[4279] 武盾一郎逮捕される

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《怖いもの見たさで》

■羽化の作法[32]
 武盾一郎逮捕される
 武 盾一郎

■crossroads[44]
 ツッコミどころ満載、昭和の特撮番組を楽しむ
 若林健一





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■羽化の作法[32]
武盾一郎逮捕される

武 盾一郎
http://bn.dgcr.com/archives/20170207140200.html
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『新宿夏まつり』が無事終わり、上尾に戻るとレンタカーのトラックでタケヲの家からハニワを積み込んだ。トラックがコラム式のマニュアル車なのがうれしかった。突起物オブジェにハニワのオブジェを被せる作品、題して『食卓』の設置決行だ。

新宿には真夜中に到着した。ハニワを突起物に被せ、食器を設置し、「一人っ子の食卓の風景」を作って行った。

僕たちの活動を週刊誌の記事にしてきた、カメラマンのPae soさんにも連絡をしておいた。ハニワの設置作業中にPae soさんはやってきて、眠たげにあくびを何回もしながらシャッターを切っていた。

しばらくすると二人のガードマンが現れて、「何をしてるんだ!」と聞いて来た。僕は、「東京都がこの突起物を“アート”だと言ってるそうなので、もうちょっとアートにしてあげようと協力しているのです。この作品をどう思いますか?」と聞き返してやった。

するとガードマンは「片付けなさい! 警察に通報しておきます!」と言って去って行った。警察が来たら現行犯逮捕になってしまうのだろう。僕たちは設置を終えると、トラックに乗って家に戻った。

トラックを返し、家に戻るとまだ興奮しているようなので酒を呑んだ。「都恥博」から「新宿夏まつり」の準備で、ここのところあんまり寝てなかったがまるで眠たくならなかった。

そうこうしているうちに朝になった。新宿では「ベルク」が始まっている。副店長で写真家の迫川尚子さんに「突起物にハニワを被せたオブジェを、昨夜の深夜に設置したんだけど、どうなってるか」を電話して訪ねてみた。

迫川さんからの返事は、「ハニワはすべて撤去されていて、もうない」とのことだった。

頭に来た僕は、もう一度新宿に行くことにした。豚毛の筆を何本かリュックに入れて、一睡もしないまま家を出た。

新宿に着いた。僕はペンキを置かせてもらっている西口のビルへ向かった。シャッターを持ち上げ、地下2階への階段を降りて、スナック「地下室のメロディ」の入り口横の、観葉植物の鉢植えの陰にあるペンキの入った紙袋から黒のペンキ缶だけを取り出すと、段ボール村のある西口地下道に向かった。

ハニワはなくなっていた。タケヲが一か月かけて作っていたハニワは、誰の目にも触れることなく撤去されてしまっていた。

悔しかった。並んだ突起物の前で僕はしゃがみこんだ。

しゃがんだままの態勢でリュックから筆を取り出し、黒のペンキ缶の蓋を開けて、筆先をペンキ缶に突っ込んだ。

黒い絵の具をたっぷり含んだ豚毛の筆を持つと、僕は突起物のカットされた斜めの面に顔を描いていった。絵を描き出すと、なぜか鼻歌を歌っていた。

https://www.facebook.com/junichiro.take/posts/1376438879067662:0


すぐにガードマンが現れ、「ここに絵を描いちゃダメですよ!」と言って来た。僕はまったく無視して、鼻歌を歌いながら突起物に顔を描いた。

「藤子不二雄の漫画みたいな顔を描きたいんだよな」と僕は思っていた。

ガードマンが去ったかと思うと、何人もの警察官がやって来た。僕は無視して突起物に顔の絵を描き続けた。

警察官が僕の腕を掴み上げた。

「何するんだよ!!」僕は激怒して叫んだ。

騒ぎを聞きつけて、段ボール村の人たちも何人か飛び出して来た。僕は警察官の手を振りほどき、突起物に戻り絵を描き続けようとして、もみ合いになった。

「ふざけんな! 最後まで描かせろ!」僕は怒鳴り散らしていた。警察官は何人もいる。

段ボール村の住人の一人が、バケツの水を警察官に向けて撒き散らした。もみ合いで警察官がペンキ缶を蹴っ飛ばしていて、黒ペンキが飛び散っている。

「大事なペンキをこぼすんじゃねえ!!」僕はさらに怒鳴った。

「まだ途中なんだよ!! 最後まで描かせろよ!!」

僕は突起物に顔を描き続けようとするが、6人もの警察官数人に担ぎ上げられてパトカーに押し込まれ、新宿署まで連行された。

突起物にハニワを被せる作業中の写真が週刊誌「フライデー」に掲載された。
https://www.facebook.com/junichiro.take/posts/1376448472400036:0



