[3741] 次世代ジュエリーと、ITの役割

投稿:  著者:  読了時間:26分(本文:約12,800文字)


《裏側では様々なトラブル発生》

■データ・デザインの地平[43]
 次世代ジュエリーと、ITの役割
 薬師寺 聖

■クリエイター手抜きプロジェクト[397]イベント編 
 「DevFest Japan 2014」レポート
 古籏一浩

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■データ・デザインの地平[43]
次世代ジュエリーと、ITの役割

薬師寺 聖
< http://bn.dgcr.com/archives/20140728140200.html >
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●市場を席捲するアマチュア作品と複製品

いま、モノづくりの世界は大転換期を迎えています。3Dプリンタと開かれたマーケットプレイスは、プロとアマ、作家とユーザー、ビジネスとホビーの境界を消し去ろうとしています(★1)。

本稿では、アマチュア作家の数が多い「ジュエリー」を例にとり、モノのデザインのゆくすえについて述べてみます。

アマチュアのホビーユーザーがジュエリー制作に取り組むとしても、アイデアに思い悩むことはないでしょう。なぜなら、身のまわりのものは何でも──コーヒーカップも、スマホも、バッグも──作品のモチーフになるからです。

発想法でよくあるように「小さく」してみるだけでジュエリーになります。また、「大きく」したり「逆に」する方法もあります。

さらに、携行性を生かした、「うつわ」となるジュエリーも考えられます(★2)。

「何を作るか」だけでなく「何で作るか」を工夫する方法もあります。地域密着の素材を使えば、他の地域のユーザーにとっては珍しいものになります。将来的には、たとえば、みかん由来の素材、うどん由来の素材を扱えるようになるかもしれません。

3Dの出力センターが各地に開設され、アイデアを形にしやすくなると、ジュエリーには無縁だった層からも、新しい作品が生まれます。

そして、書籍や音楽同様、モノだけではなく、データが流通し始めます(★3)。

すると、これに合わせて。複製や改造版も増えていきます(★4)。

複製品の販売だけでなく、複製手順のブログへの投稿、動画サイトへの投稿、既存作品を手本とした制作講習の実施、複製作品のオークション出品、データの無断配布も懸念されます。

著作権の所在に気付かないまま、第三者が、データを共有し、拡散に手を貸してしてしまう恐れもあるでしょう。

誰でも作家になることができると、作品点数は爆発的に増えていきます。毎日、ユーザーのチェックが追い付かないほど、膨大な新着情報がネットを駆け巡るようになります。

しかしながら、作品点数の増加に比例して、ユーザー数が増えたり、ひとりのユーザーの購入点数が増えるとは限りません。

モノがあふれ、製品のライフサイクルが短くなるなかで、多くの作品が注目されることなく淘汰されていきます。

●おびやかされるプロ、埋もれる良質の作品

作品のクオリティと販売数は、必ずしも比例するとは限りません。膨大な作品の中から頭一つ抜け出すために、作家は、次の二つの方法を試みるでしょう。

ひとつは、営業力で突き抜ける方法です。珍しい素材を安く仕入れ、安価に設定し、早く届け、万全なギフトラッピングや御礼状で、ユーザーの気持ちを掴みます。

本業でのつながりからの販売網を持ち、SNSを使いこなすアマチュア作家と、PCに疎い高齢の職人が競うこともあるでしょう。

もうひとつは、作品力で突き抜ける方法です。「かけがえのない作品」を適正な価格で提供し続けます。

ところが、この「かけがえのなさ」は、逆に、良質の作品を排除することにつながりかねません。

現在「かけがえのなさ」とは、次のように解釈されていると思われます。

(1)デザインがかけがえのないもの。オーダーメイド。
(2)素材がかけがえのないもの。天然石やとんぼ玉のように、同じものが存在しない。
(3)作り手がかけがえのない人物。たとえば、友人や子供の作品。
(4)加工技術がかけがえのないもの。クラフトマンシップの光る作品。

(1)(2)(3)の条件は、プロでなくとも、アマチュア作家でも満たすことができます。プロが差別化できるとすれば、(4)しかありません。

クラフトマンシップの光る作品は、静謐で気品に満ちています。ユーザーがまとった状態までを考えた作品は、運用までを考えたシステムのように完璧です。

ところが、ユーザーが必ずしも(4)を重視するとは限らないのです。「動けばそれでよし」のプログラムのように、「もとめるモチーフの形になっていればそれでよし」のジュエリーが増え始めると、それに満足するユーザーも増えていくでしょう。

進化する制作環境はクラフトマンシップを凌駕し、プロの作家の手による丁寧な作品は、淘汰されてしまうのでしょうか?

