ネタを訪ねて三万歩[148]海津先生、出席確認厳しくなるってよ
── 海津ヨシノリ ──

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そろそろ大学も期末で、夏休みに突入状態です。夏休み明けは大学毎に異なり、遅い大学の秋期授業は10月からになります。

つまり、二か月近くユックリできるわけですが、毎年ネタにしていますように、この間の私は予習と資料整理で、夏休みの宿題状態です。

そして、私にとって人生でもっとも夏休みの宿題に励んでいる時でもあります。教員側が古い情報だけで授業を進めれば、直ぐに枯れてしまいますので、常に新しい情報やネタを仕入れる必要がありますね。

さて、そんな大学では本当に、プリントアウトした紙の情報が大量に飛び交っています。少なくとも私の関わっている大学では、概ねたくさん飛び交っています。

大学側からのお知らせや確認事項。学生への配布物としてのプリント。学生への配布プリントは授業の内容により千差万別ですが、大学からのお知らせは正直PDFにして欲しいですね。

紙の情報が多い大学と少ない大学とで、その差は三倍ぐらいあります。どうやら、プリントした紙でなくては困る先生方が意外と多いことが原因のようです。

学生からのメールによる問い合わせを、受け付けないという先生もいました。理由は驚きの「メールが使えない」だそうです。もう完全に「本当にあった怖い話」ですね。





とりあえず私は、授業の状況に合わせて、以下のように配布物を使い分けています。

パターンA:プリントを大量に配布
パターンB:非公式なサイトを用意して閲覧あるいはダウンロードを促す
パターンC:WordデータやPDFファイルを配布
パターンD:教室のプリンタを使う

ちなみに、先生によっては配布当日以外には再配布しないという方もいます。つまり、配布日に欠席した場合は受け取れないというわけです。けっこう過激ですね。でもこのやり方も参考にするつもりです。

大学によっては、非常勤講師の場合はロッカーがないことが多く、資料を持ち歩かなくてはならないからです。これは相当なストレスになります。しかも、何週分も受け取っていない学生のプリントを持ち歩くわけですから。

パターンA:ロッカー類は皆無
パターンB:学期始まりに申請し、抽選で当たれば半期だけ利用可能
パターンC:一般的なロッカーを提供してくれる
パターンD:大学からの書類などが配布されるポストを利用。多くは高さ40mmほどの書類ケースのひとつ。

中には、どこで手に入れたのかは不明ですが、出席カードのストックを所持しいて、欠席している友人の分も提出するという学生がいます。40分も遅刻してきて、出席カードを要求する学生もいるのには驚きです。

今年の秋から、私は鉄壁の対応をすることにしました。まず、今まで通りに、無作為に出席カードの色を変更するのは当然として……

パターンA:担当教員名に私のフルネームのゴム印を押しておく
パターンB:裏面に予想外のゴム印を押す
パターンC:束ねないと分からない程度の角度で予めカットしておく
パターンD:手製の出席カード

遅刻は5〜10分以内。それ以上は、交通機関の遅延など大学が認めた理由がない場合は欠席です。また、遅刻も回数に合わせて欠席扱いとすることにします。遅刻3回で欠席1、5回で欠席2、7回で欠席3、9回で欠席4、10回で欠席5、11回で欠席6。

個人的にはメチャクチャ甘い対応だとは思いますが、残念なことに、これで相当焦る学生がいることは事実です。

そして、出席者数とカードの数が合わなければ、全員を欠席とすることを宣言します。もう鉄壁ですね。

正直に言うと、準備は面倒ですしバカバカしいと思っています。しかし、多くの真面目に授業を受けている学生に対して、一部の雑な学生の態度や行動は、失礼過ぎますからね。

ところで、ここで厄介なのは学生証が磁気カードになっていて、教室の入口でカードリーダを使う大学。

毎回何人かが、学生証を忘れましたと言ってきます。本当に忘れたのか、誰かの分なのかは分かりません。学生の顔写真を確認出来ない大学だと実質アウトですからね。

これについては来期より、「学生証を忘れた場合は欠席とする」と宣言する予定です。学生が学生証を持たずに大学に来るって、悪い冗談でしかありません。

ヒツコイようですが、本当に困った学生は一部の大学のごく一部の学生です。多くは無関係の真面目な学生ばかりです。ですから、上記の出席対策も実際どうするかまだ迷っているところです。