●「排除の理論」VS「反体制芸術」
新宿西口地下通路オブジェに〝逆芸術攻撃〟かけた〝巨匠〟逮捕


「地下通路オブジェに落書き 自称画家を逮捕」20日の各紙朝刊に、こんな記事がいっせいに載った。

JR新宿駅から東京都庁に通じる地下通路に設置された突起物に人の顔などを描いたとして、28歳の「自称画家」が器物損壊の現行犯で逮捕されたのである。新宿警察署副署長の話によれば、事件の経緯は次の通りだ。

「19日未明、まず何者かが発泡スチロール製のハニワ状の人形をオブジェにかぶせていた。その後、通路の管理人が、オブジェに絵を描いている通称タケさんという男を見つけ、警察に通報。駆けつけた警察官がやめるよう注意したが、男は聞き入れなかったので、器物損壊で逮捕した」

写真はたまたま居あわせたカメラマンが撮った、「落書き現場」風景である。では、動機はいったい何か? 取り調べに対し、「タケさん」は、「近くを通りかかったら突然、絵を描きたい衝動に駆られた」と語っているという。

さて、このタケさん、こと武盾一郎クンは、かねてより新宿地下街のホームレスのダンボールハウスに絵を描きつづけてきた人物。それだけではない。本誌も報じた通り、この5月には市川市のラブホテルの一室いっぱいに巨大な壁画を完成させてもいる。「自称」どころか、自他ともに認める立派なダンボールアートの〝巨匠〟なのだ。

「キャンバスに描くだけが絵ではない」が持論のタケくんであれば、今回のも「落書き」どころか芸術活動の一環なのであろうか。

それはそうと、彼が人の顔を描き込んだオブジェとはいったい何なのか。実はこれ、7月17日の「動く歩道」の開通に合わせ、都建設局が新たに設置したものである。半径45cm高さ40cmほどの円柱形で、柱と柱の間などに600個が置かれている。では、その目的は?

「通路の環境を整備し、明るい雰囲気にするため」とは、都建設局の説明である。実際、円柱は8色のパステルカラーで塗られ、上から照明が当たるようになっている。しかし、本当の目的は別のところにあったようなのだ。

その証拠に、都建設局は当初、「ホームレスがまた戻ってこないようにダンボールを置けなくするのが目的」と明言してるのだ。その姿勢を物語るように、円柱上部は物が置けないようご丁寧に斜めにカットされている。

つまりはこのオブジェ、芸術の名を借りた「排除の理論」の産物にほかならない。その費用が1個6〜7万円で、計4千万円ナリ。カネの出所は、もちろん、都民の税金なのである。

そんな醜悪な「オブジェ」に武クンが「逆芸術攻撃」をかけ、絵を描いたからといって迷惑の程度は知れたもの。

それよりも、巨額の税金を使って、弱い者イジメの「落書き」以下のガラクタを作った方に、怒りを感じている都民の方が多いなんて、あのバカデカイ〝都庁の住民〟が知ってるわけないんだろうな。


(つづく)


【武盾一郎(たけじゅんいちろう)/『仔猫のタムちゃん』演奏会来てね!】
Facebookページ https://www.facebook.com/junichiro.take
Twitter https://twitter.com/Take_J
take.junichiro@gmail.com


『聴く展覧会・観る音楽会・組曲 仔猫のタムちゃん』
日時:2017年4月9日(日)開場13:30 開演14:00 終了16:30
場所:ギャラリーゼフィール(大宮駅東口徒歩5分)
料金:前売 2,000円 当日 2,500円(全席自由)
https://www.facebook.com/events/141963569646400/

“小さな猫のタムちゃんは ある日ネズミさんに恋をした
けれども《事件》がおきて 深い闇に落ちてしまう…”
武 盾一郎・原作『ネズミに恋したネコのタムちゃん』が
10曲の朗読劇『組曲 仔猫のタムちゃん』になりました
ピアノとヴァイオリンと朗読でタムちゃんの心の世界を奏でます

チケットご購入・お問合せ

チケット御希望の方は下記御記入の上
gabrielgabriela.jp@gmail.com
に送信くださいませ
折り返し合計金額と振込先口座番号をご連絡差し上げます

件名:『仔猫のタムちゃん』演奏会
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・お問合せ等


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■crossroads[44]
ツッコミどころ満載、昭和の特撮番組を楽しむ

若林健一
http://bn.dgcr.com/archives/20170207140100.html
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こんにちは、若林です。今、CS放送の「ファミリー劇場」にハマってます。

もとはといえば、妻がファンであるGodiegoのライブ観たさに契約し、それさえ観れば解約するつもりだったのですが、私たちが子ども頃の番組もたくさん放送しているのにハマってしまい、解約できずにいます。

