[4263] 不屈の欠陥ヒーロー

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《POD(Print On Demand:プリント・オンデマンド)版ということで》

■腕時計百科事典[30]
 腕時計のブランド(IWC)
 吉田貴之

■クリエイター手抜きプロジェクト[487]IoT編
 IoT時代のJavaScript
 古籏一浩

■映画ザビエル[27]
 不屈の欠陥ヒーロー
 カンクロー

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■腕時計百科事典[30]
腕時計のブランド(IWC)

吉田貴之
https://bn.dgcr.com/archives/20170116140300.html

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IWCの腕時計は、一度知ってしまうとどうしても気になってしまう、不思議な魅力があります。ロレックスでもオメガでも、ブライトリングでもセイコーでもない。知っている人だけわかってくれればいい、そんな人におすすめのブランドです。

●伝統技術とアメリカ式生産技術の融合を目指して

アメリカ、ボストン生まれの時計職人フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズがC・L・ギターと共に、スイス、チューリッヒ近郊のシャフハウゼンに来たのは1868年。

アメリカ式生産技術をヨーロッパで発展させ、スイスの伝統的時計製造の技術と融合させることで、より効率的で完成度の高い時計作りを目指していました。

ジョーンズはスイスに渡る前年まで、ウオルサム創業者アーロン・ルフキン・デニソンのパートナーであったE・ハワードが経営するハワード・ウオッチ・カンパニーで時計製造技術を習得。この頃アメリカでは、機械による懐中時計の大量生産技術が確立していました。

●シャフハウゼン

ジョーンズが一流時計メーカーが集まっていたジュネーブではなく、ドイツ国境近くのシャフハウゼンを選んだ理由は二つあります。

ひとつはフランス語系住民から激しい抵抗を受けたこと、また当時シャフハウゼンはライン川を利用した水力発電所の建設が進められており、工作機械による時計製造に必要な電力が確保できたからです。

ジョーンズは時計職人であり、ロシアで実業家としても成功していたハインリッヒ・モーゼルと出会い、水力発電を備えたモーゼルの工場を借り受けることに成功します。これによって、スイス伝統の時計職人と工作機械を持ち合わせる、スイス北東部で唯一の時計メーカーが誕生し、IWCの基盤となったのです。

●最先端機器を使った時計製造

社名が表しているように、IWCは「スイスの伝統的な手作業による時計製造」と「アメリカの先端技術による時計製造」という、複数の国の時計づくりの融合を目指しました。この創業者のスタイルを継承し、現在でもコンピューターなどの最先端機器を時計製造に積極的に取り入れています。

●IWCと軍事時計

IWCにとって軍事時計は特筆すべき存在です。1930年代に開発された「パイロット・ウオッチ」は第二次大戦でアメリカ兵に愛用され、イギリス空軍、ドイツ空軍、オーストリア空軍に正式採用されました。

これはIWCの時計が、精度と耐久性において優秀である証明となりました。「パイロット・ウオッチ」は、懐中時計から腕時計へと需要が移行する時代において、一時期経営が低迷していた会社を救った時計でもありました。

●技術者の育成と商品管理

IWCは「万能時計職人」の育成を公的に認めるライセンス「オルロジェ・コンプレ」を所有する、スイスの中で唯一の時計メーカーでもあります。技術者を大切にしながら次世代に受け継ぐ姿勢は、すべての製造業が模範とすべきものです。しかし、IWC最大の魅力は他にあります。

IWCは「誠実な時計」「高品質」を意味するラテン語「プロブス・スカフジア」をトレードマークに掲げ、メカニカルを前面に押し出した時計作りを得意としています。

●IWCの誠実なものづくり

IWCの時計は、使用部品のクオリティーの高さから磨耗が少なく、長期間使用した時計もオーバーホールによって精度を取り戻しやすいと評価されています。

また、創業以来すべてのムーブメントに登録番号が刻印され、補修部品も保管されているため、100年前の時計でも修理可能な保証体制が整っています。

加えて、社内規格は優秀級クロノメーター規格よりも厳しいと言われています。このようなIWCの信頼性の高さが、時計ブランドとして最大の魅力であると言えます。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
http://www.idia.jp/


兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。


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■クリエイター手抜きプロジェクト[487]IoT編
IoT時代のJavaScript

古籏一浩
https://bn.dgcr.com/archives/20170116140200.html

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2017年最初ということで、ちょっとIoT+JavaScriptについて書いてみます。といっても、JavaScriptが動くIchigoLatteについて書くだけなのですが。

まず、IchigoLatteですが、これは小型コンピューターIchigoJamと同じ基板上で動作するJavaScript OSです。OSやシェル、プログラム可能領域など全部含めて32KBに収まっています。

・IchigoLatte
http://ichigolatte.shizentai.jp/


・IchigoJam
http://ichigojam.net/


IchigoLatteのJavaScriptは、Webやアプリケーション上で動作する肥大化&複雑化したJavaScriptとは対照的に、コンパクトかつシンプルな作りになっています。つまり、IchigoLatteには本当に必要な機能と命令が用意されているのです。

メモリがないので、JavaScriptの特長の一つでもあるPrototype(プロトタイプ)もありません。オブジェクトは扱えますが、クラスベースに近いものです。

配列は最大32個までなど、とにかくメモリがないのでコンパクトです。コンパクトだからといって、何もできないわけではありません。センサーからの入出力はもちろん、サーバーへのデータ転送などもできます。

以下のグラフは、私の部屋の床下の温度を計測したものです。IchigoLatte+温度センサーで動作しています。(実際にはMixJuice, FaBoシールドを使用)

・床下温度
https://ambidata.io/ch/channel.html?id=680


・MixJuice(通信シールド)
http://mixjuice.shizentai.jp/


・FaBo(センサーシールド/各種センサーモジュール)
http://fabo.io/


IchigoJamの基板は1500円(組み立て完成品は2000円台)なので、割と安くセンサー類を扱えて、学習用にはちょうどよいでしょう。特にこれからWebでなく、IoT関係を少しでも勉強しておきたいと思ってる人には、ちょうどよいかもしれません。

もちろん、IoTであればラズベリーパイを選択するのがもっとも無難です。書籍や情報も多くありますし、利用できるセンサー類も数多くあります。また、UNIXベースのOSも用意されていますので、GUIで操作することもできます。

ちなみにラズベリーパイはSDカードにOSを入れるので、他にもいくつか用途に応じたOSがあります。他にもArduinoやembedなど様々な基板がありますので、用途に応じて機器を使いわければよいでしょう。

IchigoLatteはJavaScript OSですが、過去を振り返るとJavaScriptベースのOS絡みは、ことごとく失敗してきました。Webブラウザで使えるJavaScriptベースのOSがあれば、さぞかし便利だろうという構想は20年ほど前からあり、これまで各社が何度も挑戦してきました。今までのところ全敗です。

OSをJavaScriptで制御できたら楽なはずだ、ということでWSH(Windows Scripting Host/Windows Script Host)がWindows 98(1998年)に搭載されました。そういうものがある事自体、知らない人も結構多く現在に至ります。

その後、WSHの代替としてPowerShellが登場しました。しかし、Windows 10ではUNIXのbashを動作させたりと、迷走しているのか試行錯誤しているのか何ともな状態に。結局JavaScriptベースではうまくいかなかった事になります。

MacでもOSをJavaScriptで制御するソフトウェアがありましたが、特定のバージョンのOSだけしか対応せず、あっさりと終わりました。

WebOSというのもありました。HTML5(HTML,CSS,JavaScript)で制御するOSです。ほとんど日の目を見ることなく消えました。

スマートフォンでもHTML5ベースのFirefox OSというのもあります。実機は持っていますが、いかんせん低速でした。JavaScriptでの処理は遅いのです。動作が10倍速ければ使う人も増えたかもしれませんが。

ところで、これらの失敗の原因はJavaScriptにあるのでしょうか。それとも違うところにあるのでしょうか?

