[3802] スタンプ祭り ──「セーラー服おじさん」は左団扇で余生を送れるか

投稿:  著者:  読了時間:28分(本文:約13,500文字)


《ゴールドラッシュ?》

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 スタンプ祭り ──「セーラー服おじさん」は左団扇で余生を送れるか
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スタンプ祭り ──「セーラー服おじさん」は左団扇で余生を送れるか

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上位10位に入れば収入は1000万円を超える。しかも、制作・販売は一般ユーザに開放されている。40枚セットのイラストを描いて審査を通過しさえすれば、誰でも市場に参入することができるのである。一発当てればウハウハなLINEスタンプ。

一攫千金を夢見て「セーラー服おじさん」もエントリした。販売開始から9日目には26位まで上昇した。セーラー服おじさんは左団扇で余生を過ごすことができるのか?

続きを読むには、まず購入していただく必要があります。
< http://store.line.me/stickershop/product/1045763/ja >

●使ってない私が説明するのもナンだけど

私はいまだかつてケータイというものを所有したことがない。したがって、LINEも使ったことがない。なので、LINEがどういうものなのか、実はよく知らないのだが、ウィキペディアに掲載されている情報によると、ざっと下記のようなもののようである。

LINE(ライン)とは、韓国のIT企業「ネイバー」の日本法人「LINE株式会社」が提供するインスタントメッセンジャーである。スマートフォンやフィーチャーフォンなど、携帯電話やパソコンに対応したインターネット電話やテキストチャットなどの機能を有する。テキストチャットはスタンプや絵文字が多種揃っている。

あれ? てっきりケータイ専用アプリなのかと思ってたけど、パソコンでも使えたの? 知らなかった。今知ったけど、じゃ、今から使ってみようかという気にどういうわけかならないんだよなぁ。

スタンプというのは、テキストチャットの中で使用することのできる、小さな定型サイズのイラストである。伝えたいことを文字だけで表現したのでは、なんだか無愛想な感じになってしまいかねず、気持ちが伝わりづらい。下手すりゃ角が立つ。

ちょっと視覚的な情報が加わると、当たりがマイルドになる。それで、顔文字や「WWW」などの視覚的テキスト表現が流行ったりしたわけだが、それの進化形がスタンプってことで、たぶん合ってるじゃないかと思う。

LINEのスタンプは、元々は自社内で企画・制作・販売する形式だけだったが、それとは別の仕組みとして、ユーザーが制作したスタンプを販売できるプラットフォーム「LINE Creators Market」を新設し、2014年4月17日(木)からクリエイターおよびスタンプの登録受付を開始し、5月8日(木)から販売されている。

クリエイターズ・マーケットに参入するには、40枚セットのイラストを描いて審査申請する。審査が通過すると1セット100円で販売される。売り上げの50%がクリエイターに還元される。

6月11日(水)にLINE株式会社が自社のウェブサイトに掲載した情報によると、6月7日(土)時点で、登録クリエイター数は80,000人、登録スタンプ数は12,000セットをそれぞれ突破しているという。
< http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2014/761 >

また、5月8日(木)より審査が完了したスタンプの販売・購入が可能となって以降、6月7日(土)までの一か月間で、販売を開始したスタンプ総数は1,200セット、購入されたスタンプ総数は170万セットを記録、クリエイターズ・マーケット全体の販売総額は1億5千万円を超えているという。

なかでも販売金額上位のスタンプ平均販売額は、売上10位までの平均が470万円、30位までが260万円、100位までが120万円、200位までが70万円となっており、多くのユーザーに購入されている。月収470万円って、いいなぁ。

8月20日(水)には、販売開始3か月の実績を公開しているが、いっそう景気のいいことになっている。一桁上がってる感じ。登録受付開始から約3.5か月経った8月7日(木)の時点で、登録クリエイター数は14万9,000人、登録スタンプ数は30,000セットを突破したという。
< http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2014/799 >

さらに、販売開始から3か月の8月7日(木)時点で、クリエイターズ・スタンプ全体の販売総額は12億3,000万円、購入されたスタンプ総数は1,241万セットまで拡大している。

販売金額上位のスタンプ平均販売額は、売上10位までの平均が2,230万円、30位までが1,290万円、100位までが650万円、200位までが410万円となっており、多くのユーザーに購入され、その規模は急速に拡大を続けている。

