ネタを訪ねて三万歩[124]開封の引き金はすべてFacebook
── 海津ヨシノリ ──

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●商品ではなくサービスを買う

我が家のリビングにある48インチの液晶TVが昇天しました。やはり道具が壊れるというのは、精神的にダメージ喰らいますね。予備のTVがあるので困らないのですが、基本的にDVD再生ぐらいにしか使っていないものの、やはりサイズが半分では、逆の意味で生理的にマズイです。

ということで修理を依頼すると、M社のメンテナンスの方は翌日には来てくれました。それ以前に使っていたV社の場合は、一週間後でしたし、何より電話がさっぱり繋がりませんでした。サポートに対する会社の方針が違うのでしょう。メーカーの技術者に色々と調べてもらうと、こんなアドバイスが。

「修理に何だかんだで5万円掛かりますので、新規購入した方がいいかもしれません」

10年余り使っていたわけですから、その結論を良しとして買い換えることにしました。そして他に困っていたノイズの問題などを相談すると、なんとケーブルがアナログだったことが原因だったようです。




また接続も悪く、すべて調整してもらいました。しかも破格のサービス料金で。問題は7年ぐらい前に新調した、S社のDVDビデオの設置時の設定がそもそも間違っていたことを知り、かなり憤りを感じてしまいました。

思い起こせば我が家では、S社の電気製品は、全自動洗濯機、冷蔵庫……とすべて鬼門でした。更に、そもそも10年前に、15年使い続けて昇天したV社TVの技術者は、家に来ただけで今回来てもらったM社スタッフの、3倍の料金を取ったことまで思い出してしまいました。

もう買い換えの時は絶対にM社製品だけで検討します。考えてみれば、私の仕事部屋の地デジ未対応のTVもM社でした。完全にDVD再生用のモニターなので、まったく問題ありません。商品を買うのではなくサービスを買うという意識は大切ですね。もちろんここで言うV社、S社、M社は全て国内メーカーです。

●どうしてTVを見ないのか

そういえば、最近たまたま昼過ぎに某所でTVを見る機会がありました。旬の芸人が持ちネタで盛り上がっていたのですが、笑い声はTVの中からしか聞こえてきません。いったい何が面白いのか私には理解出来ませんでした。

いや、その場に居合わせた年齢や性別もバラバラな全員が無表情でしたので、私だけがオカシイあるいは鈍感ということではなさそうです。

その後、気になって該当する芸人のネタをYoutubeでいくつか見ましたが、まったく面白いと感じませんでした。TVの効果音的に共演者が笑うことで、つられて笑ってしまう方も多いのでしょうか。なんとも怖い話です。

余談ですが、どうしてTVを見ないのか? というと、つまらない&時間の無駄だからです。偏向報道にヤラセとバカ騒ぎを消去すると、残るのは洋画番組ぐらいでしょうか。でも、CM優先でカットの嵐なのでこれも対象外です。

あっ、私はスポーツ番組も見ません。これは単なる好き嫌いの問題です。結果として見るモノがまったくなくなってしまうのです。無理してみる必要もないですしね。

それと、数年前にTV出演のオファーのあった時の、局の対応のひどさに信用をなくしたことも確かです。あまりにもいい加減すぎて、だからテキトウな番組しか作れないのだと悟ってしまったほどです。勉強していないのがバレバレでした。

「出来にないことは出来ない」と説明すると「なんとかこちらで調整しますから〜」……「いや、そうではなくて知識として専門外ですのでまずいでしょ」と再説明すると「大丈夫です」……いったい何が大丈夫なのでしょうね。

こういうのが立て続けに入ってきたので、本当に怖くなったことを思い出しました。もちろん出演は断りました。

●隣にすわる臭い人

似たような話として、業界には相変わらず勘違いの人が多いのが本当に不思議です。この業界で何十年も仕事をしているのに、グラフィックデザイナーとプログラマーを混同している人には唖然としてしまいます。ウェブデザイナーとの混同なら許せる範囲ですけれどね。

しかし、TVを見なくなってしまった反動で、AKB48やEXILEなど、メンバーの多いグループの顔と名前がさっぱり分かりません。いや、完全に分りません。スポーツも見ないので野球もサッカーも選手名が分りません。この状況では、時々会話に困ることがあります。

とにかく時間が欲しいのです。やりたいことがどんどん増えてきてしまうのです。再開してしまったプラモデル作りが引き金となり、油画や彫像など本当に封印していた分野で、外れまくっている今日この頃です。

引き金はすべてFacebookです。そして、読書欲が半端ではなくなってきました。仕事したくないです……というわけにもいかないので、大学への移動時間中に読むなど色々と時間を工面していますが、残念な事に神様はなかなか私に本を読ませてくれません。

例えば、せっかく座れたので本でも読むかと準備をしていると、何故か確実に隣に臭い人が座ってくるので、退散せざるを得なくなってしまいます。

香水やオーデコロンの使いすぎ族や、ヘビースモーカー族の悪臭です。加齢臭や重度の歯周臭の人まで登場するので、もしかしたら私は呪われているのかも知れません。

とにかく、それぞれ衣服に長年の臭いが染み付いているようで、私には我慢の限界を超えてしまうことばかり。人よりも嗅覚に敏感なのかも知れませんが、嫌な臭いを我慢して小一時間も座り続けるほど、私は鈍くはないことが本当に恨めしい。

もちろん、私自身がそう感じられないように努力することは当然です。それは適度な緊張感を生み、人との関わりでミスを軽減する動きに繋がっているように感じています。

■今月のお気に入りミュージックと映画

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[The Greatest Thing That Never Happened]by Jessie Baylin in 2012
(U.S.A)

三か月連続で、アルバム "Little Spark" の3曲目。聞けば聞くほどはまってしまうパターンかな? メロディーのテンポがとても心地よく元気が出る曲かな? 歌詞内容はまったく方向が違いますが……。
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[Frankenstein]by James Whale in 1931(U.S.A)

あまりにも有名な、フランケンシュタイン映画の第一作です。ボリス・カーロフの演技は、その後のフランケンシュタインのイメージを決定づけていますね。映像は恐ろしくきれいで切ない物語。あの有名な湖畔での少女とのシーンは辛いですね……。
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【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/
怪しいお菓子研究家

何事に対しても、やる気のない人や、モチベーションが皆無な人が周りにいると確実に伝染してしまいます。いや、ネガティブなことだけでなく、逆にやる気に満ち溢れている人や、モチベーションの塊のような人が周りにいると、確実にその良い部分が伝染します。

だからパワーの塊のような人に近づくコトがとても大切ですね。そんなことを考えているからなのか、とにかく何があっても大丈夫なように、持ち歩く荷物が増え続けていて、少しばかりバッグの中の持ち物を整理しないといけないと焦りだしています。

具体的には、日々持ち歩く荷物というか小物が増えて重さも比例……。長男特有の性質らしいのですが、単なる貧乏性ですね。困った習性です。

財布、小銭入れ、カードケース以外に、予備のハンカチ、ティッシュ、ウェットティシュ、プチ救急セット、筆記用具、メガネ、サングラス、iPod Classic、スケジュール&スケッチブック的なノート、回数券セット、名刺入れ、スマートフォン用のバッテリーとケーブル類、デジタルカメラ用の予備バッテリー、予備のコンパクトカメラ2台、ミラーレス一眼1台、文庫本2冊、ステップラー、ルーペ……まだあるのですが、このへんで止めておきます。

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