[3796] 継続は力なり

投稿:  著者:  読了時間:21分(本文:約10,400文字)


《ほとんどが鉄分多め》

■わが逃走[149]
 ドイツで汽車に乗り遅れるの巻 その1
 齋藤 浩

■もじもじトーク[08]
 継続は力なり
 関口浩之

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■わが逃走[149]
ドイツで汽車に乗り遅れるの巻 その1

齋藤 浩
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汽車に乗り遅れる、という表現はよく聞くが、21世紀のいま、実際に汽車つまり蒸気機関車が牽引する列車に、乗り遅れる経験をした人はそう多くはないだろう。

10月某日。極親しい間柄の年上の女性Aさん(年齢非公開)と私は、フランクフルトからICEとICを乗り継いでドレスデン中央駅に到着した。

さて、なぜドレスデンなのか。

今回のドイツ旅行の表向きのテーマは、「郷愁のザクセン歴史とナントカを訪ねて…」だが、テツ分多めな私の真の目的は、「ドレスデン近郊の蒸機列車を堪能する」だったのである。

この辺りには旧東ドイツ時代から蒸気機関車が現役で活躍する鉄道がいくつかあり、今回はレスニッツグルント鉄道とヴァイセリッツタール鉄道を訪ねた。いずれも半日あればホテルのあるドレスデン旧市街からの往復が可能だ。

到着翌日の朝、トラムで中央駅へ出てSバーン(近郊列車)『S1路線』に乗車、6つ目のラーデボイル・オスト駅へ向かう。ここがレスニッツグルント鉄道の始発駅となる。

Sバーンの乗車にジャーマン・レイルパスを使うこともできるが、この日の移動はこの区間の往復のみだったので、当然のことながら切符を使って行く方が安い。

Sバーンの切符は券売機の液晶画面に、下りる駅の名前を打ち込むと候補が出てくる。その中から「RadebeulOst」をタップすると値段が表示された。今回は二人旅なので「更に」ボタンをタップすると二人分の料金が提示されるので、そこでお金を入れると切符が出てくる。

ドイツの鉄道には改札がない。なので、切符は各自駅のホームにある機械に通して日付と時間を打刻する。これを忘れると、切符を買ったにも関わらず無賃乗車扱いになってしまうので注意だ。

この日我々が乗車したのはたまたま快速列車だったため、途中駅をすっとばし、ものの十数分でラーデボイル・オストに到着した。

ホームに降りると、ほのかに石炭の香りがする。

案内も見ずにその方向へ向かうと、古い客車や貨車が見えてきた。トラムほどの低いプラットホームの近くには、いい感じに使い込まれた蒸気機関車が佇んでいる。火は入っていなかったが、油と石炭の匂いがテンションを高める。
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すると、遠くから汽笛が聞こえ、まもなくバック運転の機関車に引かれた客車が到着した。イイ。やはり生きてる機関車は何度見てもイイなあ。
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さて切符を、と思ったが切符売り場が見当たらない。ちょうど車掌さんが降りてきたので尋ねると、「切符なら私から買ってくれ」とのこと。終点までの二人分の往復切符を購入し、どの席に陣取るかを決める。

