[3627] 本当に怖いデジタルの世界のトラブル

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《はずかしいがありがたい》

■ネタを訪ねて三万歩[108]
 本当に怖いデジタルの世界のトラブル
 海津ヨシノリ

■ところのほんとのところ[106]
 ニューヨーク・ボストンでびっくり
 所 幸則 Tokoro Yukinori

■ニュース
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  怒りのブドウ球菌 電子版 〜或るクリエイターの不条理エッセイ〜
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◎デジクリから2005年に刊行された、永吉克之さんの『怒りのブドウ球菌』が
電子書籍になりました。前編/後編の二冊に分け、各26編を収録。もちろんイ
ラストも完全収録、独特の文章と合わせて不条理な世界観をお楽しみ下さい。
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■ネタを訪ねて三万歩[108]
本当に怖いデジタルの世界のトラブル

海津ヨシノリ
< https://bn.dgcr.com/archives/20140130140300.html
>
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どうも年末から立て続けにトラブルが発生しており、いったい何の祟りなのかと、かなりイライラしています。

まず、年末に集中する悪夢のプロローグ的に、5月に購入したレーザープリンタの一部に、トナーが完全に消費していない状態にもかかわらず「消費しているので交換するように」とアラートが出て、プリント出来なくなってしまう機種がある、というアナウンスが届きました。

だいたいこの手のアナウンスに引っかかったことはないので、しばらく無視していましたが、念のために調べて見ると「まさか」の該当機種で唖然。メーカーとしてはリコール交換ではなく「特別にトナーを一式進呈するので勘弁してね」という態度。

カウンターが曖昧な状態は修理されないわけですから、長い目で見た時のロスは大きいはず。そもそも送ってもらえるはずのトナーは製品に最初から入っているタイプなので、枚数がそれほど取れないじゃないですか。こうなったら互換トナーで対応するしかないかも知れません。保証は消えてしまいますが、どのみち初めから不具合のある機械ですからね。

しかし、このトラブルは本当にプロローグにすぎませんでした。続けて、1998年に5年リースで導入した、Fax兼用でB4対応の複写機が壊れてしまいました。発端はトナー切れのアラートが出たので、いつものようなで揺すれば少しは使えるというセコイTipsを実行後しました。

後はトナーを元に戻し、カバーを普通に戻したはずなのですが、変な入り方をして戻らなくなってしまったというのが真相です。完全な私のミスでした。実はもう何年も前から、カバーを戻すにはちょっとした技が必要なほど調子が悪かったのです。

ちなみに、トナーが切れた直後でしたので無駄な買い物をせずにすみましたが、更新の支払いを済ませた後でしたので、ちょっと悔しいタイミング。結果的に不運モードの方が大きかったようです。

さて、問題の複合機はリースが切れた後に年契約で10年更新していたことになります。調べてみて自分でもビックリしてしまいました。で、細かい計算は省きますが、リース料金とその後の年間契約10年分にトナー代金を加えた合計金額を、使用したトナーの個数に公称枚数を掛けた値で割ると、なんと1枚40円強かかっていたことになります。恐ろしく不経済でした。

最近はあまりコピーも取っていませんし、Faxに至っては月に10回使うか使わないかという現状。とりあえずの問題は、どうやって処分するかです。面倒臭いな〜と思いつつリース会社に問い合わせすると、色々と便宜を図ってくれました。

結果として、私の場合はクロネコの引っ越し便を使うことでリーズナブルに送りつけることが出来ると知り、ひとまず安堵です。しかし、引き取り当日は3階から頑張って35kgを運び出す悪夢となることは予想もしませんでした。

さて、問題は入れ替わりにAmazonで物色していたA4レーザー複合機です。ここでも不運は受け継がれました。なんと購入のタイミングを見誤ってしまい、たった一日遅れて3000円も価格は高騰してしまったのです。更に追い打ちを掛けるように、購入翌日には価格が2000円下がったという二重攻撃に、脱力感は拭えませんでした。

更に不幸は続き、思い切ってMacでブルーレイを鑑賞したいという単純かつどうでもいい目的で、年末に購入したUSB3.0対応ポータブルブルーレイドライブが初期不良だったのです。