誰でも参入できて、当たればボロ儲け。イラストの描ける人なら、「いっちょチャレンジしてみっか」って気になりますわな。

●私は「いいよ」と言っただけ

「セーラー服おじさん」でLINEスタンプを作ろうよ、と言ってきた人は、今までに6人ほどいる。アイデア自体はさほど突飛ではないってことだ。

しかし、たいていの場合、「思いついた」か「作りたい」レベルの話で、具体性がよく見えない。躊躇してるとそのまま立ち消えになっていった。

石ノ森里美さんは、違った。こっちに言ってきたのと、自分で描き始めたのとどっちが先だったっけ、ってくらい行動が早い。というか、描き上がった後になってから、「セーラー服おじさん」公式として承認してください、って言ってきたんだっけ。

石ノ森さんとは、デジクリ書き仲間の何人かいる飲み会で何回かお会いしている。関西方面の永吉克之氏やヤマシタクニコさん、ローマのmidoriさんあたりが上京してくると、迎撃飲み会によく顔を出すのが、べちおサマンサ氏、武盾一郎氏、山根康弘氏などなのだが、デジクリには寄稿していないアーティスト仲間が他にも何人かいて、そのうちのひとりが石ノ森さんだったというわけである。

2009年6月26日(金)、べちお氏たちと人形町の「風神亭」で飲んだときが最初である。泥酔するとやたらと重くなる石ノ森さんを葛飾区の最寄り駅まで、私が送っていった。改札口を出るとき、かなり心配な状態ではあったのだが、本人がだいじょうぶだと主張するので、そこで見送った。

私は私で、翌朝11時羽田発の飛行機で出雲に向かうことになっていたので、なんとしても戻る電車のあるうちに乗らなきゃならないということもあった。後で聞いてみると、自転車で帰ろうとして、コケて怪我したとか。すまぬ。

その次が、2011年6月18日(土)、ヤマシタクニコさんが上京してきた機会に八重洲の「美少年」で飲んだときである。その前の週、6月11日(土)に私は初めてウチからセーラー服を着て外出している。この日は、セーラー服での外出2回目。石ノ森さんがスカートをめくってきたので、めくり返したら、ヤマシタさんから手の甲をぴしゃりと叩かれた。

今年の5月24日(土)、ローマのmidoriさんが日本に来た機会に、新橋の「ブア・デ・タイ(Bua de Thai)」で集まったときにもお会いしている。そのとき、石ノ森さんはアーティスト仲間として、増山みゆきさんを紹介してくれた。

増山さんは、私のフィギュアを作りたいと言って、写真を撮っていった。それが完成してお披露目してくれたのが、8月24日(日)。増山さん、石ノ森さん、私の3人で中野に集まった。フィギュアについては、今後、ぜったいに面白い展開があるはずなので、ほどよいところで、あらためて当欄で取り上げたい。

そのとき、フィギュアから刺激を受けたのか、石ノ森さんは、LINEのスタンプを作ろうと思い立ったのである。私は「いいよ」と言っただけ。もし笑いが止まらないほど儲かったら、一杯おごってね。

●私はいくら?

スタンプ以外にも、話を持ちかけて近づいてくる人はいる。グッズ、書籍、デコメ、ゲーム、スマホアプリ、ライブトーク、ネット記事、などなど。こいつの知名度は、マネタイズ(monetize:収益化)可能なんじゃないかと考えるわ
けだ。

よほど危なっかしそうなのは断るとして、そうでなければこちらの時間の許す限りOKしている。報酬がこっちの懐に入ってくるかどうかはあまり重要ではない。しかし、お金に換算可能な「セーラー服おじさん」の価値の総額がいくらになるのか、その情報がぜひ知りたい。

●無価値の価値?

世のトレンドとして、一見、無価値・無意味なものがお金を生むような流れができてきているように感じられる。先日、慶応義塾大学で開催された座談会で、Tokyo Otaku Modeの社長である亀井智英氏は、寿司の柄の靴下が海外でよく売れていると述べていた。えっ? 寿司を足に履くの?

