[4256] 種子島にロケット打ち上げを見に行った

投稿:  著者:  読了時間:29分(本文:約14,100文字)



《エンドロールが涙でにじんで見えなかった〜〜》

■ネタを訪ねて三万歩[141]
 ネットはますます物騒な世界になっている
 海津ヨシノリ

■グラフィック薄氷大魔王[502]
 「紙のような描き心地のフィルム」他、小ネタ集
 吉井 宏

■晴耕雨読[29]
 種子島にロケット打ち上げを見に行った
 福間晴耕




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■ネタを訪ねて三万歩[141]
ネットはますます物騒な世界になっている

海津ヨシノリ
http://bn.dgcr.com/archives/20161221140300.html
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新しいソフトを覚えると、使用頻度の低いソフトの操作方法が頭の中から消滅してしまいます。だから復習をして思い出そうとすると、今度は新しいソフトの操作方法を忘れてしまうわけです。

これはヤバイということで、焦って新しいソフトも復習するわけですが、次々に別の新しいソフトを覚える必要が出て来てしまったりするので、少し前に覚えた新しいソフトは古いソフトに格下げになってしまいます。

結局、何だかわからない無限ループに落ちてしまったことだけは忘れない……って嫌ですね〜。

ということで、月例画像処理セッションは2017年度からは、今まであまり公式には扱ってこなかったソフトなどを積極的に取り上げていこうと考えています。1月は第一弾としてFusion360。以降もZBrushCore、AfterEffectsと、セミナーとしては、公式としては、初物が続きます。


今年も相変わらず書類の山に押し流されそうな一年でした。大学関係は本当に書類が多いですからね。それと授業用のブリントを作成・管理するのも大変なことです。

類似した授業でもカリキュラム進行の関係で、同じ資料を使えなかったりする場合も少なくありません。結果として、担当科目毎に棚を作ってトラブルを防ぐようにしています。

ただし、今秋もミスを一回やってしまいました。講義用の資料を忘れるという失態です。取り敢えず別の資料でなんとか急場をしのいだのですが、今後は絶対に忘れ物はないとは断言できないので、Googleドライブに全資料を突っ込むことにしました。30GBほどに成りましたが、取り敢えずこれでストレスは軽減できました。

もちろん、学生の提出物や課題といったデータは入れていません。それらは私のHDDの中に、パスワードで武装させて忍ばせています。とにかくネットはますます物騒な世界になっていますからね。

例えば、Amazon購入でも特に急がないので安ければよいという感じで、なにげに購入した商品が、当然中国から二〜三週間ぐらいかかって到着すると、お約束のように中国経由のスパムメールが大量にオマケとして届くわけです。ご丁寧に数日間続くのもお約束ですね。

ただし、私の利用している企画屋(※)のサーバーは鉄壁のセキュリティーですが、楽観はしていませんね。でも、ネット初心者や不慣れな方だと、突然AppleやAdobeからのパスワード確認は心臓に良くないでしょうね。本物ソックリですから。

※企画屋
http://www.kikakuya.com/

まっ、世の中に絶対はないので過信はしていませんし、いつかは私もハッキングされるのではないかと考えていますが、取り敢えず現在はハッキングはされていません。

パスワード設定を解りにくいモノにするのは当然ですが、案外イージーなパスワードの方が多いらしくて驚きです。作るのは面倒ですが、一定のルールを敷けば意外と簡単です。

例えば・・・
ペットの名前【チョコ→choco→ cocho】
自分の身長【175cm→1+7+5=13】
モニターに這ったシールの色【緑→green→gneer】
好きな数字【3→その前後→2+4=6】

Cocho13Gneer6

2文字ごとにスペースを入れる
co ch o1 3g ne er 6

自分の名前:海津→KAIZU
空いたスペースに自分の名前を入れる

coKchAo1I3gZneUerK6
または、
COkCHaO1i3GzEEuERk6

こんな具合に自分なりのルールを作れば、忘れることはないと思います。ただし、複数のパスワードを共通にすることは止めましょう。ちなみに上記の情報中、私の名前以外は全てデタラメです。もちろん私はこの組合せを利用していません。もっと難解です。

