[4392] イカデビューでエイム力を鍛える「スプラトゥーン2」

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《お客さんを縄で縛っていました》

■装飾山イバラ道[205]
 イカデビューでエイム力を鍛える「スプラトゥーン2」
 武田瑛夢

■Scenes Around Me[09]
 岡画郎の展示(5:1998年4月)
 お見合い展の写真
 関根正幸



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■装飾山イバラ道[205]
イカデビューでエイム力を鍛える「スプラトゥーン2」

武田瑛夢
https://bn.dgcr.com/archives/20170725110200.html

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いよいよ世の中は夏休みに入り、夏を楽しむ催しや映画、商品の発売がスタートした。まずは「スプラトゥーン2」をやってみた。

「スプラトゥーン」は若者の間で大人気のゲームで、7月21日に発売されたニンテンドースイッチで遊べるアクションシューティングゲームだ。絵のタッチやゲームの持つ雰囲気が独特な感じだ。

ニンテンドースイッチを買った若者たちの本命は実はコレらしい。

既に遊んでいた「マリオカート8DX」では「スプラトゥーン」で使われるキャラクターを選ぶことができるので、「先頭のイカを倒したい!」と思ったりしていた。

なぜイカの姿になることがあるのかわからなかったけれど、イカと呼ばれる若者たちと一緒にレースはしていたのだ。

それがとうとう、自分がイカになった。イカデビューだ。

「スプラトゥーン」では、イカが墨を吐くようにインクを塗りつぶしていくシューティングゲームだから、イカなのだ。

イカといっても普段は女の子、男の子の姿で髪型がイカっぽい程度。ゲーム中にインクに潜って泳いで移動する時にイカになる。

・スプラトゥーン2 | Nintendo Switch | 任天堂
https://www.nintendo.co.jp/switch/aab6a/index.html


●緊張感のあるチーム戦

まずはガールの姿を選んで、好みのスタイルにコーディネイトしていく。ニンテンドーのMiiのデザインとはまた違った、この世界の雰囲気に染まるキャラに自分を変えて一緒に遊ばせてもらう感じだ。

ファッションは見た目を良くするためだけではなく、戦いに必要な力が増す効果もあるようだ。

このゲームでは敵と味方のチームに分かれて、自分のチームの色のインクで街を塗りつぶして、塗った面積の大きさを競う。広い面積を塗れば勝ちとなるのでルールは簡単だ。

これはナワバリバトルと呼ばれ、スピーディな陣地取りゲームなのだ。インクを塗る道具は水鉄砲やローラー、バケツなどがあり、プレイヤーのスキルや好みで使い分ける。

メインだけでなく、サブの武器の使い方も勝負を分ける。バトルを繰り返してレベルを上げて、おカネを貯めて強い武器を手に入れていく。

塗りつぶしていってインクが切れたら、インクの中に潜ると補充することができる。インクの中ではイカの姿になり、チームの色に塗りつぶした床や壁を自由に泳ぐことができる。

敵の色のインクの中に長くいると溺れるし、敵が潜んでいるかもしれないので危険なのだ。

「スプラトゥーン」では壁や床を塗ることも大事だけれど、敵を見つけたらインクをぶつけて自分色に塗って倒すことができる。

バトルで倒されると、スタート地点に戻されて再び生き返るので、引き続きプレイできるけれど時間はロスするし、倒された数にカウントされてしまう。何しろ悔しい。

●エイム力とは

そして「スプラトゥーン」で強くなるために、WEBを検索してたら「エイムが上手くなるコツ」「エイムの練習方法」など、やたらとエイムという言葉が普通に使われているのを知った。

