[4394] あっち行ったりこっち行ったりの週末が続く

投稿:  著者:  読了時間:27分(本文:約13,100文字)



《堂々とやってりゃ大抵のことはまかり通る》

■Otakuワールドへようこそ![261]
 あっち行ったりこっち行ったりの週末が続く
 GrowHair

■イベント案内
 鯉沼愛実監督『ささくれ』第二回上映
 融解座での上映に至る道
 GrowHair




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■Otakuワールドへようこそ![261]
あっち行ったりこっち行ったりの週末が続く

GrowHair
http://bn.dgcr.com/archives/20170727110200.html
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7月21日(金)配信分で、意識の謎に関連する講演会のレポートを書いたのだが、筆の暴走が止まらなくなり、気づけば、プロフィール欄に書く時間もスペースもなくなっていた。
http://bn.dgcr.com/archives/20170721110100.html

しかし、ネタはあるのである。このところ、宿泊を伴ってどこかへ出かける週末が続いている。京都・大阪とか、金沢とか、中国の太原とか。

次の私の回は、夏休みを挟んで8月25日(金)の予定だが、それまで温めていてはネタが古くなるし、その間にもどんどん新しい出来事が起き、書ききれなくなりそうだ。

ここいらで人様の枠をお借りして、新鮮なうちにお届けしたい。

●京都で大人の修学旅行

前回レポートした『シンギュラリティサロン #23』は7月9日(日)に大阪で開催されたが、その前日は京都へ。

行きつけの京料理のお店で昼食会。あ、ちょっと見栄をを張りました。5月7日(日)に一度行っただけです。

そのときの写真:
https://goo.gl/photos/1JFVuRxKdhxGXfdr5

私が行ったことを後から知って、会えなかったことを惜しがる方々がいて、それならまた行きますよ、と言ったら設けていただけた一席。

一見、きゃぴきゃぴの現役女子高生集団に見えなくもないので、余計なことを言わなくてもいいのかもしれないけど、中には私よりも年上な方もおられる。

私に会う機会に自分たちもとがんばって、セーラー服姿になってくれて、こうなった。

青春時代を走り抜けてからのセーラー服というのは、男性よりも女性のほうがハードルが高い感じがする。悪ふざけで、という言い訳に納得が得られづらいし、思い募ってという真面目な動機でも怖い。

しかし、このノリノリ集団は、私からの「堂々とやってりゃ、たいていのことはまかり通る」のアドバイスに励まされ、清水寺へと続く小路を散歩し、「はろうきてぃ茶寮」へ。

「一皮むけた気がします」「明日から何だってできそうな気分」

京都には着付けもしてくれる貸衣装屋さんがいっぱいあって、浴衣姿やニセ舞妓さんになって観光する人によく遭遇する。ついでにセーラー服も置いておけば、案外需要があるんじゃないかな?

今回の写真:
https://photos.app.goo.gl/b3h82BnOY76RJgrF3

●愛$菩薩さん、その芸名とお別れの法事

その日は西大路三条の安いビジネスホテルに宿泊し、翌7月9日(日)は、路面を走る京福電鉄で嵐山へ。渡月橋を渡って阪急嵐山駅へ。阪急電車を桂駅で乗り継いで、梅田へ。

『シンギュラリティサロン #23』聴講後、阪急梅田駅へと急ぎ、16:40発の特急で河原町へ。立ち食いそばの「都そば四条店」で腹ごしらえして、ライブハウス「SILVER WINGS」へ。

愛$菩薩さんの法事という名のライブ。『菩薩 SONIC8 〜略してボサソニ〜 改名単独法事』。

京都、大阪、また京都のトンボ帰りのあわただしさもさることながら、神経科学者の講演を聴講した後、お坊さんの法話を聞くという、情報の過剰摂取感に頭がぐるんぐるんになった。

しかし、たいへんよいライブだった。会場はぎっちぎちの満杯になった。ゲストが多彩で、内容も演劇やら大喜利やら歴代衣装のファッションショーやら盛り沢山で、意欲と工夫に富んでいて、たいへん楽しめた。

