[4050] ショート・ストーリー「あなたと映画を」

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《今日そのモジャモジャをやってしまったんですね、僕。》

■ショート・ストーリーのKUNI[187]
 あなたと映画を
 ヤマシタクニコ

■3Dプリンター奮闘記[72]
 3Dプリンターの特許事情と2016年の予測
 織田隆治




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■ショート・ストーリーのKUNI[187]
あなたと映画を

ヤマシタクニコ
https://bn.dgcr.com/archives/20160121140200.html

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いつ頃から私はひとりごとを言うようになったのだろう。歩いているとき、流しでフォークやコップを洗っているとき、洗濯ものを干しているとき。そして、夫がいる部屋で夫がそばにいるときでも。

そのときも私はひとりごとを言いながら歩いていた。よく散歩する公園から遊歩道へ、そしていつしか道をそれ、来たこともない山道に迷い込みながら。

私の周囲には野生のままのようなさまざまな種類の木々が枝を広げ、そこに蔓性の植物がからまっていて、しかしもう半分枯れてかさかさになっていた。足元にも乾いた落ち葉が散乱している。

私はそれを踏み砕きながら、今日は曇ってるわねだとか、あそこに実をつけているのは何の木だろう? とかひとりごとを言い続けていた。

すると、返事があった。

──センダンだよ。

私はおどろいてあたりを見渡した。誰もいなかったが、きょろきょろする私に向かって合図するものがいた。一匹の蜘蛛だった。ゆらゆらと巣を揺らして。

「おどろいたわ。あなたなのね?」

──ああ。

「りっぱな巣ね」

巣は直径60センチくらいありそうだった。

──そうでもない。

「体に模様があるのね。私、蜘蛛を間近で見るの初めてかもしれない」

──気味が悪いだろ。正直に言ってくれていいよ。

「まあね」

私はすっかり足を止め、蜘蛛の前にしゃがみこんだ。

──あんたはまるで、そばに誰かがいるように大きな声でひとりごとを言ってた。おかしなやつがいるもんだと思った。


「はは、そうね!」

──ひとりでいるのが好きなのか。

「まさか」

──でも、楽しそうにみえた。

「誤解だわ。ほんとは誰かと一緒に並んで歩きたい。誰かと一緒にどこかに行きたいわ」

──ふうん。

「あなたはおもしろい蜘蛛ね。またね」

そして私は来た道を戻り、晩ご飯の材料を買って帰り、野菜をまな板いっぱいに切り、炒め、ことことと煮込んだ。

夫は仕事から帰ると何も言わずに食卓につき、何も言わずに私が煮込んだ料理を食べた。私はその間もずっとしゃべっていた。

今日は曇っていたけど、それが夕方になると急に晴れて、雲間から太陽の黄金色の光が射して、それはそれは感動的だったとか、最近ブロッコリが高いわね、と急に見知らぬ人から話しかけられたのよ、とか。

返事はないから、私はやはりひとりごとを言ってるだけだ。

「私、ひどい方向音痴だから、二度とここに来れないんじゃないかと思った。でも来れたわ」

私はあの蜘蛛の巣の前にいた。今日も曇っている。

──ひさしぶりだな。

声は少し元気がないように思えた。

「あなたの巣、少し破れているわ」

──知ってるさ。いいんだ。借りものだし。

「そうなの? 全体としてはきれいよ。楽譜みたい」

──今日はだめだけど、天気のいい日にはきらきら輝く。たぶん。

「ふうん」

──質問していいかな。

「どうぞ」

──あんたの髪、左耳の後ろあたりにケチャップがついてるんだけど、それは?

私ははっとした。その日の朝、夫が癇癪を起こして投げたハムエッグの皿は、もう少しで私の顔に命中するところだったが、なんとかかわせた。

だけど、私の左肩から胸にかけては半熟の卵の黄身やケチャップがぶちまけられることになった。すっかり着替えて、髪もチェックしたつもりだったのに。

「ああ、はずかしい! 私、おっちょこちょいだから。ケチャップがあと少ししかなくてなかなか出てこないから、容器をぎゅうぎゅうしぼってたら、急にぷしゅっと勢いよく出て、あっちこっちに飛び散ったの。ティッシュで拭いたつもりだったんだけど。ああ、やだ。かっこ悪いとこ見られちゃった」

口から出まかせを言って、なんとかにこっと笑うところまではやってのけたが、その後、ふうっとため息が出た。台無しだ。

私たちはちょっと黙り込んだ。

「映画に行きたいな」

なんとなくそんなことを口にしてしまった。

──行けばいいじゃないか。

「ひとりじゃなく、誰かと行きたいの」

──結婚してるんだろ?