どのような販売戦略をとるのか。営業力か、作品力か。

これは、外食産業やアパレル業界と同じ構図であり、ひとまずは、それらの業界と同じ結果に落ち着くのではないでしょうか。

●ITを取り入れて差別化するジュエリー

営業力と作品力の競争の後には、協業力が重要になるでしょう。そして、その協業先とは、IT業界です。

ユーザーを一瞬で驚かせるようなインパクトある作品を生むには、機能性の追加について考える必要があるのではないでしょうか。

身のまわりにあるものを「小さく」するにしても、ただ単にサイズを小さくするのではなく、たとえば、次のように、機能を維持あるいは付加して小型化するのです。

・全体を小さくする:ロボットを、機能を維持したままミニチュア化します。

・分解する:ミキモト真珠の「矢車」のように。パーツから成る構造にします。ただし、分解したパーツは、ジュエリーとしてだけではなく、それぞれがガジェットとしても機能します。

・折りたたむ:復元して元のサイズに戻します。たとえば、ディスプレイやキーボード、自転車の電子ロックに早変わりするキーホルダーです。

・ナノレベルにする:顕微鏡で覗いて初めて名入れが見えるといった、いわゆる「裏地に凝った」ガジェット・ジュエリーです。

実用性を持たせることも、差別化になります。たとえば、全家電のリモコンを兼ね備えた、バッグチャームです。

また、たとえば、剥がしやすい薬シートの形をしたキーホルダーや、同時に服薬してよい薬をまとめる「カプセルinカプセル」のペンダントなどです。服薬状況を電子カルテやお薬手帳、緊急用のIDジュエリーと連動できれば、投薬管理の手間が省けます。

IDやパスワードを物理キー化した、いわば持ち歩けるセキュリティ・バングルも便利でしょう。

データべースを利用したジュエリーも考えられます。たとえば、小説の中に描かれるジュエリーの具現化です。

テキストを読み込んでクラウド上のデータに照会すると、「小説家のイメージした作品に近い」色・形状・素材・加工の候補が表示され、選択した結果通りの作品を出力できるサービスです(★5)。

ジュエリーはそれ自体がウェアラブルであることから、ウェアラブルなIT機器には親和性があります。センサーを搭載したジュエリーの可能性には大きいものがあります。

たとえば、スーパーの会員カードをバッジにして、店舗内の行動データを収集し、在庫管理やキャンペーンに生かすことができれば、顧客側にもメリットがあるでしょう。

限られたエリア内の生活においては、個人情報を守るよりも、自ら提供する方が、ローリスク・ハイリターンかもしれません。

さらにウェアラブル化が進めば、身体と衣服と靴とバッグとジュエリーが一体化した「装い」も登場します。そのときには「装い」に代わる新しい言葉が必要になるでしょう。また、それとは逆に、身体に接触しないジュエリーも考えられます。

●次世代ジュエリーにもとめられる、5つの要素

そして、多くの作品が淘汰された暁に残るのは、次の5つの要素のいくつかをあわせ持つジュエリーです。

(1)オートノミー:自律

ヒトの動きや風などの環境に従うのではなく、自律的にふるまうジュエリーです。たとえば、ユーザーの肩の上に乗って踊るキャラクター・ジュエリー、髪の上で舞う花飾り、ネクタイの上を駆ける「Shinkansen」タイピン、トランスフォームするバッグチャームなどです。

販売方法においても、ユーザーが作品を選ぶのではなく、作品が自身を身に付けてほしいユーザーを選ぶシステムも考えられます。

(2)フュージョン:融合

環境に合わせて擬態したり、他のモノや生命体と融合するジュエリーです。たとえば、感情によって色が変化する脳波ピアス、相手の背丈に合わせて、より美しく見えるように長さが変わる有機物チェーン、生体に馴染む素材で作られた皮膚の延長線上にあるバングルです。

