Scenes Around Me[10]岡画郎の展示(6:1998年5月-1999年12月)ビルの中三部作とその他の展示
── 関根正幸 ──

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この頃から、岡画郎での展示が数か月に一度のペースに落ちて行きますが、これは月替わりに展示内容を決めることをやめて、面白い展示のアイデアが出た時に展示を行う、という方針に切り替わったことによります。

定例会自体は毎週開かれていましたが、個人的にこの頃から、東京大学駒場寮に頻繁に出入りするようになったり、中山道のツーリング旅行を優先させるようになったことから、定例会に顔を出さない時期もありました。

なので、展示が行われていない間の岡画郎や定例会がどうであったか、あまり記憶に残っていません。





・1998年5月31日「フーセンセンコマン」

岡さんが風船を1000個ふくらまし、部屋中を風船でいっぱいにしようとしました。実際には、風船が部屋の8割程度埋まった時点で、風船をふくらますスピードとしぼむスピードが拮抗して、それ以上部屋をいっぱいにできませんでした。企画に参加したアラカワさんの写真が残っています。

・1998年6月6日「ツール・ド・岡画郎II」

連載の第8回の記事に書いたように、私は1998年4月のお見合い展で、岡画郎の部屋の中を自転車で1000周したのですが、この時立ち会ったのがナナ君一人だったので、この日改めて岡画郎の中を2000周しました。

その時、私のカメラでアラカワさんが撮影した写真があるので紹介します。

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・1998年8月「予定展」

芳名帳に書かれたものを含め、毎日色々な人の予定を掲示しました。

写真にある通り、鳥の子用紙を細長く切ったものに、各人の予定を書き記して展示しました。

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・1998年8月14日-16日「スゴス」

千葉県富津市内にある、岡さんの知人の別荘で夏期合宿を行いました。

私は都内から自転車で富津まで走り、合宿に合流しました。帰りは皆と金谷港から久里浜までフェリーに乗りました。

・1998年11月-12月「夜、光る」

第4回の連載に書いたように、夜間の岡画郎内を発光させる展示で、徐々に照明器具が増えてゆき、まばゆい光の中で光ゲンジなどで踊りながら新年を迎えました。

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1999年にはビルの中3部作と呼ぶべき展示が行われました。

・1999年5月-7月「ビルの中アパート」

画郎内に出来た2階建4部屋の超格安アパート。その生活の様子を展示しました。

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写真は、1999年6月頃、岡さんの隣室に住んでいた出版社社員のSさん宅に写真家の都築響一さんが取材に来たとき、ビルの中アパートも取材されるという噂があり、着飾っているナナ君。

結局、取材は行われませんでした。

・1999年8月「海の家」

アパートの残骸をリサイクルして作られた海の家 。

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写真は高円寺阿波踊りの日に撮影したものです。

・1999年9月-12月「集中中でちゅ」

藤枝岬(奈己絵)さんが、集中台の上で漫画を描くことに集中し続けました。

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・1999年9月「劇団 耳だれ?」

これは岡画郎の展示ではないのですが、岡画郎のブレーンの一人だった小川てつオ君が、実兄の小川恭平君と「劇団 耳だれ?」を結成し、三か月くらいの間テント芝居を行いました(生田緑地・鵠沼海岸・熱海・上野公園)。

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写真は、高円寺岡画郎を出発した小川兄弟を、桜上水まで見送ったときのものです。


【せきね・まさゆき】
sekinema@hotmail.com
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1965年生まれ。非常勤で数学を教えるかたわら、中山道、庚申塔の様な自転車で移動中に気になったものや、ライブ、美術展、パフォーマンスなどの写真を雑多に撮影しています。記録魔。