[4117] 音声合成技術は声優の夢を見るか

投稿:  著者:  読了時間:11分(本文:約5,400文字)


《神アーティストがどんどんいなくなる》

■ユーレカの日々[52]
 音声合成技術は声優の夢を見るか
 まつむらまきお

■グラフィック薄氷大魔王[474]
 冨田勲「惑星」のジャケット絵って長岡秀星なの?
 吉井 宏


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■ユーレカの日々[52]
音声合成技術は声優の夢を見るか

まつむらまきお
http://bn.dgcr.com/archives/20160511140200.html
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<著者のご意向により削除いたしました>


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■グラフィック薄氷大魔王[474]
冨田勲「惑星」のジャケット絵って長岡秀星なの?

吉井 宏
http://bn.dgcr.com/archives/20160511140100.html
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●冨田勲、逝去

ああ〜〜〜。冨田勲も逝ってしまった。

前にも書いたけど、僕の別格的英雄クリエイターは二人いて、冨田勲と、昨年亡くなった長岡秀星。どちらも、日本で一流の実績がありながら、個人で動いて海外進出し大成功を収め、人々に大きな影響を与えたクリエイター。

・グラフィック薄氷大魔王[442]「スマホネックのひどいやつ」
「追悼・長岡秀星」他、小ネタ集
http://bn.dgcr.com/archives/20150729140100.html

シンセサイザーのアルバムはだいたい持っててもちろん大好き。YMOやクラフトワーク、ウォルター・カルロスの「スイッチト・オン・バッハ」と平行して、冨田勲も本格的に聴き始めたのだった。

シンセを入手して多重録音し始めた81年頃のシンセの手引き書やムック本には、たいてい冨田勲の特集が組まれてた。

当時のシンセの本に載っていた、冨田以外の世界中のクラシックアレンジ系のシンセアーティストのアルバムも聴いてみたけど、どれも大味。

冨田以上に手間をかけてシンセを色彩豊かに活かしきるような、繊細な使い方をしてるアーティストは他にいなかった。今だっていないでしょう。日本人特有の、どうかしてるほどの凝り性を初めて意識したのだったw

僕も最初は氏のシンセ音楽から入ったけど、テレビ番組のテーマ曲などのほうが本領発揮っぽい気がする。シンセ音楽は割と「余技・趣味・楽しみ」っぽい。僕的には、ウォルター・カルロスがバッハの入り口になったように、冨田はドビュッシーの入り口になった。

最後まで現役だったのも素晴らしい。初音ミク起用で若者文化に返り咲いたのには驚いた。つい数年前に「タモリ倶楽部」のシンセ特集に、弟子の松武秀樹といっしょに出てて、飄々としてておもしろかったなあ。

「新日本紀行のテーマ」は、古今東西あらゆる音楽の中で最高傑作の一つだと思う。

アース・ウィンド&ファイアーのモーリス・ホワイト、デビッド・ボウイ、プリンス……。今年はキツいなあ。神アーティストがどんどんいなくなる。

●「惑星」のジャケット絵って、長岡秀星なの?

冨田勲の「惑星」のジャケット絵って、長岡秀星なの? 検索するとそう書いてあるところがいくつか。当時から秀星作品と思ったことは一度もなかった。ぜんぜん違うよねえ?

もし本当に秀星なら、僕の二大英雄のコラボってことになるんだけど。当時の印象では、無名イラストレーターの「流行りのハイテクっぽいエアブラシイラスト」としか思わず、琴線に触れなかった。実家にLPがいくつかあるので、今度確認してみたい。

http://retro.recordsale.de/cdpix/t/tomita-theplanets(obi)(3).jpg

う〜〜ん、曲線多用の宇宙船の形は秀星っぽいと言えなくもないけど、タッチはまったく別モノ。エアブラシがヘタすぎる。土星の輪とか特に。ミサイルのような部分の先端を赤で塗るようなベタなことしないでしょ。

