はぐれDEATH[45]はぐれが求める可愛い単機能ロボット/藤原ヨウコウ

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●カスタマイズ大好き

またまたロボットネタである。我ながら好きやなぁ(笑)

川崎重工がヒューマノイド型ロボットの生産を始めるとか始めないとか、という報道が昨年末にあった。

オープンプラットフォームにしてソフトウェアは開発者任せ、とにかく頑丈で修理もすぐにできる、というのが売りらしい。これはなかなかに楽しそうである。いや、正にガラパゴス的発想! こういう快挙をボクは望んでいたのだ。

仮スペックのようだが、身長170cm、重量100kg。人が住む環境の中での運用となると、無難なところだと思う。要は、今ある様々なものにロボットの方を合わせる、というアシモフ以来のスタンダードで合理的な考え方。

詳しくはこちら。
https://robotics.kawasaki.com/ja1/xyz/jp/1711-01/





川崎といえば、ボクの場合は単車のKAWASAKIであり、もうカスタマイズ前提みたいな気分になれる。

同じバイクメーカーでも、なぜHONDAがこっちに行かなかったのか、今となると不思議にすら思える。

というか、自動車メーカーだってカスタマイズは当たり前(?)なのに、なぜ川崎重工の方向へ行かないのかも不思議である。

と、ここで「なぜカスタマイズ前提?」と思われる方も少なくないかもしれないので、ちょっと補足。

ハンドル一つとっても好みや身体的な合理性や、それこそ見た目だけでも腐るほどカスタマイズができるのが、自動車やバイクの世界である。少なくともボクは、ほとんどでふぉ状態で使ったことはない。何かしらいじっている。

ROVER MINIに乗っていた時は改造しまくりで、足回りなんかは原形をとどめてなかったし、シートもハンドルも挙げ句の果てにはシフトノブまで交換した。

本当はロール・バーも入れたかったし、ハンドブレーキも交換したかったのだが、一応はファミリーカーなので諦めた。

見た目ではドア・ミラー(これがでふぉ)をフェンダーミラーに交換したり、エンブレムをROVERからSPEEDWELL(MINIのカスタマイズで有名なファクトリー)に変えたり、細かいところも結構いじり倒した。

MINIはカスタマイズ・パーツも多いが、純正パーツの多さでもちょっと抜きんでていて、ROVERが生産を中止しても下請けの工場が部品を作り続けていたという恐るべき実態があったりする。

このへんは文化や法律の違いもあるとは思うが、車検さえなければ(あるいはもっと手軽で値頃であれば)、いつまでも愛車に乗っていたいというのが人情というものではないだろうか。

これはバイクの時も同じで、こっちでもハンドルはもちろん、ひどい時はシートまで交換したりしていた。実はカブもカスタマイズして乗りたかったのだが、肝心要のフットバーが溶接されていたので諦めた。フットバーの位置を高くしたかったのだ。もちろんカブは買っていない。イイバイクなんだけどなぁ……。

人や性別にもよるとは思うが、こういうコトの楽しさを知ってしまうと、でふぉでは落ち着かなくなるのだ(笑)

川崎重工に話を戻す。

内骨格、というのも実に嬉しい。外装はいくらでもカスタマイズできるということだからだ。見ようによってはガンプラ化しそうだが、それはそれでまた面白いではないか。

元々、川崎重工は産業用ロボットの生産をしているようだが、それを言いだしたら三菱グループだって、総力を挙げればKAWASAKIを上回るようなロボットを作ってもよさそうなもんだと思う。

TOYOTAもロボット開発に乗り出してきたようだが、やはり川崎重工のアプローチがイイ意味で斜め上なのだろう。ちょっと見直した。

「躯体ありき」という発想は、上述したようなガンプラやら自動車・バイクのカスタマイズを更に高度にしたようなもので、ユーザー次第でどうにでもなるだろうし、それこそアクセサリー・パーツやソフト・ウエアが雨後の筍のごとくぞろぞろ出てくるようになれば遊び放題だろう。

スマホのアクセサリー市場をちょろっと眺めれば、想像しやすいと思う。

いや、本体の値段は怖くて予想することもしませんが、ハードというのは需要が上がれば単価が落ちる、という法則があるのでアシモフの小説のように、一人で何体も所有する家庭が出てきてもおかしくない。

