[4566] 妄想自動車関係陰謀論◇危険運転を助長するオートマ◇海賊版サイトブロッキングの問題

投稿:  著者:  読了時間:24分(本文:約11,900文字)


《さっさと運転免許を取り上げて欲しい》

■はぐれDEATH[50]
 はぐれが妄想する自動車関係陰謀論
 藤原ヨウコウ

■晴耕雨読[42]
 海賊版サイトブロッキングは何が問題なのか
 福間晴耕



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■はぐれDEATH[50]
はぐれが妄想する自動車関係陰謀論

藤原ヨウコウ
http://bn.dgcr.com/archives/20180518110200.html
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もう完全に妄想の世界なので、絶対に真に受けないように。

何しろボクの妄想である。これが陰謀論などという、いかがわしいことこの上ないところに首を突っ込むと、アホなコトにしかならないのは言うまでもなかろう(笑)

●危険運転を助長するオートマ

というワケで槍玉にあげられるのは、自動車業界と運転免許制度である。

初めて「AT限定免許証」という制度があることを知った時、「?」と思った。

もともとオートマ車には不信感しか持っていない。度々書いているように、機械任せは大嫌いなのだ。近年のコンピュータ制御システムなんてのは、本当に信用できない。私感ですが。

ボクはキライだが、オートマ車のメリットは十二分に把握しているつもりだ。

本来、オートマというのはマニュアル車では欠かせない様々な手順を自動化することで、運転そのものに集中するためのシステムである。

エンジン音に耳を澄ませ、クラッチ操作をしてシフトを換える。注意力が周囲にまでまわらないで、交通事故につながる。それを防ごうとするのが本来の主旨であった。

ところが、メーカーやユーザーにとってのメリットは、手軽さ以外のなにものでもない。簡略化の主旨をまったく理解していないのだ。

オートマ車の駐車場での事故などは、その最たる例だろう。シフトノブがどこに入っているか、という極めて初歩的な見落としの結果に過ぎない。マニュアルではちょっと考えられない事故である。変なところにシフト入れたら、エンジン止まるしな(笑)

実際、今ボクが見ている自動車の動き方は危険極まりない。歩行者への注意すら出来ていないケースが、やたらと目につくのだ。急発進、急ブレーキなどは日常茶飯事で、交差点での右左折だってきちんと徐行しているドライバーは稀である。

歩いているこっちがいくら気をつけても、自動車がこれでは手に負えない。なにしろ、安全運転の初歩の初歩でこけているのだ

周囲をちゃんと見て状況を確認するというのは、自動車に限らず本来あるべき初歩的なリスク管理である。歩きスマホなんてのも、このリスク管理が出来ていない例の一つで、これがスマホをいじりながら運転ということになれば、事故リスクは一気に高まるに決まっているではないか。

「勝手に自爆して一人で死ぬなら構わないんじゃない?」などというのは、妄言に等しい。自動車事故が起これば、警察や救命の出動、場合によっては道路の封鎖や修理、事故車両の処理など、家族はおろか無関係な人達にだって迷惑が掛かるのだ。

こういうことは、免許取得時や更新の時に口を酸っぱくして注意を促しているのに、ボクの目には改善されているようには見えない。

最近「自動ブレーキシステム」なるものが搭載された自動車が登場してきているが、これだって100%機能するとは、とてもではないが言えない。

時速30kmで走っていても、1秒間に8メートル動いているのである。センサーが対象を発見して急制動をかけるのに0.5秒掛かったら、4メートル前からになる。時速30kmでこれだ。

速度が上がれば上がるほど、ブレーキが掛かるまでの移動距離が長くなる(対象に近づく)のは、算数ができればすぐに分かる理屈であり、そのようなモノが無駄に沢山街中を走っているのだ。

更に例をあげよう。交差点で停車する場合、制動距離はできるだけ長くゆっくりと停車するのが基本中の基本である。後続車の追突を避けるための初歩的なやり方なのだが、これだってかなり怪しい。

