[4251] これからのカワイイの話をしよう

投稿:  著者:  読了時間:13分(本文:約6,200文字)


《無の境地の心の平和w》

■ユーレカの日々[58] 
 これからのカワイイの話をしよう
 まつむらまきお

■グラフィック薄氷大魔王[501]
 Autodesk 123D Catchで3Dスキャン
 吉井 宏



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■ユーレカの日々[58]
これからのカワイイの話をしよう

まつむらまきお
http://bn.dgcr.com/archives/20161214140200.html
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<著者のご意向により削除いたしました>


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■グラフィック薄氷大魔王[501]
Autodesk 123D Catchで3Dスキャン

吉井 宏
http://bn.dgcr.com/archives/20161214140100.html
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●写真ベースの3Dスキャンをやってみた

iPhoneの3Dスキャンアプリ「Autodesk 123D Catch」を試してみた。
https://itunes.apple.com/jp/app/123d-catch/id513913018?mt=8

自作のフィギュアを3Dスキャンにトライ。スツールの上にフィギュアを置いて周囲をふたつの高さで2周して撮影。データ送ってから待ち時間が長かったけど、失敗。3Dデータは作成されなかった。光沢のあるものは不向きだそう。

それで、目に留まった犬のぬいぐるみで再挑戦。同様に周囲から写真を撮って手順通りに送信。約1時間後に完了。3DデータOBJをダウンロードしてMODOで表示してみた。周囲の部屋のいろいろまでスキャンされちゃってるので不要な部分は削除。
http://www.yoshii.com/dgcr/123Dcatch-001.jpg
http://www.yoshii.com/dgcr/123Dcatch-002.jpg

ぬいぐるみの毛のボソボソまでスキャンできてる! これは相当すごい性能だぞ。ぬいぐるみ部分は32万ポリゴン。MODOで1.2万にリダクションしてもぜんぜんきれい。テクスチャがきれいに撮れてるからだけど。大ざっぱなモコモコに写真を貼り付けたみたいな仕上がりかなと思ってた。

なんでこれを突然テストしてみたかというと、「油粘土で作って3Dスキャンして、ZBrushで仕上げるとおもしろそう!」って思いついたので。これだけ詳細にスキャンできるなら、油粘土でもぜんぜんOKなはず!

ターンテーブルを使えば簡単だろうと思ったら、iPhoneの位置や角度を認識してるので周囲を回らなくちゃいけないらしい。

似たようなことができるらしいPC版のAutodesk Remakeを使えば、ターンテーブルで撮った写真を使えるらしい。
http://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2016/05/autodesk-remake-released.html

その後、再びツルツルのフィギュアで試してみた。待ち時間1時間以上かかって完了したけど、3Dデータを開いてみたら、結局、失敗してた。
http://www.yoshii.com/dgcr/123Dcatch-sippai-02.jpg

●粘土で作る

水粘土を出してきて、先日描いてた酉年のニワトリのスケッチから簡単そうなのを選んで作り始めた。しばらくして思い出した。しまった! このターンテーブルの中央に置いて作ると、下から道具を使えないので下7〜8cmは細工不能になるのだった。以前も同じ失敗したのに。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-01.jpg
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-02.jpg

やはり立てた棒の先に粘土をくっつけるか、大きな紙コップを逆さにして台にするとかしないと、下部までちゃんと作れない。まあいいや、あくまで3Dスキャンのテスト用なので途中でヤメ。

これ作るのに準備と合わせて3時間くらいかかってるんだけど、粘土いじってると、あっというまに時間がすぎて無の境地の心の平和w とか言いつつ3時間あったらZBrushやMODOでこれくらいのテキトーなものだったら5〜6個は作れる! と思うと、やっぱせっかちにはツライw

・余談。粘土で作る場合、左右対称に作るのが難しい。片側だけ作ってスキャン後3Dソフトで鏡像複製すりゃいいかとか考えてたら、ひらめいた! 鏡に粘土を貼り付けて作ればいいじゃん! 片側だけ作ってスキャンすりゃいい。

●粘土を123D Catchで3Dスキャン

粘土の3Dスキャン、大成功!
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-03.jpg

鏡像複製して左右対称にし、ZBrushに読み込んでみた状態。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-04.jpg

表面を滑らかにし、あちこち作り込んだ段階。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-05.jpg

