[3737] 音声で操作するインターフェース

投稿:  著者:  読了時間:16分(本文:約7,800文字)


《トヨタ管理職のようなキレイな机上!!!》

■アナログステージ[118]
 美しい机上に漂う甘い香り
 べちおサマンサ

■Take IT Easy![25]
 音声で操作するインターフェース
 若林健一 / kwaka1208

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■アナログステージ[118]
美しい机上に漂う甘い香り

べちおサマンサ
< http://bn.dgcr.com/archives/20140722140200.html >
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コンニチハ。夏期休暇予行練習の3連休はいかがでしたか?
前回「新・自分流のスマートな作業空間」からの続きです。

アナログステージ[117]新・自分流のスマートな作業空間
< http://bn.dgcr.com/archives/20140708140200.html >

お世辞どころか、誰がみても間違いなく「汚ねー!」と心のなかで叫ぶ、オイラの机上。机上だけならまだしも、周囲も汚い。部下ちゃんたちから、何度も「これ捨てていいですかね、邪魔」と舌打ちされる毎日。

重要な書類は、オイラオリジナルの書類下げ(紐に洗濯バサミを通して張ってあるアイデアグッズ)にぶら下げているので、「あれ? ここに重ねてあったはずの書類がない!!!」という、漫画やドラマのワンシーンのような事態は起こらない。

トヨタ管理職たちの、缶コーヒーを置いたあとのシミがひとつもない美しい机上(実際に見たことはない)のような、ウットリ爽やかさにも憧れもするが、真似したいとは思わない。前回も書いたように、片付けても、すぐに散らかるからだ。

しかし! 桜が満開になり始めたある日突然、山の天気と乙女の心のように、フと「ちょっとキレイにしてみようかな」と、美しさを求めるオイラが顔をだしてきた。自分でも、「キミは誰だね? オイラではないな」と語りかけるも、今まで、まっっっったく気にならなかった机上が、アホみたいに汚く見えてしまった。

・ファブリーズで消臭して香りの演出を図る

そうなると、行動に移すのは早いO型の習性を利用して、みんなが退社したのを確認すると、「うっしし、明日の朝は、みんながビックリする顔が楽しみだwww」と、ブラックなオイラの顔を覗かせつつ、セカセカとお掃除を開始。

すでに過去のことなので、思い出しながらこのテキストを書いているのだが、何度も途中で挫けそうになった。間違いなく不要な紙の量がハンパじゃない。延々に鳴り響くシュレッダーの裁断音が、新しいミュージカルに聴こえてくる幻想も生まれた。

机に付着した、コーヒーやカップラーメンのシミがなかなか落ちず、清掃用具コーナーから、マジックリンを持ってきてゴシゴシ。すると、薄黄色した机の色が白くなる。どうやら、この机は白かったようだ。

よくよく臭いを嗅いでみると、薬品たちの臭いも染みついているようで、ほんのり臭い。部下ちゃんの机にあったファブリーズ(布用)を、ブシュブシュと周囲に拡散する。ついでなので、清掃用具コーナーにあった、ラベンダーのトイレ消臭剤(新品)を机の下に配置して爽やかさを演出。

途中で何度も諦めようとしたが、ついに、トヨタ管理職のような、石鹸のやわらかい匂いが漂っていそうな机上(実際に嗅いだことはない)に仕上がった。所要時間は2時間。

ついに、地獄絵図であった机周辺は、甘い蜜の匂いで集まった蝶たちが飛び交うようなスペースに仕上がった。もの凄い満足感に、アイスコーヒーの味もまた格別に美味い。

「わぁ! どうしたんですか! すごい! ステキ」と、部下ちゃんたちの賛辞の声を期待しながら迎えた朝。「おはようございまーす」と挨拶にくる部下ちゃんたち。しかし、転生した机にはまったく無反応。キミたちは甘い蜜(キレイな机)の香りに寄ってきた蝶じゃないのか。

あまりの無反応っぷりに業を煮やし、「ね、ね、なんか変わったと思わない?」と、一番やってはいけない、自分から反応を訊ねる暴挙に。「あ、片付けたんですね」「スッキリしましたね」「これが普通」といった反応で、オイラが期待していた、高らかに響くカンツォーネのような賛辞はゼロ。