これは英語のaimのことで、「狙っている」などの意味としてスポーツなどでも使われている。

実は私の作家名がエイムなのも、aimが入った言葉で気に入ったものがあったからだ。本名のeikoとも関連させたかったので、eimuにした。

とにかく今まであまりエイムという言葉を他で耳にしなかったのに、これだけ普通にカタカナで使われているのが不思議な感じがした。

「スプラトゥーン」対策のWEBサイトで、「エイム力を上げるために」などのコツを読むと、えいむりょくという言葉で「当てたい時に当てる能力」を指すらしい。

「スプラトゥーン2」がヘタな私は、エイム力が無いということになる。マズイ、これは鍛えねばならんだろう。

実際にやってみると、盛り上がるようにツヤツヤのたっぷりとしたインクで、ガンガン塗りつぶしていくのは爽快感がある。

しかし、いつの間にか背後にいた敵に頭からインクをぶつけられてしまう。何回かやられると、闘志も出てきて用心深くなる。素早く照準を定めて、敵にインクを当てることを練習しなければならない。

●新米気分

人気のゲームの「2」から始めるというのは、何かと不利だけれど新米気分が楽しい。自分のフィールドではないところに潜入するのは緊張するものだ。

「スプラトゥーン」そのものが、自分の味方の色のインクで街を塗りつぶしていくゲームなので、初心者の私でもどちらかのチームに加わって戦わなければいけない。これが結構プレッシャーなのだ。

4人対4人で戦う時、それなりにチームのバランスが不公平にならないようにレベルを混ぜてくれる。でも戦った結果、自分チームが負けて自分のポイントの結果がビリだったりすると申し訳ない。

最初はこの「自分がヘタで恥ずかしい」という時間を乗り越えなければならないのは、ゲームあるあるだと思う。

ただあまり怖がらずに前に出て行って、地道にどんどん塗っていくのが良いみたいだ。対人的な戦いがヘタでも、床を塗るのは誰にでもできるのが、このゲームの優しさだと思う。

塗りがうまくいってチームも勝つと嬉しい。皆がせっせと道や壁にインクを塗っている様子はとても可愛いし、リアル世界では絶対にできないことをやっている感じがして、人気な理由がわかった。

皆がインクをかけあうのは、スペインのトマト祭りみたいだし、ディズニーランドの水かけ系イベントのような、ハチャメチャな楽しさもある。

街も渋谷みたいな不良っぽい雰囲気で、どんどん着替えて自分をカッコ良くする方法があるのも楽しい。ゲームの中でだけは、その色に染まることで自分も楽しめるのだ。上手くなって活躍できれば、さらに楽しいに違いない。

夫もこのゲームが気に入ったようだけれど、夫がナワバリバトルしているのを見ると、私がついつい動きを指示してしまうのがウザいようだ。

「そっちも塗って、あ、敵いた! やっつけろ!」

私は人のエイム力を妨げない練習をしなければいけないらしい。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/


90gほどの折りたたみ傘を買って、いつもバッグに入れている。本当に軽いけれど、サイズが小さいので急場しのぎ用だ。普段は折りたたみ自動開閉晴雨兼用傘を愛用している。ボタンひとつで開き、閉じられるのでもう手放せない。ただし260gぐらいはあるので、すべてを叶えられなくてもしょうがないかな。


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■Scenes Around Me[09]
岡画郎の展示(5:1998年4月)
お見合い展の写真

関根正幸
https://bn.dgcr.com/archives/20170725110100.html

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前回の記事の最後に取り上げたお見合い展(1日1個展)は、知人の展示を中心に何日か通って写真を撮影しているので、紹介します。

