羽化の作法[12]閑話休題 ディープラーニングについて
── 武 盾一郎 ──

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今回は連載「羽化の作法」じゃなくて、「閑話休題」と題して最近気になったことを、ちょこっと覚書のように書きます。

AI、ディープラーニングについての覚書です。

・AlphaGoが李氏に一敗、「この敗北データはAIの学習のために非常に貴重」と開発者(ITmedia)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1603/13/news034.html


囲碁にもAIにも詳しくないのですが、とても気になりました。それは、「今までに見たこともない手を打った」らしいというところです。

紀元前から親しまれてきたゲーム。あらゆるスジはもう出尽くしていて、それらをどれだけプレイヤーが知っているか、だと思ってました。

しかし、ディープラーニングは人間同士だと生じない手を打って勝った、と。人間同士だと決して見えないスジがあった、ということで、これは非常に興味深い。




これによって囲碁は滅びるか? というとそうではなくて、新たな魅力が発掘されたように思う。

では、ディープラーニングによる絵画はどうか?

http://www.boredpanda.com/inceptionism-neural-network-deep-dream-art/

http://deepart.io/latest/


これもとても面白い。廃業する画家、イラストレーターが出てしまいそうだ。。しかし、これらの画像処理をアシスタントにして、更なる想像世界を描くことも可能になる。

クリエイターに必要なものは「こういう感じの絵を描きたい!」という「動機」とか「目的」とかになる。そうだとすると良い方向に向かうと思うのだ。

知能とはアシスタントである。藝術は結局、「心(ハート)」なんだなあ、と当たり前のことを再確認したので覚書きと致しました。


【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/しばたさんごめんなさい】

◎『アリス in アートラッシュ』展
2016年3月9日(水)〜3月28日(月)

新作、線譜パンク・シンフォニー『アリス・イン・アンダーグラウンド』から第一楽章『アングラウサギのメグ』、第二楽章『チェシャ猫のμ(ミュー)』を出展します。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.1098571333521086.1073741850.206228169422078&type=3


この新作は新境地という感じで、今までずっと自然音とかノイズ音のようなものを線譜にしてきたのですが、「ネズミに恋したネコのタムちゃん」を描き始めたのがきっかけで、メロディや主旋律が浮かび上がる音楽も線譜にできるようになってきました。

「アリス・イン・アンダーグラウンド」は伴奏とメロディがノイズや自然音を伴って繰り広げられる楽曲、というイメージです。

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