[4533] コンテンツをつくるということ

投稿:  著者:



《全身麻酔の影響で天才になってしまった》

■羽化の作法[58]
 入院と13月世大使館工事
 武 盾一郎

■LIFE is 日々一歩(71)[コラム]
 “文章を書く”ために(2)〜セミナーで話してきました〜
 森 和恵




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■羽化の作法[58]
入院と13月世大使館工事

武 盾一郎
https://bn.dgcr.com/archives/20180320110200.html

───────────────────────────────────

●一週間の入院

2018年3月7日〜14日まで入院しておりました。鼻のポリープを取る手術です。鼻から匂いの器官までの、穴の道を塞いでしまって嗅覚障害になっていました。

匂いが感じられなくなったのが2016年の春。花粉症が酷くて、鼻の穴にワセリン塗ったりしてたのです。「花粉症で鼻が詰まって匂いがしない」程度の、よくあることだと思ってました。

〈ベビーワセリン綿棒で鼻の穴に塗る 薬の方が効くだろうけど、鼻血にならなくなったのはワセリンのおかげか?〉


鼻がバカになったまま夏が過ぎ、秋が過ぎ、、、と普通に暮らしてましたが、いつもの金木犀の花の香りがしないことに気が付いて、「これ、いくら何でも匂いしなさ過ぎじゃね?」と思い、近所の耳鼻科に行ったのです。

〈今年は金木犀の香りが分からなくなるくらい鼻がバカになってたが放置してたのだけど今日耳鼻科に行ってきました〉


2016年冬〜2017年冬まで、その耳鼻科に通ったのですが嗅覚は復活せず。精密検査のできる中央病院に紹介状を書いてもらってCT検査を受けると、鼻の道が見事に塞がっているのが分かりました。

ステロイド薬を処方されたけど治らず、次に漢方を飲んでも改善しなかったので手術となりました。

〈鼻の奥のポリープをとる手術です 三月に一週間入院します〉


・入院前日

入院前日はギャラリー『13月世大使館』の工事で、アーチを作りました。
https://take-junichiro.blogspot.jp/2018/03/135.html


〈今日はここまで お疲れ様でした 明日から入院です〉


〈入院よりも入院の準備が面倒くさい〉


・入院日

大きいバッグに荷物を詰め込んで中央病院へ。出掛ける直前にMacBookAirも持って行こうと思い、カバンに詰め込みます。後から思えば、ノートパソコンを持って行って、ほんとうによかった。

〈自分ん家より快適という、、〉


病院の快適さにちょっと興奮してたら、事件が起こりました。

〈今日、入院中に電話がありまして、線譜『仔猫タムの誕生』が「詩とファンタジー2017」賞イラストレーション部門・優秀賞に選ばれました。どうも有り難うございます!〉


なんと、『詩とファンタジー2017』賞イラストレーション部門・優秀賞に『仔猫タムの誕生』選ばれた、と「かまくら春秋社」の編集者さんから電話がかかってきたのです。

詩とファンタジーNo.36
http://kamashun.shop-pro.jp/?pid=122990080

https://www.facebook.com/junichiro.take/posts/1730580600320153



線譜『仔猫タムの誕生』

https://www.facebook.com/junichiro.take/posts/1730569160321297



「封書にて受賞のお知らせを送らせて頂きます。それから原稿用紙も同封してありますので、100文字以内の受賞コメントと画像を14日までに送り返してください」とのこと。

14日まで入院してて家に居ないので、メールでコメントと画像を送らせてもらうことにした。いやあ、出版社はやっぱり「紙」なんですねえ。

入院した日は落ち着かなくて、コメントを考えてるゆとりが持てませんでした。

・手術日

〈受賞コメントと画像を送りました。〉


手術日の朝、受賞コメントと画像を送って、いよいよ手術。初の全身麻酔でした。

意識がなくなる直前は、貧血や痛みなどで気を失っていくプロセスと似てました。吐き気がして意識が遠のいて、浮遊していく感じが数秒あったかと思ったら、手術は終わっていました。

「手術終わりましたよー!」と言う声と、目の前に試験管のような透明な小さな容器二つの中にポリープのようなものが入ってる。

そして、「手応えありました!」と言う執刀医の声。

その後、苦痛でしばらく悶えます。鼻は出血し、ガーゼを何回も取り替えました。枕元にも血痕が残っていました。痛み止めを点滴してもらいながらも、痛みと目眩で一晩を過ごしました。

・手術後

〈昨日手術は無事終わりました。今日の昼ごろになってようやく痛みと吐き気が和らいできました。〉


翌日になってようやく少し落ち着きました。

しかし、鼻にはガーゼが詰まってて、鼻呼吸はまったくできない。手の甲には点滴が刺さっていて、点滴スタンドと一緒に歩かなければならない。そうなると、いかにも入院患者らしい動きになるのだ。