ファミリー劇場
http://www.fami-geki.com/

先日までは、夜な夜な「アルプスの少女ハイジ」に涙し、今は土曜日18:00からの「ウルトラセブン」を欠かさず観ています。

1967年生まれの私にとって、リアルタイムに観ていたウルトラマンは「帰ってきたウルトラマン」なのですが、映像の怖い感じや設定のSFっぽさから、シリーズの中では「ウルトラセブン」が一番のお気に入り。

子どもの頃から再放送を何度も観ましたが、大人の今観ると設定の緩さからツッコミどころ満載なのがよくわかります。

他のシリーズに比べると等身大での登場が多いウルトラセブンですが、ウルトラ警備隊のメンバーはウルトラセブンが目の前にやってきても、まったく動じる様子がなく「おぉウルトラセブン!」みたいな感じで、久しぶりに会った友達のように接します。

宇宙船があっても謎の物体があっても、一目で「宇宙人のもの」と言い切る様子は、地球外生物なんて当たり前、宇宙のことは知り尽くしているという感じで、さすが地球防衛軍の中でも一番優秀なメンバーが集まっているウルトラ警備隊です。

宇宙空間に出ていく時も装備は地球と同じ。科学の粋を集めた作った制服やヘルメットなのでしょうけれど、すべてにおいて、あまりにも視聴者の想像力に任せすぎです(笑)。

「Amazonプライムビデオ」でも、「ロボット刑事」の配信が始まったと聞いて観てみたところ、他にも懐かしい番組が。

というわけで、今「Amazonプライムビデオ」で観られる、アラフィフ世代には懐かしい番組を集めてみました。同世代のみなさんには懐かしさに涙し、ツッコミながら観ていただき、世代ではないみなさんには、古き良き昭和を味わいながら観たいただきたいと思います。

●ロボット刑事
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01MR71XYS/dgcrcom-22/

「仮面ライダー」や「キカイダー」で有名な、石ノ森章太郎さんが原作のロボットもので、デザインは「キカイダー」に似ています。

タイトルの通り主人公はロボットの刑事で、初回の事件で殺人現場にいきなりロボットの刑事が投入されますが、現場の刑事二人(この二人はシリーズを通して登場します)は、ロボットの刑事が来たことについてほとんど驚きを見せません。

そこから下地を作っていたのでは、活躍するまでに何話かかるんだって感じになるので、当然といえば当然ですが、よくよく考えればすごいで世界観です。なお、「ロボット刑事」には、かの千葉真一氏も出演しています。

●イナズマン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01MTA4PV9/dgcrcom-22/

まず、サナギマンという形態に変身してからでないと、最終形態のイナズマンに変身できないという異色の設定が特徴です。

サナギマンの間は弱いため、何度かサナギマンの間に攻撃されてピンチに陥るような話があったと記憶していますが、ヒーローにはこういう弱点も必要です。

サナギから成虫への進化する設定でありながら、なぜか名前は「稲妻」で必殺技にも「稲妻」由来のものが出てくるなど、どういう世界観なのかがよくわからないのがツッコミどころ。イナズマンもデザインはキカイダーに似ていています。

原作者が同じなので仕方がなく、逆にいうとキカイダーが他のヒーローに似ているとも言えるのですが、キカイダーが一番メジャーなのでどうしても「キカイダーに似ている」ということになってしまいますね。

●キカイダー01
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01N4P3QW0/dgcrcom-22/

その「キカイダー」も「Amazonプライムビデオ」で観られます。といっても、「キカイダー01」の方ですが。

「キカイダー」が登場する時にギターを持っているのに対して「キカイダー01」はトランペット。どうして楽器を持っている必要があるのか分からないのですが、子供心にはかっこよかったです。

仲間キャラの「ビジンダー」、敵キャラの「ハカイダー」なども登場しますが、「ハカイダー」はちょっとクールでかっこよく人気が高かったので、「ハカイダー」が主役のスピンアウト作品もできるほどでした。

「キカイダー」「ビジンダー」「ハカイダー」と、そのまんまやないかと突っ込みたくなるほど緩い名前とは裏腹に、それぞれ悲しいバックグラウンドを持ったキャラ設定が子供心にジンと来ました。

●超人バロム・1
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01N7S04KN/dgcrcom-22/

「ゴルゴ13」のさいとう・たかをさん原作の特撮番組。二人の少年が合体して「超人バロム・1」に変身、悪の組織ドルゲと戦うという設定。

劇中「ボップ」というアイテムが登場し、これを投げると「マッハ・ロッド」という車に変形するのですが、おもちゃの「ボップ」を買ってもらい、本当に投げて壊したのは子供時代の私です。これが現代なら「番組の内容のせいで壊すことになった、弁償しろ」とクレームが殺到していることでしょう(涙)。

悪者の名前「ドルゲ」がドイツ人で本当にある名前のため、日本に住むドイツ人の子、ドルゲさんがいじめられるという事件が起きたので、番組の最後に「このばんぐみにでてくるドルゲというなまえはじっさいのなまえとはかんけいありません」というテロップが出されるようになったそうです。

