[4418] 私の嫌いなカタカナ表記

投稿:  著者:  読了時間:21分(本文:約10,000文字)



《……20年前に知りたかったw》

■ネタを訪ねて三万歩[150]
 私の嫌いなカタカナ表記
 海津ヨシノリ

■グラフィック薄氷大魔王[535]
 「知らんかった!」特集
 吉井 宏




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■ネタを訪ねて三万歩[150]
私の嫌いなカタカナ表記

海津ヨシノリ
http://bn.dgcr.com/archives/20170920110200.html
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ツラツラと続けてきたこの連載も、ついに150回目になりました。10年以上続けているわけですから、それは本人もかなり驚いています。

更にこの連載以前にもテキストをアップしていましたので、本当に私のバックアップHDDを調べないと、いつから原稿を書いたのかよくわからない状態です。

 デジクリのサイトに海津さんの記事一覧があります(編集部)
 http://bn.dgcr.com/archives/海津ヨシノリ/

ところで、今年は毎日続けている画像アップも5,600を越えました。Blog全体も9,000を越えています。ただし、諸般の事情で一部の書き込みは削除してしまいましたので、現在は8,900ほどです。

Facebookのタイムラインも4,000を越えました。数が多ければよいわけではありませんが、これからもマイペースでダラダラと続けていきたいと思っています。大丈夫かな〜。

実は、Blogはスパムやストーカーもどきなど色々あって、コメントをオフにしてしまいました。そのためリアクションは不明ですが、Facebookでは海外の方も含めて多くのリアクションを頂き、毎日とても新鮮な刺激を受けているので、まだ当分は暴走が続きそうです。

●イラレ、フォトショ、インデ、パワポなんて言うな

さて、毎度のことながら、一部の大学では秋学期が始まり、しばらくはリズムに乗るまでの助走期間で一苦労といったところです。まっ、リズムに乗った頃が学期末という定番のオチですけれど。とにかく体調に注意して、風邪など引かないようにすることが大切ですね。

ところで、最近は前期・後期ではなく、春学期・秋学期という言い方が増えてきました。私自身は前期・後期という表現が染み付いているので、学生に話すときに時々混乱してしまいます。

もちろんそれは苦笑いするレベルでいいのですが、中には春セメスタ・秋セメスタと英語表記するところもあって、妙な違和感があります。

セメスタは2学期制の学期を意味する英語の "semester" ですが、春学期・秋学期でいいと思いません? もし3学期制だったら、3学期制の学期を意味する英語は "term" ですから、春ターム・秋タームでしょうか。

それとも米語の "trimester" で春トリメスタ・秋トリメスタ? やっぱり変です。

そして、そんな春セメスタ・秋セメスタを「春セメ(はるせめ)」「秋セメ(あきせめ)」と省略する先生が多くて、最初に聞いた時は「春雨」「空き巣」と聞こえてしまいました。

これってイラストレーターを「イラレ」、フォトショップを「フォトショ」、インデザインを「インデ」というのに似ていますね。ポワーポイントの「パワポ」もありますね。

私はぜったいにこの表現は使わないようにしていますし、学生にも注意していますが、流行なんですかね〜。とにかく、この4つぐらいしか妙な省略語は聞いたことがありません。

それと、昔から気になっていたシラバス "syllabus" というのも少し変ですよね。講義要綱または履修要綱でいいような気もします。

漢字を使うと、正確な表記ではなくても大凡の意味は相手に通じます。安易にカタカナ語を氾濫させると、日本語そのものが劣化し始めているような気がします。

たとえば、アジェンダやコミットもワカランチンですね。辞書で調べて日本語に戻した方が遙かに意味が通じます。【アジェンダ "agenda" 予定表、行動計画、協議事項】【コミット "commit" 委託する、約束する、身をゆだねる、任せる】いやいや、それって私が歳取ったせいでしょうか? だとしたら言葉がないです。

でも、冷静に考えれば、我々はやたらとカタカナを使う走りだったわけです。コンピュータをデザインワークに使い始めた世代としては、カタカナのオンパレードでした。

そんな時代の面白いネタとしては、かつてシーボルト・ジャパンの会場でバート・モンロイさんに初めてお会いした時のこと。同時通訳の方に掴まり、専門用語の説明を求められたのですが、カタカナ表記で大丈夫ですよと説明したら驚いていたことを思い出しました。

