[4082] iSushiでAppleに転職

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《手応えの楽しさはちょっとクセになる》

■装飾山イバラ道[173]
 筋肉を鍛えるジャイロのボール
 武田瑛夢

■crossroads[07]
 iSushiでAppleに転職
 若林健一



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■装飾山イバラ道[173]
筋肉を鍛えるジャイロのボール

武田瑛夢
https://bn.dgcr.com/archives/20160308140200.html

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前回は脳トレの話をしたけれど、体がなまらないように筋トレもたまにしている。バランスボールやダンベルの小さいのを、リビングの見える所に置いておいたり、棒状のストレッチポールに乗ってみたりする程度。

そういえば底が丸くなっていて、バランスの取りづらいサンダルがあったりもする。健康グッズは好きなのでつい買ってしまうけれど、元を取ったと思えるほど使ったかどうかは自信がない。

そんな中で、最近入手したのが「パワースピナー」というもの。いろいろな種類があって、このトレーニンググッズの正式名称が実はよくわからないのだけれど、「パワー・リスト・ローラー・ボール」のどれかとどれかの組み合わせで大抵名前になっている、手首を鍛えるボール型のものだ。Wikipediaでは、「パワーボール」で載っている。

・パワーボール
https://ja.wikipedia.org/wiki/パワーボール


・NSD Power Spinner スピナー
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00YWM7GXQ/dgcrcom-22/


WEBを見ている時に商品の中に類似品があって、一体何だろうと興味を持ってYoutubeで動画を検索したのがきっかけ。200g〜300g程度の重さのボールなのに、片手で回している人の顔がにわかに苦しそうになる。

これにはジャイロの原理が使われていて、プラスチック製のカバーの中にコマのように高速回転している、もう一つの重り付きのボールがあるようだ。MAXで高速回転できれば、その負荷は12kg相当にもなるらしい。

最初はヒモを使って回すのもコマに似ているし、なんだか楽しそうに見えた。あまりグッズに興味のない夫もなぜか興味津々だったので買うことにした。

●最初は練習

1000円程度の商品もあるけれど、「ウィーン」という回転音がうるさいものもあるらしいので、なるべく良品を探した。AmazonでNSDの並行輸入版のシンプルなものを購入するとすぐに届いた。

赤いヒモの先端を、中の黄色いボールの穴に入れてから何回か巻いて、勢いよく引っ張る。動画で見たように手首を軸に回転させて回していくと、確かにだんだん負荷がかかってきて手が辛くなる。

「なるほどー」っと、夫に渡すと同じようにやっていたけれど、これがなかなか回らないようだ。数回試しても回転が持続しなくて焦り出した。もう一度私が、今度は左手でやってみたら、やはりグーンと速度を上げることができた。

どうやっているかを夫に説明し出したら自分でもできなくなって、しばらくはなかなか安定して速度を保てない状態が続いた。最初できたのはビギナーズラックだったのかもしれない。

「生クリームを泡立て器で泡立てる時の動きだよ!」。しかし、当然夫はやったことない動きなので理解を得られない。

もっと簡単に、手首を軸に袋を振り回すような動きと言った方がわかりやすいかもしれない。しばらく赤いヒモの取り合いをしながら動きのコツを掴んでいった。

昔流行ったヨーヨーのように、振り出した重みを感じながら手首を引くような、タイミングも関係しているみたいだ。この記事を書いていても文字で伝えるのが難しい。

いろいろな値段の商品があるけれど、メーカーや色が違う他には回転速度や回数を測るデジタルカウンター付きのものなどがある。ヒモを使わないでスタートできたり、LEDで光るもの、メタル製で最初から重いものなどまで幅広くあるようだ。

練習して回転速度を安定して上げられるようになれば、独特の手応えがあってとても楽しい。音もほとんど気にならない。トレーニングというより、ヨーヨーをグィーングィーンと回して遊んでいる感覚に近いかもしれない。

それなりにがんばって力を入れると音が変わってきて、回転速度を自分の限界まで上げることができる。右手が疲れると左手に持ち替えるけれど、持ち替えの時にボールが暴れるようになる。

この時に一番ジャイロっぽい動きを感じる。自転車に乗っていて、バランスが崩れた時にグラングランしてしまうのと似ているのだ。

●飽きそうになったら

うまくなって安定した回転を得られるようになると、サーッと中の黄色いボールの回転音がして、手首の軽い動きだけでキープできるようになる。この時の手応えは、まるで一時流行ったボディブレードのようで、筋肉を固めてキープしている感じだ。