今でも番組の終了時に「このドラマはフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。」という表示が出ることがありますが、これは「超人バロム・1」がきっかけだったそうです。

●なんて幸せなアラフィフ世代

こうやって見ると、私たち(アラフィフ世代)が子どもの頃は、特撮番組がたくさんあったんだなということがよくわかります。

ここに挙げた以外であれば、「ミラーマン」「ジャンボーグA」「ジャンボーグ9」「ファイヤーマン」などももう一度観たい番組です。

ツッコミどころ満載、観ていて恥ずかしくなるような昭和の特撮番組。ぜひ怖いもの見たさで観てみてください。


【若林健一 / kwaka1208】
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編集後記(02/07)

●2月5日(日)市役所の会議室を三つぶち抜きして「自治基本条例フォーラム 町会・自治会なう 〜みんなで考えようコミュニティ」なるイベントを開催した。まずこのテーマでは、多くの集客は無理だろうという、まあ常識的ネガティブ予想。しかも、雨まで降ってきた。開始20分前、6人がけ14のテーブルにはチラホラ、主に高齢者の姿がある。やっぱりだめだなあ、事務局は動員かけていなかったようだし、また少人数でしょぼいことやるのか、どうにでもなれと思っていたら……どんどん人が入ってくるではないか。開始10分前、14のテーブルはほぼ埋まって、新たにテーブルを追加しなければならなくなった。

市長の挨拶が始まるときには、もう満員という信じられない事態に。なにが目的でこんなシブいイベントに来るんだよ。ざっと見渡すと、さすがに中高年者のほうが多いが、意外にも比較的若い(笑)女性がちらほらどころか、多数いるではないか。本物の若い娘は司会進行の松下啓一・相模女子大教授が連れてきた学生二人だけ。とにかく自治基本条例を冠にしたイベントは過去2回、悲惨な参加者数であったから(わたしは関わっていない)、今回の満員はむしろ異常だ。町会・自治会というと、行政の下働きだけの自発性・創造性のない保守世界と思われているのだが、なんだか我が戸田市はちょっと違うようだ。

倉庫とマンションの町と揶揄されるくらい、マンションが多い。その住民のほとんどが、地元にあまり愛着がない埼玉都民なのだ。だから、町会・自治会参加率は低い。一方で、ずっとこの地に住んでいる人の町会・自治会参加率はかなり高い。新住民VS.旧住民という構図もあるようで、そのうちテーマにしたい。まだアンケートなどの集計は出ていないが、参加者の多くは旧住民だと思う。とはいえ、わがチーム(各テーブルの6〜7名がグループで意見交換する)の3人の女性が新住民で、しかも町会参加に積極的とはどういうことだ。一人は1000所帯近い大マンションで、自治会を立ち上げようとさえしている。

グループごとの意見交換は異様に盛り上がった。その後、各グループの代表者がまとめた意見を発表する。1分制限なんておかまいなく、みなさん気持ちよさそうに、滔々と話している。そうか、今日のお客はしゃべりたい人ばかりなのだ。普段から言いたかったことを、他人に向かって言えるチャンスと思って参加したのだ。みんなが言いたい放題で、とてもご機嫌である。普通のフォーラムではスピーカーがいて、お客の何人かは意見をのべたりできるが、ほとんど聞くだけである。わがフォーラムは全員がスピーカーになれる。これは満足できる仕掛けだ。従来のスタイルに固執してきたわたしが古かった。 (柴田)


●Godiego……ゴダイゴ!/若林さんの突っ込みに爆笑。いとう・たかをさん原作の特撮なんてあったんだ。バロム・1の影響力って凄かったんだなぁ。

/AED講習会続き。金属類が電気を吸収という話。顔にかけろだの、腕時計は問題ないだのは、つまりは電気の通り道を阻害しなければいいということ。

パッドは心臓をはさんで貼る。その二箇所の間に、金属類がなければいいだけだ。左鎖骨下と、右下腹部。右鎖骨下と左下腹部。貼りやすいからそうしているだけで、心臓を挟んで胸と背中でもいいし、貼りにくいけれど損傷があるなら脇同士でもいい。

AEDの画像や音声は右鎖骨下だった、などと貼り替える必要はない。貼り替えたために反応しなくなる場合もあるそうで、その時は慌てず予備を使ってくださいとのこと。

質問があった。「左鎖骨下と左下腹部にしない理由は何ですか? 心臓を挟むならそれでもいいですよね? パッド同士を離すため?」「誤解が多いんですが、心臓は真ん中にあります。さきほど胸骨圧迫を試していただきましたが、真ん中を圧迫していましたよね? あそこに心臓はあります。」 (hammer.mule)