この回で「愛$菩薩」の芸名を返上し、戒名である「光誉祐華」に改名する。ライブの前半は旧名で、後半は新名で。

自分にあてはめて考えると、勤め先から「セーラー服着て出歩くのやめろ。続けたらクビだからな」と宣告されたようなもんか。よく分からんけど。

悩むだろうなぁ。泣いて受け容れるか、撤回してくれるよう話し合いを試みるか、世論を後ろ盾に戦うか、悪態ついて机を蹴っ飛ばして辞めるか、ビキニを着て歩くか。

悩みに悩んだ末にみずから苦しみを引き受けることで、万事を丸く収めてしまうあたり、さすがは僧侶だ。改名を発表してからの、人々のリアクションもいろいろあったようだし、愛$菩薩として十年続けてきたことへの万感の思いもあるだろうし。あー、やっぱ泣いちゃいますわな。

しかし、改名は、最近よく湧いてくるタイプの、大して深い関心があるわけでもないのに、他人の活動を表面的に解釈して文句をつけたいだけの、外野連中に対する中和剤みたいなもんで、近い位置にいてちゃーんと分かっているわれわれにとっては、どっちでもいいことだ。

若い人にも仏教に触れる機会をこちらから作りに行き、仏教のありがたい教えを伝えたいという、辻説法の精神にも通じる、まじめな動機からの地道な活動、理解してるし、心から応援してまっせ。

仲間内で、近くの居酒屋「や台ずし 祇園花見小路町」へ。すご〜く深い議論で盛り上がり、まだまだこれからというときに帰りの夜行バスの時間が迫ってきて、後ろ髪を引かれる思いでタクシーに乗り、京都駅へ向かう。

0:00 京都駅発、6:00 新宿駅着。月曜は何食わぬ顔で出勤した。

写真:
https://photos.app.goo.gl/KyMVZ1mQhjMYMSr42

●はしゃぎすぎたか、少し変な後味の残った金沢

翌週末、7月16日(日)は金沢へ。

3月に秋田県の大館に行ったときは、東京駅から上越新幹線に乗り、まず新潟に向かった。

今回、金沢に行くのに、東京駅から東海道新幹線に乗り、まず京都に向かった。

こういう風習は平安時代からあり、専門用語で「方違え(かたたがえ)」といいます。

米原駅で北陸本線に乗り換えるのは、北陸新幹線ができる前の標準的な行きかただったので、そんなに奇抜ではない。わざわざ京都まで行くのは、若干、ひねくれている。

先週末、京都駅に特急サンダーバードが停車しているのを見て、そう言えば、湖西線にまだ乗ったことがなかったなと思い、乗りたくなっちゃったのである。

8:20 東京 - 10:38 京都、東海道新幹線のぞみ209号新大阪行 11:10 京都 - 13:18 金沢、湖西線・北陸本線特急サンダーバード17号金沢行

湖西線は、湖畔すれすれを走る箇所があり、琵琶湖の景色が上々であった。

北陸新幹線を利用するなら、10:52に東京駅を出れば、だいたい同じような時刻に金沢駅に到着する。

10:52 東京 - 13:23 金沢、北陸新幹線かがやき527号金沢行。

便利だね。しかも、グリーン車に小泉元首相が乗ってたんだとか。

『カナザワ映画祭』には去年も行っている。「本宮映画劇場」の館主である田村修司氏のトークステージがあり、手作業でフィルムを切った貼ったして編集した作品の上映もあった。娘さんのU子さんも行っていた。

今年は、『よろずや探偵談』の上映がある。応募作品89本の中から選抜されて上映される22作品の中の一本として。
http://www.eiganokai.com/event/filmfes2017/enfd/

私は怪しい宗教団体の教祖様を演じており、田村U子さんは教団員の一人として出演している。この映画はなにかとミラクルを呼び込んだが、これもそのひとつと感じられる。

ひょっとすると、金沢で賞を獲得したりしないだろうかと期待した。

他の作品では、監督さん一人しか金沢入りしていないのがいくつもある中、この作品の関係者は大挙して行っている。

しかし、結果は、どの賞にもひっかからなかった。ちとはしゃぎすぎた反動で、ちょいとばかり気まずい空気が流れた。

Our travel in Kanazawa ended up in a fuckup.