商品企画において、ニーズを中心軸に据えて考えるのでは、その種のものは決して浮かんでこない。無意味で馬鹿馬鹿しくて可笑しいものを嗅ぎつける感性と、足に寿司を履こうと思いついちゃう創造性がものを言う。

「バーグハンバーグバーグ」という会社がある。Facebookの創始者はマーク・ザッカーバーグ氏といい、非常によく似ているので混同しないよう注意が要る。ネット上にふざけた記事をアップする「オモコロ」というメディアがあるが、初代編集長のしもだてつや氏がバーグ社を立ち上げている。

「風通しのよい開放的なオフィス」って屋外やんけ。雨の日は青いビニールシートを頭上に広げれば濡れないという。最初のころは、まじめな仕事の依頼も来ていたが、断っていたら、最近はふざけたのしか来なくなったという。こんな会社が、現代社会においては勢いがいい。感性と創造性と、ついでに言えば奇矯性がものを言う時代だ。

といって、無価値という名の新たな価値が急速に台頭してきていますよー、と声高に叫んでみたところで、その市場規模があまりにもショボかったら、言うほどのことでもないな、ってことになっちゃう。だから客観的に知りたいのである。「セーラー服おじさん」はちょうどいいベンチマークなんじゃないかと。

●スタンプの価値とは?

ちょっとした抽象の高みからLINEスタンプの価値の本質とは何かと伺うに、それは、ユーモアのセンスをお金で買えるってことなんじゃないかと思う。

LINEのメッセージを発信する際、いちいち自分で考えて面白いことを書こうとすると、けっこう大変に違いない。それより他人の作った面白いイラストをあらかじめ選んでおいて、場面に応じて使い分けるほうが楽である。

まだみんなが気がついていない面白いスタンプをいち早く発見して使えば、「あ、この人、面白い」と、使った人の株が上がるかもしれない。

本来はお金による売買が可能ではないように思える「ユーモアのセンス」というものが、LINEという仕組みを用意することにより、商品化することができてしまう。「モノからコトへ」とよく言われるが、さらに進んだ何か。

天賦の才能とか、豊かな感性とか、発想力とか、創造性とか、どっかで売ってないかな? そういや、縁日で「頭がよくなる鉢巻」ってのが売ってて、鉢巻に鈴がついてた。「頭がよく鳴る」ってオチだった。

●価値を横取りしようという企みか?

2014年5月25日(日)、Google playにAndroidスマホ用アプリとして、「セーラー服おじさん伝説:無料女子高生おじさん育成ゲーム」が登場した。そのゲームのウェブページによると、「女子高生制服コスプレおじさんを育成する無料のカジュアル放置ゲーム」とある。

「女装したおっさんを操り女子高生と仲良くなろう。かわいいセーラー服姿にもう釘付け! レベルが上がるとおじさんのコスプレが変化するよ。変化したおじさんは、『思い出』に記録され、LINE、Twitterで共有できます」。

このゲームの「おっさん」は、ほんとにおっさんおっさんしたおっさんで、かわいいおっさんであるところの私とは似ても似つかない。なので、肖像権、意匠権、著作権などに照らして違法性の疑いは見当たらない。また「セーラー服おじさん」という名称で商標を取得しているわけでもないので、これまた違法性は問えない。法的にはおそらくセーフなのである。

しかし、なんとなく価値を横取りされたという感覚が拭い去れない。これって、「セーラー服おじさん」たる私の知名度をテコにして、ゲームの話題性を集め、人気を稼ごうと狙ってるのが見え見えなんじゃないかと。

どれだけ売れているかは知らない。ウェブページのレビューには「広告多すぎ」というコメントがちらほら寄せられている程度である。

2014年9月13日(土)には、「セーラーじいちゃん」と称するLINEスタンプがクリエイターズ・マーケットから販売開始されている。え? これが審査を通過しちゃったの?

私は、LINEがスタンプの作成者にだけ通知している売れゆき情報を、「セーラー服おじさん」に関しては石ノ森さんから提供してもらっている。

一方、順位はおそらくLINEが一般公開していて、スタンプのランキング情報提供サイトで見ることができる。ただ、順位の算出方法は公開されていない。それらの情報を突き合わせることによって、私は順位と売れ行きとの関係をおおよそながら把握している。

「セーラーじいちゃん」は、9月13日(土)に販売開始され、11月13日(木)が62日目である。順位はというと、公開当日の1,681位が過去最高で、11月13日(木)の26,422位が過去最低である。