ちなみに、一番前に座る学生は少数派で、多くは後から席が埋まっていきます。学生の前では話しませんが、実は一番前や二列目はほとんど視界に入っていないんですよね。逆に後は目立つのに……。


■今月のお気に入りミュージックと映画

[Raindrops Keep Falling on My Head]by B. J. Thomas in 1969(U.S.A)
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ザ・クルックスが2015年にリリースした四枚目のアルバム "LUCKY ONES" の三曲目。セカンドアルバムに戻ったような雰囲気で、ファン心をくすぐります。

1969年の映画『明日に向って撃て!』の主題歌として、バート・バカラック作曲・ハル・デイヴィッド作詞の「雨にぬれても」(Raindrops Keep Fallin' on My Head)を歌ったのがB・J・トーマス。

1970年の歌声と2007年の歌声に、大きな違いがないのは素晴らしいですね。映画も良かったのですが、この曲は "raindrops are falling on my head, they keep falling" 「雨の滴が僕の頭に落ちてくる、落ち続ける……」のフレーズ部分がとっても心地よい響きですね。

ちなみに2011年に「明日に向かって撃て」の続編として「ブッチ・キャシディ 最後のガンマン」が公開されています。私は観ていませんが、死んでなかったの? というツッコミが出ますが、とりあえず今度見てみることにします。

B J Thomas --- Rain drops keep falling on my head(1970)


BJ THOMAS Raindrops Keep Falling on my Head(2007)


明日に向って撃て!(Butch Cassidy and the Sundance Kid)


『ブッチ・キャシディ ー最後のガンマンー』予告


[Ghostbusters]by Paul Feig in 2016(USA)
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邦題「ゴーストバスターズ」。1884年に公開(1989年に続編公開)されたゴーストバスターズのリブート作品。それほど期待していなかったのですが、面白かったです。

80年代の作品に出ていた、脚本も担当したハロルド・ライミスは残念ながら2014年に他界してしまいましたが、それ以外のビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソン、シガニー・ウィーバー、アニー・ポッツは意外な場面にカメオ出演しています。

しかし、なんといっても個人的には大ファンのメリッサ・マッカーシーが出ていることがうれしいすね。また、イケメン俳優のクリス・ヘムズワースが、オバカな役柄をリアルに演じているのもナイスでした。

とにかく私は、80年代版よりも好きです。これ、絶対に続編が作られると信じています。

GHOSTBUSTERS - Official Trailer(HD)



【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家

yoshinori@kaizu.com
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毎日のように持ち歩いているバッグが、そろそろ寿命で焦っています。少なくとも六年以上は使い続けています。とにかく丈夫で、キャンバス地で縫合もしっかりしているので手放せないのですが、メーカーでは既に同じ商品は販売していません。

類似品を色々捜しているのですが、決定打にならずモンモンとしているところです。一時はキャリーバッグを活用していましたが、ラッシュアワー時にあれはとても危険なので封印しました。

決して難しい注文ではないのですが、やはり流行は無視できないですからね。本当は気に入ったものを末永く使いたいだけなのですけど……。

これが靴だったり小物であれば、同じ物を二つ買ってストックなんてこともするのですが、さすがにバッグはちょっと無理デスね。もちろん、普段の私の導線上にバッグを扱っている店が在ればいいのですが、世の中本当に上手く行きませんね。

■8月の画像処理セッションは8月17日を予定しています。
〜Fusion360のモデリング基礎【基本シェイプだけのモデリング】〜
まだ公式には公開されていませんので、トップページの以下でご確認下さい。
https://www.borndigital.co.jp/seminar/


参加は無料で、どなたでも参加できます。詳しくは、以下のサイトでご確認下さい。なお、2016年11月開催セッションより事前登録がなくなりましたので、開催時間前に直接会場にお越しください。

◎講演内容
立方体、球、円柱、円錐などの基本的なシェイプ・オブジェクトの組合せだけで作成するイメージの可能性。

・正確さを求めない
・省略とデフォルメ
・シンボル的なイメージの展開
・力学計算