日本酒のワンカップの銘柄 "FUKUCUP" が "FUCKUP" に見えて仕方がなかった。

7月16日(日)の写真:
https://photos.app.goo.gl/qV4pM5Dm22kPNFIC2

7月17日(月・祝)の写真:
https://photos.app.goo.gl/PTuzp62dZqiOnYv13

●再びチャンスをくれた太原

金沢の翌週末、7月23日(日) には中国の太原でイベント出演の予定があり、前日が移動日。

去年、太原までたどり着けず、イベントにでっかい穴を空けてしまった。
http://bn.dgcr.com/archives/20160527140100.html

あれは、パキスタン航空が北京ではなく天津に降り、5時間も動かなかったのがいけない。

懲りることなく、同じイベントに、今年も呼んでもらえた。今度こそ、ぜーったいにたどり着くぞ。パキスタン航空は避ける。北京も避ける。

14:30 羽田(HND) - 16:40 上海虹橋(SHA)、中国東方航空 MU538
20:25 上海虹橋(SHA) - 23:00 太原武宿(TYN)、中国東方航空 MU2407

乗り継ぎにたっぷり3時間40分取ってある。この前みたいな不測の事態に陥らない限り、難しいところなんてどこにもない、ごくごく普通の行程だ。

虹橋空港の表示の足りなさと、インフォの対応の不親切さにあきれつつも、ターミナル1からターミナル2へ移動する手段のひとつとして、地下鉄があることを発見し、空港からそうとう歩いて駅を見つけ出し、なんとか行けた。

保安検査場では、金属探知機の感度が非常に高く設定してあり、ブラのホックでもスカートのファスナーでもピッピピッピよく鳴ること。スクールバッグの底に散らばったコインを除去しろと言われた。ぼろぼろの財布から横モレしたものだ。

それでも余裕をもって搭乗口に着くことができた。ところが「遅れ」の表示が出ていて、そろそろ開きそうという気配すら感じられない。ゲート前に人が集まって待っている。

よくよく見れば、ゲートの先に飛行機がいない。だいぶ経ってから到着して、人を降ろした。掃除したら乗れるのかと思いきや、どこかへ去っていった。

天候不順かなにかで、太原から上海に向かう便が大幅に遅れているらしい。またしてもすんなりいかないこの事態。太原から、来るな来るなと、変な斥力かなんかがはたらいてる?

カウンター上にはお詫びの水とクラッカーが並べられた。

うとうとしている間に飛行機が到着していて、0:00amごろ搭乗開始の見込みと表示が出て、0:30amごろ、ようやく出発。太原には3:00amごろ到着した。通訳の羊羹氏が待っててくれた。

羊羹氏には何回か担当してもらっており、日本語が堪能で、政治や経済の話なども普通にできちゃうので、非常に頼りになる。

YouTubeの「踊ってみた」で一躍有名になった「いとくとら」ちゃんがゲストで呼ばれていて、前日の同じ便で太原入りしたが、やはり同じくらい遅れて到着したという。

両日とも天候は良好だったという。中国はインドとモメてるらしいけど、それと関係あんのかな? とにかく、たどり着けてよかったー。日曜のイベント出演は午後からなので、昼まで寝ていられる。

太原なんて都市名、日本人では聞いたことないって人がほとんどなのではないかと思う。私もその一人だったが。行ってみれば、歴史ある地区で、道幅が非常に広く、きちんと碁盤の目に区画整理されている。

知名度は低くても、ちょっとした国の首都ぐらいの規模がある。しかも、真新しくて、どこもかしこもピッカピカにみえる。

30階建てくらいの高層マンションがにょきにょき生えている。ひとつ設計したら、複数建てるのが効率いいようで、そっくり同じ建物が二〜三棟から十数棟ずつ群生している。

イベント会場の建物も立派であった。やたらと広くて天井が高いドーム状。イベント自体はさほど規模が大きくなく、ごく一部しか使っていない。

着いたらすぐにステージ。事前打合せが何もなく、いきなり「今からだからよろしく」と言われてステージに上がるのは、予想の範囲内。持ち時間が20分なのは聞いている。

目の前に300人ほど集まっている。去年、太原にたどり着けなかったけど、見捨てられずに今年も呼んでもらえてうれしいというようなことを語った。

羊羹氏が訳す前にどっと笑いが起きたり、一斉に拍手が起きたり。私のしゃべる日本語が理解できてる人が多かった。

その後も物販でも、その場でサインして渡すポスターの売れ行きが好調で、もともと取ってあった一時間では待機列が刷けず、延長した。

イベントの前後、羊羹氏と話す時間がたっぷりあり、聞きたかったことをいろいろ聞いた。政治や宗教など、センシティブな話題を振っても、殴り合いの喧嘩になったり、冷え込んで疎遠になったりしないという信頼関係の基盤があってこそである。

どうも中国で教育を受けた生徒は日本に対して、嫌な国だとの印象を持ち、嫌いになるらしい。けれど、漫画やアニメを通じて日本を知ると、たいへん好印象をもち、好きになるらしい。

国と国との政治的な関係と、人々の生活レベルの文化とは別物だとのアンビバレントな感情を抱くものらしい。

いったい中国では、日本のことをどんなふうに教えておるのだ? お国のために戦った先人たちの勇敢さを褒め称えるために、周辺国を悪者に仕立て上げてるんじゃないかい?

