[3663] 新社会人のみなさんへ

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《え? うそ? いままで遣ったお金、パー?》

■アナログステージ[112]
 終焉を迎えていないシナリオはいくらでも書き換えできる
 べちおサマンサ

■Take IT Easy![10]
 新社会人のみなさんへ
 若林健一 / kwaka1208


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■アナログステージ[112]
終焉を迎えていないシナリオはいくらでも書き換えできる

べちおサマンサ
< https://bn.dgcr.com/archives/20140325140200.html
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コンニチハ。すっかり春の支度が整ったかのような陽気でございます。なんだかんだと、春は気持ちも爽やかになるような、この歳になって、今さらそんな気がいたします。新年度という言葉には、かなりゲンナリする陰な部分もありますが、ピンク色の花びらで道が埋まるのは、やっぱり気持ちが良いですね。

注意書きとして前回も書き添えておきましたが、運営批判とか、ゲーム批判、オンラインゲーム(ソーシャルゲーム)の存在否定とか、そういう類ではございませんです。「形として実在しないものへの投資」を中心に書いております。

それと、スマホアプリでのゲームは、ソーシャルゲームというより、「オンラインゲーム」というほうが正解のような気もしますので、このコラム内では、ソーシャルゲームではなく、オンラインゲームで統一させていただきます。

タイトルを変えておりますが、前回と前々回はコチラ↓↓↓

・アナログステージ[110]仮想世界で動くリアルマネー
< https://bn.dgcr.com/archives/20140204140300.html
>

・アナログステージ[111]サーバの中で生きているただのデータたち
< https://bn.dgcr.com/archives/20140304140300.html
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●ゲームシナリオの本当の敵

オンラインゲーム内で、課金して手に入れたキャラクターやアイテムたちは、レア度が増せば増すほど、手にできた時の嬉しさは計り知れないものです。その気持ちは本当によく分かります。レア度とは別に、攻略上、どうしても手持ちに加えて、デッキの選択肢を少しでも充実させておきたい……実際にオイラもそうでした。

課金する、しないは別問題で、ゲームを少しでも有利に進められる環境を整えたかったのと、まぁ、これは個人問題になりますが、以前にデジクリでも書いたように、オイラは収集癖があるので、図鑑の中を埋める楽しさという、ゲーム進行とは別の楽しさを見出しておりました。

某掲示板や、個人BLOGなどのコメント欄を読んでいると、たった一枚のカードが欲しいがために、数万、数10万円のお金をつぎ込んで、やっと一枚をゲットできたヒトもおりますし、30万円以上つぎ込んでも、お目当てのカードは一枚も手に入れることができなかったヒトもおります。

怒りのボルテージがフルマックスで、蒸気機関車を走らせることができそうなくらい、大噴火レジェントサイクロンフレアァァッ(※1)なヒトの裏で、運営からプレゼントされるクリスタルだけを、コツコツと貯めたいたヒトが、単発(※2)でひょっこりとゲットするようなこともあります。

オイラ自体は、ガチャに数10万も投資するような重課金(廃課金)者ではありませんが、たまたま「ラッキー!」なのか、「あん、このカード欲しい」と触手が動いたときに回しても、だいたいは、1〜2万円以内でオマケつきでゲットできることが殆どでした。

目的のカードをゲットできたとき、それまでの投資金額はすべて報われることになるのですが、果たして、数10万も費やして手に入れたカードに、それほどの対物価値があるのかはまた別問題。

手にしたものは、前回のコラムで書いたように『形として実在しないもの』。サーバの中でしか生きることができない、ただのデータ。運営が「ユーザの皆さんゴメンナサイ、もうこのゲームはこれ以上、開発も更新もしませーん」と提供を打ち切りにしてしまえば、それで終わり。それまでに費やしたお金を返してくれるわけでもない。

数年前に、アメリカの会社から「WeFarm」という育成箱庭系のゲームで遊んでいた時期があった。フレンドが増え始めた中盤ころから、少しずつ課金アイテムを購入して配置し、それはそれでマッタリと楽しかったのだが、突然、運営から「今度新しいゲームをリリースするから、みんなそっちで遊んでおくれ!ついでにこのゲームはもう更新しないゼ!」と、いきなりサービス終了となってしまったゲームがある。

