[3772] いつかアマゾンでいっぱいの空

投稿:  著者:  読了時間:21分(本文:約10,000文字)


《まさかハヤブサ?》

■ユーレカの日々[35]
 いつかアマゾンでいっぱいの空
 まつむらまきお

■グラフィック薄氷大魔王[405]
 「WACOM BAMBOO STYLUS solo」他、小ネタ集
 吉井 宏


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■ユーレカの日々[35]
いつかアマゾンでいっぱいの空

まつむらまきお
< http://bn.dgcr.com/archives/20141001140200.html >
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普段、大学への通勤にディパックを使っている。昔はショルダーバッグ派だったが、腰を痛めてからはディパック専門になった。

ハイキング用のものを長い間使っていたが、これがだいぶ傷んでしまい、次に買ったのがIKEAで見つけたオレンジ色のもの。ぼくはオレンジ色のモノに極度に弱い。幼稚園の年少の時、ぼくは「だいだい(色)組」だった。それ以来、オレンジは自分のパーソナルカラーなのだ。めちゃくちゃ安かったので買ってはみたが、重たいのと、ポケットがほとんどなくて、ぼくとしては使い勝手はイマイチ。

そこで今年のはじめに、たまたまネットで見かけた合皮製のバッグを衝動買い。ところがこれが大ハズレで、使いにくいわ、すぐにほつれたりしてくるわで、またまた買い換える必要が出てきた。

●STAR WARSのバックパック

町やアマゾンで色々と物色してみるが、いまひとつ、これといったモノが見つからない。さらにネットで探しているうちに、「これはっ!」というモノを見つけた。

STAR WARSの反乱軍パイロットスーツ(最初のSTAR WARSのデス・スター攻撃の時のルークのコスチュームね)をモチーフにデザインされたディパックだ。オレンジをベースに、ポケットなどは白いクッション状になっている。反乱軍のシンボルマークもさりげなく、一見、キャラクター商品には見えない、よく出来たデザインだ。

もとのコスチュームがミリタリーをモチーフにしているので、違和感がないのだ。ポケットなど使い勝手もよさそうだし、特にオレンジなのがイイ。

しかし、幾つか問題があった。ひとつは国内では販売しているところが極度に少ないこと。ぼくが調べた時は一件しかなかった。もうひとつは、前のリュックが通販で買って大失敗だったので、実物を見ずに購入するのが不安であること。なんせSTAR WARSのキャラクター商品だ。チャチな子供向け商品である可能性も十分にある。

この時点で、しらばくスルーしていたのだが、いよいよその失敗したバッグが破れてきて、本気で買い替えの必要が出てきた。そこで、再度、このリュックのことを調べることにした。

●YouTubeのナイスガイ

家電製品であれば、メーカーサイトの説明や、PDFで配布されているマニュアルを読むことで、購入前に知りたい情報を大抵、得ることができる。しかし、アパレルなどはなかなか、実物の感じが掴めない。

販売店などではあまり情報がなかったのだが、ふと「YouTube」で検索してみたところ、レビュー映像が見つかった。アメリカンなナイスガイが、このバッグのシリーズ(反乱軍の他に、帝国軍ベイダーをモチーフにしたものと、賞金稼ぎボバ・フェットモチーフのものがある)をレビューしてくれていたのだ。

商品レビューというのは、今やYouTubeの一大ジャンルだ。特にカメラや、パソコン周辺機器類は非常に豊富で、様々な人が様々な商品をレビューしてくれ
ている。

みな素人さんなので、皆さん自宅の部屋撮りなのだが、キャラのたっているレビュアーも多い。アメリカンなナイスガイは、全てのポケット、ジッパーの金具、場所によって異なる素材まで事細かに映像で説明してくれる。

映像なので、生地の厚さ、柔らかさなど、写真では分からないこともよくわかる。どうやら商品は、かなりしっかりと作られており、実用物として合格点のようだ。ますます欲しくなる。

さて、もうひとつの問題である、どこで購入するか、だ。日本の販売店だと1.5万〜2万くらい。ちょっと高い気がする。海外のサイトを調べてみると、もともと1万円くらいのものを、今では6000〜7000円くらいで売っている。ちょっとではなかった。半額ではないか。しかし発売されてから時間がたっているのか、海外でも扱っているサイトは少ない。さてどうする?