原因を特定するのは難しいかもしれませんが、要因の一つとして何でもかんでもやろうとして詰め込み過ぎた、肥大化しすぎたせいではないでしょうか。ほとんどの場合、実行速度もかなり遅く実用的ではありません。

また、動作させる前の設定項目が多すぎたり、複雑すぎて手間がかかります。手間がかからないのがJavaScriptのよい点なのに、逆に面倒になってしまうのは本末転倒です。他の側面としては、セキュリティに問題があるというのもあります。

それなら、逆にシンプルで高速なJavaScriptがあればどうなのでしょう? 余計な機能がなく、特定用途向けに高速に動作すればよいのではないでしょうか。また、セキュリティも気にすることなく使えればよいのではないでしょうか?

それを実現しているのがIchigoLatteです。例えばセンサーから入力したアナログ値をサーバーに送るには以下の1行で済みます(これはあくまでも例です)。

uart("MJ GET data.abc.com/regist",ana(2),"\n");

プログラムできる領域が2KBしかないので、なるべく簡単にできるように設計されているのです。

また、外部からプログラムを書き換えることはできませんし、不正にコードを埋め込んだり書き込むことはできません。それ以前に、標準状態ではネットに接続できませんので安心して使えます。

まだ正式リリースはされていませんが、WebからIoTを学習したい人には、おすすめです。作ってる人は日本人なので、日本語で普通に質問できます。英語を覚えなくてもいいのもメリットの一つかもしれません(^_^)


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/


前々から販売されていたAdobe自動化本の電子書籍ですが、好評につき先週末から取次経由で全国の書店でも販売されるようになりました。

POD(Print On Demand:プリント・オンデマンド)版ということで、本屋にそのまま置かれるわけではありません。注文すると印刷されて本屋に届く、というような流れになります。

オンライン注文だけでなく、取次経由で買うことができる、ということです。デジタルファーストで作られた書籍を、取次経由で販売するのは初の試みだそうです。販売されるのは以下の5種類になります。

・Adobe JavaScriptリファレンス
・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
・Illustrator自動化基本編
・Photoshop自動化基本編
・Premiere Pro & Media Encoder自動化サンプル集

まだ、購入していない人は、この機会にぜひどうぞ。もちろん、電子書籍での購入もOKです。

・みんなのIchigoJam入門 BASICで楽しむゲーム作りと電子工作
http://www.amazon.co.jp/dp/4865940332/


・Premiere Pro & Media Encoder自動化サンプル集
http://www.amazon.co.jp/dp/4802090471/


・JavaScriptによるデータビジュアライゼーション入門
http://www.amazon.co.jp/dp/4873117461/


・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/


・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA/


・Adobe JavaScriptリファレンス
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FZEK6J6/


・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/


・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/



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■映画ザビエル[27]
不屈の欠陥ヒーロー

カンクロー
https://bn.dgcr.com/archives/20170116140100.html

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◎アイヒマンを追え!

原題:Der Staat Gegen Fritz Bauer
制作年度:2015年
制作国・地域:ドイツ
上映時間:105分
監督:ラース・クラウメ
出演:ブルクハルト・クラウス、ロナルト・ツェアフェル

●だいたいこんな話(作品概要)

1950年代、ドイツ。終戦から10年以上が過ぎ、国全体が戦後復興に傾くなか、ユダヤ人である検事長のフリッツ・バウアーは、ナチスによる暗黒の歴史を風化させまいと戦犯の告発に奮闘していた。

しかし、思うように成果が挙げられず苦しむ中、ユダヤ人の強制収容所への移送責任者であったアドルフ・アイヒマンが、アルゼンチンに潜伏しているとの情報を得る。

未だドイツ国内の上層部で要職に就く、かつてのナチス党員の妨害や脅迫が続く状況で、果たしてバウアーはアイヒマンを捕らえることが出来るのか。

●わたくし的見解

つい数年前、ヒトラーを冠する作品が立て続けに公開される時期があった。ちょっと流行っているのか、とさえ思った。

そして、昨年は「アイヒマン・ショー」という、アイヒマンの裁判をTV放映しようとする人々を描いたイギリス映画が公開され、今年は今回紹介しているドイツ映画とは別に、アイヒマン関連のハリウッド作品も公開される。

