感じない。
武:そか。確かに作品の「芯」みたいなのは薄まった感じするよね。傘の装置とか図形化された映像とかのフレーミングに移行するのかな。抽象化してることは確かだよ。けどまあ確かに最初の木馬が揺れてるのとかの方が好きだな。寝たけど。
山:僕も別に嫌いじゃない、そそられはしないけど。でも全部アニメーションやった方がいいかも。その方が感じ出る。好みの問題やろうけど。
武:なるほど。
●領域でもない
山:あ、感じを出したい訳ではないんやな、きっと。でも感じが好きなんやろな、さわひらき。いまいちそそられなかったんは、他の映像作家と比べて観てしまうからなんやろか。鏡もわかるし面白いけど、現代美術あるある、「写り込み、使いがち」みたいに思てまう。
で、明るいところ行って、入り口でもらった資料観たんですが、「領域(テリトリー)」について考えるとある。で、もう一回全部観たんです。
武:はい。
山:領域について、なにも考えられなかったw
武:ああ。確かに! 「領域」がテーマだとは感じることは出来ないな。
山:なんかそれがね。僕がいろいろ分らんだけなんかな、とも思ってんけど。
武:「領域」という言葉に対する哲学じゃなくて、具体的な作品の舞台の範囲なんじゃね? 洗面台という舞台、部屋という舞台、屋内から突然星空になる舞台。「(領域)テリトリー」って言っちゃったらさ、掌握してないとならないじゃん。もうちょっと所有感がある、というか。
山:縄張りやな。
武:さわひらきって「縄張り意識」ないよ。
山:感じないね。
武:てことは領域(テリトリー)って言うタイトルは間違ってるなw
山:……タイトルとちゃうけどね。
武:哲学的な問いにはなってない。
山:いやね、木馬が動いてたり、部屋の中に飛行機飛んでたっていいんやけど、その映像がほんまに領域を考えることになるのかな? と。むしろ、それ、絵の方が良くないか? とか思ったんですよ。
武:ああなるほど、映像が絵的なんだ。だから良かったんだな俺は。寝たけどw 映像化させると寝てしまうような絵を俺は描きたい。
山:あともう一点。ほとんどの映像の中に、円があるんですね。それが回転している。これは作家的になんかあるんやろうと思ったんやけど、それを作品で言及して欲しかったってのはあるかな。円、レコード、うずまき、回転、、、領域ちゃうやんwみたいな。
武:「法則」とかね。
山:答えを出してくれ、ってわけではないねんけど、
武:非線形のなんらかしらもあるのかな。フラクタル。
山:なぜ回転なのか、回転はどこに向かっているのか、あるいは向かわないのか、その暗示は欲しかったかなあ。作家がどこかへ向かおうとしてるのはわかったとしても。
武:ああ、思考として抽象化してないじゃないか、と。あれはね、歯車は回ってればいいんですよ。回ってる様がぎこちなかったっりして、その動きに萌えたりしてればいいんです。「暗喩」じゃないんだよ。表現が答えなんだよ。
山:ん?
武:歯車が回ってるのは、歯車が回ってるだけなんだよ。そういうフェティッシュ。
山:そう言えば人が飛び跳ねながら円運動してる映像もあったなw
武:「シュールレアリスム」だとメタファーって深く考えてたんだろうけど、もっとあっさりしてるんですよ。だから展示の最後の作品は歯車とか出てないじゃないですか。
山:最後のってどんなんやったっけ。
武:月のドローイングだよね。
山:ああ。あれも回転やん。絵の方がわかる。
武:あれ、いったん月を全部鉛筆で描いてから消してるみたい。さわひらきって「モノ」に執着してるんじゃないんだよ。「モノ」が確実に何かを暗喩してるっていう作風じゃないんだよ。深読みしなくていいんだよw
●スケールとレイヤー
山:「回転」と「領域」って関係あるんかな?
武:中心から離れる程遠心力が強くなるから、回転の領域って離れる程、凄いってことだよ。離れ過ぎると飛んで行ってしまうけどな。
山:凄いってなんやw 重力が及ばなくなるのか。飛んでいってしまうと、どうなるんやろ。
武:領域の問題より、スケールの方が気になったけどね。
山:スケール?
