3Dプリンター奮闘記[31]教えるという事(前半)、いよいよ工房事務所引っ越し
── 織田隆治 ──

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ちょっとは真面目な事を書いてみますよ。

さて、某専門学校の後期の授業も先週で終わりました。僕が教えているのは3Dプリンターを使ったフィギュア製作で、半年の体験授業を先行して行いました。この授業は、学生が専攻の他に一つ、別の専攻の授業を受けられる制度。他の講義を受ける事で、色々と刺激になったり、広い見聞や知識を付けるには良い制度だと思います。

僕の授業を受けていたのは、まだCGを始めたばかりの人が多い一年生でした。後期から始まると同時に、フィギュア、模型、プラモなんて今まで作ったこともないような学生さんに、出来るのだろうか? という思いもありました。


でも、学生さんたちは、目をキラキラさせてましたから。彼らを完成までうまく引っ張って行って、モノ作りの楽しさ、大変さを感じ取って欲しいな〜という気持ちに切り替え。

行くぜ! と言う訳で、なんとか先週終えることが出来ました。途中、出来ないかもしれない……と言う学生さんもいたんですが、それはうまくモチベーションを上げさせないといけません。完成した時の喜びと、楽しさ、苦しさも、必ず後になって自分のプラスの要素になるはずです。

出来ないからやらない、という気持ちは、実は、出来ない(かもしれない)からやらない。ということなんだと。

仕事でも同じなんですけど、ディレクションという仕事って、回りの人がいかに仕事の進行が楽に、スムーズに行くように方向付け、道を作っていくことなんだと思っています。

エラそうにしても誰も付いてこないし、僕もそういう人には付いて行きたいなんて思わないです。まあ、ここは人それぞれなんで、これはあくまでも僕個人の考え方ですけどね。

まず、デザインから始めるわけですが、3Dプリンターという新しいマシンに学生さんたちの気持ちははやるばかり。でも、そこは、始めに3Dプリンターって何やねん? ってことを、ぼんやりでいいから理解してもらった方がいいので、おおまかに噛み砕いて講義しました。

そしてデザイン。絵を描くことによって、完成を予想し、この形状は作りにくいとか、色々と具体的に分かってくるんです。最近のフィギュアは、すごくクオリティが高いので、僕の予想した通り、とても難しそうな絵を描いてくる学生さんもいました。

今回の授業の目的は、3Dプリンターを使って、そのフィギュアを完成させることでした。みんなは3Dモデリングは少しやってはいたものの、3Dプリンターで出力できるデータを制作するには、かなりの制限や問題が発生してくる訳です。

なんで出来ないの〜? という質問が沢山出て来ます。そこで、講義の内容を思い出してもらって、データの修正を重ねて行きます。学生さんは、頭も若いし吸収力もすごいです!

出来上がったデータから、僕の所にある3Dプリンターで出力して、それを学生さんに渡します。まだデータが出来ていない学生さんは、それを見ることで、またモチベーションが上がるんです。

早く私も出力したい! っていうワクワクした気持ちですね。これ、とても重要だと思います。もう、これくらいの時期になると、みんなすごく楽しくなってきているのが伝わってきます。

そうそう、モノ作りって、こんなに楽しいんだぜ〜い。それが伝わったようで、
僕的にもすごく嬉しい授業でした。
という事で、(後半)は次回!

ああ、今週〜来週で完全に事務所の引っ越しを終えなければぁ〜〜〜〜〜〜〜!先日、作業スペースにあたる床のタイルカーペットをひっぺがえして、店舗用の土足可能なクッションフロアを敷きました。そして、電話、ネットの開設手続き完了。これで、受け入れ態勢は整ったわけで、明日からボチボチ荷物の整理と箱詰め!

ひ〜〜〜〜〜〜〜!

【織田隆治】FULL DIMENSIONS STUDIO(フル ディメンションズ スタジオ)
< http://www.f-d-studio.jp
>

引っ越しって大変ですね…。そういう時に限って仕事が重なるのです。
がんばるぞ〜!