●アマゾンで個人輸入に挑戦

改めて調べてみると、アメリカのアマゾンで扱っている。価格も他のネットショップと変わらない。以前、アマゾンであれば個人輸入も簡単と聞いたことがある。この機会だ、個人輸入に初挑戦することに決めた。

さすが最大手、アマゾンからの個人輸入について説明をしてくれているサイトがいくつもある。それをガイドに、購入手続きを進める。

アメリカアマゾンでアカウントを作り、発送先情報などを登録する。

最初、購入手続きを進めると「アンタの住んでるトコには発送できないよーん」と言われてしまった。はやくもアウトか、と思ったが、アマゾンでは、同じ商品でもアマゾン直売や、マーケットプレイスなど複数の販売者がある場合がある。この商品は3つほどの販売があるので、片っ端から試してみることに。すると、1件、海外発送が可能! よし、買えるぞ!

次は気になる送料だ。手続きを進めると、送料が表示された。約4000円。うーむ、けっこうかかる。それでも国内で買うよりは安い。さらによく見ると、発送方法に2種類ある。

試しにデフォルトでない方を選んでみると、約2000円! しかもそっちの方が納期が早い。関税が気になったが、トータルで1万円以下ということで、もしかかったとしても大した金額にはならないだろうと、購入決定!

関税については、あとで調べてみると、購入合計16,666円までは無料だった。もし関税が必要な場合でも、海外発送送料に含まれて購入時に精算されるそうで、追加でかかることはないらしい。

すぐにアメリカアマゾンから購入確認のメールが届く。翌日には発送メールと、DHLからは日本語のメールで伝票番号が届く。それによると、およそ3日で届くという。送料2000円しか払ってないのに、いいのか? こんなに早くて。

●簡単すぎる個人輸入

DHLの荷物状況レポートは詳しくて、見ているだけで楽しい。ケンタッキーから発送され、シンシナティへ。そこから大阪へ。着いた! と思ったらなぜか一旦東京へ。そこから大阪へ引き返して税関を通過。発送から4日後、商品が無事配達された。受け取った家人によると、受け取りはハンコではなく、タブレット端末にサインさせられたとのこと。

さて、開封と思って玄関を見渡したが、箱がない。ディパック、それなりの大きさの箱のはずだ。はて、どこに? と思ったら、箱のかわりに大きなビニール袋。箱なしで、ビニール袋状態で直接送られてきたのだ。

日本のアマゾンでアパレル関係を購入したことがないのだが、ユニクロの通販などでも、普通、箱で送られてくる。厚手のビニール袋には「アマゾン clothing」とプリントされている。うーん、アメリカン。

商品はしっかりしていて、これなら長く使えそうだ。ポケットの位置なども、使い勝手がよく考えられている。特にオレンジなのがイイ。

というわけで、実にあっさりとお目当ての商品が手に入ってしまった。申し込んでから手に入れるまで5日。あっさりである。

一度目なので送付先などを登録する手間があったが、今やぼくのamazon.comでは、日本のamazon.co.jpとなんら変わらない手軽さで買い物ができる。送料はかかったが、それでも日本の業者から買うより、相当安く手に入れることができた。あっさりすぎて、ちょっと考えてしまった。

●世界のアマゾンがひとつになったら

各国のアマゾンは今はまだ、各国それぞれで運営されているが、これが一元化されるとどうなるだろう? 各商品のデータベースが多国語対応になれば、国別で分かれている必要はなくなる。

そうなれば、日本のアマゾンで商品を検索すると、世界中の商品からリストアップされるようになる。「こちらでも買えますよ」には海外アマゾンが入ってくる。物によっては今回のように、送料がかかっても海外から買ったほうが安い、ということも起きてくるだろう。

TPPが進めば、関税がかからない範囲も拡大される。こうなってくると、国外から買っているのか、国内から買っているのかなど、意識することもなくなってくる。

こんな売り方されたら国内の小売業はたまらんだろう、と思うが、逆にマーケットプレイスを使ってだれでも世界に向けて販売できるシステム、と考えると悪いことではない気もする。

いっそ、楽天もヨドバシも、アマゾンで販売するのはどうだろうか。実際、関西の家電販売大手「ジョーシン」は、自前のネット通販と平行して、アマゾンのマーケットプレイスでも販売をしている。最初見た時は奇妙な感じがしたものだが、これは流れなのかもしれない。

●アマゾンというインフラ

こうなってくるともう、アマゾンは単なる通販小売業ではなくなる(今でも十分、化け物だが)。じゃあ何か、と言うと、インフラだ。インターネットのように、世界中の人々が利用できる、生活になくてはならないものになる。

