[3692] Web担当者が持つべき7つの資質

投稿:  著者:


《おせっかいお見合いオバさんたれ》

■電網悠語:HTML5時代直前Web再考編(203)
 Web担当者が持つべき7つの資質
 三井英樹

■クリエイター手抜きプロジェクト[388]電子書籍編
 複数のデバイスで読める本づくり
 古籏一浩

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■電網悠語:HTML5時代直前Web再考編[203]
Web担当者が持つべき7つの資質

三井英樹
< https://bn.dgcr.com/archives/20140519140200.html
>
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一年半前に書いた文章(第200回)を、再考してみました。ここ十年以上のWeb屋としての働きを、何かの形にできないかと模索している流れでです。一番気になっているのは、やはり人材。色んな方に会えたけれど、どんな人が最適なのだろうという疑問。

ウェブ担当者に必要な資質は6つだと以前は書きましたが、ひとつ増えて7つです。企業の形態によって求められる量やバランスは変わるでしょうが、サイトが担う任務を考えると、要素としてはどれも不可欠だと思います。

1●統率力

チームを編成し装備を整え、険しい山頂を目指す、登山隊のリーダー。

本当はサイトが出来てからの仕事の方が長く厳しいものですが、「サイト構築」が一番目立つ仕事です。

それは険しい山頂を目指す登山隊の行程のようなものです。期日までにサイト構築を完了させ、ローンチ(開店)という「登頂」を達成する道のりです。そのためのチーム作りや、戦略立案、スケジュールやサーバなどの装備など、一団を率いて行くためには、この資質が必要です。

2●維持力

24時間365日、店内のすべての商品に気を配り続ける、コンビニ店長。

開店してからは、まさに24時間365日オープンの状態が続きます。そこに掲載される情報のすべてに責任を負うことになります。

誰が作り(書き)、誰が承認したとしても、あなたの店に並べられるという意識を持つ必要があります。書類上の責任者が誰であろうと、自分の店に何が置かれているか、何が不足したか、明日までにどんな新しいものを用意しておくべきかを気にする店主は必須です。

3●算段力

パーティから夜食ごはんまで、贅沢な食材/アリモノででも最善の食卓を目指す、料理人。

常に最高の食材が入手できるとは限りません。万全の用意をしたつもりなのに、特別な素材が手に入ってしまうかもしれません。用意のない中で突然のオーダーを受ける場合もあります。

そしてどんな時でも、食べたい人がいるのであれば、最善の食卓をスピーディーに用意すべきです。綿密な計画に則りつつも、突発的なことにも対応する能力が求められます。そして与えられた食材をきちんと活かし切る能力も、です。

4●剪定力

技術/チーム/個人/タイミングを見極め、伸びるものを伸ばし切るべきを切る、剪定師。

担当者の多くは、技術の詳細を実装レベルで知る必要はありません。ソフトやツールも使いこなす必要もない場合も多いでしょう。知っているに越したことはありませんが、知らなければ指揮が執れないかと問われれば、NOです。

それでも、大局的に技術もチームも評価しなければなりません。そして、必要なものを活かす戦術を採る必要が日々起こります。様々な技術やスキルに対する公平な判断力と育成の視点が求められます。

5●翻訳力

様々な事柄を様々な人に分かってもらえるよう、言葉を選び伝える、通訳者。

あなた自身も意味を理解するのに困るような言葉や手法や技術を、多くの部署の人たちや、時によっては社外の方や顧客にも説明したりする状況が多々発生します。

そこで円滑な流れを掴むためにも、言葉の引き出しは多めに持つ必要がありますし、伝わったかどうかを相手の顔色から読み取らなければなりません。技術翻訳をし、マーケティングの言葉を操り、顧客の気持ちを代弁するのです。しかも機械翻訳では伝わりません。

6●公正力

ルールに則って厳密かつ円滑にゲーム(プロジェクト)を進行・成立させる審判員。

プロジェクトはどこかスポーツに似ています。グダグダな試合が試合として成立していないと感じるように、継続はしていたとしても「成立」していないプロジェクトが存在します。

