[4031] Nikon D7200で6年分の進化を一気に体験

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《らしくなくちょっと緊張したかな^^:》

■おかだの光画部トーク[147]
 Nikon D7200で6年分の進化を一気に体験
 岡田陽一

■ところのほんとのところ[130]
 アクシデントが味方する
 所 幸則 Tokoro Yukinori


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■おかだの光画部トーク[147]
Nikon D7200で6年分の進化を一気に体験

岡田陽一
https://bn.dgcr.com/archives/20151208140200.html

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前回、「スマホの次に買うカメラ」で、一眼レフカメラのAPS-Cサイズのセンサーのモデルの中から選ぶのがよいという内容を書いた。そんなわたしも、久しぶりに一眼レフカメラのボディを新調した。

購入したのはNikon D7200。今年、2015年3月に発売になったAPS-Cサイズの中では防塵・防滴ボディーのプロ仕様のモデルだ。
http://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d7200/


このシリーズは2010年10月に発売されたD7000、2013年3月に発売されたD7100の流れのモデルで、現在Nikonから出ている機種のラインナップでは、APS-Cサイズでは一番上のモデルとなっている。

インターネット上の比較記事では、D7000→D7100→D7200と徐々に進化しブラッシュアップされているようだ。
http://camera10.me/blog/compare/nikon-d7200-vs-d7100-vs-d7000


わたしが愛着を持って長年ずっと使い続けてきたボディが、D300sという2009年8月に出た機種なので、実に6年分の進化を一気に体験することになる。
http://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d300s/index.html


フィルムカメラの頃のモデルチェンジとは違い、デジタルカメラはサイクルが早い。6年の差は凄まじい。

有効画素数:1230万画素→2416万画素
記録画素数:4288×2848ピクセル→6000×4000ピクセル
ISO感度:ISO 200〜3200→ISO 100〜25600
調光方式:1005分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式→2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式 ……等々

ISO感度は4段分性能アップしている。画像サイズも大幅に大きくなっているのにもかかわらず、連射機能はバッファメモリの容量が大きくなっているので、100コマまで高速連写が可能になった。D300sは1秒7コマ程度でとまっていたので、大きく違う。

数値的な比較ではわからない、使い心地や画質などもまったく違う。

今どきの時代の機能として、内蔵Wi-Fi機能を搭載している。外出先でもスマホのWi-Fiをカメラに繋げ、撮影した写真をスマホやタブレットに取込むことができる。

D7200で撮影した高画質な写真を、その場で簡単に修正し、直ぐにSNSにシェアできるわけだ。

細かい設定に関しては、まだ試行錯誤の段階なので、くわしいレビューまでには至らないが、しばらく使ってみて、カメラの性能や使い心地以外の部分で、ニコンさんに頑張ってもらいたい……というか、力を入れてもらいたいことが出てきた。

それは、Wi-Fi機能で使用する専用アプリケーション「Wireless Mobile Utility」である。
https://itunes.apple.com/jp/app/id554157010


スマホでカメラから写真を取り込んだり、リモート撮影ができるアプリなのだが、レビューの星の数そのままの出来で、かなり使い勝手が悪い。

また、スマホ版のみで、iPadなどタブレット版もないので、スマホ用のアプリを拡大モードで使うようなお茶の濁し方だ。

この部分で使いやすいアプリがあれば、理想の使い方として、例えばクライアント先で撮影する場合に、画角などのチェックに大きな画面のタブレットを使い、パソコンなしでテザー撮影のようなことができる。

iPad Proを撮影現場で活用できれば、どんなに素敵だろう……と妄想する。

今後、カメラの性能を活かすも殺すも、こういったモバイルアプリの出来に大きくかかわってくると思うので、是非その部分を充実させてもらいたいと思う。


【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
mailto: okada@fuwhat.com
Twitter: http://twitter.com/okada41