エンジンブレーキも併用しながら、ブレーキは複数回に分けて徐々にかける。ブレーキランプが点滅状態になるので、後続車が減速に気がつきやすいという利点があるのだ。

もちろん、後続車との車間距離も考慮に入れなければいけない。時々(いや割と)べったり後ろにへばりつく馬鹿がいるが、ボクに言わせればそっこーで免許を取り上げて頂きたい。

無自覚な交通事故発生者予備軍の最前線にいるのが、この手合いである。前後の車がこの手の馬鹿なら、車間距離もへったくれもなく、急ブレーキをかけて事故が起こるのは目に見えている。

「いや、やってるけど事故ったことないし」というのは、単に運がいいだけの話でいつ事故になってもおかしくない、という予測すら出来ていないのだ。

上述した単独事故ですらあの有様である。複数車両が巻き込まれればどうなるか、普通は想像できるはずで「自分には起こりえない」と言い切る根拠のない自信はどこからくるのか首を傾げざるを得ない。

先日、妹の車を少し運転したのだが怖くて仕方がなかった。もちろんオートマである。アクセル操作を本当にオートにしてしまうと、びっくりするぐらい急に飛び出すし、慣れないブレーキなのでがくんと止まる。

まぁ、幸いすぐにセミオートマにして運転して(セカンドから発進すればゆっくり動き出す)ブレーキもアタリをある程度見つけられたので、どうということはなかったが、考えてみればこの急発進・急ブレーキ具合を「でふぉ」と思っている人が多数派なら、傍でみていて「怖いなぁ」と思う運転が当然になってしまう。

ブレーキはABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が標準装備なので、思いっきりブレーキを踏んでもタイヤがロックすることはないのだろう。ボクはそんなブレーキをかけたことがないし、そもそもABSのついた自動車をまともに運転したことは皆無に等しい。

マニュアルではあり得ないのだが、こうなってしまうのだ。ましてやオートマ限定とやらで、オートマしか運転したことがない人は勘違いしかしないだろう。

ボクに言わせれば、本来のオートマの主旨を完全に置き去りにして、危険運転を助長しているようなもんである。

かてて加えて、ハンド・ブレーキを足で操作できるようなシステムも普及しだした。親父の車がこれなのだが、ボクにはとてもではないが使えない。怖いからだ。

ハンド・ブレーキは、左手で確実に自動車を停止状態にさせる安全装置でもある。手で操作することに意味がある。確実だからだ。

これを足下に移動させるというのは、どういう意味があるのだろう? ドリフトがしやすい?(笑)素人に出来る話ではもちろんない。もし理由があるとすれば、車内の居住性を高めるくらいだろう。本当かどうかはボクにはさっぱり分からない。

そして、最近の自動車の車内(特に運転席周り)の仰々しさは尋常ではない。ほとんど意味をなしているとは思えないような、インテリア・パーツで覆われている。機能主義者のボクに言わせれば「きちんと配線を整理してコンパクトにまとめ不要なモノは全部外せ」にしかならない。

アクセルとブレーキだけでこの状態なのだ。自動車がないと、とてもではないが日常生活ができないような場所ならともかく、交通インフラが充実している都市部で、どれだけの人が自動車を本当に必要としているのか?

運輸業など自動車がメインの仕事場なら致し方がないとしても、日常生活でそんなに自動車が必要か???

ある意味、暴言であることは百も承知だが、伏見の細い道で馬鹿みたいな(狂ってるとしか思えない)運転をする自動車を見る度に、「歩け!」と心の中で罵声を浴びせているボクにしてみれば、さっさと運転免許を取り上げて欲しいのだ。

これでやっと陰謀論に入れる(笑)

●官民一体の陰謀

そもそも「走る凶器」とすら言われる自動車で、敷居の低いオートマ限定免許なる陳腐で危険極まりない免許証を発行すること自体、間違っているのだ。

「マニュアル車なんか面倒くさい」と思っている時点で、ボクに言わせれば、すでに免許剥奪もんである。そんな面倒くさがりが、お手軽なオートマに乗れば注意散漫、危険極まりない運転にしかならないと思うのはボクだけか?