別売のACアダプタを使わなくても、ほとんどの機種で利用できるということで決めたのに、最新MacBook Proでも電力不足で使えないことが判明。そもそも、MacProへ直接繋げても電力不足……。しかたがないので、取り敢えずVAIOで使おうとしたら認識すらしないという悪夢のような状態。随分テストして、結果として初期不良と気が付いた次第です。

泣くしかないトラブルでしたが、とにかく交換手続きということでAmazonへ。ところが、どうしたことか交換処理を選択としても何故か何度もエラーが出てしまうので、仕方なく返金処理後に同じ物を注文という間抜けな結末。

しかも、この交換処理がエラーという理由は、単に購入時よりも価格が上がっていたためと後で知って愕然。何もしていないのに余計なお金を払う結末はどうにも納得できません。

更にたたみかけるように、MacProでは問題がないのに、MacBookProではAdobe CCが最新版(Illustrator CCは17.1、Photoshop CCは14.2、InDesign CCは9.2)にならない障害が発生。

詳しく言うと、アップデート管理ツールのCriative Cloudがひとつ前のバージョン(Illustrator CCは17.0.0、Photoshop CCは14.1.2、InDesign CCは9.1)を最新版と言い切るわけです。

色々調べて、とりあえずどれかアプリケーションをひとつ、アンインストール後に再インストールすれば改善するらしいという情報をいただき、試してみるも、すべてのアプリケーションでアンインストールはエラーで、実行停止の繰り返し。

アドビの電話サポート受付時間内になかなか部屋に戻れない日が続いて、ストレスは溜まる一方でした。とにかく最新版を想定したセミナーが近づいていたので、これが一番の不運になってしまったらどうしようという焦りが、かなりのボルテージで私の中から湧き上がってきました。

結局、月曜朝一番に電話を入れ、状況を説明し対処方法を教えもらって処理したのですが変化はなく、また電話をしてというループを3回繰り返して、3時間経過するも修復はされず。結局、原因が分からないまますべてを再インストールすることになり、脱力感だけが残る嫌な一日でした。

デジタルの世界のトラブルは本当にコワイです。教え子がiTuneをアップデートしたら、iPadにいれたデータが全て飛んでしまったとか。幸いバックアップは生きていたので、恐ろしく時間は掛かったことを別にすれば、実害はなかったそうです。

アップデートでさえ慎重にしないとコワイですね。かつて友人の一人が「アップデートは半年後。その間にトラブルを体験してくれる勇敢な友人があなたに何人いるかが運命の分かれ道」という金言を教えてくれました。

これだけ不運が続いたのだから、次は良いコトがと思うのははかない夢ですね。誰かのお婆さんの話として興味深い文章を読んだことがありました。曰く「人生において悪いコトをしても捕まらないし、良いコトをしても報われない。でもそれらはすべて人相として刻まれていく。」なのだそうです。思い当たることが山のようにあります。余計なコトを考えず、愚直に続ける……ですね。

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■今月のお気に入りミュージックと映画

[オリーブの午后]by 大滝詠一 in 1982(日本)

久しぶりに年末からiPodで聞いていたのが「Niagara Songbook」でした。そんな日課の数日後、12月30日に突然逝ってしまった大瀧詠一の曲を「Niagara Songbook」よりチョイス。彼の突然の訃報は、次を待ち続けていたファンとしては絶句しかありませんでした。

さらに、後を追うように四人囃子の久間正英も逝ってしまいました。何かが崩れてしまった瞬間かもしれません。残念です。しかし、同時期に彼らの音楽に触れることが出来たことは私にとって幸せなことだったと感じています。ご冥福を祈ります。

[Olympus Has Fallen]by Heitor Dhalia in 2013(U.S.A)

邦題「エンド・オブ・ホワイトハウス」。ホワイトハウスが東アジア某国のテロリストに占拠され、合衆国大統領が人質にとられたという設定で描くアクション映画。冒頭で発生するホワイトハウスジャックはちょっとコワイです。