「やらなきゃよかった。なにか悔しい」

トヨタ管理職のような美しい机上のことはどうでもよく、あのときにに出てきた、美しさを求めるキレイなオイラは、ただキレイになった机上を、褒めてほしかっただけの自分だということが分かった。「オマエは子どもか!」と、ひとりツッコミをしながら、ポツーンとアイスコーヒーを飲む。

その日の午後、机の下に配置したトイレ消臭剤が効きはじめてきたのか、部下ちゃんのひとりが、「なんかトイレの臭いがするんだけど、気のせい?」と、周りに話しているのが聞こえた。

「なんかトイレの中で仕事しているみたいwww」と、散々な言いっぷりだったので、「ここだ、臭いの発生源はここだ」と誰かに見つかるまえに、消臭力(くつろぎのアロマラベンダー)をコッソリとトイレに置きにいく。

「こんなはずじゃない、こんなはずじゃなかったのに......」

3日後、トヨタ管理職のようなキレイな机上は、見事にオイラの机上に戻りました。3日で戻る復元力も凄い。「これはもう長所だ。良いところは、何歳になっても伸ばさないといけない」。ほのかに残っている、ラベンダーの香りに涙するオイラでした。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp

NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。全国寺社巡りで、過去の懺悔道中をしております。
・Twitterはコチラ→< http://twitter.com/bachiosamansa >
・まとめはコチラ→< http://start.io/bachio >

∵多曲入魂──音とリンクする魂 7曲目∵

なんだかんだで、結局忙しいのですが、クズネタをダラダラと書いているのは申し訳ないので、今回は追悼の意も込めて、ビールと枝豆によく合う一曲を。

先日、大御所のジョニー・ウィンター(Johnny Winter)死去のニュースが飛び込んできた。オイラには、スレイヤーのジェフ(Jeffry Hanneman)が亡くなったときと同じ悲しみが襲ってきた。

生活の一部となっている音楽、大好きなバンドやミュージシャンたち。楽しいとき、嬉しいとき、悲しいとき、気分を盛り上げたり、落ち着かせたり。いつも自分の傍にいるかのようなミュージシャンの死は、身内の死を同じような悲しさと寂しさに襲われる。

東日本大震災直後の4月に、始めて日本でのLIVEが実現でき、その後は2年間隔くらいで来日して、あっっついギターを聴かせていただけに、もうあの激熱のギターが、魔法のようなサムピッキングとフィンガーピッキングが聴けないのは本当に悲しい。

・ジョニー・ウィンターが他界(2014/07/17)|洋楽 ニュース|
RO69(アールオーロック)- ロッキング・オンの音楽情報サイト:
< https://ro69.jp/news/detail/105967 >

大御所ブルースギターリストでは、珍しくディストーションをかけたギターの心地よいノイジーな音と、なんといっても、あの自由方便というか、間違いなく「とりあえず音感を持った生き物だろ、オマエw」であるスライドバー。

どの曲をチョイスするべきか悩んだ。とにかくホンモノばかりな曲なうえに、知らない人が初めて聴いてノックアウトされる曲のチョイスがとにかく難しい。なぜなら、聴いたら全部ノックアウトされるから。

ジョニーのギターと、知らずに聴いていたら「ん? これって、モーターヘッドのレミー(Lemmy Kilmister)が唄っているの?」と間違うような(絶対に間違わないけど、なんかミドルトーンのハスキーな声が、レミーと被る)ヴォーカルが堪能できる映像が、またもや! というか、毎度ありがとうございますのツベ様にあったので、ご紹介。

・JOHNNY WINTER & ERIC SARDINAS - Mojo Boogie -
Nov. 2010[HD]*re-upload - YouTube:
< >

もう、オイラが死ぬまで、大好きなミュージシャンの訃報は聞きなく(見たく)ないです。R.I.P Johnny ......?。


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■Take IT Easy![25]
音声で操作するインターフェース

若林健一 / kwaka1208
< http://bn.dgcr.com/archives/20140722140100.html >
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今回は、音声認識によるユーザーインターフェースについて考えてみたいと思います。