いよいよ今週末、12月13日(日)開催とせまってきました
「CSS Nite in KOBE, Vol.16」
http://cssnite-kobe.jp/vol16/


「Web制作者はマーケターのように考えなさい」
志水哲也(タービン・インタラクティブ)

「Webのキャッチはこうつけよ 〜広告から見る名文の秘訣〜」
高畑哲平(KDDIウェブコミュニケーションズ)

この2本立ては、残席わずかとなっています。Web制作に携わるみなさん、企業のWeb担当者の方、是非マンスリー開催してきた2015年のファイナルにご参加ください。

あと、大阪本町の中央会計セミナールームで2015年12月21日(月)19時00分〜主に起業家向けに開催されている「WSx2(ウズウズ)〜知恵の共有ワークショップ〜」というセミナーで、「デザイナー&ディレクターが写真を上手に撮る本」の内容を90分ほどお話することになりました。こちらも、年末で慌ただしい時期ですが、ご都合つく方は是非、ご参加ください。

第104回勉強会:『Webサイトで「使える写真」を自分で撮るためのノウハウ』
http://wsx2.net/765



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■ところのほんとのところ[130]
アクシデントが味方する

所 幸則 Tokoro Yukinori
https://bn.dgcr.com/archives/20151208140100.html

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偶然とは努力した人に神様が与えてくれる橋のようなもの。

写真にとって最終的に必要なものはそれだよね。

すべて計算尽くで撮っただけのものなんてつまらない。

写真というものは、やはりそこにアクシデントが味方をしないと、名作にはたどり着けない。

例えば、置物をしっかり撮る。幾つかのものを意味深に撮るのならば、組み合わせている間に何か起きる可能性もあるでしょう。

だけど、ただ一つの剥製を撮る、人形を撮る。ライティングとアングル以外、何かアクシデントは起きますか? 自分の作品を語るすばらしい文章が出来て、キュレーターが感心しても、本質がわかっていない作家とキュレーターのように感じます。

[ところ]がアインシュタインロマンを撮っていた時のことです。

その日は山が見える窓側に座っていました。晴れれば富士山が見えるなと思っていましたが、どんよりとした曇り、富士山の近くを通る一時間前からほぼ諦めていましたが、雲の流れがすごく早いことに気づいたのです。

これはもしかして……と思ったら。神様が[ところ]のシャッターを切るべきタイミングで、雲の中から富士山の頭を10秒間だけ出してくれたのです。

反射的にシャッターを切りました。みごとな、たぶん普通に富士山を撮っているマニアの方には想像もできないものが手前でブレて、我ながらものすごい作品が生まれたのです。

こういったエピソードが、[ところ]にはたくさんあります。

言葉のマジックで騙しているとしか思えないようなファインアート写真家と、騙されているキュレーターの話は、今回はこの辺にしておきましょう。

さて、大学の後輩の展示があったので覗いてきました。初としてはまあまあ良くできていたと思います。愛でたし愛でたし。

見終えた後、見たい映画が自分ちの近くでやっていたので、イメージフォーラムに行ってきました。

「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」と、「氷の花火・山口小夜子」

どっちを見るかで少し迷い。前者は少し頭を使って写真を売るプロモーションのようにも感じていた事もあったし、信用している友達が「マイヤーを見たが重たかった」と書いていたのを読んだこともあり、高校時代、大学時代からしばらくのあいだ好きだった、山口小夜子さんに捧げる映画を見ることにした。

その後、甲田益也子、藤井春日と好きなモデルは変わっていく。大学2年当時、原宿の路地裏の小さなアクセサリー系小物屋さんにたまたまいた時に、小夜子さんが入ってきて、素敵な人だなと思ったのも理由の一つでもあった。前述した二人のモデル(現在はアーティスト)は、撮る機会に恵まれたけれど。