「夫はもう一緒に行ってくれないの。なぜだか知らないけど。どんなに頼んで
も行ってくれない」

──ふうん。

「一緒に行ってくれなくなってもう何年になるかなあ。映画を観て、その後お茶して、あの場面がよかったねとか、怖かったとか、おしゃべりしたい」

──誰かを誘えば。

「いないわ、そんな人」

──おれでよければ、つきあってやろうか。

「あなたが?」

──そうだよ。あんたは、映画に一緒に行ってくれる相手に、何を求めている?

「何も。ただ一緒に映画館に行って、切符を買って、キャラメルポップコーンを買って、並んで座って、それから、映画を観る」

──それだけでいいのかい? そんなことで、あんたは満足するのかい?

「そばに誰かがいて、同じものを見ているだけでいいのよ」

──それならおれでもできそうだ。

「そうなの? あなたは蜘蛛だけど? 私、蜘蛛と一緒に映画を観たことないわ」

──おれだって人間と一緒に映画を観たことないさ。でも、何とかなると思う。ただし…

「ただし?」

──あんたとおれは並んで歩く。並んで映画を観る。決しておれのほうを見ないでほしい。足元も見てはいけない。鏡も見ないでほしい。

私はちょっと考えた。想像してみた。

私は蜘蛛と映画に行く。私は蜘蛛と映画に行く。私は…

私はおほん、と咳払いをしてから言った。

「あなたは、その、とても小さいでしょ…蜘蛛だから…だから、一緒にいるという実感が持てるかしら。というのは、その…そばに夫とか恋人とかがいると、なんだか安心できる、ていうか守ってくれそうな気持ちになれるじゃない」

──ああ、そういうものをあんたは求めているんだ。

「そうね」

──わかった。だいじょうぶだ。だいじょうぶだと思う。心配するな。おれも蜘蛛でいるのにたいがい飽きた。一度変わったことをしてみたいと思ってた。ただし、さっきも言ったようにおれのほうを見ないでほしい。

「わかったわ」


私たち──私と蜘蛛──はその翌日、映画館に向かった。

待ち合わせの場所に行き、私が立っていると、そばに誰かがやってくる気配があった。私より少し背が高い。

「あなたね」

──そうだ。

私たちは人気のない道を選んで歩いた。それでも、途中、向こうからやってきた中年の男とすれ違った。男はぎょっとした。思いっきり眼を見開き、自分の見たものが信じられないという顔をした。私はどきどきした。私の横にはとんでもない姿をしたものがいるようだ。

でも、約束通り、自分と並んで歩いているひと──人間の姿をしているかどうかはわからないが──のほうは決して見なかった。私はただ、気配を感じた。

私と並んで歩き、一緒に映画を楽しもうとしているひとの気配。それだけで私の心はとてもあたたかくなるのだ。

「これから観るのは数年前に公開されたけど見逃したの。題名が『お嬢さんお手やわらかにシャンゼリゼ』というの」

──なんだその題名は。

「ね、変でしょ」

他愛ない会話。だが、そんな会話さえ何年もしたことがなかった。かたくなった私の心がほどけてゆく。今日私が話すのは、とりあえずひとりごとではないのだ。

私たちはあまり人が来ない映画館に行った。いまどき少なくなった昔風の、シネコンではない映画館。がくがく音を立てる古びたエレベーターで二階に行くと、カウンターに年取った女がいる。

私たちを見るとやはりぎょっとした顔をする。口をぱくぱくさせながら、ものすごく混乱した様子でなんとか私の差し出したお金を受け取り、代わりに二枚のチケットを押し付ける。そして分厚くて重そうな扉を自ら開け、「も、もうすぐ始まるから」と言う。