それでもオートマ限定を発行するのには、自動車の保有者数を増やして税金や罰金を掠め取ろうとする意図しか見えないし、自動車メーカーだってオートマをじゃんじゃん作れば、それなりの需要は満たされるので歓迎なのだろう。保険屋も儲かる。官民一体の陰謀としか思えない。

少し冷静になって考えれば、任意保険や維持費だけで結構な金額が出ていくのだ。これはもう贅沢品の類であり、消費そのものである。

しつこいようだが自動車がないと日常生活がままならない地域は別。インフラがないんじゃ、自分でどうにかしないと仕方ないし。さすがにここで「馬車」とはいくらボクでもよう言わん(笑)ここにガソリン屋さんを加えると更に妄想は広がる。

市街地で自動車を100km/hで走らせる馬鹿は、まぁ普通はいないだろう。時々暴走する車は見るけど。

高速道路走行込みでも120km/h出れば本来は十分なはずで、それに最適化した内燃状態を設定できれば燃費はさらに良くなるはずなのだ。そもそもエンジンの重量そのものが、昔(いつやねん?)より圧倒的に軽い。車体重量だってめちゃめちゃ軽いし、そもそも日本の道路で2Lも排気量いるのか???

ちなみに、排気量とトルクは特に因果関係があるわけではない。排気量が大きいほどトルクが増すのは事実だが、これも設定次第でどうにだってなる。

実際、ボクが所有していたROVER MINIは1.3Lしかなかったが、3速で坂道発進、という荒業も余裕で出来た。それなりの注意は必要だが(クラッチの繋げ方がめちゃめちゃシビアになるのだ)。

で、1.3Lだってボクに言わせれば、市街地走行ではもう十二分過ぎるのだ。むしろ低速トルクが太い軽自動車の方が、扱いやすそうだと思ったし(ないけど)、高速道路でだって100km/h以上出したことはほとんどない。そもそも追い抜き車線にすらボクは入らないのだから。

660ccの自動車で市街地走行の最適速度を55km/hあたり、高速道路走行を100km/hあたりに最適化して、必要十分な馬力とトルクを生み出すことが国内メーカーに出来ないはずがないと思うのだが、なぜかこれをしようとしない。

デザインに至っては、もう「人間工学・空力に基づいてCADで作ったのでこうなりました」的な、個性のカケラもないモノばかりである。

軽に限った話ではないのだが、市街地60km/hに空力なんてそんなに必要か?まぁ、馬鹿の一つ憶えみたいに背の高い軽を作れば、それなりの重量バランスを考える必要はあるだろうが、空力となるともうアホみたいな話で、そんなものに付き合わされたくないというのがボクの実感である。

またまたROVER MINIを例に出すが(何しろこれが一番良かった)室内だって見た目より全然広いし、背も低い。べったり地面にへばりついている感覚は安心感があるし(この安心感があるから、ボクは背の高い車を運転するのが怖いのだ)、とにかくカワイイ(またここかいっ!)

ボクやおねえちゃんみたいな「見た目重視」派にとって、今の自動車で食指を動かされるのは皆無に等しい。頑張ってもマツダ・ロードスターぐらいだろう。ただし、あんなに排気量はいらん。おまけにツー・シーターだしなぁ。

とにかくエンジンの負担を減らしつつ、最適化すれば燃費向上なんてのは簡単なはずなのだ。ここに電池が加われば、さらにどうにかなるだろう。ただし、今のハイブリットカー的な使い方ではない。F1でもう定番となったERS(エネルギー回生装置)の搭載である。もちろん軽量・コンパクト化は必須。

この辺の技術に関しては本来、日本のお家芸のはずなのだが(80年代、車体重量を軽くしつつ強度も保持するという荒業テンコ盛りの鉄板の開発チームに親父がいたので、この辺は実を言うと詳しい)、ナゼかどうでもいいアホな技術にばかり気をとられているような気がしてならない。

エンジンなんか、新素材で堅牢なものを使って軽くすればいいのだ。大量生産できれば、黙ってても素材コストは下がる。

そして、とにかくいらんオプションはばんばん外す。車重が軽くなればパワステなんかいらん。そんなものに頼らないと運転できないなら、最初か運転しようなどと思わない方がよろしい。今のはステアリングが軽すぎや!(個人的見解です)