課金してゲームを遊ぶことに抵抗感があったときなので、課金したといっても、せいぜい5000円くらいだった。フレンドの中には、「いくら遣ってるんだ?」という重課金者もチラチラいたのだが、突然のサービス終了は、彼ら(彼女たち)の魂が耳の穴から抜け出していったことでしょう。

オイラも、「え? うそ? いままで遣ったお金、パー?」と呆気にとられました。WeFarmだけに限らず、オンラインゲームについてまわる一番の恐怖は、運営による突然のサービス終了だったりします。

※1:大噴火レジェントサイクロンフレアァァッとは - 意味/元ネタ/使い方|Twitter:< http://netyougo.com/twitter/9590.html
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※2:最近のオンラインゲームでは、10回(おまけで+1回の11回など)連続でまわせる「10連ガチャ」と、一回だけまわすことができる「単発ガチャ」が用意されている。

10連ガチャは、10枚のうち、必ず一枚はレア度の高いカードを引くことができるオマケ要素が追加されているが、単発では、なにが出るか引くまで本当に運のみの駆け引きである。連続して良いカードを引くこともできるが、50回まわそうが100回まわそうが、ガッカリなカードだけの場合も当然ある諸刃の剣。

●「うちも商売ですからね、ボランティアじゃないんですわ」

そのゲームで遊んでいて、「期間限定なうえ、この機会を見逃すとこれ以上のカードは、もう二度と手に入れられない!」というワンチャンスなカードなら、どうしても欲しくなるのがヒトの情。そのゲームに入れ込んでいれば、なおさら欲しい。

しかし、その期間限定で二度と手に入れられないカードは、数日後に新しくリリースされたカードたちによって、あっさりと過去の産物になってしまった。「期間限定」「最強のカード」などと謳って、散々煽った挙句に、数日後にはそれより強力なカードの登場。

これは怒る。観音様でも怒る。千手観音様なら、千本の手で殴っているに違いないってくらいに、運営にやられた観が広がる。当然、あちらこちらで運営に対しての不満が爆発。

不満のほとぼりが冷めぬうちに、またしても新キャラをリリースし、たった数週間(数日)前に手にした「期間限定の最強カード」は、なにもせぬまま産廃となり、ゲームリリース当初から第一線で活躍していたカードたちは、南十字星の星となってしまった。

ここで、新キャラをガチャることなく、既存のカードでもゲームを進めることに問題がなければ、ここまでユーザの不満が爆発しなかったと予想するけど、新スキルを持った新カードがいないと、ゲームクリアが極めて難しいという、最悪のゲームバランスになってきてしまった。

「この新しいカードを持っていれば、楽に攻略できるからガチャる!」「クエストクリアできるまでクリスタル使ってコンティニューしてね!」と、どちらに転んでも、クリスタルを買わせようとする運営の無慈悲っぷり。純粋にゲームとして楽しむことができなくなり、次第に運営と戦っているような気にさえなってくる。

運営も商売なのは分かる。課金者がいて売上げがあってこそ、無課金者でも遊べるインフラを整えることもできるし、サーバ管理に投資したり、社員のお給料もでる。それらを考慮しても、やり方があまりにも偏りすぎる。

次回、ついに堪忍袋の緒が切れたユーザたちが返金騒動までに発展。シリーズ最終話です。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。
Twitterはコチラ→< http://twitter.com/bachiosamansa
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まとめはコチラ→< http://start.io/bachio
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∵多曲入魂──音とリンクする魂 三曲目∵

桜の蕾を眺めながら、フと脳裏に浮かんできたフレーズ。春先の冷たい空気と、生暖かい風が交差するときに、よく脳内再生される曲で、ボケーとしているときの脳内再生率は、べちお海馬ヒットチャートの5位から6位くらい。

ちなみに、べちお海馬ヒットチャートの第1位は『盆まわり』。子どものころから現在に至るまで、あらゆる場面で再生されており、何万回再生されたか分かりません。いたる調味料を駆使しても、どうやっても完食するのが難しいお料理や、とある会社の社長の顔をみると、必ず再生されたりします。