場内にはだれもいなかった。そのまま照明が落とされ、私たちは貸し切り状態で映画を観る。

映画は平凡な女の子がハンサムだけどお金がなさそうな男と出会う恋愛ドラマで、しかも男は実は富豪の御曹司だったという甘い物語だった。だけど私は甘いお話が好きだ。

ポップコーンを買い忘れ、というよりポップコーンも売ってない映画館だったので私たちはただ画面に見入るしかなかった。

「この女優さん、きれいね」

──おれはあまり目が良くないのでよくわからないがね。

「そうなの?」

──おれたち蜘蛛は視力が弱いんだよ。

「じゃあ私の顔もあまり見えてないの?」

──いや、見えるさ。あんたはとてもすてきだ。

「はは。うそばっかり」

暗がりで聞く蜘蛛の声はなかなかすてきだった。私はひとりじゃない。やさしいひと、私を気遣ってくれるひとと一緒にいる。一緒に映画を観ている。私はほとんどうっとりして目頭がじんとしてくる。ばかみたいだ。こんなことで。隣にいるのは蜘蛛なのに。黒と黄色のまだらの、硬い毛の生えた脚をくねくねと動かす蜘蛛なのに。

私はふと、隣に座っているものを見たくてたまらなくなった。決しておれのほうを見ないでほしい。足元も見てはいけない。そう言われたけれど、見たくてたまらない。私は耐えられず卒倒するだろうか。それとも恐怖で縮み上がるだろうか。そしたら、蜘蛛はグロテスクなその顎で私を頭からかみ砕くのだろうか。奇妙なことにそう思えば思うほど、私は見たくてたまらなかった。

私はそっと、試すように左手をのばした。手が触れたのは硬い毛の生えた脚ではなく、やわらかで厚みのあるあたたかな手だった。私は思いきって体をねじ曲げ、隣の席を見た。

折からスクリーンが明るくなり、座っているものを照らし出した。そこにいたのは、いままで見たこともないくらい美しい男だった。つややかな黒髪が精悍な浅黒い額にかかり、その先には理想的なカーブを描く鼻梁。濃い睫が陰影をつくり、表情に深みを添える。身を覆うのは上質なスーツ。そのスーツの上からでも厚い胸板が感じられる。

私は頭がくらくらしてきた。すると、男のほうから腕をさしのべてきた。私たちはそこで──椅子の肘掛けがじゃまだったけど──抱き合った。ああなんてこと。誰がこんなことを予想しただろう。私は思わず腕に力を入れた。

くしゃっ

はかない感触に我に返ると、隣の席にはだれもいなかった。私はあたりを見回した。男は私の手の中にいた。無残につぶれた一匹の蜘蛛となって。

私はカウンターの女の不審な視線を浴びつつひとりで映画館を出た。いつものように晩ご飯の買い物をして家に帰り、料理をつくった。夫はいつものように何も言わず、私はまたひとりごとの夜を過ごした。ハンカチに包んだ蜘蛛を、明日、あの山道に埋葬しようと思いながら。


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iPhoneの料金プランは「データ低額パック・小容量2GB」というやつにしている。それでずっと問題なかったのに、数日前、ソフトバンクから「残り200MBで通信速度を低速にします」という連絡が来てびっくり。追加料金払えばだいじょうぶですよ〜みたいなことが書かれていて、1GB追加で1000円だとか。そんなこと言われたのは初めてだ。

思い当たるのが、最近facebookの動画が勝手に再生されること。ははーんと思って動画を自動再生しない設定に変えた。これでだいじょうぶだと思うが、なんか不愉快。


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■3Dプリンター奮闘記[72]
3Dプリンターの特許事情と2016年の予測

織田隆治
https://bn.dgcr.com/archives/20160121140100.html

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あけましておめでとうございます。という事で、今年一番の掲載になります。

年末年始、みなさんは働いてましたか? って、僕もそうでした……。忙しいことは良いことですね。

今回は久しぶりに、熱溶解式プリンターのトラブルについて書いてみます。ときには初心に戻り、真面目なことも書かないとなあ……。

この記事を読んでくださっている方で、3Dプリンターを使っている方がどれだけおられるかは分かりませんが、最近ではかなり安い機種でも、結構良い感じでプリント出来るようになってきています。