とは言っても、重病人というわけではないので回復は早かった。

〈母と妹家族が見舞いに来てくれた。ベッドから起き上がると、甥っ子が「寝てていいよ」と気を使ってくれた(笑〉


〈MacBookAirを取り出した。相当回復して来た証だ。〉


回復してきたので調子に乗って、炭酸飲料を飲もうとしたけど、鼻呼吸が出来ないと炭酸はまるで飲めなかった。炭酸飲もうとウキウキ小躍りしていたのだから、がっかり、しょんぼりしてしまった。

最後の難関は、鼻に詰めてあるガーゼを取る時である。入院前に手術の苦痛を質問した際に、先生に言われたことが「入院で一番痛いのは手術ではなくて鼻のガーゼ取る時ですから」だった。

〈今日は鼻のガーゼ取ります。これが痛いそうです。最後の難関(ガクブル)〉


「痛い」と言われて暗示にかかったのか、本当に痛かったのか、左のガーゼを外す時、あまりにも痛がったので右側は翌日となった。

〈今日右側のガーゼも外れた。明日退院できる。これでひと段落。〉


翌日、右側のガーゼを外してくれたお医者さんは、入院前に通っていた時の担当医だったのでかなり安堵した。入院の診断は複数の医者の持ち回りのようで、毎日診てくれる先生が違っているのだ。

前日の左側よりも苦痛は少なくガーゼが取れた。

「これでいよいよ退院できる!」と喜ぶはずだけど、ちょっと名残惜しい感じもしたのでした。

〈明日退院だと思うと少し淋しくなってしまった。一週間も入院してると愛着わいちゃう。〉


・退院日

〈いよいよ退院〉


退院手続きを済まして、中央病院を後にする。シャバの空気は凄まじい花粉だった。

〈コーヒーをくんくんしてみたら、匂いがほんのりしております!”


〈全身麻酔の影響で天才になってしまったので、これからもよろしくお願い申し上げます!〉


長い一週間でした。


●13月世大使館工事の経過

さて「13月世大使館」の工事ですが、現時点ではこんな感じになっております。

〈ギャラリーと応接室の仕切り〉

サッシ窓を外してアーチにしました。ドアは付けず応接室がそのまま見えるようにして、居住空間というより店舗らしい空間に改造。

ビフォー
https://pbs.twimg.com/media/DYpHIOBVAAEN49w
アフター(途中)
https://pbs.twimg.com/media/DYpHKkgVQAAZ15Q

〈ギャラリー奥〉
工事中の現在はまだビフォーの方がステキですが、下の展示できない所をカウンター台にして下を棚にします。これで展示点数も収納も増えます。

ビフォー
https://pbs.twimg.com/media/DYpMXEWU0AANwg9
アフター(途中)
https://pbs.twimg.com/media/DYpMYmWVQAAJJpb

〈ギャラリーのサッシ〉

ギャラリー奥の棚の高さに合わせたラインを伸ばして、ギャラリーに一体感を持たせます。サッシのアルミ部分は見えないように木で隠します。

ビフォー
https://pbs.twimg.com/media/DYpIsgDUQAEW2Rg
アフター(途中)
https://pbs.twimg.com/media/DYpIuTbVAAA_sO_

〈ギャラリー手前〉

取付棚を解体し、出入口を壁側に変更します。

ビフォー
https://pbs.twimg.com/media/DYpNYawUMAEeo_P
アフター(途中)
https://pbs.twimg.com/media/DYpNaEqU0AA5Hln

全体的に大改造ですねこれは。工事はまだまだ続きます。


【武盾一郎(たけじゅんいちろう)/天才】

◎参宮橋ピカレスクで7月に個展します!
https://twitter.com/picaresquejpn

詳細は決まり次第告知いたします!

◎VALUやってます
https://valu.is/takejunichiro


◎TimeBankで時間売ってます
https://twitter.com/timebank_pr


Facebookページ https://www.facebook.com/junichiro.take

Twitter https://twitter.com/Take_J

take.junichiro@gmail.co

ガブリエルガブリエラ
Twitter https://twitter.com/G_G_jp

ブログ http://gabrielgabriela-jp.blogspot.jp


目指せジャケ買い!『星野智幸コレクション・全四巻』(人文書院)

星野智幸コレクションI スクエア
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b226418.html


星野智幸コレクションII サークル
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b226413.html


星野智幸コレクションIII リンク
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b226414.html


星野智幸コレクションIV フロウ
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b278897.html