武:木馬と月はスケールが違うけどレイヤーに分けて同じ映像にしてるとか、洗面所と森の木もスケールが違うけど、同じ映像に同居してる。部屋と飛行機もそうだよね。
山:スケールを歪めてる、ってことですか。
武:歪めているっていうか、違うスケールを同居させてる。部屋と飛行機は子どもの視点なんでしょうね。子どものようなスケールを無視した視点が同一映像でレイヤーに分けて共存している。
山:ほう。
武:「領域」というより、「レイヤー」は感じたよ。同居できないスケールのブツをレイヤーに分けて共存させる。
山:レイヤーというと、階層、ってことか。
武:それは子どもの頃は遊びでごく自然にやっていたことなんだよね。
山:頭ん中で空想的に、か。
武:そうですね。「空想」。空想を映像にしてるんじゃないのかな?
山:そうなんかな。じゃあ回転はなんやねんな、回転。そっちの方が気になるんよなー
武:回ってるって面白いじゃん。
山:面白い。自然と目がいくんやな。
武:じゃあなんで回転が面白いのか、それを説明してみよっか?
山:なんやそれw
●回転である
武:例えば「朝」ってあるじゃん。でさ、「昨日の朝」と「今日の朝」は実はまるで違うものなんですよ。
山:そうやな。
武:「今朝」はもう二度と訪れない唯一無二なんだよ。昨日の朝は昨日の朝、今朝は今朝。別のものに捉えるのが「象徴思考」。事象に対してひとつひとつ「コレナーニ?」と名前を見付けようとする思考。
山:ん? 名前をつけるのが象徴思考? それとも同じ朝を別の現象と感じるのが??
武:名前を付けるのが象徴思考なんです。で、象徴思考の段階では「昨日の朝」と「今朝」は別物なんです。本来なら名前が変わらないといけないんですよ。けどね、それを「朝」と認識していくわけです。
山:朝という事象を抽象化するのか。
武:そうそう。最初の象徴思考から概念思考が形成される。「昨日の朝」と「今朝」は別物だった、これは象徴思考。で、それって「朝じゃね?」と、抽象するようになる。それが概念思考。3歳以降から形成されるらしい。
その思考の展開過程は「何で? なんで?」と不思議がる。脳が世界を抽象化してるんだけど、不思議で不思議でたまらないわけです。「ドーシテ?」と。 コレナーニ? からドーシテ? に思考は移行する。
で、朝って回転なんですよ。回転が不思議なのは象徴思考と概念思考が入り雑じるからなんです。
山:繰り返し、とかか。
武:そうそう。抽象化の始まりはリズムだそうです。象徴思考のまんまだと、「昨日の朝」と「今朝」と「明日の朝」がみんな違うものとして認識されるのでリズムを理解できない。概念思考が形成されて世界を抽象化できるようになると、リズムを理解するらしいんです。
山:でもほとんどの事が、象徴思考と概念思考の入り交じりとちゃうんか? 回転に限らず。
武:そうかもねw けど、回転は分かり易いんじゃないのかな。
山:根源性みたいなものは感じるよな。
武:さわひらきも歯車から天体にいくわけじゃないですか。回転のおおもとってなんだ?っつったら天体に決まってるじゃないですかw 月に興味が行きますよ。
山:おおもとなんか何なんか分らんけど、確かに回転してるみたいやからなw
武:そうそう。分かり易い流れです。
山:それと「領域」がどう関係してるのか、という。
武:もう「領域」にこだわらなくていいんじゃないのw
山:こだわってないねんけど、展示でそういう風に言ってる訳でしょ。そしたらそれはちゃんと作品から感じたかった。
武:「領域」を考えるのはあなた方それぞれの「領域」です。
山:うわ!そう言うこと??
【さわひらき Under the Box, Beyond the Bounds】
< http://www.operacity.jp/ag/exh160/
>
会期:2014年1月18日[土]〜3月30日[日]11:00〜19:00(金土は20:00まで)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3-20-2)
休館日:月曜日、2月9日[日](全館休館日)
入場料:一般1000円/大・高生800円/中・小生600円
【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/象徴思考と概念思考の狭間】
展示がふたつあります! 偶然ふたつとも「ねこ」展です。
京都:『ねこと原発展』
会期:2014年2月8日(土)〜3月2日(日)
会場:キトゥンカンパニー(京都市下京区五条烏丸)
< http://inochicore.wix.com/home#!nekotogenpatsu/c1qt8
>
東京:『ねこ展』
会期:2月11日(火)〜2月24日(月)火休
会場:アートラッシュ(東京都渋谷区恵比寿西2-14-10)
※2月11日(火)は祭日ですので前倒しで営業致します!
< http://www.artsrush.jp/
>
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【山根康弘(やまね やすひろ)/風邪は引かない】
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