日本は中国や韓国や東南アジアの国々を侵略しておきながら、いまだに、あれは悪かったと認めて謝っていない。仲直りしたくても、日本の側がそんな強硬な姿勢を貫いているのでは、とうていできない、と羊羹氏。

その前に欧米列強が東南アジアの国々を次から次へと植民地支配している。当時はあれが正当化されていたのだから、日本の行為だって同じことだ。

それに、放っておくと、日本も餌食になりそうだとの危機意識から、アジア全体で手を組んで対抗しようという大東亜共栄圏の構想を敷き、団結しようとしてのことだ。周辺国に対して、インフラ整備などいいこともしているし、と私。

欧米は、後になって、植民地支配は悪いことだったと認めて、謝罪して、ちゃんと補償している。日本はいまだにそれをしていない。

いくらいいことをしたと言ったって、よその国を侵略して、自分の領土だと言い張ってインフラ整備したのでは、いいこととは言えない。それをもって許すわけにはいかない。

非を認めないどころか、首相が靖国神社を参拝して、戦犯者たちを持ち上げているではないか、と羊羹氏。

お国のために戦って死んだ戦没者に首相が感謝と追悼の意を表するのはおかしなことではない。その中に戦犯者たちもごっちゃに混じっているだけで、その人たちを特に肯定しているわけではない。

ただ、靖国参拝に対して中国や韓国がどう反応するか分かった上での挑発行為という側面があるのは認める。日本は戦争に負けて以来ずっと、アメリカの犬なのだ。

アメリカにとって、中国は最大の脅威。それがさらに、アジア諸国とがっちり手を組んで一枚岩になってはいっそう困る。火種を残しておきたいのだ。ポチとしては、飼い主様には逆らえないのだ。そこは理解してほしい、と私。

しかし、高校時代、社会科全般にわたって万年赤点だった私だ。教科書を作った中国政府の言い分にどの程度正当性があるのか、よく分からん。いちおう精一杯の言い訳を試みたわけだが、自分の言ってることが合ってるかどうかもよく分からん。

オレだったらもっとまともな議論ができるぞ、って人、次回の中国行きに同行してくれないだろうか。また羊羹氏が通訳してくれるって言ってるし。

写真:
https://photos.app.goo.gl/o161INPFne6uHFPq2


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次回の中国行きだが、太原の翌週末、7月30日(日)に甘粛だ。8月には雲南省に行く話も来ている。スケジュールが割と立て込み気味。ううむ。乗り切れるのか?!


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■イベント案内
鯉沼愛実監督『ささくれ』第二回上映
融解座での上映に至る道

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『ささくれ』と題する文章を残してデジクリを去っていった、こいぬまめぐみさんが制作した映像作品『ささくれ』(58分)が、6月25日(日)に上映され、おかげさまで大盛況でした。

写真:
https://photos.app.goo.gl/QuEsCwyJOahryO1K2

同作品の上映を、またやります! 今度は8月6日(日)に江古田で!

『ささくれ』上映 in 融解座

心の傷の由来を家族や旧友の語りから浮彫りにしようとする自己探求の記録で、見る者に対しても、封印された心の開かずの間をこじ開けにくる、妙にえぐってくる作品です。

よろしければ、どうぞ見にいらしてくださいませ。

【上映の概要】

『ささくれ』上映 in 融解座
http://peatix.com/event/286240

日時:2017年8月6日(日)4:30pm開場、5:00pm開演
場所:江古田にある喫茶店「Cafe FLYING TEAPOT」
http://flyingteapot1997.wixsite.com/ekoda-flying-teapot
入場料:無料。お店でワンオーダーお願いします。

内容:持ち寄った短編映像作品を毎月何本かずつ上映するイベント「融解座」の8月開催回において、鯉沼愛実監督作品『ささくれ』を上映します。セルフ・ドキュメンタリー(58分)。

【映像作品『ささくれ』について】

小学校低学年時代、原稿用紙の中でしかしゃべらなかった鯉沼愛実は、大人になってから「場面緘黙(かんもく)症」という症状名を偶然知り、それだったのかもしれないと振り返る。

実時間進行する有機的関係性からの解離感覚は、内面についた傷に由来しているのか。それはいったいいつの傷?