残念ながら当時のチラシ(ポスター)が手元になく、それぞれの展示の正確な日付は不明です。

・ウクレレ

当時、富久町にあったロフトプラスワンで働いていたウクレレ君は、同じ職場の人たちを呼んで、まったり一日を過ごしていました。

https://farm5.staticflickr.com/4300/35973330286_8a962f08bb_c

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・十亀脩之介

岡さんと同じ舞踏集団(好善社)に所属していた十亀さんは、顔を白塗りにして、同じく好善社のダンサーだった小林さんと窓際で踊りました。

https://farm5.staticflickr.com/4304/35975572281_7edff251f0_c

・鈴木康弘

前回紹介した(ゴールデン)鈴木さんは、この日初めて金粉を塗りました。窓際で踊った後、高円寺駅の改札まで繰り出しました。

https://farm5.staticflickr.com/4310/35300686363_8570a7bdc1_c

https://farm5.staticflickr.com/4313/35973326256_9d6029e4d2_c

・岩本彩

岩本さんは定例会の常連で、当時、音大で声楽を学んでいた記憶があります。この日は、目隠しにウェディングドレスの格好でサックスを吹きました。

写真は高円寺駅南口の噴水広場で演奏する岩本さん。実際に演奏したのか、演奏するフリだけだったか、記憶にありません。

https://farm5.staticflickr.com/4298/36119483975_7762a5017a_c

・関根正幸

前回の記事の通り、岡画郎の四畳半の部屋の中を自転車で1000周しました。写真は休憩中のもので、お見合いババアのナナ君が写り込んでいます。

https://farm5.staticflickr.com/4328/35175220204_b739888fbd_c

・プチ耽美

プチ耽美は緊縛師に教えを請うた、アラカワアツコさんとホタル(宮エリコ)さんの緊縛ユニットです。

この日は岡画郎に来たお客さんを縄で縛っていました。

https://farm5.staticflickr.com/4309/35881503651_9782038c97_c

https://farm5.staticflickr.com/4330/36109124515_378963f32f_c


【せきね・まさゆき】
sekinema@hotmail.com
http://www.geocities.jp/sekinemajp/photos


1965年生まれ。非常勤で数学を教えるかたわら、中山道、庚申塔の様な自転車で移動中に気になったものや、ライブ、美術展、パフォーマンスなどの写真を雑多に撮影しています。記録魔。

立島夕子さんのお誘いでグループ展に参加します。

「残暑の蜂蜜」展 @江古田フライングティーポット
8月9日(水)〜14日(月)11:00〜22:00

るな(短歌)、立島夕子(絵画)、関根(写真)、TASKE(絵画)

イベント:8月11日(金・祝日)17:00-21:00
入場料 :1000円(ドリンク代含まず・当日のみ。前売り・予約なし)
出演者 :るな、立島夕子、春井環二、TASKE、他

http://blog.livedoor.jp/flyingteapot/



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編集後記(07/25)

●真魚八重子「バッドエンドの誘惑 なぜ人は厭な映画を見たいのか」を読んだ(洋泉社/2017)。映画秘宝セレクションシリーズの一冊。以前このシリーズの「ゾンビ論」を読んだが、あまりのマニアックさに辟易、もともとあまり好きでもないジャンルなので(といいつつ、ずいぶん多くのゾンビものを見てきたのだけど)、理屈を殆ど理解できないまま、なんとか読み終えたのだった。

今度は、イヤな映画を分類し、なぜ人はイヤな話に惹かれるか、その心理を探った評論集である。バッドエンドというからには普通の映画評論と違って、エンディングを書かねばならない。そこに至るあらすじも書かねばならない。物語の中に隠されたイヤ描写の前振りや、イヤさの正体を書かねばならない。

この本の天敵である言葉は「あざとさ」であるという。イヤなのが当然のホラーや、泣きを売りにした失恋や難病、社会問題などの映画は取り上げていない。見終えてどんよりしながらも、評価せざるを得ない後味の悪い映画がここにある。知らない映画がほとんどだが、この本を読んでほんとにイヤな映画だなあと思いつつ、じゃ見てやろうじゃないかという気持ちになるのはなぜだろう。

いままで見た映画の中で六本がここにあった。「サンセット大通り」はかつての大女優の妄執が、狂気が、実に気まずかった。そして、バッドエンド、最悪の結末、鬱映画と言われるのが、スティーヴン・キング原作、フランク・ダラボン監督の「ミスト」だ。いくらなんでもこれはないだろうと意気消沈した。

