[3873] それ行けスマート

投稿:  著者:  読了時間:9分(本文:約4,400文字)


《椅子の「肘掛け」ってそのためにあるんじゃん!》

■ユーレカの日々[41]
 それ行けスマート
 まつむらまきお

■グラフィック薄氷大魔王[425]
 「手書きノートアプリEquilnote」他、小ネタ集
 吉井 宏



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■ユーレカの日々 [41]
それ行けスマート

まつむらまきお
< http://bn.dgcr.com/archives/20150318140200.html >
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<著者のご意向により削除いたしました>


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■グラフィック薄氷大魔王[425]
「手書きノートアプリEquilnote」他、小ネタ集

吉井 宏
< http://bn.dgcr.com/archives/20150318140100.html >
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●手書きノートアプリEquilnote

Mac用のドロー系手書きノートアプリがあった! Windowsにはいくつもあるのに、Macにはほとんど見当たらず、以前から探してたのでした。

Equilnote - MacAppStore
< http://apple.co/1O1p5ne >

字も書けるし絵も描ける。ページを増やしたりノートを追加したり用紙を選べるのは当たり前。選択・編集や消しゴムも理想の性能。描画はすごく速くはないけど書きやすい。表示の拡大縮小やスクロールにショートカットキーが使えないのが惜しい。

< https://pic.twitter.com/8OclXE5wMK >

文字認識はアプリ内課金で購入可能。DropboxやEvernoteに同期可。Evernoteに自動でノートが送られてるのは便利。iOS版にはレイヤーもあるらしい。

テキストを打ち込む場合、日本語だと欄がうまく拡大してくれない問題はあるものの、手書きノートにテキスト打ち込みはしないからいいや。

本来、equil smartpenという赤外線式ペンやホワイトボードといっしょに使うものらしいけど、普通に板タブでも使える。

< http://www.myequil.com >

この会社、良さそうなアプリいくつも作ってる。またいろいろ試そう。
< https://itunes.apple.com/jp/artist/pnf-co.-ltd./id587774489 >

●メインソフトが開発終了したら

仕事や制作に使っているメインのツールは、これから先もずっと使えるとは限らない。会社が買収されるなどして、開発終了したり塩漬けになるソフトはいくつも見てきた。仕様が変わって、メインツールに適しないものになったりもする。

僕は幸運にもそんな目には遭ってない、かと思ったら一度あったな。Painterがver.7になったとき、「チョーク」ブラシの仕様が変わって、今までのタッチが出せなくなった。Painterは「チョーク」「水滴」「消しゴム」の三本のブラシだけでほとんどの仕事をしてたから焦った。

その時は、それまでに知り合った世界中のPainterアーティストに連絡を取り、これが如何に重大な仕様変更かをMetaCreation社にアピール。無事、アップデートで元の仕様に戻ったのだった。

以来、そういう危機感は常にある。今使ってるツールに何かあってもいいように、似たようなことができるツールを探して検証するのが習慣になってる。

けど、ふと思った。万が一、メインで使ってるツールが終了したとしても、その瞬間から使えなくなるわけじゃない。

OSXの時みたいにパソコン環境が激変するまではずっと使えるし、そうなったとしても中古マシンが手に入る間は使える(会社終了でアクティベーションのシステムが停止したら、即使えなくなることもあり得ないわけじゃないな......コワコワ)。

ツール終了に備えるのが主な目的で、別のソフトを購入して勉強するのはムダかもしれない。終了してからで大丈夫。終了に備えて勉強した別のソフトが終了することだってあるわけだもんね。今のツールを最大限に活かすほうが大事だと思う。

とかなんとか書いたのは、別のツールを使ってみたい自分への警告ですw 新しいバージョンの3Dソフトが出てくると、どうしても目移りしちゃう。「隣の芝生は青い」っていうか。デモムービーとか見て使いやすそうに思えちゃうのは錯覚。いいところしかアピールしてないから。

どんなツールでも深く使い込めば不満が出てくるのは当たり前。大規模なソフトほどバグがずっと放っておかれるのも多いらしいし。

●肘掛け!

intuosペンタブレット。Mサイズと同じ描画範囲を設定してLサイズを使ってる理由は、「キーボードを上部に載せてもMサイズ分の範囲が使える」ことが大きいのだが、もうひとつ重要な理由に

「左腕を端に載せておけるのでラク」

がある。写真のようにペンタブを傾けて置いているため、Mサイズだと左腕を宙に浮かせるか、肩幅を縮めてなんとか載せるしかない。これがけっこう疲れるのだ。

< http://www.yoshii.com/dgcr/intuos-IMG_0419.jpg >

で、今気づいた。椅子の「肘掛け」って、そのためにあるんじゃん! 肘掛けってジャマだからいつも最低の高さにして引っ込めてた。肘掛けを高くして肘を置いてみたら、Mサイズintuos使うときにすごいラク! 十何年アーロンチェア使ってて気づかなかったw

