[4463] ルイ・ヴィトン さらなる模倣との戦い

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《観客の大半がおっさんだった》

■腕時計百科事典[49]
 腕時計のブランド〈ルイ・ヴィトン〉
 吉田貴之

■クリエイター手抜きプロジェクト[525]IoT IchigoLatte編
 乱数を使ってLEDを点滅させる
 古籏一浩

■映画ザビエル[46]
 強力わかもと
 カンクロー




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■腕時計百科事典[49]
腕時計のブランド〈ルイ・ヴィトン〉

吉田貴之
https://bn.dgcr.com/archives/20171127110300.html

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財布や鞄で親しみのあるルイ・ヴィトンですが、洋服などのラインナップも充実しており、腕時計でも人気の商品を輩出しています。

●ブランドの黎明期

ルイ・ヴィトンは、スーツケース職人であったルイ・ヴィトンによって、1854年に創設されたファッションブランドです。創業からしばらくは、グレーのキャンバス地で作られたトランクを製造していました。

その後、生産規模をどんどん拡大し、1867年の万国博覧会で銅メダルを受賞すると、ブランドの知名度が一気に上がり、人気ブランドとなりました。

●模倣との戦い

当時、トランクの素材としてキャンバス地を貼り付ける方法は一般的ではなかったため、その珍しさや軽さが評判となっていました。

しかし、安易に真似できる特徴でもあったため、多くの模倣品が市場にあふれることとなります。これを受けて、模倣品対策として考案されたのが「ダミエライン」と呼ばれるデザインです。

●市場の拡大

ベージュとブラウンのチェック柄を施した「ダミエライン」は人気を博しました。しかし、ダミエラインが売れれば売れるほど、そのデザインを真似した商品が発売されるという、皮肉な事態に陥りました。

それでも成長を続けたルイ・ヴィトンは、1892年にハンドバッグの製造、販売をスタート。このころから、アメリカを中心とした世界市場にも目を向け始めます。

●さらなる模倣との戦い

ダミエラインに変わり、ルイ・ヴィトンが考案したのが「モノグラムライン」です。モノグラムラインはルイ・ヴィトンのブランドロゴと、いろいろな意匠を組み合わせたデザインで、日本の家紋からインスピレーションを得たともいわれています。

以降、各国の博覧会で高評価を得たルイ・ヴィトンは、順調に成長を続けていきます。

●巨大ブランドグループの創設

1970年代には日本市場にも進出。高度経済成長に湧く日本でも、高い人気を集めることとなります。

1987年には、同じフランスのシャンパンブランドであるモエ・ヘネシーと経営統合し、「LVMHグループ」が誕生します。以降、LVMHは数々の有名なブランドを傘下に収める、巨大企業となっていきます。

●腕時計のはじまり

LVMHの誕生は、グループ内の企業同士で技術の共有ができるという、大きなメリットがありました。この恩恵を受け、2001年、ルイ・ヴィトンが腕時計のラインナップを発表。翌2002年には、腕時計の製造と販売をスタートします。

ルイ・ヴィトンのカバンを想起させる深い茶色の文字盤のモデル、モノトーンのスタイリッシュなモデル、たくさんの色を取り入れた賑やかなデザインのモデル、著名なデザイナーとのコラボレーションモデルなどなど、バリエーション豊かな腕時計をたくさん制作しました。

そのデザインの良さが評価され、腕時計ブランドとしては後発ながらも人気ブランドの仲間入りを果たしました。

●腕時計の拡大

ルイ・ヴィトンの腕時計は、「ルイ・ヴィトンといえば旅行用かばん」のイメージを受け継ぎ、「旅」をテーマにした腕時計が多いのが特徴です。

また、路面店や百貨店での対応もよく、アフターサービスの良い時計ブランドとして認知されています。

2014年、ルイ・ヴィトンは時計産業の聖地でもあるスイスのジュネーブに、4,000平方メートルにも及ぶ敷地を持つ工房「ラ・ファブリク・デュ・タン・ルイ・ヴィトン」を完成させました。