この本にはないが「セブン」の比類なき後味の悪さといったら。「ソロモンの偽証」も曖昧な終わり方がイヤだった。「シンドラーのリスト」も少年を無造作に射殺するのがひどかった。「宇宙戦争」のトム・クルーズが、子供らにウザがられているのがいたたまれない。しかも報いがない。あー、やだやだ。

こんな映画やだやだと思いながら、ひと通り読んで、10本ばかりセレクトしてこれから見ることにした。この本で書かれているイヤな気分を味わうためである。ってどこまで悪趣味なのであろうか。図書館で検索したらそのうち二本がヒットしたので借りる。さすがに「ゾンゲリア」「溶解人間」なんてのはない。

「毎週イヤな映画を数本観てから、そのイヤさを吟味し、5000字前後でいかにイヤかを書き連ねていく。一冊書き上げるまではひたすらイヤ映画に晒される、人体実験状態です」とあとがきにある。編集担当者が、イヤ映画漬けで神経を病むのでは……と心配してくれる状況。筆者のもともと好きなジャンルなので「イヤさの凝視はさほどしんどくなかったです」というが、神経図太い。

「イヤな映画の楽しみ方と、現実の人生がイヤ側に転ぶ可能性を減らす、映画に学ぶちょっとしたサバイバルのお役に立てればと思います」とまえがきにあるが、おそらくそんな効用はないと思う。悪趣味な企画、男前な文体。どこかで見たような、と思ったら「映画なしでは生きられない」の人だった。図書館には(当然)なかった「白ゆき姫殺人事件」をレンタルしようっと。 (柴田)

真魚八重子「バッドエンドの誘惑 なぜ人は厭な映画を見たいのか」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800311810/dgcrcom-22/



●「エイム力」を「エイムカ」と読んでた……。Ingress民にスプラトゥーン好きが結構いらして、近いゲームなのかなと。/ポケモンGO。フリーザー、ルギアにトライしてみたがゲットならず。一生取れない気がしてきた……。

関根さんの写真、というか被写体がめっちゃ濃いです!

イヤな映画を敢えて見たいなんて。泣かせる仕掛けのある映画はあんまり好きじゃない。予想を覆させられるもの、予想以上のもの、考えさせられるものは好きだけど、最近はしんどいので、アクションもの、スパイもの、ヒーローものでいいです……。謎が続くもの、根性もの、成長話、ハッピーエンドが好き。

/走るなら心拍数わかった方がいいよねと買ってしまったApple Watch(AW)。「ワークアウト」アプリ続き。

「その他」を選んで記録をはじめると、最後の保存で「ワークアウト名」が選べる。

HIIT(高強度インターバルトレーニング)、Play(遊び)、アーチェリー、アメリカンフットボール、ウィンタースポーツ、ウォータースポーツ、ウォーターフィットネス、オーストライアンフットボール、カーリング、キックボクシング、クライミング、クリケット、クロス・カントリー・スキー、クロストレーニング、コアトレーニング、ゴルフ、サーフィン、サッカー、スカッシュ、

スケート、ステップトレーニング、スノーボード、セーリング、ソフトボール、ダウンヒルスキー、ダンス、テニス、ハイキング、バスケットボール、バドミントン、パドリング、バレエ、バレーボール、ハンティング、ハンドボール、ピラティス、ファンクショナルトレーニング、フェンシング、ボウリング、ボクシング、ホッケー、マーシャルアーツ、マインドアンドボディ、ヨガ、

ラグビー、ラクロス、ラケットボール、レスリング、ローリング、階段昇降、筋力トレーニング、柔軟体操、乗馬関連スポーツ、水球、体操競技、卓球、釣り、縄跳び、複合カーディオトレーニング、野球、陸上競技。続く。 (hammer.mule)