推測するに、制作者に還元される売り上げの総額は、今のところまだ1万円を突破していない。1万円に満たない分は切り捨てられて、還元されないので、おそらく制作者の懐には、まだ1銭も入っていない。価値を横取りされたことによる損害賠償を請求することが仮にできたとしても、損害額がおそらくゼロ円というショボさなのである。

これを「ざまあみろ」とか言ってると、ブーメランで、自分に返ってくる。

●早期審査へ懇願大作戦

違法性を問えないとなると、残る手段として効果的であろうと思われるのは、本家からオフィシャルを出して、バッタもんの価値を暴落させてしまうことである。

石ノ森さんが「セーラー服おじさん」のイラスト40点を完成させ、LINEスタンプ申請を上げたのが、10月13日(月)である。その申請のID番号は、80,942番であった。一方、その時点で約2万件ものスタンプがすでに世に出ている。つまりは、約6万件待ちってこと? いつまで待ったら審査が完了するの? 3か月? 半年? 1年? その間ずっと、バッタもんに吸い上げられ続けるの?

法をかざして強い態度に出ることができないとしたら、とるべき作戦は、低姿勢での懇願である。これこれこういう事情がありまして、どうかどうか早期審査をよろしくお願いします、と。

これが功を奏してか、審査を通過したとの通知が届いたのが10月23日(木)。わずか10日の超スピード審査。6万人ごぼう抜き? もしあのバッタもんのおかげで早期審査の願いが聞き入れられたのだとしたら、かえってラッキーだったってことになる。翌日、10月24日(金)に販売開始。

その当日、ネット上の情報メディアであるITmediaの「ねとらぼ」が記事にしてくれた。「セーラー服おじさん」のLINEスタンプが出たぞ!!
< http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1410/24/news080.html >

「セーラー服おじさんが泣いたり笑ったり走ったり、かわいいスタンプがそろっています。ファンにはたまりませんね」。
ついでに、twitterでの私のツイートが引用されている。

 Hideaki Kobayashi @GrowHair
 ぱんぱかぱ〜ん!!!
 セーラー服おじさんの LINE スタンプ出ました〜!!!
 呑み仲間の石ノ森里美さんが描いてくれました。
 股からひり出したリアルJKが監修してくれたんだとか。
 < http://store.line.me/stickershop/product/1045763/ja >

これの効力は多大なるものがあったと思う。これがなかったらおそらくLINEスタンプが出たこと自体、誰にも発見されず、ずっと低迷していたに違いない。

発売開始から6日目の10月29日(水)、Twitterからのアクセス順位、Facebookからのアクセス順位とも、1位になった。9日目の11月1日(土)、ランキングは25,623件中26位まで上昇した。順位の変遷は、こんな具合。

2014年10月24日(金) 22,829位
2014年10月25日(土) 6,368位
2014年10月26日(日)  312位
2014年10月27日(月)  161位
2014年10月28日(火)   79位
2014年10月29日(水)   92位
2014年10月30日(木)   31位
2014年10月31日(金)   34位
2014年11月01日(土)   26位
2014年11月02日(日)   42位
2014年11月03日(月)   79位
2014年11月04日(火)  175位
2014年11月05日(水)  277位
2014年11月06日(木)  535位
2014年11月07日(金)  707位
2014年11月08日(土) 1,369位
2014年11月09日(日) 1,433位
2014年11月10日(月) 1,294位
2014年11月11日(火)  793位
2014年11月12日(水)  935位
2014年11月13日(木) 1,880位

●それで、ウハウハなの?

「セーラー服おじさん」スタンプの好調な売れ行きをもって、田園調布にウチが建ち、悠々自適のウハウハな老後を送ることができるのであろうか。

ところがどっこいほいさっさ。売り上げ絶対数、収入金額でみると、これがぜんぜん大したことはないのである。10月の還元額は、かろうじて1万円を超えた程度。もし下回っていたら、1銭も入らないところだった。

ショボい。あまりにショボい。イラストを描いた手間賃としても、安すぎる!そんな程度?

起きている事態は、どうやら、ゴールドラッシュってことらしい。大金脈が埋まってるって聞いて遥々カリフォルニアまで来てみたんですがね。その大金脈とやらは、いったいどこを掘ったら出てくるんでやんしょ?