カーナビも外せ! いつも通る道くらい自分で憶えろ! それでもダメならGoogleマップ君にお願いすればよろしい。もちろん、スマホを見ながらはダメ
です。

インテリアだって、 あんなにごちゃごちゃせんでよろしい。レザー貼り? ホンマもんのレザーに触れる機会が、庶民にそうそうあるはずがない。とっととなくせ。

得体のしれないオーディオ・システムも、じゃんじゃん外せばよろしい。なんであんな重たいもんわざわざつけて、でかい音で音楽ならしながら運転すんねん。周りの音が聞こえなくなるだけなら、ない方が安全この上なし。

電動ミラーや電動ウインドウも不要! そもそもミラーなんか、そんなに動かすか? ミラーの位置は運転中ではなく、運転前に決めるのが鉄則である。窓だって、開け閉めぐらい運転前にしとけ!

そもそもあんなに電気パーツが必要なのか? 今の自動車は電機系の故障が起きればロジックボード丸々一枚、いきなり交換である。またMINIを例に出して申し訳ないが、MINIの場合はヒューズ交換で済むような故障も、ボード一枚というのはどうよ。

高々数十円のパーツと、ロジックボードでは差がでか過ぎる。おまけに、ヒューズ相手なら見ればすぐに分かるし。物理的に飛んでいるので分かりやすい。

電気化の利便性を完全否定する気はないが、限度があるだろう。

コンピュータ制御が時流となっているのは承知しているが、そこまで機械任せにする必要が本当にあるのだろうか?

グローバルな流れと違うとほざく前に、この国のアイデンティティーをどうにかしろ! 基本ガラパゴスの国なんだから、世界基準なんぞ無視すればよろしい。貿易摩擦? どんどん摩擦すればイイではないか。どうせ人口はどんどん減るのだ。国内でどうにかできる余裕はどんどん増す。

なぜ他の国と比較する必要がある? 外交問題に発展したら外務省がどうにかすればよろしい。そのために税金で食っているのだ。その他の政府・議員・官庁・自治体も同様。ちゃんと仕事せぇ!

「Japan as No.1」と呼ばれた時代があったが、あれはあれできっちり日米貿易摩擦を起こしているのだ。にもかかわらず、日本製品がじゃんじゃん輸出された。よそのことを無視して狭い島国で血なまこになって頑張ってたから、他国が驚いた。ただそれだけの話である。

断っておくが、ボクは最近はやりの「日本万歳」論者ではない。むしろ、がっかりしている方だ。もちろん右翼でもない。左翼でもないけど。

「よそはよそ、うちはうち」でイイ。ナゼこんな簡単なことが分からないのか、不思議で仕方ないのだ。もちろん、現政府のやり方だってさっぱり分からん。

馬鹿丸出しで「外遊」(アベソーリの場合は本当に遊んでそうな気すらする)しまくって、国の財布を無駄遣いするぐらいなら、官邸に軟禁しておいた方がマシ、とすら思っているぐらいで、その他の取り巻きは二束三文以下の評価しかしていない。

だって、発想が「○○ちゃんがあれを買ってもらったんだから、ボクにも買って」というレベルでしかないからだ。

ちょっと陰謀論から外れだしたなぁ……というか、陰謀というにはあまりにアホすぎるではないか。すぐにばれる嘘を平気で口にするし。取り敢えず、政府は外しておこう。レベルが下がる(!)

自動車を取り巻く業界団体が、上記したようなことを思いついていないとは、正直信じがたい。むしろ分かりきっているはずである。にもかかわらず、不思議なぐらい独自の動きをとろうとしない。

F1でのHONDAの惨憺ぶりなんてのは好例で、「去年までのエンジンがイマイチだったので、メルセデスのようにしてみました」結果、トラブル続きでシーズン途中でマクラーレンから愛想を尽かされたのだ。

だいたい、ベンチマークテストを1気筒だけでやって、6気筒のエンジン・テストをしていなかったのだ。6気筒エンジンを作るのに、なんで1気筒しかテストしないのか、さっぱり分からん。