手で操作しなくても、話せばその通り動いてくれる、応えててくれるというのは、まるでSF映画の世界のような華やかなインターフェースです。しかし、音声認識はユーザーインターフェースの主流になり得るのだろうか? と思う部分もあります。

まず、場所を選びます。電車の中でスマートフォンを使っている人をたくさん見かけますが、この人達がスマートフォンに向かって話しかけるようになるとは到底思えません。むしろ、電車の中でスマートフォンに向かって発話するようになったら、通話はご遠慮くださいどころの騒ぎではなくなるでしょう。

家の中でも、一人暮らしならともかく家族も一緒にいるリビングでテレビに向かって話しかけるとか恥ずかしくてできません。また、人がテレビを見ている隣で、タブレットに向かって話しかける家族も迷惑です。このように考えれば、音声で操作するのに向いているシチュエーションはかなり限定されることになります。

もうひとつの課題として、操作する対象の機能をすべて理解して、それを音声で指示できなければならない、ということが挙げられます。

例えば、現在スマートフォンなどで使われているアプリを音声で操作するためには、そのアプリで何ができるのか? どんな機能が備わっているのか? を予め知っておく必要があります。そうでなければ、そのアプリに向かって何を話せば良いのかわかりません。

タッチ操作であれば、操作の対象は画面上に表示されていますので、とりあえず片っ端からボタンを押していけば、どんな機能があるのか? どんなことができるのか? を知ることができますが、発話だけで指示するのであれば、事前に操作の対象を充分に理解しておかなければなりません。

iPhoneに搭載されているSiriでは、認識がうまくいかない場合にどのように話しかければいいのかを例示してくれますが、そういった弱点を補うためのものなのです。

このことから考えて、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)よりも、CUI(キャラクタユーザーインターフェース)に似ていると言えます。最近では「黒い画面」と呼ばれていることが多い、コマンドをキーボードから入力する操作のことです。

GUIでは、主に画面のアイコンやメニューを順に操作して目的の機能に到達するのに対して、CUIは実行したい機能を直接呼び出すことができるというメリットがあります。一方で、コマンドを習得しておかなければならないというデメリットもあり、これらの特徴は音声認識にも共通しています。

もちろん、音声認識の場合は多少の揺れを許容することが多く簡単とは言えますが、その一方でCUIには入力補完やヘルプ機能などの支援機能がありますので、指示のしやすさという意味ではほぼ同じレベルと言えます。

●音声認識インターフェースの用途

まとめると、「音声による機器の操作」というのは「利用するシチュエーションが限定される」「操作対象の機能を把握していなければならない」という二つの条件を満たしている時に使えるものになると考えられます。

この二つの条件を満たす具体的な例として挙げられるのが、車の中での機器の操作。車の中は閉じた空間ですし、操作する対象はカーナビやオーディオなどの限られた機器、しかもそれらの機能はおおよそ把握できているか、想起できるものばかりで、あらためて習得することはほとんどありません。なるほど、AppleやGoogleが車載機器へ進出している理由も納得できます。

CarPlay
< https://www.apple.com/jp/ios/carplay/ >

Android Auto
< http://www.android.com/auto/ >

●インターフェースの棲み分け

どうやら、音声認識は「機器操作」を目的とした場合、GUIを置き換えるものではなく、一部の分野で有効なインターフェースとなりそうです。

しかし、それはあくまでも「機器操作」に限った場合であって、検索のように特定の発話内容に寄らないものであれば、GUIに置き換わるものになる可能性はあるかもしれません。

現在の検索でも、検索キーワードの入力途中で候補が出てくるように、まだまだ文字入力の方が便利に使えそうですが、対話によって自然にユーザーの意図をくむようになれば、音声認識の方が使いやすいということになるような気がします。

「聴く」ことはもちろん、「いかに上手く話すか」の課題を解決して「応答速度」と「応答精度」が上がり、利用者との対話がスムーズに進むようになれば「音声認識」はもっと実用的なインターフェースになるのでしょう。

この部分についてはもう少し考えてみたいと思っていますが、もし何か良いアイデアが出てきそうなら紹介させていただきます。

#人にやさしいIT

【若林健一 / kwaka1208】 kwaka1208@pote2.net
Take IT Easy! - 人にやさしいIT
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編集後記(07/22)