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■LIFE is 日々一歩(71)[コラム]
“文章を書く”ために(2)〜セミナーで話してきました〜

森 和恵
https://bn.dgcr.com/archives/20180320110100.html

───────────────────────────────────

こんにちは! 森和恵です。猛烈に時間がない、今日この頃です。

……あれ? 前回と変わってませんね。変わってない状況が続いてます。

今回は、「文章を書く」ということについて書きます。自分なりの書き方について、先日話す機会があったので、その内容を紹介しますね。

まずはご報告とお礼から。14年間、担当していたセミナーの最終回を迎えました。

【これまでのウェブとこれからのウェブを語ろう《ウェブ制作のトレンド》】
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=25253


定員30名のところに、50名近くの応募をいただきました。超・満員御礼で、とても楽しく最後を務められました。ありがとうございました。

当日にツイートしたのが↓こちらです。


終了後に、スタッフの方からお花をいただいたり、終了後やアンケートで、「もっと続けて欲しかった」とお声をいただいたり。

iMedioさんでは、とてもよい経験をさせていただき、感謝しかありません。セミナーを担当する中で、受講してくださったみなさんと一緒に、いろんなスキルを身につけられたと思います。

目の前のことに集中していたら、あっという間に終わってしまった日々でした。次は? と聞かれることも多いのですが、これからボチボチ考えていきます。

勉強会グループを作ってますので、気になる方は登録してみてくださいね。

【r360study - connpass】
https://r360study.connpass.com/


●ウェブのコンテンツの大切さ

セミナーの最終回に何を話そうかと考えたとき、外せなかったのが「コンテンツ」でした。

いくら素敵なウェブサイトを設計しても、中味がなければただの箱。これまでに納品したサイトで、納品した後に使われないまま放置されているケースもありました。

サイトを作る工程で一番しんどい工程は、コンテンツを作ることです。意外ですか? でも、実際そうなんですよね……。

サイトを設計して、構築して、Wordpress入れて……

とどのつまりには、コンテンツが増えないから寂れていくケースを、なんども目の当たりにしました。

そんな苦い経験の中、これからのウェブを考えるなら、コンテンツがしっかり書ける力をつけて欲しいと思ったのです。

今回は、私自身がコラムを書くときに、どんなところに気をつけて書いているかをお話しました。

スライドは、こちらで公開しています。
https://www.slideshare.net/r360studio/ss-91223312


コンテンツの項目は、23ページの「2.イマドキのコンテンツ表現」からです。

●心に残るのは、情報プラス「個性とストーリー」

なんやかやで、一日で一番読んでるのはSNSです。SNS経由で情報を集めたり、そこから紐付いた記事を読んだりしています。
そんな中、よくよく考えると興味を持つのは、「○○さんがこう言ってる」ということでした。教科書や宣伝のような、理路整然としたニュースのような記事は、興味がわかないのです。

同じ情報を伝えるのでも、「誰」が語るかが大事になっているように思います。

それに気づいてから、SNSやコラムでも、個を出して語るようになりました。そうすれば、友達を作るように波長の合う人が見てくれるようになりました。

“アニメのあの作品なら、○○さんが一番面白い”

“Dreamweaverなら、△△くんが一番くわしい”

そんな風に思わるようになって、共感してくれる人が増えていけば、そのコンテンツは成功するんじゃないかなと思います。

●アウトプットは軽くから始める

まとまったボリュームの記事を書くのは重い作業です。書き出して、自分が乗ってくるまでに、ずいぶんと時間がかかります。

そこで、最近心がけているのが、「書きたい内容は、とりあえずTwitterで小出しにつぶやく」ということです。

スライドの29枚目の図を参考に見てください。
https://www.slideshare.net/r360studio/ss-91223312/29


気構えない、軽いアウトプットは、ツイートしておきます。140文字という制限のあるなかで残さないとならないので、必然的にエッセンスだけが残ります。

外部にまとまったコンテンツを書くときは、ツイートをネタ元にするという流れです。

コラムにした記事がまとまってきたら、きちんとまとめてサイトに掲載したり、本にしたりしたいというアウトプットは、今後の課題ですね。

「文章書くなんて、自分には無理だ」と思っている方は、ぜひ試してみてください。

……と、今回はここまで。短めですみません。

ちなみにですが、文章をテーマにした一回目のコラムはこちらでした。

【LIFE is 日々一歩(37)[コラム]“文章を書く”ために(1)
/森 和恵 - 日刊デジクリ】
https://bn.dgcr.com/archives/20160829140100.html