●資源持ち去り

朝、「書籍自炊した残骸=大量の資源ごみ」を出しておいたら、違法の回収業者のトラックが来て持って行った。なんかめちゃくちゃクヤシイ! あんな苦労して作った残骸なのに! 違法業者個人の収入になっちゃうんだよ。

正規の回収トラックには前後左右に目立つステッカーが貼ってあり、二人で作業してるから、違法の業者は一発で見分けられるのだ。ステッカーなしのトラックに一人のおっさん。

以前住んでた集合住宅でも、ゴミ置き場で自炊の残骸を出したばかりのところにやってきた違法業者と鉢合わせ。「区の人じゃないだろ! 持って行くな!」って追い払ったことがあったのだった。

近所のおばさんに話したら、同じく「区の人じゃないでしょ!」って注意したら凄まれたことがあるらしい。そのことを区に電話して訴えたら「トラブルになるので関わらないでください」と言われたそう。裁判でも区が負けた例があるらしい......。なんとかならんのか? クヤシイ!

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

昨年夏にコンペに通って以来、つい先日まで制作作業してた「ちょっと特別なキャラクター」が、3月20日のイベントで発表されるらしい。早く紹介したくてたまらない〜!

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
< https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii >

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii >

・ハイウェイ島の大冒険
< http://kids.e-nexco.co.jp >

・App Store「REAL STEELPAN」
< https://itunes.apple.com/jp/app/real-steelpan/id398902899?mt=8 >


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編集後記(03/18)

●至近未来警察小説「機龍警察シリーズ」の最新刊は短編集だ。いままで出た四つの長編を補完する内容である。長編では脇役で出演していたキャラクターたちも、ここでは主役を演じていて、特捜部のメンバーたちの過去や性格などが徐々に明らかになる。龍機兵(ドラグーン)パイロットたちや沖津部長など、圧倒的個性がちょっとアニメっぽい派手さがあって(筆者はアニメの脚本家出身)、ちょっと地味な扱いだった捜査班主任や理事官が、警察小説であることをキープする役目を負っていたのだと思う。組織の中の人間である何人かが、この短編のいくつかでは主役だ。彼らのキャラがぐいぐい立ち上がる。

ほとんど危険な任務が登場しないのが「勤行」という一編。国内治安に関する政治家の質問は、警察の揚げ足取りに終始するが、その答弁の作成に駆り出された二人の理事官は徹夜で文書作成にあたる。そして階級でいえば警視でしかない理事官が国会に陪席し......という、機龍警察らしからぬ展開が面白かった。唯一後味がいい。表題の「火宅」は捜査班主任が死の床にある元上司の秘密に迫る。これも「機龍警察」とは違和感のあるエピソードだ。立件見送りとか捜査中止とか、問題を解決しないまま終わる話もある。各方面から特捜叩きが激しい。融通の利かない従来の警察組織の狭量さ、旧弊さに苛立ちを覚える。

マスター・スレイプ型のフォトニック・プロセッサ採用機甲兵装。これに龍髭(ウイスカー)による神経電位センシングと外部センサーからのフィードバック、量子結合を介した両者の無遅延同期が加われば、少なくともコンセプトにおいて、それはもはや龍機兵である。警視庁特捜部のみが保有する未分類特殊強化兵装「龍機兵」。その中枢ユニット「龍骨(キール)」は、搭乗者の脊髄に埋め込まれた「龍髭」と一対一で対応している。搭乗者の脳に達する以前の脊髄反射を龍髭が検出し、量子結合により龍骨に伝達。機械的操作では実現できない反応速度を可能とする。......よく分からないが圧倒的にかっこいい。

この表現は以前も書き写したような記憶があるが、とにかくとんでもない設定である。特捜部の保有する三体の龍機兵にそのシステムが組み込まれているが、同じ研究が世界中で行われており、いつかどこかで誰かがそのシステムを完成させて追随するのは予測できる。「我々は龍機兵のアドバンテージをできるだけ維持しなければならない。〈そのとき〉のために」と特捜部長は言う。そのときとは、問題の技術が一般化するという意味だけではない。警察内部に根を張る正体不明の勢力〈敵〉との戦いが公然化するときか。ますます面白くなったこのシリーズ。早く漫画化、アニメ化、映画化されればいいのに。(柴田)


●hammer.mule の編集後記はしばらくお休みします