今でこそファイルの "save" "load" は「保存」「読み込み」という日本語になりましたが、初期の日本語メニューは「セーブ」「ロード」が当たり前のように大きな顔をしていました。

実はその当時、あるソフトの日本語メニュー化のプロジェクトにも関わっていたのですが、製品版ではスペースの関係で半角カタカナ表記になっていたことに唖然としたことを思い出しました。

カタカナ表記だと、微妙な言い回しのミスが解りにくくなると感じるのは、私の語学力のなさでしょうか。そういえば昔、ある仕事でドイツ語の文章をレイアウトすることがあったのですが、以下のような感じで、あきらかに妙な部分を発見したのです。

Ist das das der richtige Weg, diese Worte zu benutzen?
(サンプル文章でその時の文章ではありません)

中性名詞に付く定冠詞の "das" が重複しているのです。乱暴に言うと英語の "this" みたないものです。すぐさま担当者に確認したところ……「ドイツ語も話せないくせに」と揶揄されて、そのまま印刷にまわってしまった事件がありました。もちろん刷り直しになりました。

プロだって間違いをすることはあります。たまたま翻訳家の方がミスってしまったそうです。しかし、ここでドイツ語が分かるとかの問題ではなくて、おかしいと普通は気が付きますよね。


■今月のお気に入りミュージックと映画

"No Tomorrow (feat Pawws)" on Le Matos in 2015(CA)

カナダのグループで、アルバム "Synthwave, Vol.2" に収められている曲ですが、映画 "Turbo Kid" の曲と言った方が分かり易いですね。とってもいい感じです。

このグループの詳しいことが分らないのですが、本当に日本の音楽シーンは崩壊してしまった観が拭えないですね。

日本のヒットチャートだけ異質ですから……。また今更CDと言われそうですが、日本で買うより米国や英国から直接買った方が安いって現実は笑えないです。

https://lematos.bandcamp.com/

Le Matos No Tomorrow feat PAWWS



"Turbo Kid" by Francois Simard, Anouk Whissell, Yoann-Karl Whissell in 2015(NZ, CA)

邦題「ターボ・キッド」。どうもビデオ作品のようです。B級作品だろうと冷やかしで借りたのですが、これが意外と楽しめました。

予告編ではグロシーンが多いのですが、低予算ではあるものの、色々な映画のパロディ要素満載で、とにかく楽しめます。なによりローレンス・レボウーフ演じるヒロイン役のアップルが素敵過ぎます。その天真爛漫さはメイクと相まってキュート過ぎて一発でファンになってしまいました。

ちなみに、ストーリー上カットされた部分かもしれませんが、主人公と出会う前のシーンがYoutubeで公開されていました。ファン必見ですね。もう彼女の演じるアップルを見るだけでも価値があると思います。

なお、2005年製作の「レーサー/光と影」では実在のロードレーサーを主演している実力派です。ところで、彼女の名前は日本ではロランス・ルブーフとも表記されている場合がありますが、Laurence Leboeufをそのまま日本語読みするとローレンス・レボウーフですね。

ロランス・ルブーフは英語読みのカタカナ表記のようです。混乱しているということは、日本ではそれだけ知名度が低いということですね。

最新作は "Dragon 3D" というファンタジーSF(?)なのですが、残念なことに国内上映はなさそうです。

「ターボキッド」予告編(グロ閲覧注意)


Le Matos feat. PAWWS "No Tomorrow - A Turbo Kid Tale" Directed by RKSS
(グロ閲覧注意)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=480&v=G8kFIbmmuEk


【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家

今年の夏は水筒が大活躍でした。大きな水筒を新調したこともニュースでしたが、使わなくなってしまった小さい水筒に飲み物を入れて、仕事部屋で活用することにしたのです。

うっかり転倒してもこぼれることはありません。温度差で器に水滴が溜まってしまうこともありません。なにより、冷たい飲み物をいつまでも冷たいままで飲むことが出来るのは本当に嬉しいです。どんなに気をつけていてもコップを倒してしまうことがありますからね。