また、スマートウォッチの開発も積極的に行うなど、開発力の高さも伺えます。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
http://www.idia.jp/


兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。


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■クリエイター手抜きプロジェクト[525]IoT IchigoLatte編
乱数を使ってLEDを点滅させる

古籏一浩
https://bn.dgcr.com/archives/20171127110200.html

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今回は、乱数を使ってLEDを点滅させてみます。

一般的なJavaScriptでは、Mathオブジェクトのrandom()メソッドを使いますが、IchigoLatteではrnd()メソッドを使います。というのも、IchigoLatteに用意されているオブジェクトは、以下の二つしかないからです。

latte
Array

IchigoLatteでのrnd()やその他のメソッドは、latteオブジェクト内にあります。Arrayは配列オブジェクトです。配列オブジェクトは一般的なJavaScriptと同じ配列です。

Math.random()は0以上1未満の小数値の乱数を発生させますが、IchigoLatteのrnd()は0からパラメーターに指定した、値未満の乱数になります。この乱数は整数になります。

これまで説明していませんでしたが、IchigoLatteでは小数値を扱うことができません。演算はすべて整数で行われます。小数を扱う場合は、10倍したり100倍するなどして、計算した後に調整することになります。

さて、それでは乱数を使ってLEDを点滅させてみましょう。前回のプログラムを少し修正し、以下のようにします。乱数は0か1なので、そのままled()のパラメーターに変数を指定します。

while(1){
var i=rnd(2);
led(i);
sleep(500);
if(inkey()>0){exit();}
}

シェルからプログラムを実行すると、LEDが点灯したり消灯したりします。ランダムなので、いつ点滅するかはわかりません。乱数値が0なのか1なのか分からないからです。

そこで、乱数値を表示して確認するようにしてみましょう。数値や文字、変数の内容を表示するにはlog()メソッドを使います。一般的なJavaScriptでも、デバッグコンソールに出力するconsole.log()がありますが、だいたい同じように使えます。

プログラムを以下のようにすると、乱数の値が画面に表示されていきます。

while(1){
var i=rnd(2);
led(i);
log(i);
sleep(500);
if(inkey()>0){exit();}
}

ただし、このプログラムでは乱数値が改行されず、表示されていきます。乱数値を表示したら、改行する場合は"\n"の文字をlog()のパラメーターとして指定します。パラメーターは , で区切って複数書くことができます。

以下のプログラムでは、乱数値(変数iの値)を表示した後に改行します。

while(1){
var i=rnd(2);
led(i);
log(i,"\n");
sleep(500);
if(inkey()>0){exit();}
}

画面を消去した後に乱数値を表示したい場合は、cls()を使います。以下のようにすると、画面を消去してから乱数値が表示されていきます。

cls();
while(1){
var i=rnd(2);
led(i);
log(i,"\n");
sleep(500);
if(inkey()>0){exit();}
}

それにしても、キーの反応があまりよくないので、改良していきましょう。次回は関数について説明します。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/


教育用のコンピューター「Micro:bit(マイクロビット)」を買ってみました。
http://microbit.org/ja/


機種を問わず、USB接続すればドライブとして認識されるとのことですが、うちのMacは三台とも認識せず。Micro:bitが駄目なのかと思って、三つあるうち二つで試したけど、なぜか駄目。

検索しても、そういう事例が出てこなくてさっぱり分かりません。Windows 7でも駄目だったので、ますます分からず。USB接続での使用は、あきらめた方がいいのかも。

・InDesign CS6 JavaScript Reference
http://www.openspc2.org/reibun/InDesignCS6/ref/


・Photoshop CS6 JavaScript Reference
http://www.openspc2.org/reibun/PhotoshopCS6/ref/


・Illustrator CS6 JavaScript Reference
http://www.openspc2.org/reibun/IllustratorCS6/ref/