しかし、狼狽する米国最高機関の面々は同盟国の日本を完全に無視しているのが一番リアルだったかも知れません。一切日本のことに触れていません。まるでそんな国はなかったかのように。

で、この映画の最大の見所は、テロリストが要求を話す第一声。"Recall the Seventh Fleet from the Sea of Japan, and withdraw all 28,500 Amarican troops from the Demilitarized zone."(日本海域にいる第七艦隊と非武装中立地帯の米軍2万8500人の撤退だ)……なんと、この台詞が唯一日本に触れているシーンだったわけです。


【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/
怪しいお菓子研究家

yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com
>
< http://kaizu-blog.blogspot.com
>

昨年末の18日は多摩美術大学造形表現学部デザイン学科での最後の授業日でした。その時点では講評会等などがまだ2日ほど残っていましたが、講義と言うか演習というか、とにかく教壇での授業は18日が最後でした。

すると、終了後に突然4年生が5名現れて寄せ書きと花束、そして記念品を手渡されました。13名の学生からの寄せ書きは嬉しかったです。泣きそうになるのをこらえて、お礼を言うのがやっとでした。彼らはすべて4年生でしたが昨年は卒業制作も担当しておらず(非公式には1名担当していました)、専任でもない非常勤の私を覚えていてくれただけでも嬉しかったです。

思えば4年間に色々なことがありましたが、数か月間の出来事のような気がしています。多摩美術大学造形表現学部は2013年を最後に募集を停止してしまいましたので、あとは共通教育の非常勤として、残りの3年間を粛々と勤めるだけとなってしまいました。

でも、2005年からの上野毛キャンパスでの私の体験は本当に素敵な思い出の塊となっていることに感謝しています。これからは、定期的にお茶会や飲み会で親睦を深めながら、少しずつ私も歳をとっていくことを楽しみたいと思っています。


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■ところのほんとのところ[106]
ニューヨーク・ボストンでびっくり

所 幸則 Tokoro Yukinori
< https://bn.dgcr.com/archives/20140130140200.html
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[ところ]はこのテキストが流れる頃、NYにいます。高松からNYにいくには、まず東京に行きます。今回はギリギリまで高松で講義があったので、大変な行程になりました。

高松から成田に格安飛行機が飛んでいるので、それだと楽なのですが、愛機である最新型のMacbook pro15を渋谷のアップルストアーに修理で出していたので、新幹線で品川まで行き、それを午後9時までにピックアップに行かなければならなかったのです。

それをピックアップして、すぐ荷物の整理をして、次の日の朝一番に成田エクスプレスに乗り、朝の成田→JFK行きの便に乗りました。時差により、成田を出発した日のその時間より早くJFKにつきました。なんだか変なかんじです。ハワイだともっと時差が凄いので、午後出ても同じ日の朝に着くのでもっと得した気分になりますけど。

さて、着いた日はまず空港まで迎えに来てくれた友人のフランコの車で、彼の家に向かいました。意外と渋滞していたので、すぐに午後の遅い時間になりNYでは有名なピザ屋にいって、特大ピザを食べました。

合間に写真を撮っていたら、マイナス15度の世界は想像以上に寒く、手が痺れてきました。手袋が必要なんだと、準備不足を反省した[ところ]です。

気を取り直して、以前NYに来た時に連れて行ってもらった、フランコのお気に入りのブラジリアンレストランにワインを持ち込んで、安くて美味しい肉を食べまくりました。

次の日はさっそくマンハッタンのミッドタウンに行き、まず指の部分がない手袋を5ドルで買って装着し、撮影を始めたのですがやはり多少の時差ボケもあるのか、ちょっといつもの感覚ではなかったような気がします。

2010年には半分近く海外で撮影していたのですが、その時はたいして感じなかったので、[ところ]も少し歳を取ったせいなのだろうかと、真面目に考え込んでしまいました。

午後は遅めの食事で、[ところ]が思うに世界で一番うまいステーキの店、ピータールーガーに行ってTボーンステーキを食べ、少し元気が戻ってきました。

三日目は、随分ましになったのですが、寒さが非常にこたえ、乾燥した空気に結構やられているのを実感しました。今回、目当ての撮影ポイントがあってNYに来ていた[ところ]なのですが、その場所がなかなか見つからなかったことも、疲れを助長したのかもしれません。