ちなみに、機関車に近い車両だと良い音が聞け、遠ければ先頭をゆく機関車が見える。そして一両だけ連結される無蓋客車(屋根の無い車両)なら煙の匂いも満喫できる。

寒さに耐えて無蓋車に乗るかと悩んだが、結局その一両前の客車に席を確保した。確保といっても乗客はまばらだ。

乗客の平均年齢は高く、少年の頃に機関士に憧れたおじいさん、といった人が約半分。残りは鉄道好きのお父さんに連れられた家族連れといった感じ。

機関車を見るおじいさん(とオヤジ)はみんな子供のようににこにこして、まるでストリップ劇場にいるみたいだ。

列車は定刻に出発。発車ベルも鳴らなければドラマチックな汽笛も鳴らない。すーっと車窓の景色が動き出した。

しばらく住宅街を走る。不思議なことに道路の真ん中に線路がある。いわゆる併用軌道というやつだ。

自動車や自転車と同じ高さの地面を走る汽車というのはなかなか新鮮。熊本の菊池電車を思い出すなあ。
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路面電車とも交差する。これは絶妙な構造美! 再訪時は是非とも外から眺め
たい!! 町行く人も手を振ってくれる。
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列車は森の中に入ってゆく。渓流沿いのハイキングコースと並んで走る。昔、草津と軽井沢を結んでいた草軽電鉄って、こんな風景だったのだろうか、など
と思う。
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森を抜けると牧場、湖と変化に富んだ車窓。
乗ったことないけど、釧路湿原をゆくノロッコ号のようだ。
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途中、モーリッツブルクで半分くらいが下車した。
ここはお城やワイナリーで有名。
当然のことながら残るヒトのほとんどが鉄分多め。
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終点に向けへラストスパート。湖を抜け、のどかな牧場の中をゆく。
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終点、ラーデブルク駅へ到着。ここで機関車は約20分後の出発にむけて、ラーデボイル・オスト方へ連結される。

小さなローカル線の小さな機関車なのでターンテーブルによる方向転換はなく、バック運転で来た道を戻るのだ。
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帰路。いま見てきた風景なのに、けっこう印象がかわる。絵になる風景の宝庫だ! 時間をかけて沿線をスケッチしてまわれたら素敵だなあ。
極親しい間柄の年上の女性Aさんも美しい風景にご満悦のようだ。よかった。これでまた汽車の旅を提案できる…。
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列車は定刻どおりラーデボイル・オスト駅へ到着。名残惜しかったが4分後の列車に乗らなければ30分待たされることになるので、後ろ髪を引かれる思いでSバーンのホームへ向かう。

券売機は長いホームの端にひとつだけあった。ドイツの人たちはみんなスマホで切符を買うので、わざわざ紙の切符を買う人は少ないのだ。

さて今朝の要領で券売機の画面をタッチした。うまくいったと思ったが、なぜか紙幣を受け付けない。故障しているようだ。

隣に立つ外国人観光客の夫婦も「僕らもトライしてみたがダメなんだよ。」と言う。

ホームにひとつしかない券売機が故障? 日本じゃありえないよなー。何度か試したがダメだった。札がダメならコインか? 入れてみると反応している。足りるのか? なんとか足りた! 

「コインで買えたよ!」観光客夫妻に声をかけ、我々は乗り場へと向かった。

次回はいよいよ乗り遅れる編です。Aさん激怒。乞うご期待。   つづく

【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
< http://tongpoographics.jp/ >

1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。

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■もじもじトーク[08]
継続は力なり

関口浩之
< http://bn.dgcr.com/archives/20141106140100.html >
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こんにちは! もじもじトークの関口浩之です。

気がつくと11月ですね! 月日が流れるのはホント早いものです…。

今回のテーマは10月4日に大阪で開催された「まにまにフェスティバル」(略して、まにフェス)に参加して感じたことを、気のむくままに書いてみます。

あれっ、まにフェスP3開催からまだ一か月しか経ってないのかぁ…。まにフェスP3が終わってから、2〜3か月は経っているような気がするんですけど…。

「月日が流れるのは早いなぁ」と書きましたが、過去の出来事を具体的に思い浮かべると、逆に「月日が流れるのは遅いなぁ」という感覚になります…(笑)不思議ですね!

さて「まにまにフェスティバルって何?」って思う人も多いと思いますので、どんなイベントか説明しますね。

WebやITにかかわる人達が集う、関西エリア最大級のコミュニティイベントです。略して「まにフェス」といいます。
< http://m2college.net/fes3/ >

かぷっとの川合さんが主宰者で「おもしろくってタメになる! 一回で二度おいしい!」をキャッチフレーズに、今年で3回目になりました! おつかれさまでした!!!

トークセッション盛りだくさんで、ブース展示もあり各社工夫凝らして出展しています。コスプレイヤーも毎年、数名参加しており会場を華やかにしています。そんな楽しいセミナー&イベントなのです。

本屋さんの「ジュンク堂」も出店し、WebやIT関連の書籍がずらーっと並んでます。それだけでも僕は参加したくなります。イベントというより、フェスティバルなのです!