怪しいということでは、最近のFacebookは怪しいなりすまし系が本当に多いです。関わっている大学の関係者を装ったりして、巧妙になっています。

困るのは安易に友達申請を受理してしまう友人が複数いると、その人達と友達だからというだけでうっかり承認してしまいそうになることです。しかし、悪だくみはバレますね。まっ、普通はスンナリ気が付きますけど(^o^)

・東京の大学の事務員なのに現住所が京都?
・その大学には過去にもそんな学部はない。
・あなたは私のあだ名を間違えている。
・友達のプロフィール写真が重複している。
・そのプロフィール写真は前にも見たことある。

そういえば、ここのところやたらと電話によるセールスが増えて閉口しています。もちろん非通知の電話は一切受け取りませんし、普段は在宅中であってもほとんど留守モードにしています。直ぐに電話なんて取れる状態ではないですからね。

そもそも既に、通話という状態は死滅しかかっているように感じます。こちらの都合を無視した通話は困ります。とにかく、非通知でなくても電話によるセールスというだけで100%信用出来ないです。

だいたい非通知というシステム自体が気分悪いです。犯罪の温床ですね。電話会社の利益優先としか考えられないです。だって非通知電話を受け取らないようにするためには、別途料金が発生しますから……。

■今月のお気に入りミュージックと映画

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[Somewhere Only We Know]by Lily Allen in 2013(England)

2013年のJohn LewisクリスマスTVCMです。アニメーションの映像とリリー・アレンの歌声がアレンジと絶妙に世界感を強調していて、癒やされる一曲です。ちなみにこれはカバーで、オリジナルはKeaneが2004年にリリースしています。私は彼女のカバー版が好きです。

ちなみにCMの映像は圧巻で、何気なく見ていると分らないのですが、メイキングでその素晴らしさを確認してみて下さい。John LewisクリスマスTVCMは毎年素晴らしい作品でとても楽しみです。

Lily Allen - Somewhere Only We Know - Live du Grand Journal


John Lewis Christmas Advert 2013 - The Bear & The Hare


The making of John Lewis 'The Bear & The Hare' adam&eveDDB


[Spy]by Paul Feig in 2015(U.S.A)

内容はいわゆるアクションコメディーなのですが、主役のメリッサ・マッカーシーがポッチャリ系なのに、キュートなスパイを機敏に演じているのがとっても可笑しくて、続編希望ですね。

しかも、脇を固めているのが超主役級のジェイソン・ステイサムとジュード・ロウですから、贅沢すぎる作品と言えるでしょう。もちろん両者の存在感を薄くしてしまうほどのメリッサ・マッカーシーの存在感とアクションシーンは、本当に必見です。彼女カワイ過ぎです。

ちなみにオープニングは完全に007なのが笑えます。いや、よくできています。どうして日本で劇場公開されなかったのか謎過ぎます。

Spy | Official Trailer 2[HD]| 20th Century FOX



【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家

東急池上線五反田駅でJRに乗り換える際で、どちらの鉄道も回数券を使っている場合は、両社の回数券を同時に入れる必要があります。先日ここでトンデモナイ事件が発生してしまいました。

タイミングが合わずJRの回数券だけが先に行ってしまい、私は改札を通過出来なくなってしまい頭が真っ白。しばらくすると改札は何事もなかったように通常の状態に戻ったので、改札の先に飛び出してしまった回数券を取ろうとした瞬間、次の人がパスモで改札を通過しながら私の回数券を持ち逃げして行ってしまったのです。

あまりのコトに唖然……。もちろんどうしようもない状況でしたので、東急側の駅員に事情を説明して、改札を出てから新しい回数券でJRに入りました。実はこの日は一日中ろくなコトがなく、かなり不快な一日でしたが、思い出したくないので話は省略します。