小夜子さんはすでにひとりの表現者というべき稀有なモデルだったから、当時の自分の作品のための被写体と認識していなかった。あの時の[ところ]の力量では、作品を撮るコピー機になってしまいそうだったからかもしれない。

当時20才の妻が、ミニ山口小夜子みたいな風貌にしていたせいもあるかもしれない。苦笑。鑑賞後、この映画の出来に関しては語るコトはない。

懐かしい顔ぶれが彼女のコトを語ってくれれば、それで僕は満足だから。ケンゾーさんの元気な姿も見られたし、セルジュ・ルタンスにしてもなんだか懐かしい気持ちで一杯だった。

彼女のコピーモデルを作り出して、それを撮りたがる気持ちはわからなくもないけど、そういう自慰的行為は自分達だけでやって、個展なり持ち込み企画なりにして欲しかった。映画には要らないシーンだった。

ファッションデザイナーの丸山敬太が、コピーモデルで涙ぐむ小夜子さんへの気持ちは素敵だなと思ったけれど。

さて先週、東京に移動する直前に、浜田香川県知事を表敬訪問してきました。娘の幸采も連れて。写真集も二冊プレゼントしました。行った理由としては、フォトラボ・Kのことや、Kラバーズの展示についてなど、いろいろ話をしたかったからです。

なかなかに難しい問題みたいだなあ。。[ところ]らしくなく、ちょっと緊張したかな^^:

こういうのって、初対面は特に話がしにくくなりがちなので、場を和ませるための意味もあって娘と一緒に行ったのですが、一番和んでいたのは娘だったように思います。もっと話さないと難しいかな。大西高松市長とも話さないと。

■所幸則写真展 「アインシュタイン・ロマンス」という贈り物

12月20日発売の「アサヒカメラ」1月号、写真展紹介の扉ページで大きく出ます。「CAPA」1月号では白黒ですが1ページで紹介されています。

今までで最大の「アインシュタインロマン」の展示になると思います。会場はギャラリーコンシール渋谷。12月22日(火)11時から27日(日)21時ぐらいまで。27日以外は23時までやっているので、みなさん来やすいんじゃないかな。27日は東京画のコミッショナー太田菜穂子さんとビジュアルアーティストの片山裕さんと語ります。
http://galleryconceal.wix.com/gconceal#!%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%B4%88%E3%82%8A%E7%89%A9/zoom/c199t/dataItem-ig3bynxz


ギャラリーコンシール渋谷:東京都渋谷区道玄坂 1-11-3 第一富士商事ビル4F
TEL/FAX.03-3463-0720

そしてこの「アインシュタインロマン」シリーズは「月刊CAPA」11月号で6P、「月刊カメラマン」12月号で7P(巻頭グラビア)そして、最大の特集が1月20日発売の「アサヒカメラ」2月号で10P掲載されます。

「月刊CAPA」11月号
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B014TC1EGS/dgcrcom-22/


「月刊カメラマン」12月号
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B015WS32UE/dgcrcom-22/


「アサヒカメラ」2月号
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00C9NG8E8/dgcrcom-22/


カメラメーカー系の顧問をやってる方、大先輩の撮るクラッシックなザ・写真。とは違う、ファインアートとしての写真では初めての各誌大特集です。こんなに大々的なのは、クラシックタイプの森山大道さん、アラーキーさんぐらいじゃないでしょうか。

言葉と写真でファインアートを形作るのはいいですが、人が目を見張る写真でなければ本来の美であるアート(写真の場合)ではないと思います。前述の二人の巨匠は、まさに目を見張る写真なので、写真誌にもよく掲載されるのでしょうね。

アインシュタインロマン 単行本 2015/8
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490412054X/dgcrcom-22/



【ところ・ゆきのり】写真家
CHIAROSCUARO所幸則  http://tokoroyukinori.seesaa.net/

所幸則公式サイト   http://tokoroyukinori.com/



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編集後記(12/08)