●展示会・イベントの形態について

20〜30年前、僕はコンピュータメーカーに勤務していました。当時のイベントと言えば「ビジネスシヨウ」「データショー」「マイコンショウ」「エレクトロニクスショー」が有名でした^_^

あ〜、なつかしい。当時、展示会の会場と言えば、晴海か流通センターでした。新製品を車に積んで、晴海の会場へ搬入していた頃を思い出しました。なぜなら、見本市に合わせて製品開発していたのですが、メカやプログラムの調整が展示会当日朝まで掛かっていたのです…。

いまでは、それら国際見本市は名称を変わり、いろんな形で幕張やビックサイトで開催しています。

そしてセミナーと言えば大塚商会やNECなどが主催するセミナーでした。メーカー主催だから「勉強会にタダで参加していいけど、うちの製品買ってね〜」ビームが漂ってました…w

当時はインターネットで集客することができなかったので(FAXやカプラー通信の時代でしたw)、封書のダイレクトメールで集客するか、営業マンが客先に足を運ぶか、電話でセミナーの案内をしていました。

当時のセミナーは、主催者=スポンサーのパターンがほとんどでしたね。つまり、主催者がメーカーということです。セミナーに参加すると必ず、セールスのDMや電話が掛かってきます。

これは当然なことなのです。メーカーは自分の製品を売るためにセミナーを開催するわけですから…。参加者の中には主催者の製品に興味があって購入したいと思って参加している人もいます。

その人にとっては「興味を持ってるんだから電話ぐらい掛けてこいや」と思う人もいるのです。メーカー主催のセミナーに参加する際は、それを理解した上で申込みしたものです。

ただし、アンケート記入したら、その会社のいろんな部署から電話が掛かってきたり、ゴミのようなEmailがたくさん届くようになるのは、うんざりします…。その会社とはお付き合いしたくなりますね。

当時のイベント・セミナー事情と今とではだいぶ状況が変わりました。毎日のように、全国各地でコミュニティ主催のセミナーやイベントが開催されていますよね。

●まにまにフェスティバルに参加して

2014年10月4日(土)10:30、いつものように、生徒会長の川合さんのオープニングトークから開始です。ちなみに、川合さんは「P1」の時、学ランを着てました。でも、暑くて「P2」からは着るのをあきらめたとのことです。

3Fオープンステージの進行は、川合さんの安定の司会で、つつがなく、10本以上のトークセッションが続いてゆきます。セッションの合間には、楽しいじゃんけんプレゼント大会をテンポよく挟んで、すごくいい感じです!
< http://m2college.net/fes3/time_table.pdf >

また、登壇者はセッションのつなぎ時間に、自分でパソコン切り替えや調整したり、その場の空気を読んでアドリブやってみたり、司会者と登壇者との呼吸もぴったりですね〜。

そして、参加者の多くは初参加だと思うのですが、顔をよくみると「P1」「P2」「P3」と毎年参加されている方もいらっしゃいました。ありがたいことです。

そういえば、上の階の4Fホールでは、11:20から有料セミナーが3Fのセッションと平行して走り始めました。そっか、4Fの進行役は、こちらも安定の司会、村岡さんですね!

川合さんが「4Fの進行を放っておいても任せられる村岡さんの存在はありがたい!」と言ってました。川合さんの体はひとつしかないですからね…。事前に打ち合わせするわけでもなく、4Fも、つつがなく盛り上がったようです!

まにフェスP3の来場者は350名ぐらいだったと思います。行楽シーズンでもあり、他のイベントと重なったりで集客が少し心配でしたが、口コミ中心に多くの人が集まり、第3回開催として大成功だったのではないでしょうか!

10月4日(土)の一日で大阪産業創造館に、これだけの人が集まるのは超すごいことだと思います。コアなファンも増えていると感じました。

このイベント、主催者・スタッフ・登壇者・ブース出展者・スポンサー・参加者・本屋さんのジュンク堂・会場提供の産創館が有機的に結びついた素敵なフェスティバルでした。これからも「P4」「P5」…「P10」…と続いていくことを信じています!

