[3689] こわれもの〜修理という非日常

投稿:  著者:  読了時間:12分(本文:約5,500文字)


《持ち上げといて落っことす》

■ユーレカの日々[32]
 こわれもの〜修理という非日常
 まつむらまきお

■グラフィック薄氷大魔王[388]
 「3Dプリンタ規制」「iTunes Match開始」他、小ネタ集
 吉井 宏



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■ユーレカの日々[32]
こわれもの〜修理という非日常

まつむらまきお
< http://bn.dgcr.com/archives/20140514140200.html >
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<著者のご意向により削除いたしました>


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■グラフィック薄氷大魔王[388]
「3Dプリンタ規制」「iTunes Match開始」他、小ネタ集

吉井 宏
< http://bn.dgcr.com/archives/20140514140100.html >
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●「rinkak」にインタビュー記事掲載

3Dプリント作品を扱っていただいているrinkakさんに、インタビュー記事が出ました。3Dプリンタ絡みだけでなく、創作の秘密wや作風の変遷など、いろいろ語ってます。好評のようですよ。

04.『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii >

●3Dプリンタを規制?

この話題はあまり愉快じゃないのだけど、書かざるを得ん。そもそも、銃を作るなら3Dプリンタより従来の工作機械や工具のほうが圧倒的に危険。なんだったらその辺に落ちてる鉄パイプにちょっと細工するだけでも足りる。カートリッジ付きの弾が入手できるのなら、だけど。

「3Dプリンタ製拳銃で逮捕者:殺傷能力がある拳銃を作れる3Dプリンタは法的に規制すべきか? - MONOist(モノイスト)」
< http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1405/09/news150.html >

↑ここに、全部書いてあります。3Dプリンタ関連の会社はどこも、取材が殺到して大変らしいです。

3Dプリンタで銃を作って逮捕された男の件、ネットやいろんなTV番組でもやってた。「ニュースキャスター」のビートたけしは、問題に対して主に「模型のデフォルメ」「3Dデータの流出防止」「3Dプリンタで作ったものの著作権」という、まったく的外れのコメント。3DプリントサービスのCMに出ているたけしでさえ的確な理解ができてないとすりゃ、一般の人が無闇に怖がるのもしかたないよなあ。

「3Dプリンタがもてはやされてるけど、実は犯罪にも使える怖ろしいモノで」は「大衆が飛びつくおもしろい話」。持ち上げといて落っことす。「偽ベートーベン」や「小保方さん」と同じ構造。視聴者の欲しいものを提供するのが商業放送・マスコミの仕事としたら、ああいう取り上げられ方は当然なんだろな〜。

「世紀の発明」とか「最先端」も的外れ。特許が切れたから安い機種が出始めて注目されてるんであって、最先端技術どころか「枯れた技術」みたいなもの。業務用の高い3Dプリンタはぜんぜん安くなってないし、以前から普通に使われてる。

樹脂を積み重ねるタイプの3Dプリンタって、簡単に言えば、熱で溶かした樹脂をチュルチュルと出すノズルをモーターで動かす仕組み。要するに、「数値制御のマヨビーム」。そんな複雑なわけじゃないし。パーソナル3Dプリンタの出力物は、基本的にマヨビームがくっつき合っただけのスカスカの樹脂なので強度もない。

先日、別の方式の3Dプリンタが特許切れになったそうで、丈夫なものが作れるパーソナル3Dプリンタが普及しはじめたら、また騒ぎになるのかな?

あと、犯人の「銃規制への挑戦」ってのは、アメリカでやってる「憲法で保障された武器所持の自由が規制されそうだけど、俺らは3Dプリンタで対抗できるぞ!」なので、日本ではまったくの無意味。政府が変なことしたら我々は武力で対抗するからな! というのが、その保証された権利。国に対抗する手段を奪われることに抵抗する理屈はわからなくもないけど。

いやまさか、業務用の3Dプリンタや工作機械をおいといて、ホビー用の弱っちい3Dプリンタを規制しないでしょ。小学校に3Dプリンタ入れたり個人レベルでバンバン普及始めてる国があるのに、3Dプリンタの規制ってのは、陰謀論で言えば日本のモノ作りを根絶やしにしろ的なアレが働いてるのかも、とか考えちゃうよねえ。