52stから30stくらいまで、ジグザグに歩きまわったのだけどなあ。その代わり、普通じゃ入れないようなポイントに入り込んで面白い写真が撮れました。ばれると面倒なことになるかもしれないので、ここで書けないのが残念。この日はとっても疲れて、シャワーを浴びてすぐ寝ました。

四日目は、朝からマンハッタンで撮影ポイント探しをしたあと、そのままボストンへ向かいました。フランコの車で、フランコの奥さんのナナと、タトゥー(日本人の友人)と4人でのドライブ。思ったよりボストンは遠くてちょっと疲れました。

宝石デザイナーであり、ジュエリー会社の社長でもあるジョージの家に着くとすぐに、とてもいい魚屋さんに連れて行かれ、[ところ]はちょっと驚きました。すごく素敵なお店で、日本の魚屋さんとイメージが違い過ぎました。

お店のお兄さんが作ったという、スモークサーモン(とっても分厚い)を薦められて試食、あまりの美味さにびっくり。これとチーズとワインでも充分素敵な夕食になりそうでしたが、アンコウやイカ、海老、貝(数種類)を買いこみ、タトゥーとナナがアクアパッツアやら、海老のガーリックソテーを作ってくれて、素敵なディナーになりました。

最後はみんなで適当な楽器を奏でて、即興で歌も飛び交い面白い一日でしたが、調子にのってワインを飲み過ぎて、最後は倒れ気味。夜中に外に出てみると、満天の星空に感動。マイナス20度以下で寒過ぎましたが。

五日目、朝目が覚めるといい匂いがしてきて、なんだろうと思っていると、ジョージがパンを焼いていました。焼きたてが美味しいのはもちろんですが、切ると中からチーズがとろけて出て来て最高の朝食になりました。ジョージ凄い!

朝食を食べた後、まずマサチューセッツ工科大学をちょっと訪問。建物からすでに素晴らしいアート。素晴らしく広くて立派なアートルームがあってびっくり。こういう環境が理系な大学にもあるなんて、アメリカの懐の深さを感じてしまいました。これは正直ショックでした。

そのあと、ホワイトハウスでも出されているクラムチャウダーのお店に行って、これまた感動してしまった[ところ]です。そして、ボストンからNYに移動。夜遅くにフランコの家に到着。たっぷり疲れました。

次の日は、とても大切な大物に作品を持って行く、【ところ】にとってプレッシャーのかかる日なので、シャワーを浴びて就寝。アメリカに来て初めてのアルコール抜きの日になりました。やっぱり休肝日は必要ですよね。続く。

【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則 < http://tokoroyukinori.seesaa.net/
>
所幸則公式サイト  < http://tokoroyukinori.com/
>


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■ニュース
デジクリ電子文庫第二弾! ヤマシタクニコ「午後の茶碗蒸し」発刊!

< https://bn.dgcr.com/archives/20140130140100.html
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デジクリの木曜日に掲載されている、ヤマシタクニコさんの「ショートショートのKUNI」が電子書籍になってマイナビから発行されました。あの何ともいえない不思議におかしいヤマシタWORLDを20篇。ふにゃふにゃな脱力まんがも収録しました。Amazon Kidleストアで発売中。238円。すぐクリックしましょう!

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00I38VYFQ/dgcrcom-22/
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◎デジクリのために書かせていただくようになって早や9年。掲載作品もいつのまにか100を超えたが、そのうちの一部が今回、電子書籍としてまとまることになった。非才の身としてはただただありがたい。「まんがも入れましょう」と柴田編集長に言われたので(と、ひとのせいにする)、へたくそな4コマまんがも過去作からいくつか入れてみた。はずかしいがありがたい(それにしても、へた)。

まんがも小説も書くの? と時々言われるが、見ていただいたらわかるように、かたちが違うだけで、どちらも同じ、私の身から出たものです。さらに、表紙のカットも自作です。これもへただなあ。すいません。私は幸せもんですね。(あとがきから)