守るべきルールが守られず、ただ惰性や、降ろし方の分からない拳のような、破綻している状態です。こうした疲弊ばかりを産むプロジェクトに共通していることは、公平なレフリーがいないということです。

放置の先に維持される秩序は殆どありません。誰かが目を光らせないと、よほど自律心が強くない限り、乱れます。ですから公正な審判員が必要です。

基本的にはプロジェクトオーナーがその任を負うのが自然です。注意が要るのは、社内外共にフェアであることです。納品物や期日に関して、発注者であろうと守るべきを守るべきです。それがプロジェクトを成立させる影の機動力になります。

7●応援力

常にアンテナを張り、求めない人の所へも行きかねない、おせっかいお見合いオバさん。ネガティブではなくポジティブな意味での資質です。

時代の流れが早く厳しくなっている以上、常にどこかしこに問題があります。それらの幾つかは、まとめて対処した方が効率が良い場合が多々あるでしょう。また、ある程度共通項を見つけ出してから解決した方が、将来的にも汎用的な解になったりもします。

そのためにも、「おせっかいアンテナ」を張り巡らせた人が必要です。課題の所在を示す地図を脳内に描け、本能的に動き回って、マッチング(お見合い)を調整できる人は、ウェブという無形の情報構築物を整備するにはうってつけの人材です。

逆に、現場から動くのをじっと待つお役所受付タイプでは、提案する方も萎縮して、機会損失を招きかねません。ITに関するノウハウが集積しているウェブ担当者が、自ら動くことが円滑かつスピーディな問題解決を実現できるのです。

これらが必須なのは、顧客に対する「誠実さ」を実行する上で、どれも大切だからです。但し、上記すべての資質を完全に備えることは不可能ですし、完全に備えてしまったら諸々自己矛盾を抱えてしまいます(時に矛盾する決断をせざるを得ない状況に陥ります)。

どの資質をも、あるバランスで持つことが大切で、そのバランスがウェブ担当者としての「個性」になります。個性なので、優劣はありません。対処する課題に多少の向き不向きがあり、進め方や管理の仕方に特徴が現れるだけです。

けれど気をつけて頂きたいのは、どれか一つでも全く欠落している場合には、問題が発生する可能性が高まるという点です。

特に最後の「おせっかい」資質は、他にしっくりした表現が思いつかないのですが、訓練や学習によって習得し難いものです。

しかし、今まで出会った成功しているウェブ担当者は、まず間違いなく「おせっかい」です。何かしら世話を焼くことが好きで、困っている人を放っておけず、大なり小なり職域を限定し難い「雑用係」という自称のもと「何でも屋」を担っています。

社内でも様々な問題を見て見ぬ振りができない資質は、顧客の課題を他人事にはできないとする誠実な姿勢と関連があるのでしょう。

既にウェブ担当者に任命された方は、会社がこれらの素養をあなたに認めたからでしょう。しかし、改めて列挙したものを見た時に心許なく感じるものがあるのであれば、早めに育てることをお勧めします。

ただ最新技術に長けているとか、数字解析に強いだけで選ばれたとしたら、苦難の道が待ち受けています。

残念ながら、技術知識でカバーできる領域は、通常思うほどには広くはありません。ウェブが顧客との接点である以上、リーダーシップを含めた、基本的に人との関わり方に関するスキルが土台となるからです。

上記のリーダー気質を支えるのは、指揮も配慮も伝達も、どれもコミュニケーション能力であり、一朝一夕には身につけられないものです。

これらの習得への一番の近道は、その道のプロフェッショナルや先人達を直に見て感化されることです。

書籍にもネット上にも様々な武勇伝が見つけられますし、ウェブ担当者の勉強会に出るのも良いでしょう。それらを読んだり体験して、感じ入って下さい。

異分野も役に立ちます。真面目に料理の達人の技を見ることなどです。彼らの包丁さばきやリズムやチーム体制を、ウェブ担当者目線で見れば、必ず活用できるモノがあるでしょう。