●「ミルカ」DVDを見た(2013、インド)。原題は「走れ、ミルカ、走れ」である。インド映画というと、ストーリーの途中で場面転換し、歌って踊るミュージカルシーンが入るのがお約束の「マサラムービー」ばかりだと思っていたら、この映画は逆境に打ち勝とうとするスポーツ選手、インドで「空飛ぶシク教徒」と呼ばれた陸上界の国民的英雄、ミルカ・シンを描いたシリアスなドラマであった。悲惨というべき子供時代と、明朗に振る舞うチンピラ時代は悲しい。その後軍隊に入って、走ることに目覚めてからの彼はどんどん逞しくなってゆき、陸上競技のインド代表選手として成功する。これは実話であるという。

ミルカ・シンは1960年、ローマオリンピックの400メートル決勝に進出し、圧倒的な走りで金メダルは確実と思われたゴール直前で、不安げに後ろを振り返ってしまい、失速して4位に転落する。インド最悪の日、彼の写真に火をつけて燃やす人たちがいる(こんなバッシングは日本人には理解できない)。その後、インド・パキスタン親善試合のチーム団長の就任も固辞するミルカ。彼に何が起きたのか。その訳は、説得のためミルカの住む町に向かう列車の中で、彼を支えてきたコーチが語るミルカの半生から、次第に解明されていく。彼はなぜ振り返ったのか、それはレース中のフラッシュバックで既に示されている。

陸軍の訓練センターのランニングで頭角を現したミルカは、やがてインドの陸上中短距離のトップアスリートとなり、世界的な大会で活躍する。東京で開催されたアジア大会では200メートル、400メートルで金メダル。1959年フランスで400メートルの世界記録を樹立した。映画にはないが1964年の東京オリンピックにも出場した。アジア大会は1958年に国立競技場で行われたが、そこで走るミルカ(ファルハーン・アクタルが演じる)や他の選手(日本人の武井壮も)が、まるで当時の実写フィルムのように、なんの違和感もないのはどういうシカケなんだ。国立競技場と満員の観客はCGだという説があるが本当だろう。

ローマオリンピックの臨場感満点の400メートル決勝も、パキスタンとの親善陸上試合も同様である。さすがはIT大国インドである。ミルカがゴール直前で見てしまったのは、壮絶な過去だ。コーチの発した「ミルカ、走れ!」が、父の最期のシーン「ミルカ、逃げろ!」を呼び覚ましたのである。インドとパキスタンの確執もこの映画で知った。ミルカを演じる俳優のアスリートボディが凄まじい。「巨人の星」かよ! と思った荒地でのトレーニングがほほえましかった。福岡国際マラソンのテレビ中継を最初から最後まで見ていた、走る競技マニアの妻に、この映画の凄さを話してから尋ねた。「見るか?」 (柴田)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00VLF04TA/dgcrcom-22/

「ミルカ」


●12月末で5sを持ち始めて2年になる。iPhone 6sを見送るつもりが、バッテリーの保ちが急に悪くなってしまった。続く。……と書いたままにしていた。

裏で動いているアプリが多いせいか、85%残っているiPhoneの電源を切り、入れたら残り60%なんてのはザラだった。最近はそれも50%を切るようになった。

Ingressをしはじめてバッテリーがへたったのかもしれない。裏でジョギングアプリを動かしてIngressをすると、2時間しないうちに落ちる。残り20%表示をしないまま急に落ちる時まである。

何ヶ月か前にファストクーポンが来てたなぁと見たら、残債免除にポイント追加となってた。じゃあ今の月々の費用で早めに6sが手に入ったってこと? でも6sは値上がりしたんだっけ……。続く。 (hammer.mule)

iPhoneのバッテリーの持ちが悪いときに見直したいこと【iOS 9対応】
http://www.appbank.net/2015/09/30/iphone-news/1103107.php


まにまにフェスティバル(まにフェス)P4
http://m2college.net/fes4/