2017年が色々な意味でリセットになる事を期待して……。

●1月の画像処理セッションは1月19日(木)を予定しています。
〜Fusion360のモデリング基礎【基本を理解するスケッチ感覚のモデリング】〜
https://www.borndigital.co.jp/seminar/4980.html

・講演内容

3D CAD、CAM、そしてCAEが一括して行え、ホビーユースなら無料で使うことができる、Fusion360によるモデリングの基本を整理いたします。グラフィックデザイナーの方にも参考になる内容だと思います。

・プロジェクトとコンポーネント作成
・正確なサイズと角度調整
・穴開けとリメイク処理
・力学計算

参加は無料で、2016年11月から申し込みも必要なくなりましたので、お時間が空いている方は当日フラッと参加していただければ幸いです。

yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com
http://kaizu-blog.blogspot.com
https://www.Facebook.com/yoshinori.kaizu


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■グラフィック薄氷大魔王[502]
「紙のような描き心地のフィルム」他、小ネタ集

吉井 宏
http://bn.dgcr.com/archives/20161221140200.html
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●紙のような描き心地のフィルム/買ってみた

評判いいので買ってみた。実は「紙のような描き心地」ってあんまり信用してなかった。以前買ったフィルムはぜんぜん紙っぽくなかったし、細かい紙ヤスリ状でキュッキュッて超音波が出るというか、黒板を爪で引っ掻いたような不快感。

これはかなりマシ。27インチCintiqで使ってみたところ、カサカサしてて自然な紙の感触までは行かないけど、今までのフィルムやビニールよりはぜんぜん描きやすい。ペン先の状態にもよるけど、黒の標準芯より白の旧標準芯、またはスプリング芯でいい感触になる。
http://www.yoshii.com/dgcr/kaminoyouna.jpg

ただ、フィルムを貼っちゃうと画面がちょっとぼんやりしたり暗くなるので、必要な時だけテープ止めして使う。そもそも22インチ用なので全画面を覆えない。27インチ用は売ってないんだもん。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01MAXS88U/dgcrcom-22/

しばらく使ってみると、感触は悪くないけどガサガサ、ザーザー音(ペン先や手袋が擦れる音)がやかましい。常時使うには摩擦がキツすぎるので、頻繁に貼ったり剥がしたりしてる。

こちらの製品は27インチ用もある。近いうちに試してみたい。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00XE36XHO/dgcrcom-22/

●紙のような描き心地のフィルム/芯の減りがすごい

ザラザラの紙ヤスリ状なので、芯の減りがすごい。1〜2時間くらいドローイング作業してたらペンを斜めにして描けなくなったので、おかしいなと芯を確認したらこんな状態に。
http://www.yoshii.com/dgcr/shinnoheri.jpg

平らだw 鉛筆の芯と同じペースで減るとはw 集中ドローイングしてたら半日もたないよ。intuosの歴代の芯や購入した芯が、フィルムケースにザクザク100本くらいはあるはずだけど、この調子で減るなら買っとかなきゃ。

フェルト芯のほうが繊維がある分、減らないかもね。メタル芯という手もあるけど、液晶画面の上で使うのはちょっと抵抗ある。

●紙のような描き心地のフィルム/13インチ用も買ってみた

iPad Pro用は売ってない模様。Cintiq 13HD用だけ買うか。22インチ用を切れば13インチ用に2枚余裕で取れる。または、正方形と残りくらいに2つに切り分けて、27インチと13インチで使うのが良さそうだ。扱いやすくなるし。

結局、Cintiq 13HD用も買ってみた。やはりテープ止めして使ってる。こちらもとてもいい。視差が少ない分、紙に描いてる感じに近い。13インチはドローイングするには狭すぎると思ってたけど、A4の紙に色鉛筆等で描いてると思えばそんなに違和感ない。

iPad Proにテープ止めで試してみると、Pencilの丸いペン先では摩擦が大きすぎるし、減りが早すぎる。ペン先チップ(4個入りで2200円)が本気使用で数日もたないのはキツい。