ユーザーの成長に合わせてサイズが変わるなど、自動的に成長する作品も考えられます。

(3)インフルエンス:作用

光や音や香りなどの情報を発して、環境に作用する「能動的な」ジュエリーです。遠隔地の兄弟ジュエリーに信号を送信して、色や形を決定するジュエリーも考えられるでしょう。身に付けることによって、触覚を変化させる作品も考えられそうです(★6)

(4)コンセプト:観念

見た目だけのデザインは淘汰されていきます。デザインの基盤に哲学がもとめられます。

コンセプトが数式で表現できる作品は有望です。バックミンスター・フラーのダイマクションや、その名を由来とするフラーレンにせよ、ペンローズ・タイルにせよ、数学を礎とする形はエレガントな美を生み出すものですから。

数学者なら「既存のモノの中で美しいとされるもの」をスキャンしてデータ化し、美しさの共通項を見出すことができるでしょう。

(5)コンテクスト:文脈

ひとつの作品の背景には、いろいろなストーリーがあります。素材はどこで産出したか、誰が作ったか、誰からもらったか、どのようなシチュエーションのときに手にしたか、どのような歴史を刻んできたか。

伝統工芸品は、商品ではなく作品でもなく、歴史を販売しているのではないでしょうか。

たとえば、完全に同じラペルピンが二つあるとします。ひとつは、尊敬する上司から譲り受けた品です。皆さんなら、重要なプレゼンにのぞむとき、どちらを付けるでしょうか? モノの背景にストーリーのある方ではないでしょうか。

現在の市場は、分子構造が同じであれば同じモノという共通認識の上に成立しています。

しかしながら、購入後、最終的にユーザーの手元に残るのは、ストーリーを持つ、コンテクストで語られうる作品です。記憶を喚起する作品です(★7)。

購入目的が投資や所有欲や買い物依存でない限り、おそらくは多くのユーザーにとって。物質の組成よりも、物質に付随する「情報」のほうが重要なのです。

分子構造が同じであっても、ヒトが付加するコンテクストによって、作品は一意性を帯びるようになります。購入によってではなく、一意性の獲得においてユーザーとつながるのです。

最終的なジュエリーの役割とは、装飾ではなく、個体の一意性を担保することにあるのかもしれません。

そして、その一意性は、クラウドとメタデータなしには語りえないのです。


★1 ハンドメイド、手作り、クラフト作品を通販・販売できるマーケットプレイス Creema < http://www.creema.jp/ > や、Makers Hub < https://makershub.jp/ > があります。筆者はまだ利用したことがないので、あくまで参考URIとして記載しています。

★2 マヨラーは、一食分のマヨネーズが入る容器をつなげたネックレスを作るかもしれません。

★3 モノの設計データを通信回線経由で送信し、遠隔地で受信して製造する工程自体は目新しいものではありません。CADデータを工場に送り、NCデータを作成して工作機械で加工する方法は、20数年前から実用化されています。

また、そのころ既に、レーザ加工機でグッズを作る、ホビー用途への取り組みも始まっていました。

当時筆者は、INS回線の実証実験イベントで使う、コースターや栞をCADでデザインしました。木材の産地の山奥へとデータを送り、現地で加工する試みの一端だったと記憶しています。

★4 もし、3Dプリンタで出力したパーツを加工する必要があるとしても、先生の手の動きをデータ化し、手を添えて教えるようなロボットハンドができるでしょう。

★5 作品を販売するのではなく、作品のイメージを販売する方法では、購入点数が抑えられる可能性があり、資源の採掘による環境負荷を減らすことができるでしょう。

★6 触覚を変化させる試みも始まっています。日経ビジネス「百聞は一触にしかず 広がる「触覚」技術の世界 ネット通販に"革命"もたらすか」

★7 記憶に残る強烈な体験をセットにした販売方法の登場が懸念されます。「喜怒哀楽」よりも「快不快」に結びついた作品が売れるようになると、高度で繊細な脳活動が衰えていくでしょう。この社会は、抒情性のない、詩のない世界になってしまいます。

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■Surface Pro 3

タブレットサイズのハイエンドPC、登場。
< http://www.microsoft.com/surface/ja-jp/products/surface-pro-3 >

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【薬師寺聖/個人事業所 セイザインデザイン】
個人事業所 < http://www.seindesign.net/ >
< infosei@seindesign.net >