・盆回り - YouTube:
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ま、そんなことはどうでもよくて、今回はエラの流れもあったので、ジャコパス(Jaco Pastorius)でいこうかと思ったのですが、ジャコのことは話し始めるとキリがないので、「よし、今回の多曲入魂はこれでいこう!」ということで、ジミヘンの(Jimi Hendrix)の『Burning of the Midnight Lamp』です。

真夜中のランプが燃えるんです! しかも、独りでメラメラ燃えるランプの灯を眺めながら、誰にも理解してもらえない、孤独という見えない敵と戦っているのです。真夜中に貪るようにハンバーガーを食べてる歌ではありません。文中は、『Burning of the Midnight Lamp』と書くのもコピペするのも面倒なので、「ランプ」で進めます。

ジミヘンといえば、『Purple Haze』というくらい、Purple Hazeが有名な曲のひ とつとなっておりますが、日本でPurple Hazeといえば、高木ブー(雷さま)の登場曲としてのほうが知名度はありそうです。そんなオイラですが、ジミヘンを聴いたのはかなり遅めで、20代になってからだったりする。

HR/HMを愛好していると、ジミヘンの名前は必ずついてまわるにも拘らず、なぜかアルバムを買って聴いていなかった。買わなくてもテレビやラジオなどで曲が流れてきていたりで、「買わなくてもメディアから勝手に流れてくる」という背景もあったが、当時は、とにかくコアな方向に進んでしまっていたので、たまたま聴くタイミングが外れてしまっただけなんだろう。

元FREEのポール・ロジャース(Paul Rodgers)が、ジミヘンのカヴァーアルバムを出したとき、「そういえば、きちんと聴いたことがなかったわ」ということで、ポールのアルバムと一緒に購入したのが初。

ランプは、エクスペリエンス(ジミのバンド)ではラストアルバムの中に挿入されている曲で、歌詞を浄化してくれているかのようなハープシコード(チェンバロ)のコードと音色が、HR/HM魂とボッチ魂にグサっと刺さった。

刺さったまま、海馬ヒットチャートにランクインしている今ですが、実は、ジミヘンのランプも大好きなんですが、クラプトン(Eric Clapton)がカバーしたランプのほうが、カラダの消化が良くて好きだったりします。

クラプトンとジミの詳しいふたりの関係はWikiなどを読んでいただくとして、クラプトンはジミのことが本当に好きだったんだなぁ……と、音を耳ではなく、肌で感じるとることができます。

・Burning of the Midnight Lamp(Clapton cover)- YouTube:
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クラプトン絡みの話(とくにCREAM時代)は、やり始めると、3日間くらいは飲まず食わずで独りでしゃべってそうなので、ここでの出番はたぶんないと思います(笑) 

デジクリで、同じ火曜日担当の若林さんとはお会いしたことはありませんが、桜が咲いてから紅葉が落ちるまで、延々とクラプトンの話しで盛り上がれそうです(笑)

・Jimi Hendrix Burning Of The Midnight Lamp Promo - YouTube:
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「愛国心を持つなら地球に持て。魂を国家に管理させるな!」: Jimi Hendrix

※もし、オイラと飲む機会が訪れた皆さんへ:ジャコとビートルズとクリームとエルヴィスの話は、飲み会の席で決してオイラに振らないでください。宴席がお開きになって、誰も居なくなっても、灰皿とか食いかけの枝豆にずっーと語っている「もうひとりのボク」が登場してしまいます。

いやー、音楽って、本当にステキですね(^^


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■Take IT Easy![10]
新社会人のみなさんへ

若林健一 / kwaka1208
< https://bn.dgcr.com/archives/20140325140100.html
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一週間後に4月1日を控え、いよいよ新社会人として働き始める、そんなみなさんへお伝えしたいことがあります。

●まずお断りしておきます

まず最初にお断りしておきたいのは、会社というところはあなたの思っているようなところではないかもしれない、ということです。

特に大手への就職予定の方なら、ドラマに出てくるようなきれいなオフィスで仕事ができることをイメージされている方も多いのではないでしょうか? 試験会場や面接会場はきれいなところで、もちろん自分たちが働く場所もドラマに出てくるようなとまでは行かないまでも、いわゆる「オフィス」っぽいイメージのところを考えていると思います。