同じく、Surface Pro 4でも使ってみたいけど、一日一本(ペン先キット4種入
り1500円で硬い樹脂芯は1本のみ)じゃさすがに贅沢すぎる。

●マウスの前後左右

マウス設定の調整って気をつけてやったことなかった。さっき、追随速度係数などをしっかり調整してみたら、止めたい場所にほぼ止まるようになった。これならマウスで作業できるかも……マウスだけで仕事するのってあこがれw

ふと思った。机の上のマウスを右手でつかんで前後左右に動かすと、画面上のカーソルは上下左右に動く。正しく90度方向に前後左右に動かすと、正確に上下左右に動く。当たり前。

でも、普段適当に手を載せてるだけで、マウスの方向をしっかり確認して前後左右に動かしてないよね? マウスの形や机上の位置によっては、正確に前後左右に動かすのがむずかしい場合もあるし。

今あらためて確認したら、90度前後に動かしてるつもりがかなり斜めに傾いてる。なるほどこれじゃ、狙った位置にカーソルが行かないのも当然だわ。

で、板タブでやってるみたいに、手が自然に90度と思う方向に動かすと、カーソルも90度上下に動くように補正することってあんまり聞いたことないな、と。補正するには、思う方向にカーソルが移動するようにマウスを傾けて持つのが簡単だと思うけど、マウスユーティリティで補正できたらいいかも。

●スキャン作業の残り分

先日、今までスキャンしてなかった雑誌や、バラの印刷物のイラストや記事などが入った箱を発見。数週間かかって全部スキャンし終わった。

サイズ揃えや明度補正などして、検索できるようにファイル名付けすれば完了。あれ? そういえば某連載イラストのスキャンがないなあ……と思い探したら!!
http://www.yoshii.com/dgcr/scan_mi_IMG_1140.jpg

フタをしてあった本棚から、未スキャンの記事やイラストがクリアファイル11冊分出てきたよ〜〜! 先日からスキャンしてたのは、クリアファイルに入れられなかった残りを入れた箱だったらしい。

じゃあ、今までの印刷物の大半がスキャンしてないってことだ〜。こりゃまともにやったら何年がかりだな……。

まあ、スキャン済みを全部合わせれば、クリアファイル7〜8冊分くらいにはなるはずで「大半がスキャンしてない」は大げさ。でも、今までスキャンした分量よりは確実に多い orz

またコツコツと少しずつスキャンしていくしかないわ。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/

「ローグ・ワン」、公開初日に観てきた。超イイです! 最高です! 帝国は本当は怖いです。EP4直前までの悲惨な戦いと希望。技術の進歩もあるから、もしかしてやってくれるかと期待してた件、やはりやってくれた! エンドロールが涙でにじんで見えなかった〜〜。

いやしかし、アレがOKだったらもう何でもアリじゃんw

スピンオフって言われてたけど、本編シリーズの補完篇に相当する。EP3ラストでEP4〜6に繋がるようにパズルのピースがパキッパキッと、あるべき場所にはまっていく快感はすごかったけど、ローグワンは「ガッチャーーーンコ!」ってEP4に直結だもん。EP3どころの騒ぎじゃなかった!