オートリトポしてみた。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-06.jpg

以上。特に、だからどーこーというのはない。「粘土→3Dスキャン→ZBrush」が可能なことを確認してみたかっただけ。もう満足したので、やらないと思いますw

最初からデジタルでやるほうが、早くていいものができるに決まってるんだけど、無料のアプリでこんなこと出来ちゃうのが面白い。3Dソフトより粘土が得意な人はこの方法アリですね。

●レオン油土

今回の3Dスキャンのテストは、新しく買った工業デザイン用のレオン油土で作ってみようと思ったんだけど、めちゃくちゃ硬い〜〜! ホカロンで温めても効果なし。

以前使ったたぶん中間硬度のレオンがぐにゃんぐにゃんで、僕的に使いにくかったので、硬目をと思ったら硬すぎた。たぶん好みの硬さにブレンドして使うんだろうと思います。しかし、濃い焦げ茶色なので、写真ベースの3Dスキャンには向かないかもしれない。
http://www.yoshii.com/dgcr/LeonClay-IMG_4272.jpg

後日、ビニール袋に入れて熱湯につけてみたらかなり軟らかくなった。これなら普通に形を作れそう。冷えたらまた硬くなるので、ドライヤーで温めるとかして。これじゃほとんどインダストリアルクレイみたいだけど、臭いがきつくないのがマシ。次に作るときはこれを使ってみよう。
http://www.yoshii.com/dgcr/LeonClay-marumeta.jpg


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/

WACOM最新ドライバ(6.3.17-5、6.3.18-4)とSierraで起きる問題。まだ解決してないけど、先日気がついた。起動直後は頻繁に起きる「ショートカット引きずってcommandキー押しっぱなし状態になる問題」は、しばらくすると頻度が少なくなる。

Photoshopでは使う気が起きないほどの支障はなくなるけど、MODOではここぞというときに発生するから困る。起動直後以外がマシなのなら、頻繁に再起動したり起動直後からペンタブでフル作業始める人でなければ、問題に気づいてる人はほとんどいないのかもしれん。

この原稿を送る直前、WACOMドライバのアップデート、MacOSX - Driver 6.3.19-6が出た。入れてみたけど、Sierraに4個前のドライバ6.3.15-3を入れた時と同等で、計算機.appで連続クリック不可、MODOでストロークが2本に1本しか描けない。

おまけに、3Dソフトでoptionが効かずに画面を回転できない、Mail.appやFinderで、optionやShiftを押しながら複数の項目を選択する操作もできない。以前より悪い状態になってる orz

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii


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編集後記(12/14)

●かつてフランスのオランド大統領が上下両院議員総会で演説して「我が国はテロと戦争状態にある」と述べた。その後が感動的だった。全員が起立して国歌 LaMarseillaise を斉唱したのだ。こういう光景は日本の議会ではありえないだろう。日本という国家も国歌も大嫌いな、野党の多くは退席するだろう。そういう国なのだ、日本は。辻田真佐憲「ふしぎな君が代」を読んだ(幻冬舎新書、2015)。「君が代」の歴史をじつに丹念に追った労作で、初めて知ることばかりである。これほどみごとな内容にか〜るく「ふしぎな」はないだろう、幻冬舎。ふしぎなのは、マヌケなタイトルをつけた編集者の頭の中だよ。

筆者は「君が代」について抱く六つの疑問を通じて、「君が代」の意味と歴史を整理した。それは、なぜこの歌詞が選ばれたのか、誰が作曲したのか、いつ国歌となったのか、いかにして普及したのか、どのように戦争を生き延びたのか、なぜいまだに論争の的になるのか、についてである。筆者の目指すところは、普通の日本人がゼロベースで「君が代」の意味と歴史を知ることである。じつに的を射たアプローチではないか。いささか退屈ではあるが、知ってよかったと思う。そして「我々は国歌『君が代』を今後どうするつもりか」について、肯定論でも否定論でもない第三の道を提示する。結論はこうである。

「『君が代』は日本の国歌として受け入れる。だからといって、それは誰も文句を言わずに歌わなければならないことを意味しない。そうではなく、国歌として受け入れるからこそ、我々はその複雑な歴史を学び、マイノリティに配慮しなければならない。『君が代』を愛国や服従の“リトマス試験紙”に用いるなど論外」。具体的には「歌う国歌」から「聴く国歌」に変えてみたらどうかと提案する。歌いたい人は歌う。学校やスポーツなどの儀式で必要な場合、最低限「聴く」ことは求める。肯定論でも否定論でもない第三の道「運用論」である。いい落としどころだと思う。暗愚な文科省は聞く耳もたないと思うが。