秋葉原の包丁売りのプレゼンテーションも見事です。彼らの技を見て盗んで下さい。企業を半ば代表して顧客と向き合う姿勢は、自分で感じない限り、必要性も理解できないし、習得も難しいはずです。大切なのは、まず意識し自覚することでしょう。

また、これからウェブ担当者を選ぶ側に立つ人であれば、これらの素養を参考にして下さい。資質がない人に任せた場合、本人だけでなく企業としても辛い事態を経験することになりかねません。

顧客とほぼ直に接する仕事は、通常業務とはまったく別次元のストレスがかかります。それでもサイト運営は巧く継続せざるを得ないものですから、「適任者」でないと担いきれません。

更に、任せっぱなしにするのも禁じ手で、会社規模にも依りますが、体制作りや育成も視野に入れる必要があります。ウェブの仕事は真剣に取り組むほど、顧客との最前線に担当者を赴かせることになります。だからこそ「最高の社員」を選ぶ必要があります。

次世代のWebの未来が今よりも、もっともっと輝くことを願いつつ。

以上。/mitsui

【みつい・ひでき】@weblysts | mit_dgcr(a)yahoo.co.jp
http://www.mitmix.net


・未だフリーというかプータロー。お仕事に誘って頂けたら幸いです m(_"_)m
・近々にKindle本をまた出しそうです。今度はWeb屋の本です。出たらまた報告させて頂けると嬉しいです。再見。


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■クリエイター手抜きプロジェクト[388]電子書籍編
複数のデバイスで読める本づくり

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20140519140100.html
>
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今回は電子書籍ネタです。過去にも電子書籍ネタはやっていますが、今回は自分で編集等する側ではなく、著者側からの視点で書いてみます。まあ、そうは言っても、著者からの視点しかなかったりするのですけど。

今回発売されたのはデジクリで10年以上に渡って途切れることなく続いている、この連載のネタである自動化に関する本です。すでに「Adobe JavaScriptリファレンス」という本を出版していて、現在はKindle版と紙版(Print on Demand)があります。

・Adobe JavaScriptリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00FZEK6J6
>
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844395955
>

Kindle版はKindle端末でもiOS版でも、日本語が検索できないという不具合があるので、リファレンスなのに検索が使えないという何ともな状態になっています。

検索できなければ、紙版と同じということになってしまいます。実際に検索できないせいか、紙版の方がKindle版の2倍ほど多く売れています。実際にKindle Fire HDで読むと、検索に数分かかるし、あまり使い勝手のよいものではありません。

ということで、今回出した本はKindle版だけでなくiPhone/iPad、Kobo(!)そして紙版と、複数のデバイスで読めるようになっています。


・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編(Kindle版)
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/
>

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編(紙バージョン)
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844396137/
>

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編(iBooks)
< https://itunes.apple.com/jp/book/extendscript-toolkit-estk/id868057300
>

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編(楽天Kobo)
< http://books.rakuten.co.jp/rk/7445d6999aa53150b316ed496c0a3789/
>


複数の端末で発売するとなると、紙の本では考えられなかった事態が発生します。もちろん、文字の大きさやレイアウトに関してではなく、予期せぬ不具合が多発するということです。

もともとは、サーバーが各デバイス向けに自動変換するということになっていました。一般的な小説やほとんど全部が画像のような漫画では、不具合がほとんど発生しないと思われますが、プログラム関係の本だったので、いろいろ問題が発生し、一か月でできるはずが3か月ほどかかってしまいました。まあ、これもノウハウということで。

InDesignのスタイル設定なども絡むようで、一発変換はなかなか難しいようです。特に困ったのが、プログラムでは必須の半角空白が消滅してしまうことがあるという現象です。

