コロこと川合です。2回連続の番外編ですみません。前回書いたとおり、40歳になりまして。この40歳になる年、数え年で41歳は、前厄なんですね。
前厄だという話は、2月に尿管結石で救急車呼んだ話の時にも書いた気がしますが、この週末、「厄祓い」に行ってきたので、今回はその話を。
◎──厄年って何?
誰が言い出したのか、良くないことが起こりやすいと言われる年齢が厄年で、平安時代にはもう、その考え方自体はあったそうです。
時代や地域などによって違いがあるようですが、一般的には、
・男性:25歳、42歳、61歳
・女性:19歳、33歳、37歳
数え年で上記の年齢が「本厄」、その前後が「前厄」「後厄」とされます。
つまり、30代の女性なんて、32、33、34、36、37、38歳と、集中砲火。
科学的根拠はまったく不明な厄システムですが、こうしてみると、統計によるものかもって感じがしますね。
◎──数え年って何?
数え年というのは、生まれた時が1歳で、正月を迎えるごとに年齢を重ねるもの。なんでそんなややこしいことするのか謎ですが、昔の日本はずっとこれでした。
今使われているのは、満年齢。生まれた時が0歳で、誕生日に歳を重ねるもの。
数え年も地域などで違いがあり、加算日を立春としたり旧正月としたりします。ただでさえややこしいのに、さらにややこしくなるので、今回の話は一般的な、グレゴリオ暦1月1日を加算日とすることにします。
生まれた日が1歳。ゼロ歳という発想がなかったのか、胎内での成長を加味したものかは知りませんが、とにかく生まれ時点で1歳です。そして正月に1つ歳をとる。大晦日に生まれたら、翌日には2歳というすごいシステム……
数え年の計算方法は、その年に満年齢で迎える歳に1を足せばオッケー。つまり、誕生日を迎える前は2を、誕生日以降は1を足せば、数え年になります。
ということで、満年齢での厄年は、
・男性:24歳、41歳、60歳
・女性:18歳、32歳、36歳
前厄、後厄を加えると、
・男性:23、24、25歳、40、41、42歳、59、60、61歳
・女性:17、18、19歳、31、32、33歳、35、36、37歳
上記の年齢を迎える年、ということになります。普通、数え年で考えるため、その年齢になる年の正月からスタートです。
◎──厄祓い(厄払い)って何?
まあ読んで字のごとしというか、厄年に寺社仏閣へとお参りして、厄を祓ってもらうことです。面白いのが「寺社」と、仏教でも神道でも厄払いを受け付けているというところで。
災厄、穢れを祓うという考え方は神道っぽいと思うのですが、お寺でも祓ってくれます。もちろん作法は違いますけれど。神仏習合の流れからなのか、儲かるコンテンツに乗っかったのか、よく分かりませんが、日本っぽいなあと思うところです。
そういえば、多くのお寺に「おみくじ」もありますよね。おみくじ=お神籤。神による占いだと思うのですけども……
ぶつかるのではなく、融和する。和をもって尊しとなす。うん、日本っぽい。
◎──どこで厄を祓うか?
どこでもいいみたいですが、「有名どころ」がいくつかあります。検索すればあれこれ出てきますので「厄払い 地域名 有名」あたりでググってください。
「厄払い」でググるとアドワーズで広告を出している神社まであります。(笑)
「厄除け・厄祓い神社どっとこむ」なんてポータルサイトもありました。
https://www.yakuyoke-yakubarai-jinja.com
有名なのは、東京だと、「西新井大師」「大國魂神社」「深大寺」あたりかな。大阪だと、「住吉大社」「大阪天満宮」「成田山不動尊」あたり。
ものすごい数がでてきたので、適当に三つずつピックアップしました。成田山は交通安全で有名ですね。関西人は車買ったらみんな行ってるんじゃないかというくらいに。
私はまず、候補をいくつかあげました。
今住んでいる家の近所:高津神社
同じく近所:生國魂神社
実家の氏神:三箇菅原神社
大阪の有名どころ:住吉大社
子どもの頃から初詣の定番だった:大阪天満宮
神社ばかりなのは、お祓いは神道、神社だろうということで、候補からお寺を最初に外したからです。
で、結局どこにしたかというと、悩んだ挙げ句、神社のトップ、伊勢神宮に。えーと、大は小を兼ねるというか、ここならどこの神さまからも文句は出ないだろうということで……(笑)
◎──厄祓いって何をするの?
神社で祈祷をお願いするのは、自分では初めてのことだったので、ここからは伊勢神宮(神宮)での話になります。神宮の内宮に行きました。他のところは知らないので分かりませんが、そんなに変わらないと思います。
・神宮 ご祈祷(御神楽・御饌)のご案内
http://www.isejingu.or.jp/visit/prayer/index.html
まず服装ですが、基本的には何でもいいようです。神前だということさえ忘れなければ。ようするに、それなりの格好であればオッケー。スーツが無難と。私はジャケットにジーパンでしたけど。いや、いつも通りがいいかなって……
神宮では神楽殿で祈祷を行っていて、そこに受付があります。受付に行くと、祈祷の目的と種類、住所氏名を書く受付用紙があって、そこに記入したものに、祈祷の種類に応じた初穂料を添えて提出します。種類の違いや書き方などは、受付の方に聞けば教えてくださいます。
先ほどの案内ページには初穂料のところに「○○円以上」といった書かれ方がされていますが、実際にはその金額そのものと思って大丈夫です。まあ、多く納めてもいいんでしょうけど、5000円以上とあれば、5000円でオッケーです。
登殿人数と書かれているのは、同行できる人数です。例えば旦那さんの厄祓いに奥さんがついていった場合も、一緒に神楽殿に上がれます。会社の商売繁盛を願って祈祷を受ける場合、社員数名で行くこともできるということですね。
神宮での祈祷は大きく、御饌(みけ)と御神楽(おかぐら)に分かれていて、前者はお供え物を捧げて祈祷いただくもの、後者はそこに舞楽が付くものです。
初穂料によって、お供えや舞楽のグレードが変わります。お供え物は祈祷の後、お下がりをいただくので、その種類が変わってきます。
私は、案内ページ中の「別大御饌」と「御神楽」で悩んだのですが、予算的なこともさることながら、正座に耐える自信もなかったので、別大御饌を選択。「御饌」が約15分、「御神楽」が約25分から40分くらいとのことでして……
受付の後は、待合室に移動します。祈祷は何件かごとにまとめて行われるので、色分けされた整理券を渡されて、順番になったらその整理券ごとに呼ばれます。
あとは、神楽殿に登殿し、祝詞を奏上いただき、御札と神饌をいただいて終了です。神饌というのが、お供え物のお下がりです。
別大御饌の神饌は、お米、塩、昆布、スルメ、御神酒でした。御神酒は白鷹150ml。三重の地酒ではなく、兵庫県西宮のお酒みたいです。
御神酒以外はアルミパックに一緒に入っていて、中身が何かは書かれておらず、開けてビックリでした。
ビックリと言えば、祝詞にもビックリするかもしれません。住所と名前と何を祈願するのかを読み上げられます。何人もいる前で。(笑)
私は聞いて知っていたのでビックリしませんでしたが、知らなければ驚くかと思います。住所は町名までですけど、そこまで読まれるのかと。どこの誰だかちゃんと神様に伝えるためなんですけども。
◎──今日はここまで
厄祓いの効果についてはまだ分かりませんが、伊勢神宮はなんとも清浄な空気が満ちた素敵な神社です。今回が三度目の参詣でしたが、何度行っても素敵。
一度目は高校の行事で、あまり覚えてないんですけども。敷地内の配置や物語、総合的なシステムにいつも感嘆させられます。
およそ二千年前に作られてから、今の形になったのがいつのことかは知りませんが、きっと天才プロデューサーが時代時代にいて、築き上げてきたんだろうなと。
伝統的な宗教って、本当に良くできている。信心深くない人も、一度くらいは是非訪れてみてください。
伊勢での厄祓いの後は、お隣の松阪へ移動して牛を食べ、松坂城跡と、そこに建てられている本居宣長記念館、本居宣長旧宅「鈴屋(すずのや)」を訪問。こちらもいいところでした。歴史好き、城好きな方は是非こちらへも。
【川合和史@コロ。】koro@cap-ut.co.jp
合同会社かぷっと代表
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