なんでもアマゾンで買えるとなってくると、アマゾンは通貨を発行するかもしれない。外部の販売者に対しての支払いを、現金ではなくアマゾンのクーポンで支払う。今でもアドセンスで行われている方法だ。

個人同士で少額のお金を送金する時、時々アマゾンのギフトを使うことがある。相手も普段アマゾンを利用しているのであれば、送金手数料がかからず、決済はいつものアマゾンアカウントで済むギフト券が楽だ。

昔よく「商品代金分の切手」を現金代わりに送るというのがあったが、あれと同じ。現金よりアマゾンクーポンの方が手数料などがかからないならメリットが出てくる。

そのうち、アマゾンクーポンを使える、外部の提携店が出てくる。TSUTAYAやヨドバシのポイントが使える飲食店があるように。今後スマホでの決済が普及すれば、あっというまだろう。

こうなってくると、現在は現金取引で安値で提供している、価格.comにランキングされるような小売業者も、アマゾンで販売するようになる。そのうち社員への給料をアマゾンのクーポンで支払う会社が出てくるかもしれない。

●アマゾン帝国の誕生

通貨というのは国家が発行する。国家が「未来」を保障することで、様々な価値を紙切れや数字に置き換える仕組みだ。それが一企業にできるのだろうか?

国家だってアルゼンチンにギリシアのように破産することはある。破産ということは、その国の通貨が意味をなさなくなるということだ。

とすれば、国境を超えた市場となったアマゾンの方が、永続性だって五分五分ではなかろうか? ドルや円より、アマゾンクーポンの方が強くなるかもしれないのだ。

物流の壁は、無数のドローンと3Dプリンタが解決する。どんな僻地であっても、現地の3Dプリンタが製品を出力し、翌日には配達される。空には無数の配達ドローンが群れをなして飛び交う。ひょっとしたら配達ドローンは、反アマゾンテロに対抗するため武装するかもしれない。

ここまで来ればアマゾンは、すでに新しい国家だ。領土・国民・主権という旧来の概念と共存する、新しい概念のグローバル国家だ。世界中が利用する市場は、世界中がその存在を支える。利益はアマゾンの運営に充てられる。インターネットと同じく、アマゾンが存在しない世界にはもう、戻れなくなる。

うーむ、一社独占で恐ろしい未来のような気もするが、でも便利そうだ。なんだか本当にアマゾンだけでいいような気がしてきた。

グローバル化、というキーワードがあちこちで言われる昨今だが、それは単純な国際化、人やモノの流通を促進するだけではないだろう。旧来の前提をどんどん覆していく。

アマゾンはぼくらが考えている以上に、世の中の仕組みまで変えてしまうかもしれない。古いバッグから、新しいディパックに物を移しながら、そんなことを考えるのだ。

【まつむら まきお/まんが家、イラストレーター・成安造形大学准教授】
< twitter:http://www.twitter.com/makio_matsumura >
< http://www.makion.net/ > < mailto:makio@makion.net >

昨年、左腕が50肩で苦しんだ。治ったと思ったら今度は利き腕の右腕が。文字や絵を描くのには支障はないが、ある角度だと激痛が走る。とっさの時に右腕を動かしてしまい、激痛のあまりしゃがみ込みそうになる。経済ニュースで「右肩上がり」という言葉を聞くとうらやましい。「おれの右腕として働いてくれ」という言葉は、きっと50肩患いの人が考えたんだろう。


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■グラフィック薄氷大魔王[405]
「WACOM BAMBOO STYLUS solo」他、小ネタ集

吉井 宏
< http://bn.dgcr.com/archives/20141001140100.html >
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●WACOM BAMBOO STYLUS solo

届いた。なんちゅう描きやすさ!! 最近購入してかなり気に入っていた、カーボン軸で細身のSu-Penにも似た書き心地だけど、WACOMのほうがペン先がちゃんと丸くてしっかりした弾力がある分ちょっと上かな。

intuos Creative Stylus2を待つまでもなく、これをiPad用のスタイラスペンの決定版としていいかもと思うほど。

ゴム球ペン先は、摩擦が安定しなかったり滑りにくかったりペコペコするのが弱点だったけど、導電繊維のは摩擦が安定してるので、曲線を描いてる途中で引っかかったりしない。

同じような直径の導電繊維でも、感度はSu-Penのほうがちょっと良いかもしれない。でも、感触や描きやすさの総合ではWACOMのが上だと思う。似たようなペンにBoxWave EverTouchという製品もあるようだけど、まあ、いくらなんでも全部試すのはねえ。

なお、導電繊維のWACOMスタイラスは「solo」と思って購入しましたが、僕がほしかったのはボールペンのついた「duo」でした。間違えた。そのへん注意ですw

●まさかハヤブサ?