テレビですら一家に一台あるかないか、という時代があったのだ。今じゃ複数台所有するご家庭も少なくないだろう。ボクは持ってないけど。ロボットだって同じような過程を経る可能性は大だろう。

ただ個人的には一つ面白くないことがある。

どのメーカーのロボットも、可愛くないのだ(そこかいっ!)。

ヒューマノイド型だろうが動物型だろうが、なぜあそこまでロボット、ロボットさせる必要があるのか??? ボクの食指が動くのは「可愛い」なのだ。内骨格にボクが期待するのは、正にこの点である。

見た目の機能美など、いざ家の中にいるロボットとなると、どうも冷たすぎるような気がする。だからといって、ぬいぐるみみたいなモノを期待しているわけではない。ゆるキャラもいらんなぁ……。

●可愛いことがマスト!

しつこくガンプラと比較するが(年代的にはこれが一番しっくり来る)、模型の延長でイイような気がする。

実際、格闘系自立歩行型のロボット大会に出てくるのは、市販のロボットをカスタマイズしたりしている。特に駆動系(モーターね)とスタビライザーのカスタマイズはスゴい。

いや、単に慣性モーメントの問題なのだが、調整が結構難しいようだ。どつかれるとそれだけでバランスが狂って、どうにもならなくなってしまう場面もよくある。

ヘビーユーザーはゼロから作ったりしているようだが、それでもナニかの拍子にアホになる。

もちろん、KWASAKIはこのへんをハードレベルでクリアする自信があるのだろうと思うのだが、そこでは産業用ロボットで培った技術がものを言うのかもしれない。

話を戻す。別にMS(モビルスーツ)みたいなロボットが欲しいわけではないのですよ。それはそれでちょっと気になるけど。フチコマ(攻殻機動隊に出てくるヤツ)や、R2D2みたいなのも気にはなるけど欲しくはない。

正直ボク自身がイメージできていないのだが、とにかく可愛いのがいいのだ。というかマストっ!

ちょっと生々しい話になるかもしれないが、ボクが心の底から欲しいのは、伏見の仮寓でボクが死んだら、すぐに警察なり病院なりに連絡をしてくれるロボット(?)である。人型である必要はない。

完全に心肺停止したら、緊急連絡をしてくれればいいのだ。

もしかしたら、Apple Watchあたりが進化すれば、その程度のことはできるような気がするが、「死にましたコール」だけのために、Apple Watchを買う気には到底なれん。やはりそれなりに遊べないと。

可愛いがモノを言うのは、正にこの点である。

留守番してくれたり、忘れ物を教えてくれたり、持ってきてくれたり(ほとんど介護ロボットのような気も……)、遊んでくれる程度でイイのだ。

家事までロボットに任せる気にはなれん。ほんまにアホになりそうではないか。ただでさえ頭悪いのに…(- -;)

脈拍、体温、瞳孔センサー等の機能満載、というのも実は困る。変に蘇生できるレベルで連絡されて、障害が残るのはイヤだし。確実に死んでから連絡してくれればいいのだ。まぁ、この辺の塩梅は、ユーザーが設定できるようになってれば別にいいのだが。

要は本来の「死にましたコール」以外の時は、何をしてくれていてもいいのだ。可愛ければ。

別に気持ちのいい場所でくうすか寝てても構わないし、ボクが部屋にいるならお外に遊びに行ってくれても構わない。ちゃんと帰ってくればいいだけの話だ。笑えるレベルの悪さぐらい許すし、別にイチイチお伺いをたててくれなくてもイイ。

●高齢者社会に必要なガジェット

ここまで書いて、ほとんどももち(前に良く登場していた飼い猫)と同じではないか、というコトに気がついた。でも、ももちは「死にましたコール」できないしなぁ……家族には教えてくれそうだけど。

サイズもももち程度で十分。家事を任せるわけではないので、猫ができる運動能力があれば(イヤ、結構ハードル高いぞ)問題ない。

大体、独居老人が住む部屋など広さはしれている。そんな狭い場所にもう一人分のスペースを割くのはごめんである。ももちぐらいの大きさがいいな、うん。小さすぎると気づかず踏んづけて壊しそうだし。

さて、ここまでくると妄想がぐっと盛り上がる。

ベースは内骨格の四足歩行ロボットで十分。というか、むしろ四足の方がなにかと安定しそうな気がする。胴の荷重はもちろん下に向くわけだから、二足でバランス取るより四足の方がハードルは低いだろう。肋骨で内蔵機器を支えられるし。

このへんは進化論と解剖学をちょろっと調べれば、すぐに想像つくので省く。むしろ二足の方が重力下の環境では例外、と考えた方が自然だろう。

四足だけでバランスを取るのも、何となく不安があるので(どれだけむちゃな動かし方を考えてんねん)、この際だから尻尾もつけよう(完全に趣味の世界やな)。

二足でも尻尾があった方が身軽かもしれん。お猿だって(種類によるけど)エイリアンだって(!)長い尻尾あるやん。バランス取るのに結構便利なんとちゃう?