PDF版(Print On Demand版)では発生しないのに、Kindle端末用にすると半角空白が消えてしまうことがあります。結局これは解決できず、半角空白の代わりに全角空白を入れて対処しました。

昔だと半角空白の代わりに全角空白にすると、プログラムはエラーで停止してしまいましたが、現在は半角空白も全角空白も同じように扱われるので、コピペされて使われてもエラーになりません。

結局、個別に対応するような感じになり、一発変換は次回に期待するような方向になりました。

さて、出版されたら自分で購入し確認してみないといけません。それぞれの端末で購入し、実際に読んでみました(使ってみました)。

・紙版
残念ながら、まだ手元にありません......。紙なので、まあそれなりにということで。

・Kindle版
Kindle Fire HDで購入し読んでみました。やはり検索できないのは辛いところです。Nexus 7(New)端末のアプリ(Kindle for Android)でも試しに読んでみましたが、やはり検索がうまくいかないことがある上に、その検索にかなり時間がかかります。検索せずに読むだけなら快適です。Nexus 7(New)なら後述するKoboより高速にページめくりができ、ストレスもほとんどありません。

・Kobo版
Kobo arc 7 HDで購入し読んでみました。画面は凄くきれいです。検索もちゃんとできます。ページめくりに若干時間がかかるのが難点といったところです。もっとも、これは楽天がより高速なKobo端末(メモリも増やして)を発売すれば解決する問題です。Koboが出た当初は散々でしたが、今では結構いい感じで使うことができます。

・iBooks版(iPhone/iPad)
iPhone 5だと画面が小さいので、読むならばiPadの方がよいでしょう。読むには申し分のない状態で、検索もさくさくできます。ただ、iPad 2など古いタイプだと検索までに若干(といっても2〜3秒)かかります。iPad Airなど新しいタイプならば快適に使うことができると思います。

ということで、やはり買うならiBooksがおすすめです。その次は多分、紙版でしょう......。紙版がいつ手元に届くのか分かりませんが、気長に待つしかなさそうです。

それにしても、デバイスが増えるとその分検証しないといけないので、電子書籍は手間ばかりかかる気がしないでもないけど、これも時代の流れなので......。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

ずっと手元に残すなら紙版ですが、電子書籍だとすぐに入手できるので、こういう部分はやはり便利だなあと思います。

あと、先月映像素材がさりげなく昼ドラで使われてました。東海テレビさんテロップ入れてくれました。どうもありがとうございます。

・昼ドラ/聖母聖美物語
< >

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/
>

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編(紙バージョン)
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844396137/
>

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編(iBooks)
< https://itunes.apple.com/jp/book/extendscript-toolkit-estk/id868057300
>

・4K/ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/
>

・JavaScript逆引きハンドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4863541082
>

・D3.js例文辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/D3.js/
>

・Dart例文辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Dart/ver1.1/
>

・Adobe CS2〜CS6,CC JavaScriptリファレンス&ライブラリ
< http://www.openspc2.org/reibun/AdobeJS/index.html
>

・Adobe JavaScriptリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844395955
>

・Nexus 7(アンドロイドタブレット)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Nexus7/
>

・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/
>

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< https://www.ddc.co.jp/estore/cgi/item/start.cgi?m=DetailViewer&record_id=243
>
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。


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編集後記(05/19)

●あなたもデジクリで書いてみませんか。「締切のある生活」って充実してますよ。いや、ほんと。「デジタルクリエイターズ」というタイトルにこだわりは、ありません。まったく。どんなジャンルでもOKです。
投稿は mailto:info@dgcr.com まで。


●世界の警察を標榜して来たアメリカが、他国に占領されてしまうというおいしいテーマの映画DVDを、たまたま二本続けて見たが、たまたま両方ともアルバトロス配給で、予想通りのしょぼさに納得した。普通ろくでもない映画を見せられたら、時間を返せ、レンタル料返せと怒りがわきあがるものだが、ことアルバトロスに限っては、さあ今度はどんな地雷を踏ませてくれるのかという期待さえ抱き、見終わってやっぱりアルバトロスだったな〜と腹も立たないんだから、本当に不思議なブランドだ。このしょぼさを囃し立てて喜ぶマニアもいて、わたしもその仲間だ。

