挑んで死にたい、ダンボールアーティストとして[08]趣味と仕事を両立していた会社員時代の時間の使い方
── いわいともひさ ──

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●働きながら趣味も楽しんだ会社員時代

2014年12月末に退職して、早いもので8か月が過ぎました。

会社員のときから色々なものを作ったり、書いたりしていて、周りの人からは「一体、いつそんなことをする時間があるのか」「ちゃんと寝ているのか」などとよく聞かれました。

睡眠時間は今よりは短めで、確かに寝不足気味ではありましたが、それでも毎日5〜6時間は寝ていました(今は7時間ぐらいです)。

会社員時代には、趣味として次のようなことをしていました。




・ブログ(2013年から始めて毎日更新)
・ランニング(2012年末頃から大体一日おき)
・ダンボールアート(2013年4月から始めて趣味・副業として制作)
・イベント参加(ブログやCG関連イベントなどに参加)
・CG勉強会開催(2006年から開始したCG勉強会を主催)

一方で仕事の方は、次のとおりでした。

・営業として名古屋事務所に勤務
・西日本統括として西日本の全顧客を担当
・月一〜二回程度の頻度で東京や大阪に出張
・通勤時間(電車)は往復で2時間程度
・毎日30分前に出社
・10年間、無遅刻・無欠勤(ドヤ!)
・イベント参加(年4回の定例ウェブイベント、その他)

こうして見ると、まあまあ、色々とやっていたように見えますね(笑)

ただ、自分自身はそんなに頑張っていたという気持ちはありません。むしろ楽しんでいました。

仕事に対する考え方は人それぞれです。趣味は仕事にするべきでないとか、仕事は大変なのが当たり前という考え方もあります。

私は何度か転職していますが、自分が興味を持って全力で取り組めることを求めていました。好きなことを仕事にしたいタイプの人間です。

パソコンやインターネットは大学を卒業して働き始めた頃から興味があり、20年前から個人的にパソコンを購入し、インターネットに触れていました。

昨年まで勤務した会社はIT系でしたが、パソコンやインターネットを積極的に活用する会社だったということが志望動機の一つでした。

仕事は大変なこともありましたが、まあそれはどのような職業でも同じですし、好きな分野だったため、苦労の中にも喜びを見出すことができました。

●会社員時代の仕事と趣味の時間配分

会社員時代の平日の時間割は次のような感じでした。

6:30 起床
9:00 出社
20:00 退社
21:30 帰宅
22:00 ランニング(5km・30分程度・一〜二日おき)、入浴
23:00 ブログ、ダンボールアートなど
1:00 就寝

ネットからの情報収集や映画鑑賞はiPhone、読書は主にiPadを使って通勤時間に行っていました。

通勤時間は疲れて寝てしまうこともありましたが、電車の方が読書や情報収集には集中できました。

電車内は大声で話す人もほとんどおらず、何かに集中するには最適な環境です。公衆の面前なので、良い緊張感もあります。

夕食には一工夫をしていて、弁当を持参していました。昼は外食です。

通勤時間が長いため、定時で仕事を終えてすぐに帰ったとしても、帰宅は結構遅い時間になります。

オフィス街だったので昼には外食する店が多くありましたが、夜は飲み屋が多く、定食だけを食べられる店はほとんどありませんでした。コンビニ弁当は口に合わなかったので夕食は弁当を選択。

残業するときも終業の18:30には一旦手を止めて夕食にしました。早めに夕食を済ませておくと帰宅した頃にちょうど消化されていて、すぐにランニングができて効率的でした。

ブログは毎日書く必要はありませんでしたが、自身が決めた目標だったので強い思いがあり、続けました。

電車で行っていたiPhoneを使った情報収集は、趣味や仕事のためでもありましたが、ブログに書くネタ探しにもなっていました。

通勤時間にはブログを書くことはありませんでした。この時間は情報収集を行うと決めていたためです。

電車では情報収集と読書や映画、ランニングは5kmを一日おき、ブログは就寝前というようにルールを定めていました。

このようなルールを設定しておくと、習慣化しやすいので色々なことが長続きします。

営業職の場合、お客さんの都合に左右されることもありますし、多忙な時期には定めた時間割どおりに仕事が進まないことも当然あります。

そんなときは、一日おきのランニングが三日空いてしまってもいいし、情報収集せずに電車で寝てしまってもいいのです。

大切なのはそこで習慣が途切れないように、多忙な時期が過ぎ去ったら、また元に戻すということです。

すし詰めのような毎日に見えるかもしれませんが、好きな分野の仕事でしたし、仕事で得た知識を趣味にも活かせたため、無理をしている感覚はありませんでした。

ブログを毎日更新することに関しては何度か危機がありましたが、休日に何本か書きためたものを、平日の時間が取れないときに公開して凌いでいました。

土日は特別な予定がなければ、外出しないで自宅で過ごすことが多かったので、ブログ記事を書いたり、ダンボールアートを制作していました。

●何かを行うために、何かを捨てる

よく聞く言葉に「トレードオフ(二律背反)」というものがあります。何かを得るためには何かを捨てなければいけないという意味ですね。

時間は誰にとっても有限なので、何か大きな目標を達成するためには、何かを諦めなければいけません。

能力や財力など、境遇は人それぞれであり、平等ではありません。それほど苦労せずに結果を出せる人もいれば、人一倍努力をしても中々結果が出ない人もいるでしょう。

でも、自分にないものを羨ましがっていてもしょうがないです。具体的な目標を設定して、そこに向けて少しずつ進んでいくしかありません。

私の場合は、やりたいことを全部やっているように見られることもありますが、例えば、衣類はほとんどユニクロで、かなり安く抑えています。

一年おきに海外旅行に行っていた時期もありますが、今は国内も含めて泊まりがけの旅行はほとんど行っていません。まあ、実際のところ、外飼いのワンコが心配で遠出できないだけなんですが(笑)

このような感じで時間を確保し、支出を抑えて、やりたいことに限られた時間やお金を集中させています。もちろん、独り身ではないので家族の理解が大前提です。

ただ、最終的には実行力が必要で「やるか、やらないか」に尽きます。

習慣化だ、効率的な時間配分だといって綿密な計画を立てたとしても、本人にやる気がなければ、物事は前に進みません。

人生は誰にとっても有限で、選択と決断の連続です。私もこれまでの人生で多くの選択を行ってきました。

十代で人生の目標を定め、そこに向かって全力で突き進むのが理想でしたが、この道でずっと行きたいというものに中々出会うことができませんでした。

指をくわえて、何かが現れるのを待っていたわけではありません。学生のときには様々なアルバイトを経験し、一生やっていきたいことが何かを探しました。

社会に出てからも転職を重ねてその道を模索し、40歳を過ぎた今ようやくそこに辿り着きました。

明確な目標は中々定まらずにいましたが、公私にわたり好きなものを選び、目標を定めたいと思って行動し続けたからこそ、道が開けたと思っています。

残された時間は多くありませんが、遅いとは思っていません。私と同じ歳まで生きられない人も多くいることを考えれば、これまで大きな病気や怪我もなく生きてきて、求めていたものも見つけられたわけですから、とても幸せです。

あとは自分次第です。

次回は、ディズニーから舞い込んだダンボールアート制作依頼の経緯についてお伝えします。

【いわい ともひさ/ダンボールアーティスト】
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今週の一言:初めてのグリーンカーテンはホロ苦な感じに……敗因は植えた苗の種類と数が多すぎたことと思われます。来年、リベンジするぞ!