昼すぎ、窓の外の木に留まっている鳥が、どう見てもハヤブサっぽいんだが。ここ世田谷区だぞ?

< https://pic.twitter.com/QOOjkCUlfz >
< https://pic.twitter.com/BTujglbz97 >

検索したハヤブサ。やはりハヤブサなのか?

< http://miyanooka1.sakura.ne.jp/hayabusa.html >

奥さんのデジカメの超ズームで捉えた顔。猛禽類の顔だ! 山鳩じゃないのは
確実。

< https://pic.twitter.com/v8z71nYU51 >

っていうか、網戸越しにしか見えない位置なのでクリアな写真が撮れないw 背景にピントが合ってしまってるけど、全身よくわかる写真。検索したハヤブサの写真と比べると、足がちょっと小さすぎるかな。

< https://pic.twitter.com/7R5puO0dYc >

Facebookで教えてもらって、オオタカじゃないかという説が有力になってきた。オオタカって大きいのかと思って調べたら小さいんですね。鳩より一回りか二回り大きいくらいのサイズに見えるけど、もっと小さいかな。オオタカじゃなければ、ハヤブサの仲間のチョウゲンボウという鳥かもしれない。

1時間たっても、まだいるw
< https://pic.twitter.com/aEaesTYi4J >

あらためて冷静に見て、頭から尻尾の先まで40cmよりずいぶん小さく見える。またFacebookで教えてもらって、鳩くらいのサイズと背中の斑点からすると、この鳥は最小の猛禽類「ツミ」であることが判明。

< https://pic.twitter.com/xa3YvXJQxJ >
画像検索「ツミ」< http://bit.ly/1rnUm9y >

結局、2時間半ほど留まっていたけど、雨がザーーーっと降って来たらいなくなった。忙しいのに、何だかんだで昼からずっとこの鳥に夢中。罪なツミ。いや、言ってみたかっただけw 鳥はずっと見てても飽きないなあ。

検索してたら、オナガがツミの巣の周囲に巣を作るという話があった。ここらへんはオナガだらけなので、もともといたのかもしれない。

●ミニバンとイラスト

ちょっと前の「ミニバンに乗るの、やめませんか?」という記事。
< http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140905/270866/?rt=nocnt >

言ってることすごいわかりますけど、現実問題としてパパの好みでカッコイイ優先のクルマを買うような余裕なくなってるんだもん。2台目、3台目が買えるならいいけどさ。それより、日本の文化としてミニバンが根付いちゃってるのだったら、そのミニバンを「カッコイイ」存在にしていくのがデザイナーの役割じゃないだろうか、など。

っていうか、あれ? 唯一のクルマが家族優先でミニバンになるのはしかたないとして、ママ用のクルマもたいていあるよね? 軽自動車の。なのにパパが通勤に使うのもミニバンなの? そこはもうちょっと好みで選んでも良くない?

どのサイズまでをミニバンというか知らないけど、7人乗りとかの大きな自家用車のバンって大きいから、「一国一城の主」感とかの満足感はあるんじゃないかなあ。クルマがステイタスや、服みたいに自分の属性や趣味を表現するモノ、じゃなくなって、単に道具になってるってのはあるだろうなあ。

ところで、この記事で連想したこと。20数年前、「従来のイラスト」に代わってマンガ絵アニメ絵が台頭してきた頃、「マンガ絵アニメ絵がイラストの主流になってきてるなんて日本の文化が幼稚化している!」って憤慨してたのと似てるかもと思った。

かつて本流だった「いわゆる真っ当なイラストレーション(と表現すること自体が空しいw というかバカみたい)」は今の若い人たちに認識されてなく、「マンガ絵アニメ絵以外のイラスト」と言っても、何のことかまったく思い浮かべてもらえない……いや、人によるとは思うけど。

状況が以前と変わったことを認めた上で、では自分に何ができるか?

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

Webサイトに問い合わせフォームを作って2か月。いくつか仕事の問い合わせはあるにはあったけど、ここ数週間はスパムがひどく一日数10通……ムカ〜!せっかくフォーム作ったのにこの有り様。てめーら調子に乗りやがって!!

やはり例の「読みにくいアルファベットを解読して打ち込むスパム対策」は必須なんだろうな。スパム業者、書き込めるところやメールアドレスとか見逃してくれないw メールアドレスをネットの初期から5年くらい出しっぱなしだったせいか、スパムメールは一日数百通ですw

っていうか、忙しいから短いバージョンにするんじゃなかったっけ?