そして、まさに、まにまになフェスティバルだと思います。

「まにまに」の語源
[連語]《「に」は格助詞》
1)他人の意志や事態の成り行きに任せて行動するさま。ままに。まにま。
2)ある事柄が、他の事柄の進行とともに行われるさま。…につれて。…とともに。
 引用元:「デジタル大辞泉」

●コミュニティイベントの意義

この半年で、全国10か所ぐらい、主要都市のコミュニティイベントにセッションに登壇させていただきました。

コミュニティイベントの主宰者やスタッフは、本業の仕事を持っているケースがほとんどです。イベントの開催は、平日19時から開催するか、土日を利用して開催するケースがほとんどです。ボランティア活動と言ってもいいかもしれません。

有料セミナーの場合でも、入ったお金は会場費で消えてしまいます。また無料セミナーの場合でも、スポンサーが何社か参画して協賛金で会場費をまかなうケースが多いようです。

お金にならないコミュニティイベントが、全国各地で定期的かつ継続的に行われていることは、本当に素晴らしいことだと思います。

僕は、登壇者として参加する場合でも、聴講者として参加する場合でも、都合が付けば必ず懇親会に参加するようにしています。懇親会に参加すると、なぜコミュニティイベントが継続しているのか、理由がよくわかります。みなさんの意見をいくつかピックアップしてみました。

1)その地域の若者のスキルを伸ばしてやりたい
2)同じ志を持つ仲間と切磋琢磨したい
3)その地域のビジネスを活性化したい
4)異業種交流、異文化交流したい
5)発表する場をみんなに提供したい
6)人脈を広げたい
7)懇親会でみんなでわいわいしたい
8)とにかく何か楽しいことをしたい

どれも賛同したくなる項目ですね。とくに、(7)と(8)は大事ですね〜! 「何か楽しいことをしたい」を実現するためには、いろんなことを口に出してみたり、いろんな人の意見を聞いてみたり、激論を交わしてみたり、わいわい騒いでみたり…。そうやっていると、アイデアやビジネスのヒントが生まれてきます。

そんなモティベーションが、コミュニティイベントを熱くしているのだと思います。

毎日が忙しかったりするわけで、志を持って継続的に実施することはかなり難しいことです。でも、続けることが大事です。「継続は力なり」ですね!

▼まにフェスP3
FONTPLUSフォローアップページ
< http://goo.gl/km5K97 >

【せきぐち・ひろゆき】sekiguchi115@gmail.com
Webフォント エバンジェリスト
< http://fontplus.jp/ >

1960年生まれ。群馬県桐生市出身。電子機器メーカーにて日本語DTPシステムやプリンタ、プロッタの仕事に10年間従事した後、1995年にインターネット関連企業へ転じる。1996年、大手インターネット検索サービスの立ち上げプロジェクトのコンテンツプロデューサを担当。

その後、ECサイトのシステム構築やコンサルタント、インターネット決済事業の立ち上げプロジェクトなどに従事。現在は、日本語Webフォントサービス「FONTPLUS(フォントプラス)」の普及のため、日本全国を飛び回っている。

小さい頃から電子機器やオーディオの組み立て(真空管やトランジスタの時代から)や天体観測などが大好き。パソコンは漢字トークやMS-DOS、パソコン通信の時代から勤しむ。家電オタク。テニスフリーク。


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編集後記(11/06)

●楠部三吉郎「『ドラえもん』への感謝状」その2。アニメ作品に一切口を出さなかった藤本だったが、二度だけ例外があった。一度目はテレビで「ドラえもん」が始まって少し経った頃、「私のキャラクターでお願いします」と一言。「お嫁に出した」という思いがあるからだろう。楠部に向かって丁寧に頭を下げた。二度目は「ドラえもん」映画第三作の完成後。藤本は「みんながんばってくださっているようです。映画作品の出来を褒める人も多く、賞賛の声をたくさん聞きました。私も、作品の出来はいいと思います」と前置きして、「でも、私の世界を理解していただいていないようです。監督をかえていただけますか」と強い口調で告げた。二度とも余人を交えぬ場のこと。それは藤本なりのスタッフへの気遣いであり、藤本の作品=我が娘への愛情だった。

「自分たちは作品を創り出している。そんなふうに思い始めたら作品はすぐダメになる。そのことを先生に教わりました」と楠部は言う。作品を「あずかっている」からこそ、その思いを裏切ってはいけない。そうやって作らなければ原作の「世界」など簡単に崩れてしまう。それはファンにとって悲しいことだ。シンエイ動画はアニメ版「クレヨンしんちゃん」というヒット作を生む。劇場版「嵐を呼ぶ〜」二作は複数の映画賞を受賞し高い評価を受けた。しかし、楠部は「これはもう、臼井儀人先生の作品ではない。正直『クレヨンしんちゃん』じゃなくなってる」と違和感を抱く。監督の原恵一を呼び「劇場に行って、正面から子どもたちの顔を見てみろ! 特に小っちゃいガキが、どんなにつまらなそうな顔をしているかわかるはずだ」と苦言を呈した。