映画「JFK」のラストのように、今まで政府(とか)によって伏せられてきた、ヒトラーやアイヒマンに関する事実が公開されたりしたのだろうか。

はたまた、一度はグローバルを目指していた国々がばらけ、排他的でキナ臭いムードを無視できない世界情勢の中、ナチスの行ったことに何となく再び注目が集まっているのか。

などと、ついつい変な勘ぐりをしてしまう。実際は、特にヒトラーに関して言えば毎年ひとつは必ず関連作品が公開されているのであり、キナ臭いムードとのこじつけは、連日トランプ大統領の言動に翻弄されている報道を目にしているせいに他ならない。

本来、私という人間は、現在の世界情勢やホロコーストの歴史的事実についてなどは、目を背けてはいけないという認識だけ持っておいて、出来うる限り横目で見たり、見て見ぬ振りしたりしたいタイプなのだ。

じゃあ何で、正月ムードが抜けてきたとは言え、年始早々に堅苦しそうな映画を紹介するのかと言えば、シンプルに面白かったから。お正月的オメデタさはないけれど、大人向けのエンタメ作品として十分に楽しめた。

この作品でアイヒマンについては、ほとんど描かれていない。お陰で、しんどい思いをせずに鑑賞できる。と同時に、アイヒマンについての知識がまったくないと、さすがに面白くないのでサクッと検索しておくなり、前述した「アイヒマン・ショー」や、もう少し以前に公開されている作品「アンナ・ハーレント」を観るなどの下準備が必要かも知れない。

個人的には(大した本数は知らないながらも)ドイツ映画は雰囲気で誤魔化さない、質実剛健で潔い作風と捉えている。ファッショナブルでもアーティスティックでもないけれど、奇をてらわない良さがある。

おしゃれ感は乏しいものの、しかし洗練されていて、面倒臭い展開もまずない。案外テンポもいいので、真面目でつまらないタイプではなく、真面目ながらも面白い。

本作もそれに当てはまり、史実を知っていれば結果は見えていても、その経過をサスペンスとして存分に味わわせてくれた。

主人公のバウアーの描き方が絶妙。不屈の精神で使命を果たそうとする人だが、かつての亡命先で逮捕歴があるなど欠点も示しつつ、地に足が着いた現実味のあるキャラクターとして確立していた。バウアーの他の登場人物も、だいたいオッサンなので絵面に華はない。ただ、味はある。

今ではナチスと言えば凶悪の極みとして、強い拒絶反応が示されるのに、バウアーによるアウシュビッツ裁判が行われる以前のドイツ国内は、大戦中の悲劇をおそらく無意識的に見て見ぬ振りして、やり過ごしていた。

そのことが、よその国の違う時代のことと思えないリアリテイティーがあり、静かな衝撃を覚えた。戦後復興が優先されることは決して間違いとは言えない。

だからこそバウアーは言ったのかも知れない。「事実と対峙することが、どんなに大事でも、君たちの親世代には無理だろう。しかし君たち若者は、それが出来るのだ」この言葉は、彼がただの理想主義者でも、ユダヤ人として復讐の鬼と化しているのでもない、深い愛国心の持ち主であることを示していたのだと、しばらくして気づいた。

原題には、アイヒマンの名前はなく「国家(英題では、人々)対フリッツ・バウアー」であることに至極納得できる。あらゆる試練を乗り越えアイヒマンを追った、フリッツ・バウアーの闘いの物語だった。


【カンクロー】info@eigaxavier.com
映画ザビエル http://www.eigaxavier.com/


映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。

時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。

私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。


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編集後記(01/16)

●この休みに毎晩、映画DVDを見ていた。レンタルのちょっと古い作品よりも、図書館のうんと古い作品のほうが安心して見ていられる。だいたい話がシンプルだし画面も分かりやすいから、途中で迷子になることがない。1948年、今から69年も前の「キー・ラーゴ」を見た。まずはパッケージ裏面の写真に惹かれた。ローレン・バコール(24歳)、ゴージャスである。神々しいばかりのものすごい美人である。そして主役は渋いハンフリー・ボガート(49歳)、頭が大きい(顔がでかい)のが目立つ。目の錯覚かと思ったら、映画の中でも確かにでかい。そういう人だったのだ。この二人は実生活で夫婦だったと知った。