闇社会の人たちがほしいのは「本物の凄み」だろうから多少実用になるとしても不格好な3Dプリンタ製をほしがるとは思えんw ......と思ったけど、青や黄色のカッコワルイ銃をちらつかせられると、逆に底知れない恐怖かも。

あと、弾がなければ3Dプリンタ銃は意味がないわけだけど、上記の人たちは弾が入手可能っていう件はちょっと怖い。フィギュア作りたくて3Dプリンタ買ったのに「拳銃つくれやゴルァ」と脅される人が......。

●iTunes Match開始

勘違いしてた。自分でCDから読み込んだ楽曲がiTunes Storeにあれば、iCloudからストリーミングで聴ける、ってサービスが始まるのだと思い込んでた。iTunes内に手持ちの曲のうち、iTunes Storeにない曲だけiCloudにアップロードされ、ある曲はアップなしでストリーミングで聴ける、と。便利じゃん!

ただ、アップロードしなきゃならないマイナーな曲ばかりな僕みたいな人の場合、iCloudストレージを1万円払って最大の50GBにしても、まったく足りない。使えそうにない orz

ところで、この記事↓
「iTunes Matchで不正な音楽ファイルのロンダリングを試した」
< http://hirausan.hateblo.jp/entry/2014/05/02/130033 >

Appleはすごいこと考えたんだなあ。違法に拡散してしまった音楽ファイルも、iTunes Matchに登録した人が料金を支払うことで、権利者は再生回数に応じた料金を受け取れる、と! また、タダで入手した人はiTunes Matchに登録することで、音楽のロンダリングが可能になるというご褒美が。こんな鮮やかなウィンウィン見たことない。

まあ、普段から不正入手をやってる人が年額3980円出すかどうかは疑問だけどw 仕組みとしてはすばらしい。

●開けない古いPICTを開く方法

ファイル整理で昔の画像を開こうとしたら、先日書いた92年のPICT同様にPhotoshop CCで開けない! GraphicConverterで開くと最上部の100pixelくらいしか存在しない。ところが、Quick Lookでは全部ちゃんと見えるんだよなあ。

あ、ひょっとして......プレビュー.appで試したら、開けるじゃ〜〜〜〜ん! 開けないと思って捨てちゃった古い画像いっぱいあるぞ。いろんなアプリ試したのに、プレビュー.appとは! 灯台もと暗しとはこのこと。

開いた画像を単純にプレビュー.appで別名保存すればいいかと思ったら、開いた画像は変更できないので保存もできない。保存関連のメニューはグレーアウトしてて選べない。PDFとして書き出して再度開き、画像書き出しするしかないみたい。でも、それで古いファイルが全部開くならいいや。と思ったら!

わっはは、プレビュー.appじゃなく「Acrobatで開いて画像書き出し」で全面解決しました。Acrobatすげ〜!

開けないPICTの謎の一端が。Acrobatで開くと、横にいくつも分割された選択可領域ができるんだけど、その一番上だけがGraphicConverterで開けているらしい↓

< https://pic.twitter.com/9UIZhfv1Xt >

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

この連載の通し番号がおかしいって気づいてた人いるかなあ。今回が第388回で、前回は386回。一つ飛ばしました。で、3月には二週続けて382回。気づいてファイルの通し番号を参考に修正したわけだけど、その後、フォルダに入ってなかった一回分を発見。あ〜〜! 今回の388回で正しい番号に戻ったはず......。

・ハイウェイ島の大冒険 < http://kids.e-nexco.co.jp >
・rinkakさんのフルカラー3Dプリント作品販売
< https://www.rinkak.com/shop/hiroshiyoshii >
・INTER-CULTUREさんの3Dプリント作品販売
< http://inter-culture.jp/Buy/products/list.php?category_id=63 >

・通し番号がおかしいのは、ひとえに編集部の不手際です。すみません(柴田)


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編集後記(05/14)