見た目はまた考える(ももちになりそうな気もするけど)。「死にましたコール」以外は好き放題。別に話せなくてもイイ。こっちが言うコトにイチイチ反応する必要もない。

とにかく、可愛く存在していて(もちろんてきとーに動いて)「死にましたコール」ができればもう満点である。逆に懐かれすぎたり、用もないのに話しかけられたりしたらこっちが疲れる。

問題は外装やな。放熱もしないといけないので(めちゃめちゃ重要)そうそう簡単にもふもふにするワケにもいかない。熱を籠もらせてどうする。すぐに潰れるぞ。

水冷・油冷は重くなるだけなので、基本は空冷でしょうな。内骨格だけで動かすのなら話は別だが、部屋の埃とか付着することを考えると、ハードなりソフトなり素材の外装は必要な気がする。

普通に考えれば、通気性がいい軽い素材(もうどう考えても繊維しか思いつかない)がベターだと思う。

視覚・聴覚センサーがあれば、特に目や耳は不要な気がするが(なんだかエイリアンの顔みたいなのを想像してきた)、お飾りでつける分には問題なかろう。

人用の猫耳だって売ってるんだから、それぐらいはどうにでもなりそうな気がする。目はドール用の目でもエエやん。

この際だから、内骨格そのものも可変式にするというのも手かもしれん。特に手・足・背骨。

背骨はちょっと無理がありそうだけど(太さまではさすがに可変式にできんやろう)、手・足に関しては常時、あるいは動きや場所に応じて、自動で可変しても面白いかも。

平坦な場所の高速移動の時とか、手の届かないところのモノを取る時とか、可変式のメリットはそれなりにありそうな気もするけど、構造がややこしくなりそうやな。これはやめておこう。

となると、内骨格レベルで何種類かサイズを用意しておいて、工場で簡易カスタマイズというのが現実的かも。AppleのBTO的な(?)ハード的にややこしそうなことは、みぃ〜んなメーカーに丸投げすればいいのだ。

ソフトはオープンプラット・フォームだから、スマホなりタブレットなりを経由して、ネットから好きなOSやらアプリやらをインストールすればよろしい。

個人的にはPC経由が望ましい。アップデートの通知や実施だって、できればPC経由の方が安全な気がする。気のせいだと思うけど。

ロボットが話せるなら通知を教えてくれるだろうし、無線LAN経由で(もちろん有線はありありだ)勝手にアップデートしてくれそう。

もっとワガママを言えば、iTunesとiPhone(iPad)のような関係ならそれが一番イイ。ちなみに、Androidはどうなってるのか知らん。使ってないし使う気もない。

iTunesにあたるソフトがmacOS、Win、Linuxに対応してれば、大抵のことはできそうな気がするし、オープンプラットフォームなら誰か作りそうな気もする。可能性としてはLinuxが一番高そうな気がする。私感ですが。

とまぁ、ガラパゴス的発想の快挙も、ボクにかかれば独居老人用のSOSコール機器というところまで落ちてしまう。だが、高齢者社会を迎えたこの国に必要なのは、こういうガジェットではないだろうか。

労働力だってロボットに代替させることは、既に行われている。実際、川崎重工は部品の共通化(規格化)でローコストを実現している。もっと妄想を膨らませれば、維持・管理・修理だってロボットに任せればいいのだ。

では人は?

そんなことは自分で考えなさい。この程度のコトで思考停止に陥るようなら、それこそ存在価値があるのかどうかだって怪しい。機械に頼るのもいいが、自分でちゃんと考えないと、どないもならんぞ。それでなくても人類は、地球上の生物体系の中から「はぐれて」しまっているのだ。


【フジワラヨウコウ/森山由海/藤原ヨウコウ】
YowKow Fujiwara/yoShimi moriyama
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