絵・音・詩・文・コードを扱うフリーのクリエーター、思索家。
重厚長大系のエンジニアリング会社を経て、デザイン事務所に勤務、XML1.0勧告翌月に退職して開業。

科学論文や電子カルテを扱うXML案件を手がける傍ら、XMLやRIAに関する書籍や連載を多数執筆(主にPROJECT KySS名義)。
現在は、受託業務から独自開発にシフト中。
Microsoft MVP for Client Development(Oct 2003-Sep 2014)


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■クリエイター手抜きプロジェクト[397]イベント編 
「DevFest Japan 2014」レポート

古籏一浩
< http://bn.dgcr.com/archives/20140728140100.html >
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今回はGoogle関係のイベントのレポートです。7月19日に日本各地を多元中継で結び、Google I/Oに行ってきた人からのレポートを聞いたりするというイベントです。名称が何度か変わってきていますが、現在はDevFest Japanとなっています。この後に年号が付くので今年は「DevFest Japana 2014」です。

・Google I/O
< https://www.google.com/events/io >

・DevFest Japan 2014
< https://sites.google.com/site/devfestjapan/ >

このイベント、現地に行った人のレポートを聞くだけでなく、質問もOKです。が、質問がでることは滅多にありません。日本だから? かなと思いますが、今年も質問はひとつだけでした。

まあ、それはさておき「DevFest Japan 2014」の前日からの様子でも書いてみます。面白い裏話はないかもしれませんが、内情が少しでも垣間見れればよいかなと。

面白い裏話がないのは、私がGDE(Google Developer Expert)のためです。DevFest JapanはGDEが主催するのではなく、各地のGDG(Google Developer Group)が主催するためです。GDEは日本各地に移動して、そこでGoogle I/Oやテクノロジーについてプレゼンをする、という具合です。

その際、実際にGoogle I/Oに行ってきた人が、各会場に一人いるというような割り当てになります。まれに例外もありますが、機材トラブルやネットワークトラブルで接続できなくなった場合、Google I/Oに行ってきた人が、適当にリカバリーしてくれるということになっています。運良く、今のところ完全に接続できず駄目になってしまったことはありません。(3回しかやってないのですけど)。

前日は機器を接続してリハーサルをするのですが、だいたいトラブルで駄目。これまでは東京(Google)がメインコントローラーで全部処理していたのですが、今回は名古屋がメインコントローラーに。つまり、名古屋がネットワークトラブルなどで落ちればアウトということになります。

ところが、この名古屋が前日リハーサルから機材トラブルでうまくいかず、結構時間を食ってしまいました。接続はGoogleのハングアウトで行いました。

・ハングアウト
< http://www.google.com/intl/ja/+/learnmore/hangouts/ >

ハングアウトは同時に複数の会場を接続できる便利なサービスです。ただ、ハングアウトではメインコントローラーから音声の制御ができません。また、流した映像を録画するか、しないかといった細かい制御ができません。

結局のところ、いろいろあったらしく(GDEなので経過が詳しくわからず、後から又聞き)ハングアウトではなくハングアウトオンエアーでやることに。

・ハングアウトオンエアー
< http://www.google.com/intl/ja/+/learnmore/hangouts/onair.html >

リハーサルと本番と違うという、なかなかナイスな状態。トラブルと言えば、今回接続して使う予定だったGDGマネージャーのMac Book Airが、壊れて駄目になってしまいました。で、急遽私のMac Book Proで接続するということになりました。まあ、安定したマシンなので(アプリとかほとんど入れてないので)トラブルもなく使うことができました。

さて、当日は11時半から、ハングアウトオンエアーでリハーサル。接続先のURL不明だったり、いろいろありましたが、とりあえず接続し各会場を映し出すことができました。しかし、途中で止まったり、他の会場でマシン再起動したりと、裏側では様々なトラブル発生。

イベントに参加した人だとわかりますが、本番中にも結構トラブルが発生して、数分待つというような事態がありました。東京会場がマシントラブルに加えてプロジェクターの都合でダウンしてしまったり、一部の会場が接続できないままプレゼンするという事態になっていました。

そして、今回は私もプレゼンするハメに。プレゼンなんかしたくないのですけど、人数的にやらざるを得ない状態に。どうしても、顔が映るのがいやでやりたくないんですが。

幸いにしてハングアウトオンエアーで録画できないように設定されていたので、まあ、いいかということで3分ほどプレゼンしました。内容はGoogle Maps APIに新しく追加されたGeoJSON APIの使い方。まあ、簡単にマーカーやポリゴンなどが扱えるようになりましたよ、という内容です。