運動効果としては、握力強化や手首を鍛えるのに良いらしい。腕を前に伸ばした状態でずっと強めの回転をキープすれば、腕がかなりパンパンになるまで疲れそうだ。どんなものでも活用の仕方次第といったところ。

飽きるという問題もあるけれど、次なる課題がみつかるうちは大丈夫だと思う。今うちでは「手動スタート」を訓練中で、赤いヒモを使わずに手の摩擦だけで初速をつけてボールを回すというもの。

赤いヒモは置き場所に困るので使わずに済むならその方がいい。これもかなりの動画が上がっているのでマネをしながら試している。

私の場合は手のひらや指では無理だったけれど、腕だと手のひらよりも長いので手応えのある音がした。今は、なんとか腕を使ってスタートができるようになった。

この器具自体は相当昔からあるようだし、特に今ブームなわけでもなく知っている人はずっとやっていたようだ。たぶん廉価版が出たことと、動画の普及でまたちょっと人気が出ているのかもしれない。

置き場所も取らないので、ちょっとした気分転換にはもってこいだと思う。昔あったクルミ二つを手のひらで転がすグッズのように、脳にも良いのかもしれない。手はものすごく神経と関係しているらしいし。

ヨーヨーほどには回すのにはワザがないので、ただボールを手に持っているだけに見えるけれど、手応えの楽しさはちょっとクセになる。一日数回は、なんだか手に取っていると思う。

夫も毎日回しているようだし、本当はデジタルカウンター付きだったらMAXの回転数がわかるので、競ったりしてもっと楽しいかもしれない。カウンターは別売りもあって後で取り付けることもできるようだ。

もしくはカウンター付きをもう一個買って、両手で回すのは? などと妄想するけれど、そんなに手首を鍛えて何がしたいのかはよくわからない(笑)。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com

装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


猫ブームがすごいけれど、私も猫動画に救われているのでよくわかる。しかし、本当に近所で野良猫を見なくなった。野良が少ないというのは、猫界にとって良いことなのか悪いことなのかわからないけれど。また猫のいる街へ遊びに行く時間をとりたいと思う。


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■crossroads[07]
iSushiでAppleに転職

若林健一
https://bn.dgcr.com/archives/20160308140100.html

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こんにちは、若林です。

私事ですが、3月6日で娘が18歳になり自動車教習所に通い始めました。

家族で出かけた時にも、今自分がどこにいるのか、どの道を通ってきたのか分かっていない娘が車の免許を取るなんて、どれだけ世間に迷惑をかけることになるんだろうと思いつつも、娘の運転で出かけることをとても楽しみにしています。

もし、うちの娘の運転でご迷惑をおかけしたらごめんなさい、先に謝っておきます。

過去三回を読み返してみて、このところあまり明るい話題がなかったので、今週こそは何か面白い話題を、ということでこの記事を取り上げてみました。

米Appleが寿司職人を募集中
http://taisy0.com/2016/03/03/65910.html


「日本語入力のソフトウェアエンジニア」「Siriの機械学習エンジニア」「iOSのUIエンジニア」など、IT企業らしい求人の中に「Sushi Lead Cook」という求人が異彩を放っています。応募要件(意訳)は以下の通り。

・基礎的な寿司に関する知識が必須

・1〜2年の調理経験が望ましい

・プロの調理人としての包丁さばき

・厨房用品(蒸し器、オーブン、フライヤー、ミキサーなどなど)の取り扱いに関する知識は必須

・たくさんの客を相手にするダイニングでの調理経験

・スタッフやゲストなどと問題なくコミュニケーションが取れること

・調理師免許を保持していること

・コンピューターリテラシーがあること

寿司職人でも、Appleで働く以上はコンピューターリテラシーは必要なんですね。MacやiPhoneユーザーであること、という条件はないのでしょうか。

詳細の方を読んでいくと、「食材が切れている時には、すぐにシェフに報告すること」とあります。

つまり、寿司の「Lead Cook」ではありますが、厨房のトップは別にいるみたいで、いわゆる「ほうれんそう」ができることも求められています。

社内研修(?)も用意されているらしく、5月にはマネージャーとしての役割を負うことを想定した働きが求められるようです。

そしてやっぱりAppleですね、「高いレベルでの守秘意識を維持すること」も要件として入っています。

Appleのカフェテリアで、幹部の新製品に関する会話を耳にすることがあるのかもしれません。

Appleフリークな寿司職人さん、挑戦してみてはいかがですか?