●デジクリGW休みは実質16日間もあった(自分で設定したんだけど)。部屋の掃除やマックHD内の整理がはかどり、自転車散歩も何回かやったのでけっこう充実していた。ほぼ毎晩、うんと古いのからごく新しい映画のDVDを鑑賞していた。古典的DVDは川口市の図書館で借りたものだが、所蔵リストを見ると圧倒的にビデオが多い。わたしはまだビデオを見られる環境にあるが、ソフトを借りてまで見る気にはならない。図書館は今後あのビデオをどうするんだろう。

比較的新しい映画「キャリー」を見た。わたしは1976年制作の映画を一年ほど前に見直している。今回の映画化はリメイクではなくリブート(再起動)で、シリーズ化を想定しているらしい。1976年版はじつにいい出来で、というか、じつに分かりやすい構成だった。2013年版はそれを単に焼き直しただけと評されるほどのそっくりショーだ。違うのは、キャリーをクロエ・グレース・モレッツが演じたため、内気でのろまでやぼったい、いじめられっこキャリーのキャラクターには絶対に無理があるところだ。なにしろ、映画のなかで一番かわいいんだから。

それから、いじめの小道具にスマホを使うところも今様だ。陰険で際限のない悪意を持つ女どもに殺意を抱いたわたしである。新キャリーは自らの超能力に目覚めると積極的に研究し、その能力の行使を楽しんでいるところが、不憫な超能力者だった旧キャリーとは違った。だから、スケールアップした破壊シーンには爽快感がある。しかし、この「キャリー」はわたしにとって呪われたDVDであった。レンタル期間を勘違いしていて、返却時に5泊6日分の延滞料金税込み1231円という突然の請求をされたのだ。まあいい、クロエ・グレース・モレッツがかわいいから許す。

この休みで読んだ本は10冊ほど。「SFが読みたい!2014年版」で国内編一位の西島伝法の連作短編集「皆勤の徒」に挑戦したのだが......。この作品で描き出される世界観が理解不能なのだ。文字の音、意味、形を生かしたらしい造語が次々に出て来る。閨胞(けいぼう)から吐き出される隷重類(れいちょうるい)の主人公は製臓会社に皆勤するのが取り柄、巳針(みしん)で臓器を縫い合わせ、冥棘(めいし)を射出する外回りの攻撃を受け、馳聘船(ちへいせん)で顧客のもとへ、なんて具合。じっくり構えて読み込んでいけばなんとかなるかもしれないのだが、短気な年寄りには堪え難い。数ページ読んで降参、この苦行から逃走をはかった。わたしは文字の形や語彙を鑑賞するのが好きだから、この作品のあまりにグロテスクな造語には抵抗感しかない。しかしものすごく評価の高い作品だから、夏休みに再挑戦せざるを得ないだろう。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00GLES92U/dgcrcom-22/ >
「キャリー」2013


●自分で修理したい気持ち、めっちゃわかります。めったにないイレギュラー。触ってみたい。そして時期が過ぎるとメンドクサイになるのも。修理の最中のトラブルがまた面白くて、いやその時はテンパるのだが、終わった後の満足度が上がる。体験するっていいわぁ。

ノコギリは下手だが、トンカチはできる。組み立て家具ぐらいならやっちゃうし、手芸は子供の頃から和洋含めていろいろやっている。アラン編みのセーターや手縫いの浴衣、バッグにアクセサリーにシャツに刺繍に木目込み人形、テディベアなど。小さな電化製品の分解修理や、水道の蛇口交換(水漏れ)なんかもやった。やってみたいことは山ほどある。まつむらさんの体験がうらやましい。

最近、修理や交換をする機会があった。ジョギング中に便利な電波時計Baby-G。自分で電池交換してみたことがある。ベルトがぼろぼろになってしまい、注文しようにも廃番。新しいものを買うかと検索していたら、代用品が見つかり購入、自分で付け替え。ベルトの色が変わって新鮮。続く。(hammer.mule)

< http://item.rakuten.co.jp/kinkodo/10069755/ >
汗をかくから革じゃダメなのよ