よ〜く見ると、ラストの宇宙空間にEP4の冒頭の文字列がタトゥーインに向かって飛んでそうだもんw そのまま続けてEP4を上映してくれる映画館あったら観に行きたいぞ。

EP7はちょっと腰が引けた祭りというか同窓会というか、過去作振り返りながらのおさらいだったけど、ローグ・ワンで本格的にSWの新しい時代の幕開けって感じ。ちゃんと新しい世代に引き継がれたぞ! いやしかし、世間的にぜんぜん盛り上がってないのはなぜだ?w

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii


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■晴耕雨読[29]
種子島にロケット打ち上げを見に行った

福間晴耕
http://bn.dgcr.com/archives/20161221140100.html
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一生に一度は見たい、体験したいこととして、自分はスキューバダイビングをやる、ロケットの打ち上げを見る、オーロラを見る、というものがある。

後者ふたつはテレビなどで見られるので、わざわざ行くまでもないと思われるかも知れないが、花火大会をテレビ越しで見ても迫力が伝わってこないように、生身で見るのと映像には天と地ほどの差があるのだ。

特にロケット打ち上げとオーロラは、プロカメラマンでも至難の映像だといわれ、テレビなどでもその片鱗しか写ってないそうだ。一瞬で太陽のように明るくなり、それが音速の何倍もの速度で数百トンの重さの物体が天に登っていくロケットの打ち上げと、全天を淡く色とりどりの光が時に天空の端から端まで瞬時に移り変わるオーロラが、撮るのが大変な対象なことはよく分かる。

そんなわけで、過去何度も打ち上げを見るために挑戦したのだが都度仕事が入ったり、船の予約が取れなかったりして行けなかったのだ。

それが今回、幸か不幸か12月の頭に仕事にぽっかり穴が空いてしまったので、やっと行くことが出来るのだが、そのための準備が想像以上に面倒くさかった。

何より大変だったのは、ロケット打ち上げは別に観光イベントではなく、「こんな時間にこんな場所まで行かなければならない」という状況で、宿や足がそれに合わせて特別に準備されるわけではないことと、その割に見に行きたい人が多いので、油断していると人気コンサートチケット並みの速度で、宿や交通機関の切符がなくなっていくことである。

「(打ち上げアナウンスが出た直後の)三か月前が勝負だよね」と慣れた人が言う。離島ということもあって、宿や交通機関のパイも限られてる中で、先手先手で予定を立てていかなければならないのだが、本当に休めるのか、仕事のスケジュールも不安なら、そもそも打ち上げ自体が天候やトラブルで延期もあり得るという、ギャンブル性があるのだ。

そうして旅立った種子島で、ようやくH2-Bロケット打ち上げを生で見ることができた。今回打ち上げるのは、宇宙ステーション補給機(HTV)通称「こうのとり」の6号機だ。これを現在日本の最大の打ち上げ能力を持つH2-Bによって打ち上げる。時刻は2016年12月9日22時26分47秒である。

ロケットの打ち上げは結構見に行く人は多いとはいえ、当然集客イベントでも何でもないので、打ち上げの時刻は打ち上げる物の事情によって決定されるし、天気などの問題があれば容赦なく延期される。

そんな訳で、一応ツアーがあるとはいえ融通が利かない分、あと一日待てば打ち上げが見られたのに、帰らなくちゃいけないといった事態にもなりかねない。だから、多くの人は自分で飛行機や宿を手配して来る。詳しくはやや古い記事だがこちら。
http://ammo.jp/monthly/0609/

同人誌なので入手するのは難しいものの、完璧なガイドブックである「宇宙(そら)へ! 第3版 宇宙開発見学総合ガイドブック」が参考になるので、興味のある人はまずはこれらを読んでほしい。

・12月8日

今回の打ち上げは金曜日の夜なので、勤め人にも行きやすい日程とは言え、余裕をもって種子島に入るには、9日の早朝便の飛行機に乗る必要がある。

以前、ロンドンに行った時に羽田発の早朝便を使ったことがあるのだが、さすがにきつかったので、今回は前日の夜に羽田空港側のカプセルホテルに前泊することにした。既に旅行気分で、カプセルホテルについているサウナや大浴場を満喫したのはいうまでもない。