1万セットぐらいは軽く売れると思ってたのに。そしたら、売り上げ総額が100万円で、その半分の50万円が還元される計算になるはずなのに。おかしい、おかしい。

11月8日(土)、デザフェスの会場で、私の写真を撮らせてくださいと言ってきた人たちに、いちおう「LINEのスタンプが出たので買ってくださーい」と宣伝してみた。そしたら、ほとんどの人が、出たこと自体を知らなかった。それで、その日だけ、売り上げがちょこっとだけ突出した。

つまりは、情報が拡散しきれてないんじゃん。買ってもらえるポテンシャル(潜在力)はまだまだあるのに、情報が埋もれちゃってるってこと? どうやったら浮かび上がれるのだ?!

祭りは終わった。

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。
< http://www.growhair-jk.com/ >

10月19日(日)、Ladybeard氏主演の映像作品に私も出演させてもらえるとのことで、ロケに行ってきた。B・C級映画の大好きな編集長の柴田氏も、もし見たらD・E級は守備範囲外だったと黙っちゃいそうな問題作になりそうな予感しかしない。

レディビアちゃんが5歳の孤児という設定。両親に捨てられているところを孤児院の保母さんがたまたま見つけて、孤児院に連れてきて、仲間に入れてあげる。保母さん役は私。姿はなぜかセーラー服。ロケ地は実際の保育園を使い、孤児の仲間たちは、ネットで募集をかけて集まった3〜6歳の子供たち。

実際には互いに初めて会ったばかりの子供たちは、すぐに打ち解けて、一緒に遊び始める。私は保母さん役なので、子供たちがなついてくれてないと役にならないのだが、それもうまくいった。子供たちと遊ぶのが楽しくて、私も幼稚園時代に戻りたくなってきた。

外で遊んでいると、悪の集団がやってきて、子供たちをさらっていってしまう。レディビアちゃんと私は取り戻そうと戦うが、あっさり負けてしまう。気絶していたレディビアちゃんが気がつくと、隣で私が死んでいる。

死んでからも台詞がある私。夢枕に立ち、強くなれ、のメッセージ。レディビアちゃんは全力でトレーニングに励む。強くなったレディビアちゃん、はたして今度は敵を倒すことができるのか?

どうです? もう見ずにはいられない感じじゃないですか? 年明けぐらいにDVDで発売されるはずなので、お楽しみに〜。

11月1日(土)、ウェブメディアからの取材で、あしやまひろこ氏と一緒に浅草を散歩した。小雨が降ったり止んだりのあいにくの天気になったが、二人で人力車に乗ったりして、和の町並みを堪能した。

あしやま氏は、つくば大学卒の男性。在学時代、学園祭のミスコンに、唯一の男性として女装してエントリし、並み居る美女たちを凌いで優勝をかっさらっている。

あしやま氏と私とを引き合わせてくれて、今回取材してくれたのは勅使河原由美さん。鶴見市場の通称「ラーメンショップ高梨」の「30歳以上でセーラー服を着て来店するとラーメンが一杯タダになる」という企画に乗っかって、タダで一杯食べてきた三番手である。女性としては一番手。

2011年6月11日(土)に私が行って、一番手になっている。そのときが、セーラー服で外出した、記念すべき最初である。そこで撮った写真を置きに、翌週6月18日(土)に再訪している。そこで、二番手と遭遇した。私はその足で下北沢と八重洲に行っている。

同じ日、勅使河原さんが行っているのだが、入れ違いで会えなかった。後にそのときのことを書いた勅使河原さんのブログを発見し、コンタクトをとって、知り合った。

勅使河原さんは、テレビの放送作家をしている。彼女が手がけた番組であるTOKYO MXテレビの『おしあげ NOW』の生放送にゲリラ出演させてもらっている。東京スカイツリーのガラス張りのスタジオの外から、声優の日高のり子さんのすぐ後ろにずーっと立っていて、電波に乗っかった。

今回の浅草散歩を撮影してくれたのは岩切等氏。そうとうシュールな写真が撮れてるはずで、記事になるのが楽しみだ。

11月3日(月・祝)、代々木公園にて、声優の水間友美さんと互いに写真を撮り合うという光栄に浴する機会があった。

9月13日(土)、BABYMETALのライブを見に幕張メッセに行った際、開演前の物販列に並んでいたとき、たまたますぐ前に立っていたK氏と意気投合して、ずっとしゃべっていた。