●"心に残る珠玉の10本"3位の「浮雲」(1955)を見た。およそ60年も前の映画である。じつにやりきれない、やるせない一篇である。わたしにとって、こんなに楽しくない映画も珍しかった。監督は「やるせなきお」の異名をとる(うまいことをいう)成瀬巳喜男の真骨頂ともいうべき作品だと評価が高い。小津安二郎監督は「このシャシンは私には撮れない」と作品と監督を絶賛したそうだが、映画監督に思い入れのないわたしにとっても、小津安二郎くらいは知っているので、これは本当に優れたシャシンであるという期待をもって見始めたのであったが......。

戦時中の仏印、農林省のタイピスト・ゆき子(高峰秀子)は、同地で技師の富岡(森雅之)に会う。運命の二人である。高峰は若くもなく平凡な顔立ちで、地味だなあと思ったのだが、話が進むにつれてどんどんきれいになっていくではないか。一方の森雅之は毒舌で決して優しくない。そのうえ女にだらしなく、自分本位で流れに身を任せる無責任な男だ。どうしてこんなダメ男に彼女は翻弄されなければならないのかと、見ていて腹立たしい。だが、ズルズルと関係を続けているゆき子にも感情移入はできない。ゆき子と富岡は何度も衝突し、そのたびによりを戻す。

富岡のあきれかえるほどの煮え切らない態度。そこから醸し出されるニヒリズム。おまえは太宰治か。人間失格か。それに対するゆき子のアイロニカルな佇まい。まさに腐れ縁ともいうべき愛憎の日々だ。それは「浮雲のように緩やかに形を変えていきながら、流れ漂うのみ」という前途のない営みだ。映画全体を一貫して流れるやるせなさはまさに芸術的だ。その芸術を鑑賞するには、薄幸のヒロインに涙するか(公開当時はきっとそういう見方をする人もいただろう)、女の執着の強さと深情けに引きずりまわされる男を哀れとみるか、どっちもどっちなふたりを「勝手におやんなさい」と見放すか、いろいろな立場があるが、わたしは当然突き放す。

自分の行状を棚に上げ「この辺でお互いの生き方を変えよう。僕たちのロマンスは終戦と同時に消えたんだ。いい歳をして昔の夢を見るのはやめたほうがいい」なんておためごかしをいう不実な男を演じ切った森雅之、これがまたほれぼれするほどうまい。こんな目に遭わされながらも、男を追い続ける高峰秀子も文句なくうまい。下衆の極みを演じた山形勲がすばらしい。ものすごく若い岡田茉莉子はものすごく美しい。原作者・林芙美子の有名な短詩「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」が最後に出て終わる。数々の賞に輝いたこの映画、さすがに結構な御手前でございました。もう見たくないけど。(柴田)

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「浮雲」


●警察の手入れがあったんですか! 的な突っ込みがなくて良かったです。/映画アイアンマンみたいに、会話して動いてくれたらなぁ。私のSiriは天気とタイマー程度しか使われていないな。

土曜日にウォーキングをしていた。学校の近くには先生と生徒。先生が急げ、遅刻するぞとはっぱをかける。生徒らは慌てて走り始める。集団が途切れた時に警備員が門を閉じた。その後、ゆっくり歩いて門に向かう先生と腕章をつけた風紀委員ら。なんだか懐かしい。

翌日は日曜日なのに、生徒らが学校に向かっていた。試合のためではなさそう。私立だし夏期講習でもあるのだろうか。風紀委員はいなかったが、学校の門から5mほど離れた道路には、暑い中、スーツ姿(上着なし)でスマホを見ているサラリーマンともう一人。会話はなし。てっきり先生だと思っていた。

一時間後、途中に通り雨があっての帰り道。また学校にさしかかる。こっちは地面は少し濡れているものの、自分が降られて雨宿りした程の被害はなさそうだった。局地的な大雨だったんだなと思いながら歩いていると、そこにはサラリーマンたちがいた。閉じた傘が歩道の柵にかかっていた。続く。(hammer.mule)