「極論ですが、求められているのは、作品の良し悪しってことじゃないんです。特に映画評論家の評価なんて犬の糞ほども役に立ちません」。ははは、痛快痛快。アニメーターは間違っても、その作品を借りて自己表現をやってはダメ。これは芸術作品ではない。あくまで娯楽。オタクになってはいけない。アニメーターは作品に溺れちゃダメ。そういう人は残念ながら勘違いし続けていることが多い。なるほどなー、と思う。「たいていの人間は、咲いた花を摘みたがるものです。咲いた花……アニメでいえば、成功した作品のことです。『これは自分の手柄』だと、摘んだ花を見せびらかすものです。私はそういうやり口も、そういう人間も嫌いです」。

仕事は仁義だ。これだけは間違いない。筋を通すとは、破れかぶれになって開き直ることではない。いざとなったら責任を取るという覚悟だ。どんな世界にも筋を通していけば、どんな人間とも一線を越えて打ち解けることができた。そう力説する楠部の筋の通し方には、ほんとうにほれぼれする。筋を通し続けるメリットは、誰からも後ろ指を指されないということだ。「ドラえもん」は今年アニメ誕生35周年、映画は通算34作となるそうだ。映画は一本も見たことがないが、このさい見ようかなと思う。アニメ映画の嫌いなところは独特のアニメ声だ。テレビで見る「ドラえもん」には抵抗がないから大丈夫だろう。最後に、この本は中学生なら楽々読めるから、絶賛おすすめです。ステキな大人の男の世界も理解できるだろう。古きよき時代の。(柴田)

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楠部三吉郎「『ドラえもん』への感謝状」


●どなたかデザイン、WordPress、コーディング、Flashなどのお仕事を手伝ってくださいませんか? フットワークが軽く、連絡を密にしてくださる方。実績や費用目安などを教えてください。zacke@days-i.comまで。手を挙げてくださった方々、ありがとうございます。

「TAKARAZUKA 1万人のラインダンス」続き。

当日の進行についてはよく練られていたように思う。ラインダンスの列は、端から端まで歩くと20分ほどかかるそうだ。番号によって色でグループ分け。私はなんと1,000番の青。1,001番からは黄。キリ番が嬉しいと友人に話したら、999のスリーナインもいいねと言われたわ……。

直前に届いた封筒の中には、受付用ハガキとスケジュール、地図、認定証の申し込み用紙、参加特典の近辺施設割引券、注意事項などが入ってあった。団体の場合、受付は代表者のみでOK。人数カウントのため、引き替えに番号入りのリストバンドをもらう。

受付時間は、二つある受付会場から離れた番号の人は8時半まで、近い番号の人で9時半まで。私は9時半であったが、並ぶのと直前になるのを避けるため、9時過ぎに到着。予想通り番号で区分けされていたので、長蛇の列を横目に待たずに受付完了。

私が主催なら、近い番号の人は9時からの受付にして、それまでは遠い番号の人のみを受付しようっと。先に早くから来ている人の列を倍の受付人数でさばきたい。

どこに並ぶかは地図に大まかに書かれており、地面には色テープが二本貼られ、エリア番号が貼られていた。100番ごとにコーンが立てられ、そこにも番号。エリア内ではそれぞれ番号を聞いて並んでくださいと。テープ貼ったりするのも大変だったろうなぁと、スタッフさんに感謝だ。(hammer.mule)

< http://gig-band.com/gigband/g-index.php >
合成紙タイプのリストバンド。ナンバリングやロゴ、QRコードが印刷可能。5,000枚以上だと単価26円(うちシリアル番号印刷は2円)。

< https://t-linedance.com/2014/10/31/2645 >
地面にテープ。左の建物が宝塚大劇場。

< http://t-linedance.com/sketch >
上記画像は3あたりから撮影されたもの。宝塚大劇場が4と5の間。ラインダンスの列は3から11ぐらいまで