しかし、下の円錐形の光の中の冨田像部分は確かに秀星っぽいかも……。「惑星」リリースの1977年といえば、秀星の緻密絵のピークとも言える時期、この絵はぜんぜんちがうと思うがなあ。

Facebookで話題に出したら、やはりみなさん「冨田勲のジャケットは長岡秀星が描いていた」というイメージを持ってる人が多い。ただ、よくよく聞くと喜多郎やELOなどと混同してるかもしれないとのこと。

「tomita isao cover」で画像検索してジャケットをざっと観てみると、「大峡谷」が秀星っぽい以外、それっぽいものはない。その「大峡谷」のアートは、鶴田一郎氏でした。ノエビア化粧品のイラストでブレイクする前に、SFイラストを描かれてたのはよく知ってます。

http://www.isaotomita.net/recordings/grand.html

しつこく検索してたら、「惑星」のアーチストが判明! ジャケットの裏にStanislaw Fernandesってクレジットがあった。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0090S4DF6/dgcrcom-22/

検索すると、知ってる知ってる! 無名どころかOMNI誌の表紙とか描いてる一流の人だよ。氏のサイトのSFファンタジーのコーナーに「惑星」の絵もある。

http://www.sf01.com/PagesSF/SciFi&Fantasy.html

エアブラシ時代のペーター佐藤はこの人の影響? いや、OMNI誌の年代を見ると、むしろペーター佐藤がStanislaw Fernandesに影響与えてる可能性。

http://www.sf01.com/PagesSF/Special.html

すると、冨田勲と長岡秀星の接点はなかった、ということでいいのかな?


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/

GW明けすぐの締切がなかったので、めずらしくゆったり過ごせた。実家へも行ったし。後半は久しぶりにホームページの整備をしようと確認してみたらびっくり。

ちょうど4年前のクリエイターEXPO 2012の直前にいじって以来、ほとんど何も更新してなかったw 新しく載せたい項目をリストにしたら、とてもじゃないけど数日で終わるような分量じゃない。一応、取っかかりはつけたけど、何か月かかけて更新していかなくちゃ。

あと、GWが終わるのを見計らって「ズートピア」観てきた。日本語吹き替え版。めちゃくちゃ面白いし泣けるし最高スギル。ディズニーアニメーションスタジオの大進撃スゴすぎる。憎たらしいほどのあまりの完璧ぶりに地団駄踏みたくなる感じ。早くBlu-ray発売して!

内容は、アメリカ社会の理想と現実と理想。タイトルがそもそも理想郷だしね。どの社会でも「人を見かけや先入観で判断しちゃダメだよ」って話として通用するんだろうけど、そんなレベルじゃなく、相当踏み込んでます。ただ、日本語版は事前に聞いてたより、そのへんかなりマイルドに改変されてるらしい。

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii


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編集後記(05/11)

●くだらないヤクザ映画を二本続けて見て疲労困憊。まずは、北野武監督「龍三と七人の子分たち」だ。キャッチコピーは「金無し、先無し、怖いもの無し! ジジイが最高!!」「俺たちに明日なんかいらない!!」で、これは期待できる。引退した元ヤクザたち8人が再結集し、暴力団「一龍会」を立ち上げ、振り込め詐欺や極悪金貸しのチンピラどもを叩きのめす痛快なお話、のはずなのだがジジイたちが格好良くない。ウソでもいいから、それぞれが伝説の得意技でバッチリきめてほしいところなのに、どうにもトホホな連中のグズグズな展開。設定や配役がいいいのに生かされておらず、ギャグ映画としても笑えない。