フロリダ半島の突端にある小島キー・ラーゴにやってきた復員将校のフランク、ホテルを経営している戦友の未亡人ノーラとその父、ホテルを占拠して大きな取引に備える伝説のギャング・ロッコと情婦のゲイ、部下の四人、以上九人が主な登場人物、ほかは保安官や取引先のギャング、インディアンたちだ。舞台はほとんどがホテル内。人がたくさん出てくると混乱するわたしにとって、この設定はじつにありがたい。ハリケーンの接近に伴い、ギャングたちは次第に暴力的になってノーラとその父に暴力をふるうが、フランクはあえて抵抗せずじっと耐えている。このへん見ていてストレスだが、これもお約束だ。

ハリケーンの接近で気温が上がり、全員が汗をかいている。じつに暑苦しい画面である。まさしく熱演だ。真冬に見てよかった。緊迫した雰囲気の演出がうまい。ロッコはそれなりの(歪んだ)美意識をわきまえた大物で、粗暴に走る部下たちをびしっと抑え、なかなか手強そうだ。商談の間、フランクらは一室に閉じ込められる。「私の人生は考えることとやることがいつも逆になる。理性が負ける」とフランク、反撃のチャンスを待っていると告げる。さあ、いつストレスが解消されるのか。フランクは一味のキューバ亡命のため、船の操縦を強いられる。反撃の舞台は洋上の船である。ずいぶん待たせてくれました。

ロッコの手下が甲板に二人、船室に三人と別れた機を見て反撃を開始。格闘ではなく、一人は船の操縦で海に落とし、一人は射殺。船室の三人とは銃撃戦である。アクション映画とは思えないお手軽さだ。五人を始末したフランクは船の進路を島に戻し、無線で状況を連絡する。その相手がロッコを消すように命じた組織なのかなと思ったが、そうでもないらしい。その方がお話として筋がいいのだが。耐えて、忍んで、最後に逆転勝利というヤクザ映画みたいな構成で、それなりに楽しめた。1979年の紅白歌合戦、沢田研二の「カサブランカ ダンディ」をYouTubeで見た。「♪ボギー、ボギー、あんたの時代はよかった」当時は殆ど関心がなかったが、今見ると懐かしさで泣きそうになる。 (柴田)

「キー・ラーゴ」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B016PLAJP8/dgcrcom-22/



●去年、手帳のことを書いたが、買い物メモも同様。頭の中で整理しつつのメモなので、デジタルより自由度の高い紙が楽。

1枚ずつ切り離し可能なメモ帳を利用。10cm×10cmの正方形、ブロックメモサイズ。北陸新幹線のものと山陽新幹線のものを、別々に駅でもらっていた。付箋ではないし、小さくて使い道がないと放置していたが、日の目を見た。

これに毎回手書きで真ん中に縦に1本、左は横に1本、右は2本の線を引く。左上から野菜、お肉、冷蔵・お魚、冷凍・お菓子、パン・その他を、スーパーのネットチラシを見ながら記入。

在庫を思い出しながら、特売品を価格とともに書き込む。価格は書かなくてもいいんだけれど、チラシにない商品が安くなることもあるので、お肉やお魚は比較のためにメモ。

書き込みつつ献立を考え、足りないものもメモ。ブロック分けしているのは、スーパーでの導線に合わせてのこと。以前いくらだったかしら、底値かしらと気になる時はあるものの、デジタルじゃないのでそこは諦めてる〜。 (hammer.mule)

北陸新幹線「広がる、北陸!!」オークションで売ってたわ。
http://page3.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c562022469


2冊セットで630円だって。
http://auctions.c.yimg.jp/images.auctions.yahoo.co.jp/image/ra184/users/2/7/5/2/yonaguni_hateruma_skymanta-img600x450-1451664910l5cerx1231
山陽新幹線のは「岡山へ行こう!」だったわ。ピンクの桃が背景。