家族や旧友から私はどう見えていたのか。それを聞く私は、私からどう見えるのか。

たかがささくれと油断してたら……。

自己探求の旅は続く。

【『融解座』について】
http://www.geocities.jp/flyingteapot1997/yukai.html

1998年以来、毎月第一日曜日の5:00pmから、江古田の喫茶店「Cafe FLYING TEAPOT」で開催されている、自主短編映画・映像上映会。主宰するのは「誘拐映画社」ウズマキマキオ氏。

『融解座』の趣旨は短編(!)作品の上映であり、原則として、20分以内の作品に限定しているのですが、今回、特例中の特例として、鯉沼さんの58分の作品を上映させていただけるのは、ひとえにウズマキ氏のご厚意によるところであり、深く感謝いたします。

【融解座での上映に至る道】

◆パート1:面白い人に会いたい

2015年のある日、鯉沼 愛実さんは、思い立った。

おもしろい人に、自分よりおもしろいと思う友だちを紹介してもらったら、13人目には誰に会えるのか、検証してみよう。

ターゲット第一号は、たわしおじさん。たわしに犬の散歩用のリードをつけ、ペットとして散歩している紳士。

たわしおじさんと会うために、鯉沼さんは所沢のごみ拾いの会に参加し、インタビューを申し入れる。たわしおじさん、快諾。

インタビューは、2015年6月25日(木)、池袋にあるヨルダン料理のお店「月の砂漠」で行われた。

こんな記事になった。
https://note.mu/koinuma_megumi/n/n082dd1f1270e

ターゲット第二号は、セーラー服おじさん。私だ。

インタビューは2015年7月19日(日)に池袋で行われた。猛烈に暑い日だった。

鯉沼さんみずからもセーラー服に着替え、一緒にプリクラで撮影した。

せっかくそこまでがんばってくれたのに惜しい感じはするけれど、記事は世に出ていない。

◆パート2:デジクリにレギュラーで寄稿

私は、鯉沼さんの文章を読んで、独特のおもしろさを感じた。デジクリに書いてみないかと薦めてみた。書いてくれるという。

第一回は、2015年10月27日(火)配信分に。ペンネームは本名をひらがな表記して「こいぬまめぐみ」。

初回のタイトルは、『先生、めぐみちゃんが原稿用紙の中でしかしゃべりません』。

目立ちたくない一心でおとなしくしていたのに逆効果で、言葉を発することを今か今かと心待ちにされる、注目の的になってしまった小学校低学年時代のことがつづられている。
http://bn.dgcr.com/archives/20151027140100.html

鯉沼さんは、翌年2月まで、だいたい隔週の頻度で、8回書いてくれた。
http://bn.dgcr.com/archives/%E3%81%93%E3%81%84%E3%81%AC%E3%81%BE%E3%82%81%E3%81%90%E3%81%BF/

2016年2月26日(金)、『ささくれ』と題する文章を残し、デジクリを去っていった。
http://bn.dgcr.com/archives/20160226140100.html

当時、武蔵大学の3年生。これから卒業論文を書いたり、就職活動したりで、忙しくなるのであろう、ぐらいに思っていた。

◆パート3:卒業制作発表会で上映

鯉沼さんの卒業制作映像が上映されるという知らせが、たわしおじさんから届いた。当日に。2016年12月16日(金)のこと。

鯉沼さんのは一番最後、8:20pmからだったので、私は仕事帰りに見に行くことができた。

江古田駅で西武池袋線を降り、武蔵大学まで6分ほど歩いた。

鯉沼さんの映像作品は、タイトルが『ささくれ』だった。デジクリに最後に書いた文章のタイトル、そのもの。あれの続きを映像でご覧ください、みたいな位置づけか。

家庭内のごたごたがそのままダダ漏れなドキュメンタリー。妙にえぐってくる力があった。

文章からは、変わった子だな、という感じが漂ってはくるが、その「ふつう」からの離れっぷりをちょいと突き放して省察しているところが、まさにおもしろさに直結しており、私は肯定的にしか見ていなかった。