・12月9日

打ち上げ当日の朝、羽田空港より鹿児島空港に向けて出発する。種子島は思ったよりも鹿児島から遠い。鹿児島空港から更に飛行機か、船で島に渡る必要があるのだ。

今回、自分は高速船トッピーを使ったが、さすがジェットフォイル(水中翼船)だけあって、座席は指定席シートベルト着用で、まるで飛行機に乗っている感じだった。エンジンもガスタービンのようで、エンジン音が更に飛行機に乗ってる感を高める。

離島の常だが、種子島でも公共交通機関はあてにならないので、今回、種子島内ではレンタカーを借りて移動した。ロケット用のインフラ整備のお陰で道路の道幅は広く、離島らしく車はほとんどなくのんびりしているので、運転はペーパードライバー歴が長かった自分でも快適だった。

それにしても、種子島はまるで田舎に里帰りしたような居心地の良さだった。

泊まった民宿でお茶に呼ばれたり、宿の人の好意で一般には入れない島の人用の見学ポイントに案内してもらったり、食事も田舎に帰省した時のようにすごいボリュームで、しかも島だけあって海産物がすごく美味しいのだ。

お陰で打ち上げの方も最も射点に近い、絵美の湯公園から見ることが出来たのだった。ロケットの打ち上げが見える広場は、屋台も出てちょっとしたお祭り気分だった。

他の場所で見た人の話では、やはりお祭りみたいに屋台などが出ていたらしい。早い人では何時間も前からシートなどで場所取りをしているあたり、まるで花見や花火大会のようである。

テレビなどの動画では大きく見えるロケットも、実際の見学場所からでは、最も近い絵美の湯からでも、実際には小指の先ぐらいの大きさにしか見えない。とはいえ、安全のためにロケットの周囲3km以内は、立入禁止なのだから仕方がない。

ロケットの打ち上げを撮るのは難しく、ましてその雰囲気を捉えることは至難の業だ。だからこそ、生でロケットの打ち上げを見る価値があるのだが、それでも言葉で表現するならまるでその瞬間、昼間のように明るくなり、種子島中が照らされるのだ。

そして、それから数秒経ってからロケットの轟音が伝わってくるのが、とても不思議な感じだった。打ち上げは夜の22時26分だったので、無事打ち上げが終わるとそのまま宿に戻ってその日は就寝したが、なかなか寝付けなかったのは言うまでもないだろう。

二日目の朝は宿の朝食が8時だったので、いつも通り7時には起床する。朝が早いのも、まるで田舎に帰省しているみたいだった。なんでも宿の方は普通は畑で野菜を作っているそうなので、朝が早いのも当然かもしれない。

おかげで宿の食事も、自家製野菜や果物がふんだんに使われていて実に美味しいのだ。この日の朝食は典型的な日本の朝の食事で魚、具だくさんのお味噌汁、サラダ、卵、納豆といった献立に、デザートのヨーグルトに自家製マンゴーの手作りジャムまで付いてきて大満足だった。

いつも食事は隣室の夫妻と食堂でとっていたのだが、話を伺うと二人は特に宇宙ファンというわけではなく、小惑星探査機はやぶさがきっかけでロケットの打ち上げに興味を持ったという。こんなところでもはやぶさ効果を実感する。

それにしても、今回の宿は実に快適だった。のんびりとした島の雰囲気と、島の人から直接種子島のロケットの話が聞けるのも面白い。島ではごく普通の人でも、今回の打ち上げの前にロシアの宇宙ステーション補給機プログレスの打ち上げが失敗しているのを知っているあたり、さすがはロケットの島だけのことはある。

宿や島の面白い話もいくらでもあるが、そろそろ本題のロケット打ち上げの話に戻ろう。

二日目は午前中に宿をチェックアウトして、夕方の高速船トッピーが出るまでの間、島の南端にある種子島宇宙センターを観光することにした。

打ち上げの翌日なので、施設内の多くは立入禁止だと思っていて油断していたのだが、何でもこの日も、予約すれば宇宙センター内部を案内してくれる見学ツアーが行われていたらしい。