・みんなのIchigoLatte入門 JavaScriptで楽しむゲーム作りと電子工作
https://www.amazon.co.jp/dp/4865940936

[正誤表]
http://www.openspc2.org/book/error/ichigoLatte/


・After Effects自動化サンプルプログラム 上巻、下巻
https://www.amazon.co.jp/dp/4844397591

https://www.amazon.co.jp/dp/4844397605


・IchigoLatteでIoT体験
https://www.amazon.co.jp/dp/B06X3X1CHP

http://digiconcart.com/dccartstore/cart/info/2561/218591


・みんなのIchigoJam入門 BASICで楽しむゲーム作りと電子工作
http://www.amazon.co.jp/dp/4865940332/


・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/


・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA/


・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/


・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/



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■映画ザビエル[46]
強力わかもと

カンクロー
https://bn.dgcr.com/archives/20171127110100.html

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◎ブレードランナー2049

原題:Blade Runner 2049
公開年度:2017年
制作国・地域:アメリカ
上映時間:163分
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:ライアン・ゴズリング、アナ・デ・アルマス、ロビン・ライト、
ハリソン・フォード

●だいたいこんな話(作品概要)

フィリップ・K・ディックの小説を原案に制作された、1982年のSF映画「ブレードランナー」の30年後を描いた作品。

前作で監督を務めたリドリー・スコットは、製作総指揮に名を連ねている。前作の主人公であり、本作で重要人物として再び登場するリック・デッカード捜査官を、引き続きハリソン・フォードが演じている。

環境の悪化により、多くの人間は宇宙で暮らすようになっていた近未来の地球。人間はレプリカントに過酷な労働を強いることで、生活を成り立たせていた。

レプリカントは人工的に作られた人間であり、機械とは異なる。2018年、人間に反抗し反乱を起こしたレプリカント、ネクサス6型は処分対象に。危険なレプリカントを取り締まる捜査官は、ブレードランナーと呼ばれた。

その後、レプリカントの製造そのものが禁止された時代を経て、世界は改めて従順で理想的なレプリカントを開発し、2049年には労働力として再び利用するようになっていた。

自身もレプリカントであるブレードランナーの"K"は、旧式のレプリカントを解任(処分)する任務の中で、ある可能性に遭遇する。"K"は、その可能性について追求するうちに、30年前に失踪したブレードランナーのリック・デッカードを見つけなければならなくなる。

●わたくし的見解

続編を作るごとに、味が薄くなっていくというのは映画ファンにとっての定説。

スプラッタホラー映画の「スクリーム」の二作目でも、あえて自虐ネタのように、劇中で「一作目を超える続編なんてあるか?」という話題で、高校生たちが盛り上がる場面がある。

「1」を超える「2」として挙げられる作品は、大抵の場合三部作。たとえば「スター・ウォーズ」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の二作目で、それではこのお題に当てはまらない、と劇中で突っ込まれる。

じゃあ「ターミネーター2」はどうだ。の発言に、スクリームの登場人物たちは唸るのだが、それほどまでに続編の面白さが初作を上回るのは難しいもの。

ヒットしたからって、取って付けたみたいな続編作りやがって、と何度となくファンをがっかりさせてきたもの。それが続編映画。

とくに近年、映画業界では一時期の不景気の煽りでポシャってきた企画が、景気の回復とともに再び実現化する動きが見られる。

その多くが人気作品のリメイクや、何十年ぶりの続編なのだけれど、前述したとおりの理由で「続編」作品は、個人的になるたけスルーしている。

結論から言えば、本作は「あったりー!(当たり)」の続編だった。

「ターミネーター」や「エイリアン」ほどの続編の傑作かと聞かれれば、そこまでの自信はないけれど(そのレベルの傑作の評価は、ある程度年月を経てからでないと出せないものだと思うし)ただ、かなり成功している続編である、とは言いきれる。