■10月の画像処理セッションは10月19日を予定しています。
〜Photoshopの復習【応用力が付く様々なカラー調整】〜

詳しくは以下でご確認下さい。
https://www.borndigital.co.jp/seminar/

参加は無料で、どなたでも参加できます。詳しくは以下のサイトでご確認下さい。なお、事前登録はありませんので、開催時間前に直接会場にお越し下さい。

●講演内容

画像のカラー調整を行うために必要な正解は、自分で見付けるというスタンス。今回はPhotoshopが持っている様々なツールの効率の良い使い回しと、変則的なカラーバランスの調整方法を整理検証してみます。

・基準はフレキシブル
・主従関係を明確に
・色の盛り合わせと洗い流し
・CameraRawの間違った使い方

yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com
http://kaizu-blog.blogspot.com
https://www.Facebook.com/yoshinori.kaizu


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■グラフィック薄氷大魔王[535]
「知らんかった!」特集

吉井 宏
http://bn.dgcr.com/archives/20170920110100.html
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●テキストの複数選択

ええ! テキストってあちこちバラバラに選択できるんだ〜〜。知らんかった!「commandキーを押しながらドラッグして選択」で、あちこちバラバラな部分を選択できちゃう(試したのはJedit、テキストエディット、MS Word)。
http://www.yoshii.com/dgcr/textselectionbarabara.jpg

テキストの色を変えたい部分を一箇所ずつ選択して、色替えするのが面倒で、複数選択できるショートカットあるんじゃないか? とやってみたらできちゃった。へ〜〜! いつも基本的なことで驚いてるw

「Optionで矩形範囲選択」ってのも教えてもらった。Painterの本書いてた頃に矩形選択できるソフト探したことあったなあ。標準でできるってすごい!

●マシンを跨いでコピペ

えええ! そんなの標準機能で入ってたんだ。MacBook Pro 15でテキストを「command+C」でコピー。別の書類をMacBook Pro 13でいじってて、たまたま「command+V」を押したら、MBP15でコピーしたものがペーストされた!

逆をやってみたけど、確かにマシンを跨いでコピペされる。Sierraから搭載されたユニバーサルクリップボードという機能だそう。知らんかった! 便利! ファイルのやり取りといえばAirDropもめちゃくちゃ便利だし、いろいろ良くなってるなあ。
https://support.apple.com/ja-jp/HT204681

●ファイルにメモをつけてわかりやすくする

Facebookで「ファイルにメモつけたい」って書いてる人がいて、Macなら「情報を見る」でコメント付けられるよ、と返信しようと確認してたら見つけた。

リスト表示でコメントが見えるようにできる! 便利! 知らんかった!
http://www.yoshii.com/dgcr/finder_comment.jpg

どういう段階のファイルか、どれが最終かなどわからなくなるので、コメントが手軽につけられると便利。「情報を見る」を開いて入力するのは確かに面倒だけど、いっぺんに何十個の「情報」を開いて編集は可能。

あと、TDWキャラを大量に作ってるので、タグつける代わりにコメントに「犬」とか「宇宙人」とか入れておけば文字で検索できるぞ、って思ってた。リスト表示できるんならぜひやっておこう。……20年前に知りたかったw

(タグは必要に応じて増やせるのは知ってるけど、タグリストに「猫」「カエル」「化け物」とか無数に並ぶのがイヤでw)

●ウインドウを次々に切替表示

MacのPhotoshopで、「control + tabキー連打」で開いてる画像を次々に切り替えられる! 知らんかった。便利!

これはSafariのタブを切り替えるのと同じショートカット。いつもはMission Controlで一覧表示にして選んでるけど、枚数多くなければ次々切り替えるほうがラクかもしれない。

Finderでは同じことできないなあと思ったら、ウインドウ切り替えは「command+F1」で、たいていのアプリで使える。タブ内の順次切り替えはできないけど、こちらのショートカットのほうが汎用性大きいかも。

●ドックの「拡大」機能

「shift+control」を押しながらドック上をカーソルが通ると「拡大」機能が効く! 知らんかった。「拡大」をオンにしてる人はオフになる。拡大させるとチャカチャカしてアイコンを見失ってしまうので普段はオフにしてるけど、ピンポイントで拡大したいときは便利。
http://www.yoshii.com/dgcr/doc20170821.jpg