【若林健一 / kwaka1208】
Web: http://kwaka1208.net/

Twitter: https://twitter.com/kwaka1208


CoderDojo奈良
http://coderdojo-nara.org/

次回は、3月12日(土)です。


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編集後記(03/08)

●嶌信彦「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」(KADOKAWA、2015)を読んだ。感動の実話は中央アジアの“日本人伝説”としてよく知られているが、日本で知る人は少ない。わたしも初めて聞いた。1966年4月26日、ウズベキスタンを直下型の大地震が襲い、首都タシケントはほぼ全壊した。だが、何事もなかったかのように悠然と立つ建物があった。それは当時ソ連の四大オペラハウスのひとつ、ナボイ劇場だった。そして、それを建てたのは、第二次世界大戦後、ソ連の捕虜として満州から連れてこられた日本人だったのだ。この話は、瞬くうちに隣接する国々や遠く中央アジア各国に伝わった。

1945年秋から約二年間にわたり、ソ連の威信をかけたナボイ劇場の建設という特殊任務に携わったのは、永田行夫隊長以下457人の旧陸軍航空修理廠部隊の工兵たちだった。厳しい収容所生活にありながら「後世に日本の恥となるような建築は作らない。その上で、全員が元気に帰国すること」を使命として、永田は24歳の若さながら、第四ラーゲルの18歳から30歳の隊員を統率し、ウズベク人、ロシア人と協力して建築に携わった。それから竣工までの二年間の出来事が、主に永田を中心に語られるノンフィクション・ノベルである。70年も前のほとんど歴史上の出来事が、臨場感を持って小説化されている。

ジャーナリストである筆者がナボイ劇場建設の秘話を知ったのは、1996年に初めてウズベキスタンを訪れたときだった。TBSの「報道特集」でドキュメンタリーを放送すると反響が凄まじく、永田ら第四ラーゲル会の人たちとも連絡がとれて、日本ウズベキスタン協会が設立された。永田ら元抑留者たちに取材し、協会会員の助けを得て、このノンフィクション・ノベルが完成した。多くの日本人は、シベリア抑留の悲惨な話を知っている。だが、世界的に知られる壮麗なオペラハウスが抑留された日本兵によって建設された(正確には、建設に従事させられ、日本人らしい正確で丁寧な仕事をした)ことを知る人は少ない。

収容所の生活は噂に聞く厳しいシベリアとは違って、八時間労働で、休日もあり、食事も三食きちんと出た。しかし仕事にはノルマがあり、達成度に応じて食事に差がついた。永田はそれをどうやって公平に分配したのか。また民主運動への対応なども興味深い。二人が事故でなくなったが、残る全員が帰還を果たした。部隊の名簿を持ち帰れないため、永田は457人全員の名前と住所を必死に暗記した。帰国後は岡村製作所に入社し、役員まで勤め上げた。結婚して二人の子を授かる。みごとな人生、永田行夫・元大尉。翻ってわたしの24〜26歳の頃といえば駆け出し編集者、バカで幼稚で無教養ですかんぴん。 (柴田)

嶌信彦「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041035376/dgcrcom-22/



●「パワーボール」面白そう! ボディビルダーさんの動画を見て、そんなにしんどいものなのかと。

これの足版はないのだろうか。デスクの下で足をぶらぶらさせて脚力つけるようなもの。ありそうだなぁ。あ、パワーアンクルつけてぶらぶらさせれば十分か……。

若林さんの娘さんの年齢を知って驚いた。/調理経験1〜2年でいいんだ……。

近くの商店街にある予約できない美容室に行ってみた。できないというと語弊がある。とらない。直接来いと。なぜ予約できないんだろうと不思議に思っていた。

椅子は12はあったと思う。営業終了まで1時間ちょっとだったのに空席は2つ程度。3人のスタッフさんたちは慌ただしく動いている。受付には手書きの表があって、ずらっと並んだ名前と進捗状況が書けるようになっていた。

声をかけるとスタッフさんが来て、ちょっと待ってもらうことになると思うと説明された。それでも良いと答えると、カードは持ってきたか、と。初めての客かどうか把握しておらず、リピーターだろうと思っている。つまり、リピーターが占める割合が高いってことだ。続く。 (hammer.mule)

ローラーリストボールの使い方【解説と実演】


パワーアンクル
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00UMXEAWO/dgcrcom-22/


献血や防犯活動 スマホゲームで社会貢献
http://www.yomiuri.co.jp/local/osaka/news/20160304-OYTNT50351.html