わたくしにとっては、1982年の「ブレードランナー」に大した思い入れがないことが、功を奏している。

いつだったか忘れたが、名作だと聞いたので観賞はしたものの、正直「なるほど」としか思わなかった。十分に面白かったのだが、名作と謳われているのだから、そんなの当たり前でしょ。「なるほど名作」と感心するにとどまる感じ。

小説も含むSF作品としての評価となると話は変わってくるが、数多ある映画の中で、何をおいてもこの作品! というような盛り上がりはなかった。加えて「続編」への眉ツバ感が、結果すべて良い方向へ転び、今回の新作をとても楽しめたのだと思う。

しかし私と違い、期待感を持って観賞した人の評価も決して悪くないようだ。作品そのものとは別に、今回面白かったのは観客の大半がおっさんだったことである。

82年の「ブレードランナー」に心酔した人が観に来ているのだから当然だけれど、昨今の映画館で見る客層とは明らかに違う。

客席の風景もいつもと異なりスーツ姿が多く、なんだか少し愉快だった。「スターウォーズ」のような万人受けする作品ではないところにも、思い入れの深さが伺える。おっさんになっても、中身はSFに萌えているのだ。

「ブレードランナー2049」は原案とされている小説にはまったくないストーリー展開だが、とても丁寧に映画「ブレードランナー」を踏襲している。

「ブレードランナー」と同様に、ずっと天候が悪い。これは舞台であるLA、なのに雨。加えて寒さの表現で、地球環境が現在とは明らかに違う状況であることを見せている。

前作から30年の月日が流れている設定なので、本作ではさらなる環境の悪化を見てとれる場面もある。

「ブレードランナー」では、感情を揺さぶる質問を繰り返すことでレプリカントか人間かを見分ける。

本作でも主人公のレプリカントが、ブレードランナーとして適正な状態にあるか(感情を揺さぶられずに、旧型のレプリカントを解任する任務が行えるか)をテストするために、前作と同様エモーショナルな質問が半ば拷問のような畳み掛け方で繰り返される。

このようなSF作品に一貫してあるのは、人間が自らの代替品を作った時、いつかそれらに反乱を起こされる恐怖だ。

たとえば機械や「ブレードランナー」なら人造人間。それらの精度を高めるのは人間で、その結果、代替品に自我が芽生えると想像することで生まれる物語。

レプリカントは前作ですでに自我が芽生え、今回の続編では、より人間に近づいたことに、人間もレプリカントも強い意義を感じている。

人間ではないものが、ヒューマニズムを得たり求めたりすることが、何故こんなにも切なく感じられるのか。うっかりしていたけれど、ライアン・ゴズリングが主演に据えられている時点で気づくべきだった。だいたい顔立ちが、すこぶる切ない。

ハリウッドらしからぬ、大変に暗く色調も地味な作品に思えたが、ひたすらに仰々しい音響は、実は極めて大作映画的な演出だ。

心が弱っていたら病気になってしまうのでは、と心配になるほど不穏な音が鳴り響き、見事に物語を形成している。

無彩色に近い映像の中で繰り広げられる、実にエモい展開は前作からのDNAに他ならない。人間ではないものを通して、人間の求めている何かを見出そうとする。いつだってSFは無機質とは程遠く、エモいものなのである。


【カンクロー】info@eigaxavier.com
映画ザビエル http://www.eigaxavier.com/


映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。

時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。

私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。


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編集後記(11/27)

●モーツアルトかモーツァルトか、後者が優勢だが前者がいいな。尊敬する橋本治だってモーツアルトと書く。橋本が集英社新書「いとも優雅な意地悪の教本」で、映画「アマデウス」について書いていた。え? そういう話だったのか! ずーっと前に見たときは、この映画の核心をぜんぜん見抜けなかった。

親しみやすい青春クラシック音楽映画、みたいな感覚で見ていたと思うが、この映画の言いたいことは全然そんなもんじゃなかった。数々の名曲を生んだ大天才は生活破綻者で、結局不遇の中で死んだという話だが、先日、DVDで見直したら、主役はモーツアルトじゃなくて、当時のウィーンを代表する作曲家サリエリだった。って、見ればわかるではないか。ずっと前のバカなわたし。

愚かで下品なモーツアルト、甲高い笑い声をあげ、礼儀知らずで滑稽なお辞儀をする。下劣で増上慢で、女遊び大好きで、金遣いが荒く、借金を重ねる恥知らずである。この映画で描かれるモーツアルトは、いま残る数々の名曲を作った超絶の大天才ではない。そういう名曲を作ったことにも触れていない。

彼は仮面の怪人(正体はサリエリ)から受注した鎮魂曲を作曲中に、サリエリの目の前で死んでしまう。庶民的なオペラ作りに熱中する若造だ。それはそれですごいことなのだが、このモーツアルトには殆ど感情移入できない。一方のサリエリは堂々たる押し出しの、風格ある紳士だ。だが彼の苦悩は深すぎる。

モーツアルトの凄まじい天分を理解したのは、なんとサリエリただ一人。皇帝以下、宮廷の音楽家たちは感受性ゼロで、誰も気づかない。だから彼はモーツアルトを酷評して宮廷から追放することもできる。だが、徳を貫いてきたサリエリには、それはできない。彼はモーツアルトを、ではなく、神を、呪う。

「神よ、もうあんたは敵だ。憎い敵だ。あんたは神の讃歌を歌う役目に好色で下劣で幼稚なあの若造を選んだ。そして私には彼の天分を見抜く能力だけ。あんたは不公平だ、理不尽で冷酷だ。あんたの思い通りにはさせない。あんたの創造物であるあいつを傷つけ打ち砕く」、そう言って彼は十字架を焼く。

サリエリはモーツアルトの音楽の素晴らしさを完全に理解し、自分の才能のなさに歯ぎしりする。だが、モーツアルトを貶めることはしない。サリエリは自分のことを「なにも分からない凡庸なる者の王だ」と位置づける。これは老残して神父に告げる言葉の中にある。プライドの高いサリエリを好ましく思う。

「他人の才能に嫉妬する」なら分かるが、「自分だけが他人の持つ才能に気づく」という設定は珍しいと思う。だから、その後の行動も先読みできなかった。これが、理由はよくわからないがあいつがウケているのがイラッとする、というシンプルな嫉妬心の発動ならば、自分を顧みればよく理解できるのであった。久しぶりに羽田健太郎の「HOOKED ON MOZART」CDを聴くことにする。 (柴田)

アマデウス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B003EVW5GE/dgcrcom-22/


橋本治「いとも優雅な意地悪の教本」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087208990/dgcrcom-22/



●先週のGrowHairさんのを読んでの中国続き。信用の点数づけ、いいなぁ。ローンやクレジットカードの返済で遅れたのは一度だけ。日付を勘違いしていたからで、こちらから電話して詫び、すぐに入金するからと伝えた。

おかげで新しいカードを作る時に断られたことはないし、カード会社から枠を上げないかと勧められたりする。しかし図書館での返却はしょっちゅう遅れていて、大阪市民としての信用はマイナスだと思う……。

/どれも未来っぽいし、やったことのないことはやってみたい〜。「不信社会」の話は興味深い。皆がリスク取らなくていいなら、そこにかけていた意識やエネルギーを別に使えるんだから素晴らしいと思う。海外観光客が増えているんだから、日本式だけでは無理がある。

先日、焼肉を観光地から離れたところで食べたけど、周りは外国人だらけ。中・韓・スペイン語の大音量。日本人の方が少なかった。半年ほど前に行った時は日本人だけだったのに。レジで聞いたら、急に増えたのだそうだ。何かで紹介されたのかも。耳がしんどかったので、私はもう行かない…。(hammer.mule)

中国はやはり昇り龍の勢いだった
https://bn.dgcr.com/archives/20171124110100.html


中国で「飲食店のドタキャン」が起きない理由 テクノロジーが「不信社会」
を塗り替える
http://toyokeizai.net/articles/-/195858