しかし大企業、それも古い会社の場合は施設も古く、「オフィス」という印象からは遠いかもしれません。机も新人のみなさんには新しいものが支給されるでしょうけれど、先輩社員(大手は年代も幅広いです)のみなさんは古い物を使っていることも多く、大きさやデザインもマチマチだったりします。

製造業であれば、工場だったところをオフィススペースに転用しているところもあり、床がかなり汚かったり、なんでこんなところに柱があるの? ということもよくあります。むしろ、小さくて新しい会社の方がオフィスはきれいだと思います。

また、みなさんが思ってる以上にケチです。アベノミクスとか春闘でベースアップとか、テレビや新聞の報道を見ていると景気は上向いているように見えるかもしれませんが、実態としてはまだまだ苦しいのです。

大企業の動向が社会に与える影響は大きく、大企業が景気の良いところを見せれば全体として上向きになる効果があるため、国も積極的に働きかけ、企業もそれに応えてベースアップを実施していますが、まだまだ締めるべきところは締めなければならないのが実態です。

備品の購入とか出張、残業などについては制限が厳しく、付箋紙ひとつ買うのも手続きが面倒なこともよくあります。

メディアで報じられている面とは違う面があるということを、知っておいてください。

●先輩に遠慮なく質問してください

入社直後は、わからないことだらけだと思います。会社の中のことはもちろん、技術的なこと、一般教養的なこと、学校ではなんとなく分かっていたつもりのことが、いざ仕事で向き合ってみるとわからない、自信がない、そんな状況に遭遇することもあると思います。

そんな時は、遠慮なく先輩に助けてもらってください。新人のうちは、質問することをためらう必要はありません。むしろ、新人のうちに聞けることは聞いておかないと、後でもっと聞きにくくなります。

なんでもかんでも「ググる」のはやめましょう。先輩から指示されたことを、そのままネットで検索しても答えは見つかりません。先輩に指示されたことを「ググり」そこで見つけた情報に含まれる言葉がわからず、また「ググる」、こんな方を実際に見たことがありますが、これではいつまでたっても仕事は終わりません。

もしかすると「こんなことも知らないのか?」と言われることもあるかもしれません。でも、そんなことを気にしていても仕方がありません、知らないものは知らないのですから。それを気にしていてもなにも変わりません、積極的に質問しましょう。それが新人の特権です。

●会社勤めに誇りをもってください

ネットを見ていると、学生の起業家、有名な個人事業者も多くいて、そんな方々に憧れを持つ方も多いと思います。私もそんなひとりです。

しかし、大企業であれ中小企業であれ、既存の会社にはそれぞれの役割があります。みんながみんな自分で起業してしまい、既存の企業に就職する人がいなくなれば、世の中はどうなるでしょう?

小さな会社の社長も大企業の従業員も、社会という枠組みからみればひとりの人間であり、それぞれが担う役割はあるのですから、起業したやつがエラいと思う必要も、うらやましいと思う必要もないのです。

「会社人間になるな」という話もありますが、まだまだ社会人一年生にそんなことを求めるのは無理があるというもの。

まずは、会社に入ることが決まったわけですから、会社の仕事を身につけることが先決です。二〜三年すれば、会社の中でのポジションも見えてきて周囲が見えてくるようになるでしょう、その時にあらためて考えればよいことです。

●最後に

研修で「報・連・相」なんてことを教えられるかもしれませんが、「報告」も「連絡」も「相談」も、実態としては紙一重。

そんな分類なんかどうでもいいので、とにかく先輩社員と積極的にコミュニケーションを取り、会社というところになじんでください。

みなさんが、一日も早く社会人として活躍されることをお祈りしています。

#モノづくりの現場から

【若林健一 / kwaka1208】 kwaka1208@pote2.net
Take IT Easy! - 人にやさしいIT
< http://kwaka1208.net/
>
< https://www.facebook.com/kwaka1208net/
>

より実践的なことを書きたい、書こうと思いつつ、文章としてまとまらずにストックされているものが積まれてしまっています。一週間に三本ぐらい書いて、そのまま全部ストック入りさせてしまった週もありました、まだまだ未熟者でございます、ハイ。