しかし、映像をみると、そうとう苦しんで生きてきたことが見てとれる。蓮は、汚い泥から出てきて、清らかな花を咲かせる、みたいなことだったか。

私の文章が大しておもしろくないのは、苦しみかたが足りないからだろうか、と妙な反省をした。

ゲストには、纐纈(はなぶさ)あやさんが招かれていた。映画監督で、『ある精肉店のはなし』などの作品がある。

纐纈さんは、いいとか悪いとかいうような論評はしなかった。「これを作ってくれて、ありがとうございました」とコメントした。

ゲーテは青年期を称して「疾風怒濤の時代」と言った。

すでに、おじさん、おばさんになっている人たちも、多かれ少なかれ、かつては通ってきたはずの道である。

けど、多くの場合、そんなことはまるでなかったかのごとく、封印している。「若さがゆえの過ち」みたいなテキトーなラベルを貼って、開かない箱の中に封じ込めている。

今現在は、落ち着いて、すべてが解決したかのごとく、すました顔をしている。けど、解決なんか、実は、してないんだよね。封じ込めてただけで。

その箱に隙間ができて、中身がちょこっと出てきちゃう感じ。それが、この作品の「えぐってくる」感じの正体なのではあるまいか。少なくとも、自分にとっては、そんな感じがした。

そういう意味でも、嵐の渦中にある今しか撮れない作品なのだ。

◆パート4:「月の砂漠」で上映

その場で鯉沼さんの『ささくれ』を見ていた人たちの一人に、平本仁一氏がいた。たわしおじさんのごみ拾い仲間。

デジクリに書かれた鯉沼さんの文章を愛読しており、映像もきっとおもしろかろうと見に行っていた。

深く心を揺さぶられた平本氏は twitter に次のように書き込んでいる。

jin @JinHiramoto
拝見してきました。胸がいっぱいです。どんな言葉で称賛したら今の気持ちを伝えることができるのかわからないです。
21:57 - 2016年12月16日

この場だけで終わらせてはもったいない。もっと開かれた場で上映する機会を設け、より多くの人に見てもらえたら。

紆余曲折あって、すんなりとはいかなかったが、不屈の精神をもって、半年がかりで実現させた。

2017年6月25日(日)、「月の砂漠」で。たわしおじさんへのインタビューからちょうど二年後に、インタビューと同じ場所で。

30人ほどが集まり、お店が満杯になった。ささくれは、みんなの心の中に、それぞれの形でしみ込んでいったことだろう。

平本氏は、協力者たちに感謝の意を表明するとともに、この上映会は第一章にすぎず、次章ささくれプロジェクトがスタートすることへの期待を述べた。

◆パート5:今度の江古田の上映会

ううむ。私も卒業制作発表の場にいて、鯉沼さんの作品に心揺さぶられた一人でありながら、行動に移したか、移さなかったか、この違いはなんだろう?

ちと、恥ずかしいぞ。遅ればせながら、しかも、微力ながら、平本氏の志を継がせていただくことにしよう。

6月4日(日)、鯉沼さんとたわしおじさんと一緒に江古田の会場に行き、『ささくれ』の最初の10分間を上映してもらった。

それから水面下で、主宰のウズマキマキオ氏を拝み倒して、特例として、長編作品の上映を許していただいた。

会場の最寄り駅は、武蔵大学の最寄り駅でもあり、このエリアは、鯉沼さんが、学生時代に慣れ親しんでいる。

「月の砂漠」のときの来場者は、『ささくれ』を見ることが目的であった。しかし、今度のは、毎月開催している、映像愛好家の集まりであるから、常連の方々は、思いがけず、この作品の発する波動を浴びることになる。

その違いが、また新たな広がりを呼ぶのではないかと少し期待している。

もちろん、この作品を目的に来られる方も、一度見たけどまた見たいという方も、大歓迎です。


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編集後記(07/27)

●和田政宗「日本の真実50問50答 わかりやすい保守のノート」を読んだ(青林堂/2017)。参議院議員1期、42歳。2013年みんなの党公認で当選、近く自民党に入るらしい。50の質問&50の回答は、タイトル通り明解である。世間でいわれていることが嘘か真か、きちんと解説されている。子供だって読める。