残念ながら自分が気がついた時には、予約が一杯で参加できなかったのだが、今度来ることが出来れば是非とも参加したいと思っている。

そんな訳で、今回はツアーに参加しないと見られない管制センターなどは行けなかったので、だれでも見学できる宇宙科学技術館やH2ロケット実物大模型、小型観測ロケットを打ち上げる竹崎射場、そしてJAXAやマスコミがロケット打ち上げを報道する時に使われる、関係者限定のロケット打ち上げ見学ポイントである竹崎展望台を回ってきた。

ロシアやアメリカとは比較にならないとはいえ、さすがは巨大なロケットを現実に運用している施設だけあって、敷地内は広大で車がないととても見て回れない。今回はレンタカーを用いて本当に正解だった。

種子島宇宙センターは、世界で最も美しいロケット発射施設だと言われている。最初さすがにそれは自画自賛だろうと思っていたのだが、実際に中を歩き回ってみると、本当に種子島宇宙センターはきれいなところだった。

近代的な施設が手付かずのビーチの周囲に点在しているのだ。あまりに見事な砂浜なので、「ここでの遊泳は禁止します」と言う立て札が立っていた。ちなみに、ここ以外の種子島の砂浜もきれいな所はいっぱいあって、夏にはマリンスポーツ目当てに多くの観光客が来るそうだ。一度、夏に、ロケット打ち上げとは別に観光に来るのもよさそうである。

平日なら種子島宇宙センターの食堂が一般開放されているのだが、今回は打ち上げの翌日の土曜日だったせいもあって、またも昼食難民になってしまった。

宇宙科学技術館1階のお土産コーナーで、こんなもの(宇宙の種水・宇宙飛行士が飲む種子島の天然水)を買って水分を補給した。心なしか美味い気がする。なんでも昨日打ち上げられた、こうのとり補給船に積まれたのと同じ水源から汲んだ水だそうだ。

夕方に予約していた高速船トッピーの時間に間に合うように、余裕を持って車で島の北側にある種子島港に戻って、トッピーを待つ間にパンとおにぎりを買って遅い夕食を取る。

それにしても島の売店も、売り子というよりは島のおばちゃんや娘さんがやっている感じが良い。あと大阪のおばちゃんじゃないけど、何か買うとついでに飴をくれるのもうれしかった。

こうして、名残惜しいがトッピーで種子島より鹿児島に移動する。この後に鹿児島観光をするのだが、それはいずれ機会があればどこかで書いてみたい。

今回の旅行では色々と写真も撮ったので、そちらはBlogの方にアップしておいたので、もし興味がおありでしたらそちらもご覧ください。

http://fukuma.way-nifty.com/fukumas_daily_record/2016/12/post-84b2.html
http://fukuma.way-nifty.com/fukumas_daily_record/2016/12/2-9461.html


【福間晴耕/デザイナー】

フリーランスのCG及びテクニカルライター/フォトグラファー/Webデザイナー
http://fukuma.way-nifty.com/

HOBBY:Computerによるアニメーションと絵描き、写真(主にモノクローム)を撮ることと見ること(あと暗室作業も好きです)。おいしい酒(主に日本酒)を飲みおいしい食事をすること。もう仕事ではなくなったので、インテリアを見たりするのも好きかもしれない。


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編集後記(12/21)

●鎌田勇「皇室をお守りせよ!」を読んだ(ワック、2016)。著者は実業家、作曲家。主人公の鎌田銓一は著者の父。元日本陸軍中将、元米軍将校。北支で鉄道司令官として終戦を迎え、自決寸前、北支那方面軍司令官下村大将から東京への赴任命令が出る。とまどう彼の前に現れた華北交通の宇佐美総裁から、「皇統の存続は日本国家再建のために最も重要なことです。それゆえに閣下を重要任務に起用することを決めたとうかがっている」と聞かされる。急遽呼び戻された鎌田は日本に駐留する米軍の接伴副委員長に命じられる。そして、彼は米軍からも信頼が厚く、米軍と日本政府のパイプ役の中心的存在となる。