燃えさかるビル群を背景に不死身の古代戦士3人が立ち、迎え撃つのはアメリカ最新鋭部隊、といった感じのなかなか素敵なビジュアルは「アーミー・オブ・ダークネス アメリカvs暗黒魔神軍団」のパッケージである。不死身の魔神、破壊王アッティラが1500年の時を超え、再び地上に降臨。究極の戦士軍団に挑むのは精鋭アメリカ軍特殊部隊。世界の覇権を賭けた負けられない戦いがはじまる!! って煽りがうれしいが、戦士軍団はたったひとり、精鋭アメリカ軍特殊部隊はアマチュアっぽい兵隊が数人、光のどかな森林を舞台のおいかけっこ。戦士はいくら銃撃されても死なないだけで、超絶に強いわけでもない。とにかく、宣伝しているようなビジュアルはまったく存在しない、詐欺といってもいいお粗末な映画だ。出演する役者の人数が極端に少ないのがお約束だ。

「レッド・ドーン」は、ある日いきなりアメリカ全土が北朝鮮に占領されてしまったという、有無を言わせぬ荒唐無稽な物語。あの規模の国がどうやってアメリカ全土を? という最大の疑問の答えは、電磁気パルス兵器を使ってアメリカの電力系統と軍隊を無力化したからだと中盤で明かされるが、何? それ。北朝鮮軍対米軍の戦闘シーンや攻撃される都市のシーンはない。とにかく占領されちゃったから、にわか仕込みレジスタンスの若者たちが、戦場と化した街で北朝鮮兵士と戦うという話。アルバトロスにしては人数を多く投入して、ちゃんとアクション映画やっている。設定のばかばかしさに比べて、映像の出来は意外にいいんだから裏切られたかんじがする。

なんで北朝鮮なんだと調べたら、本当は中国がアメリカを占領する映画であった。ところが、撮影終了後に侵略国の設定を中国から北朝鮮に変更したそうだ。中国に配慮したというかビビったわけだ。北朝鮮なら文句つけてきてもこわくない。そこで、CGで中国国旗を北朝鮮国旗に変えたりするなど、後処理に一億円もの追加費用をかけたという。この映画は「若き勇者たち」(1984年)のリメイクでもある。元ネタでは、冷戦期の戦争ものらしくアメリカを侵略する敵国はソ連だった。やっぱり敵は中国でなければ意味がないぞ「レッド・ドーン」。世界の現実的脅威は中国だ。朝日新聞のいうとおりなら「憲法解釈守って国滅ぶ」である。まだ目がさめないのか、日本人よ。(柴田)

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「アーミー・オブ・ダークネス アメリカvs暗黒魔神軍団」

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>
「レッド・ドーン」


●三井さんなら会社興されても、と思ったりするのであった。/修理交換の続き。2mmのもと言いかけた店員さんの声を遮り、これください、と。笑顔で目がキラキラしていたと思うわ。店に入って5分もしないうちに解決。たった税込110円(20個入)で、捨てるはずだったバッグが生き返ったよ。嬉しかったなぁ。さすがプロだわ。対応も優しかったよ〜。

そして百貨店や商業施設にあるリフォーム・リペア・修理ショップがとても気になってきたよ。内側が革張りのバッグを布張りにしてもらったら生き返るんじゃないかなとか(素人がやると汚くなるかもしれないので出そうかと)、ジーンズの薄くなってきた部分を修理してみようかなとか。

以前は破れたジーンズは捨てていたが、検索してみると、修理方法がいくつもヒットする。まずは当て布買って手縫いでいこうかな。最近太ってしまい、服を買いに行くのが嫌で。似合わないのよ。気に入らないものを買うのも何だかなぁと思っていたから嬉しい。(hammer.mule)