この原稿を書いている時点ではプレゼン資料が公開されていないのですが、要約すると、map.data.loadGeoJson("./geodata.json"); でGeoJSONデータファイルが読み込まれ、自動的にマーカーが地図上に表示できますよ、と。

ポリゴンなどのスタイルは、map.data.setStyle({ fillColor: "red" });で自由に変更できますよ、という内容のプレゼンです。

プレゼンは慣れていないので、あらかじめ紙にシナリオを書いて棒読み。せっかくの棒読みなので、棒読みした紙の裏に「実は棒読みです」と書いておきました。が、どうもウケませんでした。ウケ狙いは難しい。

さて、プレゼンしたGeoJSONですが、私のページに解説とサンプルを用意してありますので興味のある方はぜひどうぞ。

・逆引きGoogle Maps APIリファレンス ver 3
< http://www.openspc2.org/reibun/Google/Maps/API/ver3/ >

プレゼンは前半〜中盤までは、だいたい時間通りにいったのですが、中盤から次第に遅くなり、後半に至ってはプレゼンの内容を縮小するという事態に。さらに会場の関係で、プレゼンの順番を入れ替えることになったりと、裏ではいろいろ大変でした。

ただ、ここらへんがネットワークで共有でき同時編集もできるGoogle プレゼンテーション(ドキュメントやスプレッドシートも同じですが)の強み。数10分で内容の変更、縮小が完了。こういう柔軟性に関しては凄いと思います。

なんだかんだで時間をオーバーしたものの、イベントは終了しました。信州会場ではたくさんのガジェットが展示されており、賑わっていました。中でも人気だったのがmz-700。

・mz-700
< http://ja.wikipedia.org/wiki/MZ-700 >

このマシンは1982年発売のレトロなコンピューターです。フロッピーではなくカセットテープからプログラムを読み込みます。20年近く前に作成したゲームを、カセットテープから読み込んで展示してました。もちろん、遊べます。32年前のマシンなので若い人は、触ったこともなく少し感動してました。

せっかくなので、マシン語を直接入力してプログラミングするという実演を行いました。マシン語直打ちなはずがないだろ、と笑ってた人もいますが、そのまま直打ちしてたので、最後は納得したのか感心して帰っていきました。ちなみに実際のマシン語コードは、こんな感じ。

21 00 D0 11 00 50 01 E8 03 ED B0 C3 AD 00

これは画面キャプチャーするマシン語コード。Macならコマンドキー+SHIFTキー+3になります。他にも画面にGoogle I/Oと表示するマシン語とかのプログラムを作っていました。実際のようすはTwitterにもアップされていますので、どうぞ。
< https://twitter.com/search?q=%23devfest&src=tyah >

他にも3DモニタとかPebbleやAndroid Wareなどの時計、1チップMSXとか、Surface Pro 3とか古いものから最先端までのものを、ごっそりと並べていました。

ということで、多分来年も同じ会場で「DevFest Japan 2015」が行われると思います。全国、あちこちに会場があるので(関西の方が多いけど)興味のあるかたは、ぜひ会場に来て雰囲気を味わってもらえば、と思います。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/ >

しっかり校正したつもりでも、やはりミスは出てしまうもので。ということで本の訂正です。

・JavaScript逆引きハンドブック
< http://www.openspc2.org/book/error/js_reverse/index.html >

夏休みというものがないのですが、デジクリが夏休みの間に原稿を書きためておかないと。最近はストック原稿がかなり少なくなってきているのです。昔は一年分近くストック原稿があったのが、今は半年まで激減。

・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門
< http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861 >

・D3.js本 Kindle版
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00LBLX46Y >

・D3.js例文辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/D3.js/ >

・Chromecast (クロムキャスト) 使い方辞典
http://www.openspc2.org/reibun/Chromecast/

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/ >

・4K/ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/ >

・JavaScript逆引きハンドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4863541082 >

・Adobe JavaScriptリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844395955 >

・Nexus 7(アンドロイドタブレット)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Nexus7/ >

・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/ >

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< https://www.ddc.co.jp/estore/cgi/item/start.cgi?m=DetailViewer&record_id=243 >
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。


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編集後記(07/28)