●Photoshopブラシの意外な高機能

ブラシ関連のキーボードショートカットのリストを見ておどろいた。「ブラシの硬さの調整」や「前のブラシ、次のブラシ」にショートカットがあるのも知らなかったし、そもそもPhotoshopのブラシがこんな高機能だったなんて知らんかった!
http://www.yoshii.com/dgcr/photoshop_brush_shortcut.jpg

「混合ブラシを洗う」「摩耗性先端をシャープに」なんてPainter級のややこしい属性だ。僕的にはPhotoshopはラフ止まりで、仕上げまで描くことはないけど、覚えとこう。

●ベクトルスマートオブジェクトの編集

あれー! PhotoshopにIllustratorから読み込んだベクトルスマートオブジェクトって、ラスタライズしないまま色調補正とかの効果が使える! 知らんかった。

レイヤーリストのアイコンダブルクリックでIllustratorで編集できるのは知ってたけど、それが面倒な場合、ラスタライズしちゃってた。

ほとんどのオブジェクトを、ベクトルスマートオブジェクトで途中まで作業してたのに〜。もったいない。で、ベクトルスマートオブジェクトにかけた効果は「スマートフィルター」になってて、非破壊なんだよ。

●ギーガーとダリ

H・R・ギーガーのドキュメンタリー映画「DARK STAR」
http://gigerdarkstar.com/
http://cinefil.tokyo/_ct/17102311

画集は集めてたし、事務所時代に展覧会のためだけに東京に行ったこともあるけど、ギーガーの作品にはすでにそんなに思い入れはなくなってる。

でも、アーティストと作品のイメージ的同化って点では、サルバドール・ダリと同じくらい成功してて、それはもう本当にカッコイイと思った。中途半端にやるとダサくなってしまうから、真似できない。ギーガーだけの孤高。このドキュメンタリー映画は見たい。早く配信されないかな。

と思ったら、ダリとギーガーはホドロフスキーの「DUNE」が縁で親交もあったんだ! 知らんかった!
http://bit.ly/2x1t1BC

「卒業後、サルバドール・ダリやエルンスト・フックスの影響を受け画家の道を志すようになる」、なんとフックスの影響も! 学生時代にフックスを知ったとき、この特徴ある立体感と造形で画面を埋め尽くすのって、ギーガーみたいだなと思ってた。逆だったかw

不気味なイメージだけど実は陽気なおっちゃんだったらしい。

●青池保子「エロイカより愛をこめて」

今も断続的に連載中で単行本も39巻まで出てるって! 知らんかった! Kindle版も出てるし。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00I3AC9N0/dgcrcom-22/

高校生のときに誰かに借りて読んで、めちゃくちゃ面白くてハマッたのは「イブの息子たち」だったかな。「見ろのビーナス」が出てくるのって「イブ」だよね? それで「エロイカ」も読み始めたんだけど、記憶薄いかも。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4592881818/dgcrcom-22/

美内すずえ「ガラスの仮面」も同じ頃読んだけど、当時でも単行本ずいぶん巻数あったはず。一定数のファンがいるから、人気や打ち切りなどにあくせくしなくて済むんだろうし、一生かけて書きたいマンガ描くってすごいよなあ。

↑マンガ家自身がもう終了したいと思ってるのに、ムリヤリ引き延ばされる長
期連載とは真逆。


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/

祝! 海流発電成功。ようやく本格的に始まったか。「でっかいプロペラを黒潮に何百個沈めて島にくくりつけておけば、日本の電力は無尽蔵!」って以前から主張してたアレ。まだ小さいけどね。直径数百メートル級のやつ希望。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1708/28/news041.html

・スワロフスキー干支モチーフの「ZODIAC」発売
https://www.fashion-press.net/news/33277

・スワロフスキーのLovlotsシリーズ「Hoot the Owl」
http://bit.ly/2ruVM9x

・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii


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編集後記(09/20)

●図書館のAV棚でヒッチコックの「鳥」を見つけた(1963/アメリカ)。何度か見たのは確かだが、どうせ内容は忘れているので借りて見た。生物パニックものの走りである。攻撃してくる鳥はこわいが、それにも負けず女同士の心理戦もこわい。主役メラニーは美人だが、高慢な感じがして好感度はイマイチ。