陸軍施設偕行社で鎌田と息子(筆者)を待っていたのは内閣総理大臣、陸軍大将、東久邇宮稔彦王だった。総理は畳に手をついて「どうかよろしくお願いします」と頭を下げる。総理は国体の護持と新日本の建設のためには、米軍との調整がきわめて重要だと理解していた。鎌田に与えられた使命は、武力以外で国体を護持することだった。鎌田はアメリカに留学し、フォート・デュポン工兵第一連隊に隊付き武官として入隊、大隊長を務めた経歴がある。昭和20年8月28日、厚木飛行場にマッカーサーの先遣隊150名が到着した。先遣隊長のテンチ大佐は、日本側接判委員に「ミスター・カマダを呼べ」と命令する。

なんと彼はフォート・デュポン工兵第一連隊の部下であった。もう一人、ダン大佐も同様である。日米の軍人はこのような奇跡的再会が起こるとは思っていなかった。おかげで、先遣隊と日本の接判委員たちは非常にうまく連携できた。これもマッカーサーの深謀遠慮らしい。占領軍の予定する大統領命令の三布告は「直接軍政」を意味していた。天皇や日本政府を通じて日本国民を統治する「間接統治」とはまったく異なる。直接軍政は日本政府の消滅を意味するだけでなく、天皇の権威を完全に奪い去るものだ。鎌田は夜遅く司令部の参謀長を訪ね、強硬に布告の撤回を求める。結果、マッカーサーは布告を撤回した。

鎌田が受けた密命のもうひとつが天皇の戦争責任問題だった。御退位されると一個人となり、かえって戦争責任を追及される懸念があった。天皇制度を護るだけでなく、御退位なさらずにすむようにすることが鎌田らの仕事だった。アメリカ国民向けの広報活動を盛んに行なった。そんな中で現憲法が制定され、皇室は守られた。すべてがよい方によい方に動いていった。「神風が吹いた」と鎌田が述懐する。鎌田銓一の為した業績はこれだけでない。しかし、彼を知る人は殆どいない。わたしも初めて知ったことばかりだ。これぞ占領時期の秘話。それにしても、「鎌田中将への密命」は誰が出したのでしょうか。(柴田)

鎌田勇「皇室をお守りせよ! 鎌田中将への密命」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489831452X/dgcrcom-22/
帯に「東久邇宮首相から」とあるが、文脈からは「下村大将から」だと思う。
守られるお一人である宮様が〈密命〉なんてなさいませんよ。


●持ち逃げ!? そんなことが。/スキャンした後、チェックもいりますよね……。

/「ロケットの打ち上げ」を考えたことがなかった。F-1どころではないんだろうな。F-1観戦ではテレビとの大きな違いを感じた。爆音にスピード。テレビでそのまま見せようとしたら、意味不明の画面になってしまうのだとわかっただけでも収穫であった。/種子島に行ってみたくなったよ〜。

とうとうApple Watchでポケゴーが! 近日中に公開らしい。距離や近くにいるポケモンはわかるが、単体では捕獲できないようだ。微妙な……。捕獲できるGo Plusを持っているからいらない、いらない……うう、Apple Watchが欲しくなったよ〜。

タマゴからトゲピーなどが孵るようになったらしいのだが、従来のポケモンばかりなんですが。オニスズメあたりも出てくるんですよ……。アーボは何回出たことやら。タマゴからはレベルの高いものが出ると思っていたら、一段階下のランクのも出るんですよ……。

飽きたという声もちらほら聞こえてくるものの、外出ついでにする私には丁度いいゲームですわ。まだ100種類しか捕獲できていないもの。いつまでも遊べる気がする(笑)。先日の経験値二倍イベントで、進化させないまま集めるという自分への約束は破っちゃいました。 (hammer.mule)

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