来週から4月が始まりますし、新社会人と旧社会人の共通のテーマとして、仕事上のメールに関する自分なりのノウハウを書いてみたいと思います(よし、これで後に引けなくなった)。


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編集後記(03/25)

●烏丸千「もしも日本が消えたなら 世界を支える日本のちから」を読む(泰文堂、2013)。いわゆる「日本はすごいぞ」本である。しかし、「日本がなけりゃ世界が困るだろう」とか「日本はエラい」という"上から目線の"(←大きらいな表現だが)まとめ方ではない。そういうにおいのする本だったら、こんな気持ちよい読後感はないだろう。広い意味で捉えれば、この本は「ディスカバー・クール・ジャパン」である。

筆者は、この本の執筆は「日本ってスゴいね! という素直な再発見だった」という。「いろいろな分野で、日本はけっこう派手に、あるいはひたすら地道に、世界への大きな影響力がある。まさか日本がそこまでの国だとは正直、思っていませんでした」と素直に感動し、「日本がなくなったら、想像以上に世界は混乱するよな……」と思い至る。これには共感できる。

日本がなくなったら、真っ先に困るのはアメリカ、そして韓国と中国であろうという予想は容易につく。アメリカ国債は、安定して買い支えてくれていた大の得意先を失う。脅せばすぐ金を出す財布がなくなり、財政的に厳しさが増し「世界の警察」なんて言ってられなくなる。韓国と中国は頼みの綱の「反日カード」が使えなくなり、政情不安を解消できなくなる。二人のトップは恐慌に陥る。デモや暴動の嵐が吹き荒れてやがて亡国に至るだろう。これは、わたしの意見。

本書の構成はこんな具合。第1章・ジャパンマネーの世界への影響力(6項目)、第2章・安全保障、環境やエネルギー技術は突出!(7)、第3章・国家運営が立ち行かなくなる国も出る!(8)、第4章・日本の技術がなくなれば生活がガラリと変わる(12)、第5章・世界中の食卓が変化する!(6)、第6章・娯楽も趣味もスポーツも味気なくなって意気消沈!(11)。この54項目はとても興味深い。もちろん知っていることはいくつもあるが、知らなかったことの方が多い。驚くべき日本の底力!

日本の優れたところをたくさん集めて並べれば、「日本はすごいぞ」本はすぐにできるが、それではいかにも芸がない。「もしも日本が消えたなら」という設定はうまい。文章はイマイチの感もあるが。結果として「日本はすごいぞ」本になるのだが、それは自然な流れだ。素直に納得できるし、知らなかった日本のすごさに感動し、誇らしく思えるのだからすばらしい。とくに日本が誇る「世界の工場」については、多くの人に知ってもらいたい。やさしくリライトして、学校の教材にしたい。英訳して世界にばらまきたい。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4803005214/dgcrcom-22/
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烏丸千「もしも日本が消えたなら 世界を支える日本のちから」


●続き。と、不要な情報と必要な情報をふるいにかけ、もちろん公式サイトなんかも見て、候補を絞った後は、価格比較。ショップ比較。ショップも信用に足るかどうかわからないもんね。在庫の有無、送料や発送方法、支払い方法などのチェックまで必要になってきて、本当に大変でござる。

以上はサイトで買えるものの話。服なんかは試着が必要で。「服を買いにいくための服がない」というネットフレーズもよくわかる。

ずらっと並ぶ店舗。流行があるため、プッシュ色や形は基本同じで、個性があるような、ないような。店員さんの客値踏みを乗り越え、トーク攻防をくぐり抜け、さほど欲しくもない妥協品を抱えて、試着室を使うための許可を得て、服を脱ぎ、顔カバーなんぞをかぶり、ゲッ違うという恐ろしいものが鏡の前に出現しているにもかかわらず、外に出ろという店員の声に対応し、また自分の服に着替えるか、店員が持ってくる別のものを待っていたりして、ああ、靴はヒールで来れば良かったな、履くのメンドクサイな、などとも思ったりして、自分的には全然似合わないものを、お似合いですよ〜とおべんちゃら言われ、断るのにエネルギーを使い、やっとの思いで店の外に出て、さぁ次のお店に行くってのがもう。(hammer.mule)