装飾山イバラ道[190]自宅でお手軽VR/武田瑛夢

投稿:  著者:  読了時間:8分(本文:約3,700文字)



今年はいよいよバーチャルリアリティ(VR)の自宅用の機器が発売された。だからVR元年なのだという。私も10月にPlayStation VRの体験イベントに行ってきた。

人気があって購入予約ができる回はとっくに締め切っていたので、買うことはなかった。ただ来年になればNintendo Switchを多分購入するので、今は他のゲーム機は買わないと思う。

私は遅咲きのゲーム好きだけれど、自宅に買ったテレビゲームはWiiしかないし、最近はiPhoneやiPadでなんでも済ませていた。VRはソニーストア銀座で無料体験ができるなら、一回は試してみようと思ったのだ。



●PlayStation VRの体験会

PlayStation VRの体験会はWEBで予約をした。幾つかのムービーの中から、サメが襲ってくるムービーを選んだ。これはテレビでも何度か紹介されていたものだ。

頭につけるヘッドセット(ゴーグル)はとても大きくて、誰もがロボコップみたいになれる(なりたくなくても)。夫と一緒に行ったけれど、まず私がセットしてもらうことになった。それぞれの動画は、少しだけ時間差で始まったようだ。

椅子に座ってヘッドセットを装着され、動画がスタート。視線を上下左右に回すと、どこまでも続く海の中の3DCGの映像がきれいだ。

海の中にはサメが来ても安全なカゴの中に入って、どんどん深海に降ろされる。下からクラゲがプワプワたくさん上がって来るのだけれど、自分の足や体が見えないのが、当たり前だけれど不思議だ。

360度の動画って、一度見ただけでは自分の見た方向しか確認ができない。下から来るクラゲに気を取られていた時は、上で起こっていたことは見過ごしてしまうのだ。だからこそ、同じムービーでも何回も楽しめるのかもしれない。

いよいよ荒ぶるサメのシーン。テレビでは体験者がワー! キャー! 言っていたけれど、私はなんだかワクワクしてしまって、怖さはなく楽しんだ。それはたぶん子猫と老猫の猫じゃらしの反応の違いと一緒だ。ワーなるほどー、キャーなるほどー、といちいち冷静だ。

夫よりも私の方が先に動画が終了したので、ヘッドセットを外してもらう。すると夫がまだヘッドセット姿であたりを見渡していたのが面白くて、iPhoneでこっそり動画撮影した。

ここで公開すると夫婦仲に問題が生じそうなのでやめるけれど、これから体験する人は、自分だけヘッドセットの状態を仲間に見られることを油断しない方がいい(笑)。

●お手軽スマホVRゴーグル

VRというとYoutubeでもアプリでも、色々とクオリティの高い動画やゲームがアップされている。皆バンバンVR動画を作っているので、大量にありすぎて良いものを探すのが大変なのだ。

デジクリの吉井さんのVRの記事でも、色々な動画が紹介されていたけれど、誰かのお勧めから見てみるのがやっぱり良いようだ。

これを見るにはスマホ用のVRゴーグルを買うのが手軽だ。2,000円から4,000円程と手頃だし、これでも十分楽しい。

私もAmazonで最近発売されたヘッドフォン付きの3,000円台のものを購入した。スマホはiPhone7Plusだ。iPhone7には従来のイヤホンジャックがないけれど、セットするにはイヤフォン用アダプターを使えば問題なかった。

スマホ自体が重たいので、装着感はどうしても重たい。ヘッドフォンで耳をがっしり押さえられるので、安定は良い方かもしれない。

試しにYoutubeの「VR」や「360」で検索して、出てくる動画をどんどん見てみた。動画をスマートフォンで見た時に、右下に出てくるゴーグルのアイコンを押せば360°の映像モードになる。

すぐにはピントを合わせたり再生をしたりが、なかなかうまく行かなかったけれど、慣れるとコツがわかってきた。

いくつか試して没入感のあるものほど「酔う」ということも分かった。酔うかどうかは人によるけれど、頭を大きく動かさなければいけないものなどは、私にはつらい。自分が三半規管が弱いということを思い出した。