文章力を身につけたいと思いつつ、ちゃんと勉強してこなかったので、次回は文章の書き方の具体的な部分にも触れていきたいなぁと思います。

たくさん買って、積ん読になっている文章の書き方の本を、時間を見つけて読みたいなと思います。

ではまた、次回お目にかかりましょう! (^^)


【森和恵 r360studio ウェブ系インストラクター】
mail: r360studio@gmail.com
講座受付中: http://r360studio.com/seminar/



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(03/20)

●富士本昌恵・山本ユウカ「ソレ! へんてこな日本語です。」を読んだ(パルコエンタテインメント事業部/2017)。妻はテレビのクイズ・常識・日本語問題などの番組ハンターで、録画(設定はわたしがやるんだけど)した番組を翌日の午後に一人でゆっくり(もちろんCMなどは早送りして)見るのが楽しみな人。日本語の正しい表現、漢字書き取りなどにめっぽう強いのだ。

だから、時々漢字や慣用句などのテストをされるのが困る。それでも半分以上は正しい答えを出すので、なんとか面目は保たれている。歳のわりによく覚えていると、いちおう評価されるが、編集者上がりとしては面目ない。いや、今でも編集者のつもりだが。グヤシ〜のでこっそり役立ち本を読んだのだ。

「まんがで学ぶ日本語の誤用」というサブタイトルがある。カバーには「とんでもございません」「白羽の矢が当たったんで早退しま〜す」「コーヒーになります」なんて、聞いてるほうが冷や汗のサンプルが。テレビでも、アナウンサーはともかく、キャスターとかゲストとかが悲惨な日本語を連発している。

わたしは、まあ一応常識はわきまえておる、という自信はあったのだが、次々と誤答するではないか。こんなはずではなかった。どんどん自信をなくしていく。今まで正しい日本語を使っていなかったのか。いや、かつては知っていたが、忘れてしまったのだ、そうだ歳のせいだ、そう呟いて自分をなぐさめる。

恥ずかしいけど、間違っていたことを告白する。もしかしたら、歳とったから間違えたのでなく、若い頃から間違って覚えていたのかもしれない。ある語句について、二つの解釈があり、どちらか片方が○なのだ。惜しいことに、語句のすぐ下に二つの解釈があり、頭に○と×がついている。一目で両方が見える。

二つの解釈のどちらかを選ばせて、正解は文末に示せばよかったのではないか。たとえば「悲喜こもごも」だが、(一人の)心の喜び悲しみ 喜ぶ人と悲しむ人がいる とある。さあ、どっちだ。わたしは後者のほうだと思ったのだが、その頭に×がついているので、これでは考える間もないではないか。残念……。

煮え湯を飲まされる ○信頼する人に裏切られる ×敵にひどくやられる
他山の石とする ○悪い行いを参考にする ×いい行いを手本にする
枯れ木も山のにぎわい ○ないよりはいい ×にぎやかでいい
気が置けない ○気を遣ったり遠慮しなくていい ×気を遣うし遠慮もしてしまう
……などなど、いままでいい加減につかっていたことを反省したのだ。

テレビでよく出てくる「こだわりの〜」って表現、いやだなと思っていた。細かいことにとらわれる、必要以上に気にする、難癖な人って印象。ところが、最近では、細かいところまで気を遣ったことをセールスポイントとして知らせる、いい意味で使われるらしい。そういわれてもいやなものはいや。(柴田)

富士本昌恵・山本ユウカ「ソレ! へんてこな日本語です。まんがで学ぶ日本語の誤用」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/486506219X/dgcrcom-22/



●森さんの14年の重みを感じます。/「誰が」は大きいと思います。/武さんの手術成功良かった〜。私は手の指の抜糸が痛かったのを覚えてます。麻酔してくれたらいいのに〜(涙)。

/母の家系は長寿で、鼻がきき、耳が遠くなる傾向。なのに母は更年期ぐらいからだろうか、鼻がきかなくなった。耳鼻科に行っても原因がわからず、ストレスで片付けられていた。

武さんの入院理由を聞き、母に今の医療での診療をすすめたが、混んでるだの、何だの理由をつけて病院に行かない。原因が同じなら、治る可能性があるのに。

ま、私が目が痛いだの、吐き気の伴う頭痛がするだの、胃や腸が気持ち悪いだの言いつつ、病院に行かないのと同じだな。今年度の健康診断は、とうとう行きそびれてしまったわ。 (hammer.mule)

あべのパンコレクション2018
http://abenoharukas.d-kintetsu.co.jp/cotolab/4/201803bread_collection.html

食パン日替わり限定販売がある〜

エッジ・ザ・ハルカス
https://www.abenoharukas-300.jp/observatory/edge/

高所恐怖症だけど、絶対安全なら……