鳥に攻撃されて痛い目にあっても、あまり同情できない。脇役に回されたアニーも美人だが、鳥の襲撃で無惨な死に様を見せなければならず気の毒である。ヒッチコックは女性にむごい仕打ちをする。メラニーは一度会っただけの男の家に、通知もせずに、プレゼントをもって一人で遠距離ドライブする。そんな女、……いるんだ。

ヒロインはこの後、何度も鳥の攻撃をうけ血を流す。よくできた見せ場である。また、特に印象的なシーンは、彼女がベンチで子供らが教室から出てくるのを待つ背後で、ジャングルジムにカラスがどんどん増えていくところだ。彼女は気がつかない。ほとんど、「志村〜! うしろ、うしろ〜!」の世界である。

その後、逃げる子供らが鳥に襲われる素敵なシーンがあるが、すぐに学校に引き返せばほとんど無事だったはず。まあ、見せ場のひとつだから。ガソリンスタンドの男がカモメに襲われて倒れる、ガソリンが流れ出す、その先に車から下りてきた男がタバコに火を。一帯が大火災、みんなが逃げ場を失ったところを大俯瞰、カモメの大群が空から舞い降りて人を襲っていく。すごいすごい。

家にたてこもった彼女らを襲う鳥の群れ。バリケードを突破して入り込もうとする獰猛で強過ぎるやつらだ。鳥の叫び声や襲撃の羽音など、喧しい効果音、この長い攻防も見どころである。それにしても、この鳥たちの襲撃の理由はわからない。だから怖い。登場人物たちに考えさせるシーンが追加された。

彼らは再び襲われる前に、家から脱出する。外は多種多様な鳥がいっぱい羽を休めている。刺激しないよう静かに動き、自動車でどこかへ走って行く長いシーンで終わる。だが、安息の地はあるのか。幌付きのオープンカーという設定がまたよけいな心配をさせる。このカッコいい車は鳥の攻撃に耐えられない。

いまどきのCGなら、この映画の手作りの特殊効果はいとも簡単に実現するだろう。おまけのメーキング解説が非常に面白かった。ほとんどがスタジオとセットの撮影で、ユニバーサルスタジオに町をひとつ作ったようなものだ。撮影はフィルムが2本入るカメラでおこない、ナトリウムプロセスという方法を用い、鳥の速い動きもきれいに合成できた。この解説はほとんど理解できない。

ガソリンスタンド炎上のシーン。上空からの全景は鳥の視点といわれたが、むしろ神の視点だ。究極の客観的視点だ。山の上から撮影し、使われたのは部分的で多くはマットペインティング。カモメが写るすべてのコマを手書きで処理。371個所がトリック撮影。鳥がいっぱいの最後のシーンは32枚の合成だ。

偽ものの鳥と、本物の鳥と、映画のために調教された鳥を使った。リハーサルはできなかった。鳥の数が多すぎるから、卵から孵化させて育てたのもいる。全員が破傷風の予防注射をうけた。主役は負傷し全治1週間。現場にはいつも動物愛護協会の人がいた。結局、何も解決せずに終わる映画だった。(柴田)


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B008MIU05C/dgcrcom-22/

おまけ:「志村〜!うしろ、うしろ〜!」と叫びたくなる画像
https://matome.naver.jp/odai/2136685846642056101


●海津さん、150回おめでとうございます! これからもよろしくお願いいたします。「インデ」って言うのか〜。イラレ、フォトショ、パワポは独り言や頭の中では使わないことに気づいた……。↓でもそう。

/テキストの複数選択やマシンを跨いでコピペ、コメント、ドッグ拡大など知らないこといっぱい。早速コメント欄を表示させることにした。

/DTPエキスパート認証試験続き。2年前、4年前、もっと前からだと出題傾向は微妙に変わっている。実務者として必要な知識よりも、マーケティングやユニバーサルデザイン、個人情報保護法など包括的な知識に関するものが増えた。

第一部はいつも苦戦する。今の色校正やらカメラや画像、色関係にIllustrator、Photoshop、InDesignなど。たぶんこっちのはずなんだけど、という迷いが出てくるし、普段使わないものが多くて検索ばかり。

第二部は検索しなくても解けるものが多い。セキュリティー、マーケティング、メディア特性、デジタル印刷、ワークフロー、Webフォント、クラウドなど。一部ほど深い知識は求められない。続く。 (hammer.mule)