どうしても「君が代」が嫌だという人は、求められても起立しないし、聴こうともしないだろう。それでもいいでしょう。オリンピックと「君が代」の関係は切っても切れない。そこでトリビア。日本が初めて金メダルを獲得したのは1928(昭和3)年のアムステルダム大会における、三段跳びの織田幹雄、競泳200m平泳ぎの鶴田義行である。主催者側は日本の金メダルの予想はしておらず、むろん「君が代」演奏の準備もしていなかった。急遽演奏された「君が代」は、「さざれ石の」から始まりすぐ終わってしまったという。わたしは正しく歌えないので口ぱくになるが、「君が代」は歌うのも聴くのも大好きだ。 (柴田)

辻田真佐憲「ふしぎな君が代」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344983858/dgcrcom-22/


●レオン油土なるものがあるのか〜。/はい、感動(感嘆)詞です! そして私もCoolがわからない(笑)。

/下は「カワイイは形容詞ではない」まで読んで書いた。いつもよりは時間がかかったのでこのままにする(笑)。最後まで読んでから書けばよかったっ。『逃げるは恥だが役に立つ』についても書いた。これは後日。「自分の感覚がおかしいんじゃないかと悩んでしまう」こと多いですわ。多少開き直れるようにはなりつつも。

/親が甘いを教えるように、コミュニティがカワイイを教える(伝える)のだと思う。クラブ活動をしていたら先輩らに教わる。雑誌(サイト)やタレントも教える。だから所属や読む雑誌(サイト)によってカワイイは違う。

AグループのカワイイとBグループのカワイイは、共通するカワイイはあるものの、細部のカワイイが違うから、少しの差で否定されることはある。クラス(教室)ヒエラルキーがあって、倫理・感性の合うもの同士で集まる。みんながみんなミッキーやピンクをカワイイとは思わないし、表現方法によってはそれらは共通のカワイイ(ギリカワイイ)になる。

あるモノに対し、それ絶対ムリ! と親から教わった女子がいて、その感性に近い者やそのグループに入った方がいいと計算した人たちは、内部でのカワイイの基準・感覚を育てる。例えばショッキングピンクにゴテデコネイルとする。

上とは逆方向のカワイイが好きなグループもある。上品・シック・クラシック。落ち着いたピンクやネイビー。フレンチネイル。

えー、それは可愛くないよと、それぞれのグループのボスが言うとそうなるし、多数決の時もある。一度学んだ「可愛くない」は可愛くないのだ。覚えていくのだ。所属がなくなるのはまずい。否定はされたくない。

さらに下の人たちは上の感覚を学び、なるほど〜となっていく。違うなぁと最初思っても学んでいって、上のに近づく。ほどほどカラーにほどほどネイル。

最下層は無頓着だったり他からはぐれたり。なのでカワイイと言わなかったり、独自のカワイイがある。他のグループでも素直になればここに所属する者は多いはずだ。しかしここは最下層なので避けられがちである。

「みんなカワイイカワイイって言いすぎ」とか「ピンクにすればカワイイって安易」とか言い始める。トゥーマッチでもカワイイとか、ゴテも限界まで行けばとか、シンプルじゃないととか、草間彌生ワールドは超カワイイとか、他グループからだとカワイイのかけらもない飾りのない漆黒・流血がカワイイとか、小学生なのあんた? という幼稚カワイイとか。

はぐれ者らだし、マイナーなのがわかっているから、お互いのカワイイはあまり否定しないのでカオス。たとえ誰かに否定されても無頓着さんらからは、私あんまりわからないから〜と半ば肯定される。

そして最下層のカワイイが上部に認められることもある。きっかけは雑誌やタレントだったり、多数決だったり、ボスの一声だったり、培ってきたカワイイ基準枠の真反対だったり。意外性がカワイイとか、そういうカワイイもあるよねとか。人の感性なんて水モノ〜。

って書いてますが、テキトーです。ローカル話かもしれないし、もう学生時代終えてだいぶたつし〜。 (hammer.mule)