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii >
・ハイウェイ島の大冒険 < http://kids.e-nexco.co.jp >
・INTER-CULTUREさんの3Dプリント作品販売
< http://inter-culture.jp/Buy/products/list.php?category_id=63 >


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編集後記(10/01)

●まぐまぐのシステム障害が長時間続いたため、発行が遅れました。

●だいぶ前に見たが、感想を書くのを忘れていた2011年アメリカ作品。原題は「YOU'RE NEXT(次はお前だ!)」だが、邦題は「サプライズ」で、結果としてまあそれでいいやと思う。アニマルマスクをかぶった怪人が3人出てくるというパッケージだが、こいつら一体何のマスクなのか正面からではよく分からない。ヒツジ、キツネ、トラだという。彼らがサプライズさせてくれるのはもちろんだが、彼らもサプライズさせられちゃうという、なかなか面白いストーリーだった。

両親の結婚35周年のお祝いで別荘に集まった10人の家族。それぞれ一癖ありそうなペアだから、きょうだい仲はいいはずがない。きっと親の遺産を巡るきょうだい喧嘩の話だろうと予想する。まだ主人公は誰なのかわからない。表面上はなごやかな晩餐の最中、突然屋外からボウガンの攻撃が始まり、やがて二階に何者かが侵入する。アニマルマスクをかぶった3人の襲撃者は、家族を次々と血祭りにあげていく。彼らはいったい何者なのか。目的は何か。家族はみな殺しにされるのか。

パニックに陥る家族のリーダーシップを握るのが、次男の恋人エリンだ。地味でおとなしそうだった彼女が、反撃の主役になるのは意外性満点だ。サバイバル生活育ちだと明かした(それだけかい)彼女は、ものすごく強い。ダイハードか。容赦ない殺人テクニックを駆使して、逆にアニマルマスクどもを狩りたてる。「YOU'RE NEXT」って、アニマルマスクたちだけでなく、エリンのメッセージでもあった。まだ無事だった家族たちも、怯えて逃げ惑いおバカな行動に走るから、天罰のように次々と殺されていく。ほとんどブラックコメディに思えてくる。

エリンの仕掛けるトラップは奇想天外なものではないが、効果は大きく、サプライズなラストシーンもここから生まれる。とにかくヒロインの情け無用の殺しっぷりが素晴らしい。スプラッターもツボにはまり、何だか爽快な気分になってくる。はじめは不気味に見えたアニマルマスクも、もともと映画的ビジュアル効果以外には無意味だ。正体を知られてもまずいことはない。クライアントを除くすべてを殺せばいいのだ。つまり、この攻撃はきょうだいの誰かが黒幕なのだ。こいつらがどんなかたちでエリンに始末されるかも見ものだ。笑えるぞ。大好き。いくらサバイバル生活育ちといっても、ここまで徹底して敵を殲滅するものだろうか。ネタバレしてしまったが、それでも面白く見られると思う。強い女性が好きな人におすすめ。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00IIY9ISA/dgcrcom-22/ >
「サプライズ」


●Amazonに対抗するより利用する、それも海外になんて凄い。乗っかっちゃえ、ジョーシン!/鳥の鳴き声を一覧試聴できるサイトないかな。たまに聞いたことのない鳴き声が聞こえるんだけれど、名前や種類が簡単にわかればなぁと。姿形は見えず。

宝塚観劇を長年観劇し続けている友人がいて、休憩時間の使い方を知らず知らずのうちに伝授されていたようだ。まずは上演時間と休憩時間の把握。サイトで事前に調べるか、入り口の案内板を見ておく。

入場前に立ち寄る飲食店でトイレを済ましておくのがベター。入場時にトイレの場所を把握。上演・休憩時間や入場者数、男女比、年齢層などと照らし合わせ、休憩時間の使い方をシミュレーション。

第一部の上演時間が長ければ、終わってすぐのトイレが混む。女性が多く、トイレの数の少ないところは激戦になる。待ち時間が長いってことは、それだけ休憩がとれないということになる。仕事帰りだと幕間にパンのひとつぐらいは、お腹に入れておきたいだろう。シリアスなシーンでお腹を鳴らすわけにはいかない。(hammer.mule)

< http://m2college.net/fes3/ >
まにフェス。3Fは無料。4Fは有料・予約制。
「加速するウェアラブルデバイスの世界
Google Glass、Apple Watch、そしてMIRAMAが作る未来とクリエイティブ」
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