K氏は、冬コミのサークル参加の抽選に当選したので、どんな同人誌を作ろうかと思案していた。仕事柄、声優さんとつながりがあるので、声優さんに頼んでインタビューさせてもらって、記事にしようか、などと考えていた。

そこで私と出会って、ピンと来た。混ぜてしまおう。水間さんは、今年の4月から大手声優事務所「マウスプロモーション」に所属している。事務所に付属する声優養成所で2年間の課程を通り抜けて、晴れて所属となっている。

水間さんは写真撮影が趣味とのこと。私を撮るときはかなり萌え萌えした様子で、「かわいい〜♪」を連発していた。後で撮ったのを見せてもらったら、なるほど、かわいく撮れている。互いに撮り合った写真が掲載された同人誌がコミケに並べられるのが楽しみである。

11月9日(日)、神戸に行ってきた。「上屋劇場」にて、Ladybeard氏来日一周年記念イベント『Kawaii Angelic Celebration』が開催され、私もゲストとして呼ばれて行ったのである。

主催者が事前に宣伝をすごくがんばってくれたおかげもあって、100人ほどが集まり、大盛況であった。1:00pmから7:00pmごろまでの長丁場なイベントで、来てくれた方々とたっぷりお話しできたおかげで、思い出深い時を過ごすことができた。

前日、東京ビッグサイトで開催された「デザインフェスタ」へ行ったその足で6:00pm東京発ののぞみに乗り、「上屋劇場」のすぐそばの「神戸ポートタワーホテル」に宿泊した。

エゴサしててもきりがなく、11:00pmごろになって、急に今から飲みに行くぞと思い立った。元町は店が早く閉まるというので、タクシーで三宮駅北口へ。

「味兵衛」という店を見つけて入った。神戸牛、美味かった〜。たこぶつを頼んだら、足がめっちゃぶっとくて、吸盤もでっかくて、ぎゅうぎゅうした食感。玉ねぎも美味かったけど、淡路島産だったのかな? 刺身6点盛りを注文したら、お店のサービスで10点盛ってくれた。ありがと〜、ごちそうさま〜。

11月11日(火)、TOKYO MXテレビ『バラいろダンディ』の生放送に出演した。なんかやらかしちゃって一度は干されちゃったタレントさんたちを集めて生放送という、なかなかスリリングな番組である。火曜日は、坂東英二さん、中島知子さん、長谷川豊さん、武井壮さん。

11月5日(水)に打合せして、11月9日(土)にデザフェス会場で収録し、その2日後にはオンエアという、超スピード進行。

以前にゲリラ出演した『おしあげ NOW』を除けば、テレビの生放送に出演するのは初めて。何が起きても電波に乗っかっちゃうという恐ろしい状況によるプレッシャーに押しつぶされて萎縮するまいとがんばったら、かえって饒舌になりすぎたか。アナウンサーの長谷川さんから「よくしゃべるねぇ」と言われてしまう始末。

大事故をやらかしてしまった。本番生放送中に、自分の腹の圧力でスカートのホックが外れてしまったのである。現在、自己の過去最高体重を爆進更新中で、78kg。左の腕で押さえて、落下はかろうじてまぬがれたが、左手だけずっと「気をつけ!」の姿勢で動かすことができず、不自然に見えたかも。

でもいちおう、見かけ上は大過なく、役目を果たせたんじゃないかと思う。

11月15日(土)、上尾にある「Outdoor cafe 山小屋」にてトークします。

  演題:理系が語るHAPPY論
  出演:「セーラー服おじさん」GrowHair
     聞き手:武 盾一郎(画家、上尾市在住)
  日時:11月15日(土) 17:30開場、18:00 開演(20:00終了予定)
  場所:Outdoor cafe 山小屋
     048-729-5814
     < http://www.facebook.com/outdoorcafeyamagoya >
  チケット:2,000 円/人(1ドリンク付)※高校生以下¥1,500

11月23日(日)、高円寺にてトークします。

  演題:カオスおじさんズ vol.1 〜セーラー服とタワシとアヒル〜
  出演:セーラー服おじさん、タワシおじさん、アヒルおじさん、シロ(アヒル)、MC:わか
  日時:11月23日(日)18:00開場、19:00開演
  場所:高円寺パンディット
  チケット:前売り 1,500円(当日500円アップ)※ご飲食代別。
  < http://pundit.jp/ >
  [イベントスケジュール]をつついて、一枚ページをめくったところに詳しい情報が出ています。