●「ゼンリン住宅地図と最新ネット地図の秘密」を読んだ。(実業之日本社、2014)昔から地図を眺めるの大好きで、さまざまなタイプの地図を楽しんできたが、住宅地図だけは手が出なかった。なにしろ高価だし、素人が必要なものでもない。ゼンリン住宅地図は、北は北海道最北端の稚内から、南は沖縄県南端の波照間島まで、合計2100冊(タイトル)が発行されていて、日本全国市町村数の約99%にあたる1734(平成26年4月時点)の市町村をカバーしているというからすごい。全国数千万軒にわたる調査はどうやって行われているのか、これには以前から興味があったのだが、調査スタッフが現地を足で歩いて、すべての家を訪ね表札の調査や聞き込みをするという、気の遠くなるような調査が日々行われていると知って驚いた。

その超アナログな調査法のレポートは興味津々だが(スタッフとして調査をやってみたいと思うくらい)、民間企業がそこまでやるかというくらい徹底的に調査する、愚直とも思える姿には敬服するしかない。ゼンリンは「社会インフラとして必要不可欠な地図を作るにあたって、毎年変わっていないかどうか、現場に行って目視して精度向上に努めている」というが、ビジネスを超えた使命感があるのではないかとさえ思える。

この超アナログ的調査データから、地図データベースとカーナビデータベースを構築した。それらを加工することでニーズに合わせた地図を作り、カーナビやネットの地図ではトップシェアを取った。今まったく新しい概念のデータベースの開発に取り組んでいる。それを「時空間情報システム」と呼ぶそうだ。

地図屋としてのビジネスを超えた使命感は、東日本大震災のときにも発揮された。発生の翌日には青森、岩手、宮城、福島の各県災害対策本部に県下の住宅地図セットを無償提供したほか、被災地の住宅地図は自治体からの要請に対して在庫すべてを無償提供した。その後、仮設住宅の調査と、浸水域内調査、被災地の地図作りを行い、東北の復興におおいに貢献した。

ゼンリンの圧倒的なサーベイ(実地踏査)の能力、ノウハウを駆使した住宅地図は、官公庁、警察、消防などで利用されていて、独居老人、介護、犯罪など切実な社会問題と密接に関わっていることに気づく。日本全国で増殖している空き家の把握は、市町村よりゼンリンのほうが早く確実なのではないか。また、不法滞在者の存在なども把握できるかもしれない。ゼンリンの地を這うような調査は、住宅地図作りだけにとどまらず、我々の知らないところでものすごく役に立っているのではないかと思う。

ところで、日本に在住・滞在している中国人はすべて、中国大使館が住所や連絡先を握っているはずだ。それは中国の「国防動員法」に直結している。中国国内で有事が発生した場合、日本に滞在する中国人と帰化人にも動員令が出て、彼らはすべて中国大使館の指揮下に入り、日本と敵対する。すでに長野における北京五輪聖火リレーで、動員の検証は済んでいる。日本国内に中国の「民兵予備軍」が大量にいるというのが恐るべき現実だ。一方、日本政府は国内にいる中国人、帰化人をどこまで把握しているのか。一番いいのは中国大使館をハッキングして「民兵予備軍」リストを入手することだ。やりなさい。(柴田)

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●田口真行さんのワークショップセミナー『Webディレクターの企画・プレゼン編』。スタッフだったが、参加人数が奇数だったので参加できることに。2日目ということもあって、参加者の雰囲気は和やか。質問タイムにも積極的に手が挙がる。

私は田口さんのセミナーが大好き。面白く、楽しく、基本を抑えつつ、ぶっ飛んだ流れにもなる。参加者の能力や要望に応じて、臨機応変に変わる。用意されている200枚以上あるスライドだが、使い回せるのは1/3もないんだって。

他の人のアイデアは、自分とはまったく違ったアプローチがあって勉強になる。人間の頭の中って凄いよね。なぜそれを思いつくんだろう。

遅刻者が出たために、本題に入る前に現地調達のネタでのアイデア出しからスタート。続く。(hammer.mule)

< http://manikabe.net/2014/06/masayukitaguchi_3days/ >
【ワークショップ】田口真行のWebディレクション特講 がっつりワークショップ3DAYS

< http://manikabe.net/2014/07/manisemi_p12/ >
まにゼミP12「田口真行vs松尾茂起 あれこれたっぷり質問合戦!(仮称)」
予定があって行けない。行きたいよ〜〜(切望・号泣)