うまいのは中尾彬の寸借詐欺演技と死体役。死体の中尾を車椅子に座らせてカチコミし、弾よけに使う不謹慎なギャグだけが笑える。ほかにもベタなギャグだらけ。対する京浜連合の若造たちも意外に腰抜けで、ジジイたちに恐れをなして車で逃走(そりゃあないだろう)、ジジイたちは路線バスをジャックして追跡するドタバタ劇。年寄りが元気になるスカッとする映画を楽しみにしていたのだが、完全にあてはずれの無惨な出来で、この老人達は身勝手で柄が悪いだけ。低予算のテレビドラマだってもう少しマシなことができるだろう。けしからんことに、こんな駄作が文化庁文化芸術振興補助金をもらっている。

そして三池崇史監督「極道大戦争」がイヤハヤなんとも。「噛まれるとヤクザになる」という設定がトンデモ斬新で、途中までその設定は生かされており、ヤクザ化した一般人の群れができるが、その後どうなったのか放り出されたままである。主演のヘタレ・市原隼人は、伝説の組長・リリー・フランキーに首筋を噛まれて「わが血を受け継いで、ヤクザ・ヴァンパイアの道を行け」と命じられる。ヤクザ・ヴァンパイアって何? でんでんの説明を聞いても意味不明。とにかく何が起きているのか、よく分からない(いや、全然わからない)ままグダグダ進行する。テンポの悪いシュールな演出に翻弄される役者たち。

最強の殺し屋KAERUくん(着ぐるみ)は、ゆるキャラ感とキレキレの必殺アクションが両立した、今まで見たことない存在感(ふなっしーがやや近い)。それがメチャクチャ凶暴で強い。最後は市原ヤクザ・ヴァンパイアが、殺し屋ヤヤン・ルヒアン(格闘術「シラット」使い)と「交代で殴り合う」という芸のない戦い。さらに、倒されたはずのKAERUくんが巨大化して迫り、翼を生やしたヤクザ・ヴァンパイアが飛び立ち……意味不明、って最初から最後までメリハリを欠くストーリーの読めない映画であった。だからヤクザ・ヴァンパイアって何? 50か国をこえる海外での配給が決定とか、やめて下さい! (柴田)

「龍三と七人の子分たち」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B010PZSYM0/dgcrcom-22/

「極道大戦争」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B011KR3RI8/dgcrcom-22/


●増山江威子も欲しい! 声優さんがビジネス書を読んでくれるなら、いっぱい買っちゃいそう。電王四人(関俊彦・遊佐浩二・てらそままさき・鈴村健一)がその個性あるままとか、永井一郎や富山敬が読んでくれたら、千葉繁や神谷明なら……ああ考えると楽しいぞ。攻殻機動隊・草薙素子の声、田中敦子ナビゲーションのトレーニング音声ミックス復活しないかな。

冨田勲さん……。私もYMOやクラフトワークが好きだった。最近は私の好きな著名人が亡くなることが多すぎて、自分が歳とったせいだなと。プリンスにも驚いたなぁ。

「ズートピア」見たくなっちゃった! WOWOWの無料放送「Hollywood Express」を見ているから、アメリカのランキングは知ってるぜ。ずっと一位だった。今はジャングルブック、その前はアニメだとカンフーパンダ。スターウォーズやオデッセイもずっと一位をキープしてた。アメリカ映画は宇宙かアニメ、ヒーローものが強いんだなぁと思ってたら、コメディのThe Bossが一位になったりしたよ。

昨日、10日までキャンペーン中と書いたが、配信される頃には全部のレンタル
受付が終わっていた。なのでキャンペーンも終了。すみません……。 (hammer.mule)

ナビゲーション田中敦子。今はiTunesにない
https://nike.jp/nikebiz/news/other_110209.html

音声サンプル


「棒読みちゃん」にニュースを読ませるのも楽しい
http://chi.usamimi.info/Program/Application/BouyomiChan/

iOSなら「読み上げ『ゆっくり棒読みトーク』」
https://itunes.apple.com/jp/app/dumi-shangge-yukkuri-bang/id542600107?mt=8

Hollywood Express
http://blog2.wowow.co.jp/hollywoodexpress/