なんかまるで売れっ子芸能人のごとく、ばたばたとした日々が過ぎていく。


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編集後記(11/14)

●テレビでも全国紙でもほとんど報道されていないのが摩訶不思議だが、明後日11月16日(日)は日本の命運を左右する日だ。「東シナ海の問題はとやかく言われているが、中国と沖縄の関係はそれに比べるものもなく深いものがある」と言い放ち「オール沖縄」を標榜する人物は、迷うことなく沖縄を中国に売り渡そうとしている。そんな偽日本人を、絶対に沖縄県知事に当選させてはならない。目を覚ませ、沖縄の有権者よ。被害者意識に基づく反日・反米・反軍事の「仮想空間」から抜け出て、しっかり現実を見よ。なんてことを埼玉県から叫んでも届かない。沖縄関係の本やサイトをずいぶん見たが、沖縄の現状には落胆するばかりだ。気が滅入る。メタボ日本一県。

最近、きちんとしゃべれなくなったことに愕然としている。非常に口べたになり、考えていることを満足に表現できないのだ。マンションの理事会に出席して話すときなども、途中でつっかえたり、稚拙な表現になったり、我ながらバカみたいである。正確に言うと、理論立てた話ができないのだ。日常、あまりしゃべらなくなったせいだろうか。マンションに越してから10年余、会話するのはほとんど妻とだけ。娘や成長した孫たちと会話する機会は少なくなった。妻との会話にしても、おしゃべりとはほど遠い。旧友たちと会っても、会話のエンジンがかかるまではちょっと時間を要する。使わない器官は退化する、といった感じなのだ。

かつては、といっても50歳でフリーになってから5年間ぐらいだが、しゃべるのが商売でもあった。当時はDTPの進化とインターネットが普及し始めたタイミングで、わたしのような知ったかぶりのお調子者は、講演に呼ばれることが多かった。「DTPとはワークフローである」という概念を組み立て、現場取材をもとにした話は何時間でもできた。始まったばかりインターネットで雑誌をつくったのが面白がられて、ずいぶんお座敷がかかった。あのころが人生で一番おしゃべりだった。その後は自宅にこもる生活になるが、人としゃべることに不自由を感じたことはなかった。変だなあと感じるようになったのは、つい最近だ。

文章を書くことは慣れっこになっているから、なんの抵抗もない。いちおう自己矛盾のないことを書いている(と思う)。だが、その内容を妻に伝えようとすると、文章ほど筋道の通った話ができない。話しながら表現がどんどん劣化していくのを自覚する。途中を省略して結論に行くから、なんでそう短気なのかと言われる。結局はパソコン依存症……だと思う。この件はまじめに考えよう。プリンターはインクカートリッジを交換したら(互換だけど)あっさり回復した。新規導入も覚悟していたので、とってもラッキーだった。嬉しかったのでいつもより多くビールを飲んだ(第三だけど)。(柴田)


●プログラマーの方をご紹介いただけませんでしょうか? 常駐して作業してくださる方だと嬉しいです。zacke@days-i.comまで。

スタンプ買った。「風通しのよい開放的なオフィス」に爆笑した。/退化している。しゃべれない。表現が出てこない。文字は絵として頭に浮かぶし、表現したいものの方向(輪郭)は見えるんだが、言葉にする必然性がなくて放置していた。

元から大勢の前で話すのは下手だったが、少人数での会話では弁の立つ方だった。そういや中学生ぐらいまでは、人前で堂々と発言をしていたわ。でも今は全然ダメ。

察しないといけない会話は、時間が経ってからふと、あの時の真意は、と思いつき赤面する。別のことをしていて、急にふと気づくのよ。かれこれ15年ぐらいこれだし、BONESのブレナン博士ぐらいになれたら、笑いのとれる濃いキャラづけされて個性になるかもしれないなとも。

漢字も書けなくなったし、字も下手になったわ〜。(hammer.mule)

< http://video.foxjapan.com/tv/bones/s9/#cast >
ジェファソニアン法医学研究所に所属する世界有数の法人類学者にしてベストセラー作家。論理的思考の持ち主で、思ったことをそのまま口に出す。裏表がない。言葉や文字通りに受け止め、人の悩みや比喩が理解しづらい。