NHK出身というので、ちょっと心配だったが、捏造に近い報道や番組を作る勢力とは一線を画す、心あるジャーナリストがNHKにもいたんだ、という意外性がある。著書は共著をいれて三冊目。自身が日教組の偏向教育に洗脳されてきた過去がある。そこで今、若者に向けたまともなテキストを作ったのだろう。

憲法第9条で平和が守られたというのは本当ですか? 中国が南シナ海を制圧しようとしているのはなぜですか? 沖縄の真実の声は、本当に反基地・反米軍なのですか? 日本は韓国や台湾を植民地にしたのですか? 慰安婦の強制連行はあったのですか? 等々、一問一答形式でじつにわかりやすく解説する。

よくある質問である。それに対して、うまいというか、正確というか、誠実というか、過不足ない回答がそれぞれ3〜6ページある。こんなのもある。Q32:現行憲法で、大震災が起きたときに国民を守れますか? A:残念ながら十分ではないと思える部分があり、改正が望まれます。……想定外のQ&Aだった。

憲法では個人の利益や権利を広く大きく認めている。一方で極端な個人主義に歯止めをかけられないという面がある。それが現実問題として起こり得るのが、大震災などの大規模災害時である。私立学校や私有施設などは、いくら緊急時だ、人命がかかっているといっても、持ち主から拒否されたら使用できない。

多くの被災者が存在しても私的権利を尊重するあまり、国民を守れないのが現憲法である。道路上に放置された車を移動できるようになったのは、3.11以降に法整備が進んだからだ。憲法で「緊急事態条項」を規定しておかないと、思いがけぬところで行き詰まる。自然災害ばかりでなく、軍事的な攻撃を受けた場合など、多数の国民に被害が及ぶ緊急時の対処を定めておかねばならない。

現行憲法は国土防衛や大規模災害への対処について、憲法作成時のアメリカ側の思惑から、まったく備えを欠いている。緊急時の財政出動にも言及されていない。憲法改正の最重要項目のひとつだと筆者は考えている。なぜここに注力するのか。3.11の際、2か月にわたり現地を取材したときの思いからだろう。

6月7日初版で24日に6刷とはすごい。カバーは本人の上半身を斜めから、にこやかな笑顔、いまどき肖像写真をこんなに大きく出すなんて珍しい。いや、ほとんどないだろう、スターじゃないんだから。これは名刺代わりに配布する本かな。内容に文句はないが、売れてる理由はそれかも。驚いたのはAD奥村靫正さん、まだ現役だったのか。わたしより一歳上だけど。えらいな〜。(柴田)

和田政宗「日本の真実50問50答 わかりやすい保守のノート」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/479260589X/dgcrcom-22/


●GrowHairさんのパワーとアクティブさに驚愕。

/走るなら心拍数わかった方がいいよねと買ってしまったApple Watch(AW)。「ワークアウト」アプリ続き。

「その他」に家事もあればいいのに〜。洗濯物を干した。46分55秒かかり、平均心拍数は86bpm。アクティブカロリー150kcal、トータルカロリー207カロリー。「その他」だとGPSは使わないみたいで、経路の記録はなし。

カロリー計算サイトでは、50〜150kcalと幅広い。労力基準が違うみたい。手はよく動かすけれど、足はそうじゃないから、「その他」の計算は、あまりアテにならないかもしれないなぁ。

このアプリではゴールも決められる。距離、時間、カロリーのどれかを設定。今日はケーキ食べちゃったから300kcal分歩くぞ〜なんて目標が簡単に設定できる。で、ゴール達成すると、振動(+音)して知らせてくれる。

それ以外にも、1kmごと(サイクリングなら5km)にも知らせてくれる。また画面をダブルタップしたらセグメント分けしてくれるので、一周ごととかの記録も取れる。続く。 (hammer.mule)

ここで計算すると、カロリー消費は85kcalだった。うーん
https://www.eatsmart.jp/do/caloriecheck/work/detail/param/workCode/0561

洗濯物干しは2.0METs。こっちだと50kcal程度
http://dietrooms.com/mets-helpful-information-10-440.html/

日常生活・家事の消費カロリー
http://hbb.amary-amary.com/calc_housecleaning.php
楽な労力とほどほどの労力とで、消費カロリーが倍違う

1日4分 話題の筋トレ「HIIT」で体脂肪が落ちる
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO11481080Q7A110C1000000
一昨日の「HIIT」って何かなと

HIITトレーニングとは
http://www.hiit-training.biz/
1回30分、週2回のHIITで効果あり