グラフィック薄氷大魔王[501]Autodesk 123D Catchで3Dスキャン/吉井 宏

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●写真ベースの3Dスキャンをやってみた

iPhoneの3Dスキャンアプリ「Autodesk 123D Catch」を試してみた。
https://itunes.apple.com/jp/app/123d-catch/id513913018?mt=8

自作のフィギュアを3Dスキャンにトライ。スツールの上にフィギュアを置いて周囲をふたつの高さで2周して撮影。データ送ってから待ち時間が長かったけど、失敗。3Dデータは作成されなかった。光沢のあるものは不向きだそう。

それで、目に留まった犬のぬいぐるみで再挑戦。同様に周囲から写真を撮って手順通りに送信。約1時間後に完了。3DデータOBJをダウンロードしてMODOで表示してみた。周囲の部屋のいろいろまでスキャンされちゃってるので不要な部分は削除。
http://www.yoshii.com/dgcr/123Dcatch-001.jpg
http://www.yoshii.com/dgcr/123Dcatch-002.jpg




ぬいぐるみの毛のボソボソまでスキャンできてる! これは相当すごい性能だぞ。ぬいぐるみ部分は32万ポリゴン。MODOで1.2万にリダクションしてもぜんぜんきれい。テクスチャがきれいに撮れてるからだけど。大ざっぱなモコモコに写真を貼り付けたみたいな仕上がりかなと思ってた。

なんでこれを突然テストしてみたかというと、「油粘土で作って3Dスキャンして、ZBrushで仕上げるとおもしろそう!」って思いついたので。これだけ詳細にスキャンできるなら、油粘土でもぜんぜんOKなはず!

ターンテーブルを使えば簡単だろうと思ったら、iPhoneの位置や角度を認識してるので周囲を回らなくちゃいけないらしい。

似たようなことができるらしいPC版のAutodesk Remakeを使えば、ターンテーブルで撮った写真を使えるらしい。
http://adndevblog.typepad.com/technology_perspective/2016/05/autodesk-remake-released.html

その後、再びツルツルのフィギュアで試してみた。待ち時間1時間以上かかって完了したけど、3Dデータを開いてみたら、結局、失敗してた。
http://www.yoshii.com/dgcr/123Dcatch-sippai-02.jpg

●粘土で作る

水粘土を出してきて、先日描いてた酉年のニワトリのスケッチから簡単そうなのを選んで作り始めた。しばらくして思い出した。しまった! このターンテーブルの中央に置いて作ると、下から道具を使えないので下7〜8cmは細工不能になるのだった。以前も同じ失敗したのに。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-01.jpg
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-02.jpg

やはり立てた棒の先に粘土をくっつけるか、大きな紙コップを逆さにして台にするとかしないと、下部までちゃんと作れない。まあいいや、あくまで3Dスキャンのテスト用なので途中でヤメ。

これ作るのに準備と合わせて3時間くらいかかってるんだけど、粘土いじってると、あっというまに時間がすぎて無の境地の心の平和w とか言いつつ3時間あったらZBrushやMODOでこれくらいのテキトーなものだったら5〜6個は作れる! と思うと、やっぱせっかちにはツライw

・余談。粘土で作る場合、左右対称に作るのが難しい。片側だけ作ってスキャン後3Dソフトで鏡像複製すりゃいいかとか考えてたら、ひらめいた! 鏡に粘土を貼り付けて作ればいいじゃん! 片側だけ作ってスキャンすりゃいい。

●粘土を123D Catchで3Dスキャン

粘土の3Dスキャン、大成功!
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-03.jpg

鏡像複製して左右対称にし、ZBrushに読み込んでみた状態。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-04.jpg

表面を滑らかにし、あちこち作り込んだ段階。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-05.jpg

オートリトポしてみた。
http://www.yoshii.com/dgcr/20161203-cock-06.jpg

以上。特に、だからどーこーというのはない。「粘土→3Dスキャン→ZBrush」が可能なことを確認してみたかっただけ。もう満足したので、やらないと思いますw

最初からデジタルでやるほうが、早くていいものができるに決まってるんだけど、無料のアプリでこんなこと出来ちゃうのが面白い。3Dソフトより粘土が得意な人はこの方法アリですね。

●レオン油土

今回の3Dスキャンのテストは、新しく買った工業デザイン用のレオン油土で作ってみようと思ったんだけど、めちゃくちゃ硬い〜〜! ホカロンで温めても効果なし。

以前使ったたぶん中間硬度のレオンがぐにゃんぐにゃんで、僕的に使いにくかったので、硬目をと思ったら硬すぎた。たぶん好みの硬さにブレンドして使うんだろうと思います。しかし、濃い焦げ茶色なので、写真ベースの3Dスキャンには向かないかもしれない。
http://www.yoshii.com/dgcr/LeonClay-IMG_4272.jpg

後日、ビニール袋に入れて熱湯につけてみたらかなり軟らかくなった。これなら普通に形を作れそう。冷えたらまた硬くなるので、ドライヤーで温めるとかして。これじゃほとんどインダストリアルクレイみたいだけど、臭いがきつくないのがマシ。次に作るときはこれを使ってみよう。
http://www.yoshii.com/dgcr/LeonClay-marumeta.jpg


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/

WACOM最新ドライバ(6.3.17-5、6.3.18-4)とSierraで起きる問題。まだ解決してないけど、先日気がついた。起動直後は頻繁に起きる「ショートカット引きずってcommandキー押しっぱなし状態になる問題」は、しばらくすると頻度が少なくなる。

Photoshopでは使う気が起きないほどの支障はなくなるけど、MODOではここぞというときに発生するから困る。起動直後以外がマシなのなら、頻繁に再起動したり起動直後からペンタブでフル作業始める人でなければ、問題に気づいてる人はほとんどいないのかもしれん。

この原稿を送る直前、WACOMドライバのアップデート、MacOSX - Driver 6.3.19-6が出た。入れてみたけど、Sierraに4個前のドライバ6.3.15-3を入れた時と同等で、計算機.appで連続クリック不可、MODOでストロークが2本に1本しか描けない。

おまけに、3Dソフトでoptionが効かずに画面を回転できない、Mail.appやFinderで、optionやShiftを押しながら複数の項目を選択する操作もできない。以前より悪い状態になってる orz

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii