装飾山イバラ道[200]iPhone壊れる……/武田瑛夢

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GWも終わり、さて明日は学校だということでiPhoneの目覚まし時計をセットしようと思ったら、画面が真っ暗なまま反応がなかった。

充電のためにケーブルを挿して安心していたけれど、私のことだからきっと元が抜けていたのかな。確認したけれど、抜けていなかった。

夫にiPhoneの電源が入らないと言うと、またどうせ元が抜けたまま充電しているつもりだったんじゃないかと、私とまったく同じ推測をされて悔しい(人に言われると悔しい)。

そうではないことがわかり、あまりにもウンともスンとも言わないiPhoneの様子にだんだん不安になってくる。とりあえず私は明日があるので、電話の調査は夫に任せて寝ることにする。

夏は何かと機械が壊れやすい、と私は勝手に思っているけれど今年は早かった。私のiPhone7 Plusはまだ半年ちょっとしか使っていないし、特に手荒には扱っていないつもりだ。

ただ今までのiPhoneと違うのは、Suica機能を使っていることだ。電車やバスに乗るたびに、頻繁にピッと使うようになった。





改札の機器にタッチしないで、iPhoneを浮かせて通るだけでもピッと反応するとはいえ、実際には物理的に触れてしまっていることが多いのも、本当は過酷なことなのかもしれない。

ケースの汚れ方も今までと比べて、半年にしては汚れて痛んでいるようにも見える。明日は電車もバスも使う日なので、Suicaのカードを探して持っていかなければ。色々と心配でなかなかすんなりとは眠れない。

朝少し早めに家を出て、駅でSuicaカードの残金を多めに入れておいた。携帯電話で改札を通る習慣がついているのに、カードを当てて通るのは勝手が違って何かと面倒だ。大したことではないけれど、便利さに慣れた罰を与えられているような気分になる。

その日の仕事が終わり、買い物をするために途中下車した。家に電話をかけようと公衆電話を探すけれど、電話ボックスがない。駅の改札の中には公衆電話があるのが見えたのに、既に外に出てしまったのだ。

バスターミナルを歩いて、大型量販店の入り口でやっと「緑の公衆電話」を見つける。10円玉を幾つか手に持ち、ガチャリン、ガチャリンと入れる。なんだかとても懐かしい作業だ。

「100円はおつりがでません」この文字を読んだのも久しぶりだ。家にかけると夫が出た。少し声が高めで若々しく感じたのは気のせいだろうか。

次の日、iPhoneの修理予約の準備をする。Apple Careに入っていたので、Appleのwebで対処方法を探す。

こちらからサポートに電話するのではなく、空いている時間を選んで「サポートから電話をかけてもらう予約」をする仕組みだった。電話がつながるまで無駄に待つことがなくて、なかなか良い方法だと思う。

ほぼ予約した時間通りに電話がかかってきて、iPhoneの電源が入らなくなった状況を説明する。最寄りのAppleストアを探してくれて、予約まで完了した。

何か質問はありますか? と言われたので、「壊れたiPhoneにSuicaのチャージで入れてあるお金はどうなりますか?」と聞くと、窓口に行った後に何とかしてくれとのこと。もし今確認したいのなら上級部署へ繋ぐという。特別には急がないので窓口で聞くことにした。

●Genius Bar

Appleストア渋谷店の二階のGenius Barへ行くと、緑のTシャツのスタッフがたくさんいた。まずエレベーターの中にいたApple緑スタッフに「今日はどのようなことで?」と聞かれ、椅子まで連れて行かれる。

「iPhoneの電源が入らなくなりました」。座っていると二人目のApple緑スタッフが来て「今日はどのようなことで?」と聞かれる。「iPhoneの電源が入らなくなりました」。

最後に来た三人目のApple緑スタッフがどうやら本当の担当らしく、「今日はどのようなことで?」とやっぱり聞くので、三回目の「iPhoneの電源が入らなくなりました」。

私は結構ガマン強いので平気だけれど、この程度はしょうがないのかな。

電源のリセット方法を色々試し、サクっとiPhoneのSIMカードを外してどこかに行った。戻ってくると「こちら交換になりますね」とのことで、すぐに新しいiPhoneを持ってきた。

方針が決まると流れは異様に早い。データのバックアップはiCloudである程度は取られていると思うけれど、いつが最後かについて聞かれても、自信がなかった。

写真だけはiMacですべて残っているのを自分で確認していたので、そう不安はなかったけれど。ゲームやアプリはダメかもしれない。

新しいiPhoneを起動して「これでやることは以上になります」とのこと。

iPhoneの画面にiCloudの復元の予測時間のバーが表示されて30分、40分とどんどん増えていく。「この時間は途中で減ったりするので、こんなかかりません」。

実際には20分くらいでデータは復元された。どうやら最後のiCloudのバックアップは、壊れる直前だったようだ。バックアップ作業中に何かがあって壊れたのかもしれない。

ゲームもアプリも不具合なく、まったく元のiPhoneに戻った感じだ。iCloudで自動的にバックアップが取られているのは、安心で素晴らしい。

●Suicaのチャージ

Suicaのチャージの件を聞くと「それはわかりません」と言う。iPhoneが壊れた時の状況によって違うらしい。

会社が違うので、Appleがやってあげることではないという感じがした。チャージした金額が無事に戻るかは、やってみないとなんとも言えないようだった。

家でSuicaのWebサイトを探すと、Suicaを新しいiPhoneに移す方法は書いてあったので、そのやり方で復旧した。

パソコンでiCloudアカウントにログインし、マイデバイスに表示された壊れたiPhoneを×マークで外すのだ。これをデバイスの消去と言うらしいけれど、慣れないとなんだか怖い(このデバイスの消去までがApple Careのサポートの範疇ということらしい)。

Suicaの会員サイトで再発行登録をすると、翌朝5時までにSuicaが再発行され、新しいiPhoneに追加する準備ができるのだ。紐付けを切って結び直すので間違えられないし。

夜間だったのでしばらく待ったけれど、無事にSuicaのチャージ金額が戻ってきた。

今回のiPhone全とっかえの交換で面倒だったのは上記のSuicaだけで、あとは指紋認証とSiriの声認識をやり直す必要があるぐらいの手間だった。突然壊れた割に、簡単でありがとうと思うべきなのか、こんなに早く壊れないでと怒るべきなのかわからない。

そういえばもう一つ、iPhoneの表面のフィルムの購入と、貼りなおしが必要だった。フィルムは買ったけれど、あの緊張感のある貼り作業は未だに嫌いなのでめんどくさい。いつやろうかな。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト "デコラティブマウンテン"
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もしかして今回の記事は、記念すべき200回だったのかもしれないですが、以下は普通の日常のことですみません。

最近はマリオカート8DXをやってから眠る日々です。グラフィックが綺麗でとても楽しいけれど、案外疲れるのであまり続けてはできない不思議なゲームです。