装飾山イバラ道[183]ギリギリでハラハラのオリンピック
── 武田瑛夢 ──

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地球の裏側のリオデジャネイロ・オリンピックは、日本でテレビ中継見るには過酷な時間帯だった。

日中に仕事で拘束されている人でも、深夜から午前中というのは多くの人が家にいる時間帯なので、見ようと思えば見ることができたのが辛いところだったと思う。

気になるならいっそ見てしまえ! という感じか。日本人選手が出る試合も、第一回戦から見た方が決勝戦の頃には気持ちが盛り上がっていて楽しめるので、なんだかつい見てしまった。

私はオリンピックを見るのが大好きだ。何度か記事に書いたと思うけれど、今までのオリンピックでは試合待ちの時間のはずが、テレビ画面の速報に〇〇選手が金メダルを獲得! と表示されてがっくりしていたこともある。

今回はほぼWEBの情報で試合時間を確認して、何とか切り抜けたのだった。




パッシブ、エッジボール、アンクルホールド……。今まで使ったことのないこんな用語を夜中に叫んだりしていた。

さっき覚えたばかりの言葉をすぐに使い、次回「アンクルホールド!」と言うのはきっと四年後になるだろう。

そういうにわかファンでも楽しめるのが、オリンピックの良さだと思う。ルールは詳しく知らないけれど、応援する心は真剣なのだ。

卓球のエッジボールなんて、相手の国のボールがエッジだとショックなのに、日本の選手のエッジボールは「天才!」だと褒めてしまう。ギリギリを攻めて卓球台のコーナーに当たるエッジボールは仕方がない。

私は昔バドミントンをしていたので、ネットインは優れた攻撃の一つだという認識だったけれど、卓球の場合は謝るのがマナーみたいだ。

バドミントンではダブルスで相方がネットインを決めたら「ナイス」と声をかけていたし、それが普通だったと思う(私の頃)。

気になって調べてみたら、今はバドミントンでもネットインは謝るのがマナーという考え方も多いようだ。

オリンピックの試合の場合は、手を上げてポーズを取るような時間は感じられなかったし、お互い様ということかもしれない。あれだけ激しい動きでソフトに落ちる球をネットインにできる技術はすごいと思う。

シャトルを打つ軽快な音を聞いていると、またバドミントンがやりたくなってしょうがない。でも夫は素人なので、開放されている体育館のコートを借りて打ち合ったとしても、安全に私へと球を返すのは無理だろう。

お隣のコートへシャトルが飛ぶ迷惑を考えると、とても練習なしでは体育館へも行けない。体育館へ行く前の練習が必要か。想像を巡らすたびに、またシャトルを打ちたいという希望はパワーを失う。。。

テニスと違って大きくバウンドしないバドミントンの場合、一人でする壁打ち練習はネット際のような小さい動きの繰り返ししかできない。

と言い切ってからWEBで調べてみたら、何とこの悩みを解決しそうなグッズを発見した。今は「かべ打ち君」と言う壁の前に置いてシャトルを打つと適度に跳ね返してくれるボードがあるらしいのだ。

使っている動画を見ると、普通の壁よりも飛んでくる距離が長いし、音も気持ちよさそうだ。壁からかなり離れたラリーはできないようだけれど、自分で楽しむ分には良い練習になりそうだ。ただ、どこに置いてやるのかはやはり悩みそう。

●接戦だからこそ心に刻まれる

今回のオリンピックは「接戦」が多かったように思う。勝っていたのにピンチになった接戦や、負けていたのに逆転勝ちした試合には本当に手に汗を握ってしまった。

その度に「余裕の勝ちだったらもっと楽なのに」と思うけれど、オリンピックはどの国も選手も真剣なのだから、見ているだけの私がそんなことは言えないのだ。

「接戦」は選手たちはものすごくキツいだろうけれど、見ている私たちの心もものすごく動くので、強烈に印象に残る。まるで心の揺れ幅の分だけ深く刻み込まれるような気がして、ずっと忘れられない試合になる。

卓球の水谷選手、石川選手、バドミントンの高橋選手、松友選手、レスリングの登坂選手。いずれも素晴らしい戦いで感動した。どっちに転んでもおかしくない状況を好転させられる力は、誰もが欲しいと思ったのではないだろうか。

相手にマッチポイントを握られてからの逆転というのは、過去のオリンピックの試合でこれほど見た覚えがない。

追う強さを生かしたということだけれど、あの場面で気持ちが負けないのがすごい。試合の途中経過がスリリングなほどハラハラして疲労も増すけれど、勝ってくれさえすればそんな疲れは吹っ飛ぶというものだ。

そしてトドメの陸上男子4×100mリレー。あっと言う間のはずなのに、集中して見ているせいか、結構長く感じた。

水泳も陸上もリレーはチームだからなのか、華があっていい。落ち着いていられずテレビの前で立ったまま見てしまった。

最後の走者のケンブリッジ飛鳥選手の前に、ウサイン・ボルト選手しか走っていないシーンは素晴らしかった! 一瞬ボルトも抜ける! と思ったぐらいだったし本当に驚いた。日本人の真面目さが生きたレースだったと思う。

毎日素晴らしい試合を見せてもらって本当に感謝。2020年東京オリンピックでは皆が健康で、平和で、ずっと天気が良いことを祈らずにはいられない。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


世の中「ポケモンGO」だらけだけれど、私もぼちぼちやっている。しかし、最近クラッシュ・オブ・クランのタウンホールを9に上げたので、今はベビードラゴンの方が可愛い。今も無料でやっているので、今後壁塗りに苦戦しそうだ。