楽しいのもつかの間、だんだん気分が悪くなってしまうのだ。これはVR酔いと呼ばれるものみたいだ。見ている情報と体の不一致から来るという説もある。

この記事を書くために、何度か休憩を挟まないと無理だったので(笑)私は適性がないタイプなのかもしれない。

ゴーグルはレンズで拡大表示しているので、元画像がなるべくきれいな方が粗さが気にならないようだ。きれい目のものを以下に選んでみた。

画質もきれいで、巨大な恐竜が周りにいて迫力満点。お腹の膨らみ感も目の前に迫ってくる。真上に首の長い恐竜の頭がある感じだ。このような自分の位置が固定しているタイプは、比較的見やすくて好みだということが分かった。

360 degree JURASSIC PARK VR for Google Cardboard.
DINOSAURS VR panoramic video[4K Ultra HD]


猫カフェで猫と戯れているお姉さんたち。普通の猫動画と違って完全に猫目線だ。猫好きとしては猫たちに囲まれるのが嬉しい。後ろから迫り来る茶色の猫は、上記の恐竜と同じぐらい大きく見えて、自分の体勢を変えないと見ることができなかった。

Cat Town Cafe(360° 4K VR)


美しい草原の中を本物の象の群れが歩いてくる。ぐるっと振り返っても、美しい景色が広がっていて癒される。カメラを鼻で突っつくような仕草は象が勝手にやったものだし、微妙な緊張感がリアルでいい。自然を撮影した映像物は、お気に入りをどんどんブックマークしたいと思った。

Surrounded by Wild Elephants in 4k 360


宇宙船の中に完全に入り込んで動画を見ている感じ。最後の方のダースベイダーの周りに飛び交う宇宙船の夕暮れ? の景色の美しさは、ファンにはたまらないものではないだろうか。

STAR WARS 360 VR - Hunting of the Fallen


360°ではないけれど、2画面の立体視で奥行き感が感じられるタイプの3D動画。3D映画を見ているようで、前だけ見ていればいいので楽。

テレビ用なのか比率が変だけれど画質がきれいで、トンボの羽がどのように動いて飛ぶ力を生んでいるかが詳しく分かる。立体的だからこそ伝えられる内容かもしれない。

AMAZING 3D MOVIES SBS #3DinTV


iPhoneアプリだと、インタラクティブ性があって、自分の選んだ進行方向でどんどん景色が変わるものや、視線でボタンが選択できるものがあるので楽しさは増す。

ただ、やはり私に適性がないのか、長時間プレイはつらい。そしてまだリモコンを持っていないので、コントローラーでアクティブに動くゲームはできない。現状あまり評判の良いリモコンを見つけられていないのだ。

それでも無料のアプリや動画だけで、体験しきれないほどの世界がこんなに広がっているのはすごいと思った。こんなにお手軽にお安く見られちゃってありがとうと言う気持ちだ。

まだ試していないけれど、ホラーの場合は怖いものが来ても、手で目を覆えないのはきっと恐怖だろうな。なぜかゴーグルをつけたまま毛布をかぶる姿が目に浮かんでウケル。

目をつぶれば回避できるけれど、目をつぶって怖さが消えるなら今までもそうしたはずで、やはりそれだけでは恐怖から逃げるのは無理なのだ。

これからゲーム会社が本気で作るVRは、きっともっと多人数が同時に遊べる形になっていくと思う。今のものだとゴーグルの中ではまだまだ孤独だと思ったのだ。

今でも一人がヘッドセットをつけて、同じ映像がテレビに出ていて周囲の人と一緒に遊ぶというのはあるらしいけれど、なんだか物足りない。キャラクターに化けた友達が映像の中に見えて一緒に戦ったり、同じ空間に飛び込んでいければ楽しさ倍増だと思う。

振動や動きもやはりあるとリアルで楽しいので、マッサージチェア型とか、中に入れるカプセル型とか面白そう。移動型透明カプセルに入って恐竜時代を安全に楽しむのが夢だったけれど、映像体験だけならすぐにでもできそうだ。

タイムカプセルとか宇宙旅行とか、映像を作る人の仕事はまだまだ増えていきそうな気がしてきた。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/

マンションの民泊問題は確かに知らないと怖い。うちのマンションもこの春に慌てて規約が変わった。皆で使っている建物なのだから、どう使うかは皆の意を問う必要がありますね。