< https://bn.dgcr.com/archives/2014/01/30/images/yamatshita >
表紙カット。


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編集後記(01/30)

●「日本中 ムンクの叫び 綱の場所」という川柳。うまい! と言ってる場合ではない大相撲一月場所であった。稀勢の里が綱取りの初日に負けたときは、よし、これで緊張がとけたな、あとは連勝だ、と自分に言い聞かせ(自分が相撲とるわけではないのに)、2敗したときは、よし、あとは連勝だ、3敗したときは、以下同文、てなことが続き、あまつさえ途中で負傷して、終わってみれば来場所カド番とはあんまりではないか。チャンスになぜ勝てないのか、実力は横綱と同等なのに。そこでよく言われるのが、稀勢の里のメンタル面の弱さだ。どうにかならんものか。

たまたま読んでいたのが、堂場瞬一のスポーツ小説「独走」だった(実業之日本社、2013)。世界で戦えるポテンシャルを持つ高校生ランナー仲島と、彼を支えるためにスポーツ省が任命した元・柔道金メダリスト沢居、ふたりの主観がほぼ入れ替わりながら進展するストーリーである。仲島には一つだけ決定的な弱点がある。それは、考え過ぎである。それで自信をなくしてしまう。ありあまる才能を持ちながら、メンタルの弱さで潰れてしまう選手は少なくない。大舞台で萎縮して本来の力を発揮できずに破れてしまったケースは数多い。仲島は「才能は最高。気持ちは最低」とさえ噂されている。ん? 最近そんな人いたな。

この物語では、日本にスポーツ省がある。これはと思う選手を囲い込み、生活をまるごと面倒をみる。機能的な宿舎、トレーニング施設、競技場を持ち、選手を純粋培養する。毎月必要充分以上の金を支給し、合宿や遠征の費用も省が負担する。選手は競技だけに集中すればいい。金メダルには巨額の報奨金を支給する。この管理・育成システムで育てられた選手はアマチュアであろうか。ほとんど公務員である。省はヒーローを作り上げ、さらに次のヒーローを発掘する自転車操業を続けている。そんな背景の中で、自己否定的な性格のひとりの若手ランナーと、戸惑いながらアドバイザーを務める男の苦闘が描かれる。

のめり込むようにして読んだ「ヒート」「チーム」などの競技シーンを期待したが、そういう話ではなかった。盛り上がらない。誰にも感情移入ができず、もやもやした気分で読み進めていると、米IT業界大手の会社が中心になって開催する総合スポーツ大会「UG」の開催が世界のスポーツ界に波紋を起こしている。ああ、先が読めてしまった。このアドバイスでメンタル面の弱さを克服! という話ではなかった。残念でした。稀勢の里は強い力士を相手に猛稽古に励むだけでいいんだ。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4408536342/dgcrcom-22/
>
堂場瞬一「独走」

< https://twitter.com/sumokyokai/statuses/426893372213579776
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稀勢の里 奇跡の塩まき


●ヤマシタさんの書籍発刊が嬉しい!! 詳細は↑ニュースにて。

続き。後記のためにサイトに行ったら、「産地視察に伴う臨時休業のお知らせ」が出てたよ。こだわってはるんやなぁ。豆から入れる機会が少なくて、開店時に買った豆が残っているから、再訪はしていない。が、香りといい味といい、とても美味しいので、なくなったら買いに行くつもり。

で、仕事がらサイトが気になって調べてみる。プロが作っているのがわかる。ロゴやインテリア、什器などセンスの良いものばかりだったので、ちゃんと発注されているんだなぁ。

IE6の人向けには、このサイトは対応していませんというページが表示されるようになっていた。が、そこに書かれてある問い合わせ先が、この店のものと違う。作った会社のメールアドレスなのかなと検索したら、また別のコーヒー豆屋さんが出てきた。それも東京の。こうなると好奇心が止まらない。続く。(hammer.mule)

< http://www.hirofumifujitacoffee.com/info/
>
産地視察に伴う臨時休業のお知らせ