アナログステージ[118]美しい机上に漂う甘い香り/べちおサマンサ

投稿:  著者:  読了時間:7分(本文:約3,200文字)


コンニチハ。夏期休暇予行練習の3連休はいかがでしたか?
前回「新・自分流のスマートな作業空間」からの続きです。

アナログステージ[117]新・自分流のスマートな作業空間
< http://bn.dgcr.com/archives/20140708140200.html >

お世辞どころか、誰がみても間違いなく「汚ねー!」と心のなかで叫ぶ、オイラの机上。机上だけならまだしも、周囲も汚い。部下ちゃんたちから、何度も「これ捨てていいですかね、邪魔」と舌打ちされる毎日。

重要な書類は、オイラオリジナルの書類下げ(紐に洗濯バサミを通して張ってあるアイデアグッズ)にぶら下げているので、「あれ? ここに重ねてあったはずの書類がない!!!」という、漫画やドラマのワンシーンのような事態は起こらない。

トヨタ管理職たちの、缶コーヒーを置いたあとのシミがひとつもない美しい机上(実際に見たことはない)のような、ウットリ爽やかさにも憧れもするが、真似したいとは思わない。前回も書いたように、片付けても、すぐに散らかるからだ。

しかし! 桜が満開になり始めたある日突然、山の天気と乙女の心のように、フと「ちょっとキレイにしてみようかな」と、美しさを求めるオイラが顔をだしてきた。自分でも、「キミは誰だね? オイラではないな」と語りかけるも、今まで、まっっっったく気にならなかった机上が、アホみたいに汚く見えてしまった。




・ファブリーズで消臭して香りの演出を図る

そうなると、行動に移すのは早いO型の習性を利用して、みんなが退社したのを確認すると、「うっしし、明日の朝は、みんながビックリする顔が楽しみだwww」と、ブラックなオイラの顔を覗かせつつ、セカセカとお掃除を開始。

すでに過去のことなので、思い出しながらこのテキストを書いているのだが、何度も途中で挫けそうになった。間違いなく不要な紙の量がハンパじゃない。延々に鳴り響くシュレッダーの裁断音が、新しいミュージカルに聴こえてくる幻想も生まれた。

机に付着した、コーヒーやカップラーメンのシミがなかなか落ちず、清掃用具コーナーから、マジックリンを持ってきてゴシゴシ。すると、薄黄色した机の色が白くなる。どうやら、この机は白かったようだ。

よくよく臭いを嗅いでみると、薬品たちの臭いも染みついているようで、ほんのり臭い。部下ちゃんの机にあったファブリーズ(布用)を、ブシュブシュと周囲に拡散する。ついでなので、清掃用具コーナーにあった、ラベンダーのトイレ消臭剤(新品)を机の下に配置して爽やかさを演出。

途中で何度も諦めようとしたが、ついに、トヨタ管理職のような、石鹸のやわらかい匂いが漂っていそうな机上(実際に嗅いだことはない)に仕上がった。所要時間は2時間。

ついに、地獄絵図であった机周辺は、甘い蜜の匂いで集まった蝶たちが飛び交うようなスペースに仕上がった。もの凄い満足感に、アイスコーヒーの味もまた格別に美味い。

「わぁ! どうしたんですか! すごい! ステキ」と、部下ちゃんたちの賛辞の声を期待しながら迎えた朝。「おはようございまーす」と挨拶にくる部下ちゃんたち。しかし、転生した机にはまったく無反応。キミたちは甘い蜜(キレイな机)の香りに寄ってきた蝶じゃないのか。

あまりの無反応っぷりに業を煮やし、「ね、ね、なんか変わったと思わない?」と、一番やってはいけない、自分から反応を訊ねる暴挙に。「あ、片付けたんですね」「スッキリしましたね」「これが普通」といった反応で、オイラが期待していた、高らかに響くカンツォーネのような賛辞はゼロ。

「やらなきゃよかった。なにか悔しい」

トヨタ管理職のような美しい机上のことはどうでもよく、あのときにに出てきた、美しさを求めるキレイなオイラは、ただキレイになった机上を、褒めてほしかっただけの自分だということが分かった。「オマエは子どもか!」と、ひとりツッコミをしながら、ポツーンとアイスコーヒーを飲む。

その日の午後、机の下に配置したトイレ消臭剤が効きはじめてきたのか、部下ちゃんのひとりが、「なんかトイレの臭いがするんだけど、気のせい?」と、周りに話しているのが聞こえた。

「なんかトイレの中で仕事しているみたいwww」と、散々な言いっぷりだったので、「ここだ、臭いの発生源はここだ」と誰かに見つかるまえに、消臭力(くつろぎのアロマラベンダー)をコッソリとトイレに置きにいく。

「こんなはずじゃない、こんなはずじゃなかったのに......」

3日後、トヨタ管理職のようなキレイな机上は、見事にオイラの机上に戻りました。3日で戻る復元力も凄い。「これはもう長所だ。良いところは、何歳になっても伸ばさないといけない」。ほのかに残っている、ラベンダーの香りに涙するオイラでした。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp

NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。全国寺社巡りで、過去の懺悔道中をしております。
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∵多曲入魂──音とリンクする魂 7曲目∵

なんだかんだで、結局忙しいのですが、クズネタをダラダラと書いているのは申し訳ないので、今回は追悼の意も込めて、ビールと枝豆によく合う一曲を。

先日、大御所のジョニー・ウィンター(Johnny Winter)死去のニュースが飛び込んできた。オイラには、スレイヤーのジェフ(Jeffry Hanneman)が亡くなったときと同じ悲しみが襲ってきた。

生活の一部となっている音楽、大好きなバンドやミュージシャンたち。楽しいとき、嬉しいとき、悲しいとき、気分を盛り上げたり、落ち着かせたり。いつも自分の傍にいるかのようなミュージシャンの死は、身内の死を同じような悲しさと寂しさに襲われる。

東日本大震災直後の4月に、始めて日本でのLIVEが実現でき、その後は2年間隔くらいで来日して、あっっついギターを聴かせていただけに、もうあの激熱のギターが、魔法のようなサムピッキングとフィンガーピッキングが聴けないのは本当に悲しい。

・ジョニー・ウィンターが他界(2014/07/17)|洋楽 ニュース|
RO69(アールオーロック)- ロッキング・オンの音楽情報サイト:
< https://ro69.jp/news/detail/105967 >

大御所ブルースギターリストでは、珍しくディストーションをかけたギターの心地よいノイジーな音と、なんといっても、あの自由方便というか、間違いなく「とりあえず音感を持った生き物だろ、オマエw」であるスライドバー。

どの曲をチョイスするべきか悩んだ。とにかくホンモノばかりな曲なうえに、知らない人が初めて聴いてノックアウトされる曲のチョイスがとにかく難しい。なぜなら、聴いたら全部ノックアウトされるから。

ジョニーのギターと、知らずに聴いていたら「ん? これって、モーターヘッドのレミー(Lemmy Kilmister)が唄っているの?」と間違うような(絶対に間違わないけど、なんかミドルトーンのハスキーな声が、レミーと被る)ヴォーカルが堪能できる映像が、またもや! というか、毎度ありがとうございますのツベ様にあったので、ご紹介。

・JOHNNY WINTER & ERIC SARDINAS - Mojo Boogie -
Nov. 2010[HD]*re-upload - YouTube:
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もう、オイラが死ぬまで、大好きなミュージシャンの訃報は聞きなく(見たく)ないです。R.I.P Johnny ......?。