大手メーカーでは、3Dシステムズさんが、コンシューマー機の代表だったCUBEの生産の終了を発表したところです。今後は、プロフェッショナル向きの3Dプリンターに絞っていくわけですね。

ここからは、多分ですが、僕の憶測。

3Dプリンターには各種いろいろな特許があります。それも今年で特許の期間が終わりオープンになることで、たくさんのメーカーからいろいろな機種の3Dプリンターが発売されると予想されるわけですね。

そこで、乱立するであろう、そういうプリンターとの競争を選ぶか、違う方向性を見いだして行くか、そういう選択を迫られるんじゃないかな〜、なんて思ったりしています。

それら特許の中に、熱溶解式プリンターの特許の一つである、密封された空間での3D出力というのがあるようです。

これは、特に熱溶解式のプリンターに当てはまることで、この手のプリンターは、素材を熱で溶かしてニュルニュルと絞り出して成形して行くわけです。

物質は熱で体積が増えます。熱による膨張なんですが、空気もそうですし、鉄や樹脂、いろいろなものに当てはまる現象です。

鉄道のレールが一本ではなく、途中に隙間があることはみなさんご存知ですよね。列車が動くガタンゴトンという音は、この上を通過する時に出ます。多分。

これは、夏の熱い日、レールが熱膨張で伸びてしまった際、一本のレールですと、その膨張が抑えきれず、レールが曲がってしまうのを予防する措置です。

そのことは、3Dプリンターにももちろん言えることで、溶かされた素材は冷えるまで体積が増えるわけです。

そこで、ベースとなるテーブルに癒着した部分は、冷えることで伸縮し、中央や体積の大きい部分に引き寄せられる現象が起きます。

それが原因で、造形物がテーブルから剥がれてズレてしまいます。そして、上ギリギリを通過するプリンターのヘッドが、わずかな凹凸部をキックし、造形物がズレてしまいます。

3Dプリンターは、どんどん上に積層することで造形していますので、下にあるべきものがないと、空中に素材をニュルニュルとぶちまけてしいます。

そこで、あのモジャモジャの芸術的オブジェが出来てしまうわけですね。あの芸術的前衛的オブジェを制作しないためには、造形物の最下層を、いかに土台となるテーブルから剥がれないようにするか、ということに尽きます。

そこで、最下層の部分を冷やさないようにしたりとか、テーブルに密着させる工夫が施されているわけです。

じゃ、下の層に密着している部分を熱くすれば! ということになりますが、そう簡単なことではないんです。下を熱くすることで、最下層の層は熱を帯びて縮みにくくなります。しかし、どんどん積み上げて行く部分が冷えることで、当然、上の部分は伸縮していきます。

熱すぎると、当然まだ完全に固まっている状態ではなく、やわらかい状態になってしまい、上の伸縮に耐えきれず、テーブルから浮き上がってしまうことにもなります。

このプリンター出力の変形や失敗を避けるには、上の素材と下の素材の温度バランスをいかにうまく取って行くかが重要なわけですね。

ということは、全体を温めながら出力するのが良いに決まっています。しかし、これまではその特許が足かせになっていたので、そこをおおっぴらにやってしまうことを避け、色々な工夫がされていたんですね。

テーブルに細かい穴を作り、素材がそこに食いつくことで、ズレや伸縮を防ぐプリンター。テーブルに糊を散布したり、マスキングテープを貼ってみたり。

今後、この特許期限が切れる事で、庫内を温め、歪みや失敗の少ないプリンターが出て来るのは間違いないでしょう。……と思います。

ということで、プリントはきれいに簡単に出来るものが出て来ると思います。データ制作はまだ少し敷居が高いですが、それも今後色んな技術やソフトウェアの開発で、どんどん簡単になるのは間違いないと思います。

そういう意味で、今年は熱溶解式プリンターがかなり普及するんじゃなかろうか……なんて思います。

光造形のプリンターに関しても、色々な特許があるようですね。日本のメーカーさんも、そういう特許がらみの件で、二の足を踏んでいたんじゃないでしょうか? 今後の展開が楽しみではありあます。

何故この記事を書いてみようかと思ったかと言うと、今日そのモジャモジャをやってしまったんですね、僕。はぁ〜、またやり直しです。

では、これからリカバリー頑張ります。


【___FULL_DIMENSIONS_STUDIO_____ 織田隆治】
oda@f-d-studio.jp
http://www.f-d-studio.jp



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編集後記(01/21)

●ローマ在住の作家・塩野七生は「文藝春秋」の巻頭エッセイ「日本人へ」を150回以上続けている。昨年12月号では、発想の転換が必要な二つのことを書いており、わたしは大いに賛同した。まずは福島原発。高木復興相の「世界で原子力発電所が廃炉を迎えている。世界展開できる廃炉技術を福島に集積させることができれば復興の鍵を握れる」という発言を、塩野は我が意を得たという想いだったという。日本は福島原発事故というマイナスをプラスに転化する仕組みが必要だ。「それには、廃炉技術のナンバーワンに躍り出るのが一番である。日本は廃炉技術のエキスパートになって、その技術を世界中に売り出す。

つまり、それによっても稼ぐ」。廃炉だけを目的とした作業では、消極的で投入する資金も“莫大な捨て金”の感じは免れない。それが、廃炉技術の最先端を目指すと発想を転換すれば、積極的で建設的な仕事になる。若い人々も入ってくる。日本はいま、廃炉を含めた原子力発電全般の技術者の温存と育成に最大限の努力が必要だ。技術者の転業や海外流出を防ぐためにも、「廃炉技術のナンバーワンになる」という錦の御旗を掲げよう。いいね! 二つ目の発想の転換が求められるのは、意外にも尖閣諸島だという。いまの日中にらみ合い状態は、必要とする人も経費もバカにならない。今後も長く続く危険さえある。

そこで塩野は「ガンダムやゴジラを始めとする日本製のキャラたちに守ってもらおう」という奇想天外なアイデアをひねり出す。「日本の領土なのだから、それを防衛する役目も、日本人が創り出した彼らにやってもらおうというわけ。東京で見た巨大なガンダムが島の平地にすっくと立つ、というのはどうですか」いいね! 実現すれば世界中の話題になること必定。尖閣諸島の島ごとに中国の方角を向いて立つ彼らの映像をネットにのせる。間違いなくうける。爆発的にうける。もし中国が彼らを攻撃し、これら“オモチャ”を破壊するなら、世界中の笑いものになるから、そのような愚かなふるまいは出ないだろう。

「このアイデアが実現すれば、これまで尖った日中間の問題であったのが“丸い問題”ぐらいにはなるのです」と殆どイタリア人の塩野はいうが、それはどうかね。まず無理筋だが、想像するだけで楽しい提案ではある。中国人の中にも、ガンダムやゴジラをはじめ日本生まれのキャラクターのファンは大勢いる。そして、中国キャラクター市場で最強なのはキティちゃんである。露出の少ないファッションで、品行方正のイメージがあり、中国の保護者たちからの受けもいい。子供から大人まで、女性でキティを嫌いだという人にあったことがないと福島香織が書いている。尖閣諸島に巨大キティちゃん、いいね!(柴田)


●今日のヤマシタさんのは心理テストみたいだった。私が思い描いたのは……。/キティちゃんは仕事を断らない(選ばない)ので有名だ。何でもやってくれるさ。

仕事中のBGM続き。脱線ついでに。いわゆるカフェ音楽といえばジャズ、ボサノバ、ピアノ、オルゴール、クラシックのインストゥルメンタル。クラシックは室内音楽。仕事用BGMとして選ぶ時、ドラマチックなのは意識がそっちに向かってしまうからおすすめできない。

ネットラジオについても注意が必要で、ジングルが入ったり、時々DJがトークするものは、意識が途切れることがあるので避けたい。一人の作曲家だけのチャンネルや、同じジャンルだけを延々と流すチャンネルも飽きる。 (hammer.mule)

涙なくして見られない仕事を選ばない「ハローキティ」のお仕事ぶり
http://matome.naver.jp/odai/2134853008511165101