話が逸れたついでに続けると、要は「1気筒なら大丈夫だったけど、6気筒に組んだら共振が出て部品が壊れちゃいました」という、零戦開発記みたいな間抜けな理由である。戦前と同じ轍を踏んでどうする……。

いくら「走る実験室」と呼ばれるF1の世界でも、これは実験以前の問題で、世界に間抜けっぷりを大々的に披露したようなもんだ。

かつてのHONDAやSONYもそうだが、発想はあくまでも「ガラパゴス」的なモノでしかない。結果、たまたま隙間にはまっただけの話で(!)実はここにこそこの国の面白さがある。最初から世界基準を目指すと大抵こけるのだ(笑)

もしここに陰謀があるとすれば、それは「国民(消費者)に足下を見させないようにして、世界ばかりを見させよう」という国民総痴呆化論か、既得権益を守るため、というどっちに転んでも情けない結果しか、ボクには見いだせない。

政府を巻き込めば「ボクらがアホ扱いされないように、ボクらよりアホな国民を育てよう」という、これまたどうしようもないネタしか思いつかないのだが、彼らにはこの程度の知恵すらないとボクは思っているので除外してもよかろう。

……冒頭でぶち上げた陰謀論とやらは、ほとんど体をなさなくなった。当たり前の話である。ボクが陰謀論などという陳腐な話を、まったく信じていないからだ。信じてもいないことを前提に、フィクションを生み出すことができるほどボクは頭が良くない。だからこのような中途半端な駄文にしかならないのである、呵々♪

と、さんざん罵詈雑言を吐きまくったが、ここに来てついに正に「ガラパゴス」としか言いようがない「快挙」に手を出そうとしているメーカーが現れた。

と、今回はここまで。続きはまた。


【フジワラヨウコウ/森山由海/藤原ヨウコウ】
YowKow Fujiwara/yoShimi moriyama
http://yowkow-yoshimi.tumblr.com


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■晴耕雨読[42]
海賊版サイトブロッキングは何が問題なのか

福間晴耕
http://bn.dgcr.com/archives/20180518110100.html
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前回、海賊版サイトの一つ、漫画村を閉鎖させるのがどうして難しいかについて書いた。
http://bn.dgcr.com/archives/20180413110200.html

その落ち葉拾い的な意味でその後の経過と問題点を書いてみたい。

前回の記事の最後にも書いたように、あれから一転して大手漫画海賊版サイト「漫画村」と、アニメ海賊版サイト「Anitube」は突然閉鎖した。

技術的に外部からの攻撃や、著作権侵害の申し入れなどでも閉鎖させることが難しいこれらのサイトが、突然閉鎖したのは技術的・法律的に効果的な手段が取られた結果というよりは、ニュースにも取り上げられ政府も対策を取り始めたのに対して、足がつくのを避けるためにトンズラしたと見るのが自然だろう。

そうした意味で、海賊版サイト問題は解決したわけではない。また、ニュースに取り上げられた大手海賊版サイト以外にも、膨大な海賊版サイトはいまだにネット上に残っているし、大手サイトも別の名前で復活する可能性がある。

それでも、今回の騒動で、直接の著作権侵害に当たらなくても悪質なサイトはGoogleの検索から削除されるようになったし、資金源となる広告を外す事が有効だと分かったのは大きな成果と言えるだろう。

参考:「望んで広告を出しているものではない」 海賊サイト広告問題、出稿していた大手企業の言い分は(ねとらぼ)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1804/20/news124.html

しかし、新たな問題として今度は海賊版サイト対策のためにNTTグループ3社が法制度が整備されるまでの短期的な緊急措置として、サイトブロッキングを行うことを発表した。これについては賛否両論あるようだが、以下に述べる理由から役に立たないどころかむしろ有害ではないかと思っている。

まず最大の理由だが、対象となる著作権侵害サイトの多くが既に閉鎖していて、そもそもブロッキングする意味がないというのがある。

もう一つの理由は、ブロッキングのススメ方が政府が方針を示しただけで、実際のブロッキングの判断や責任をISPに押し付ける、というやり方になっている点である。

これではブロッキングする基準と根拠が乏しく、下手をするとブロッキングを行ったサイト側が法律違反に問われる可能性がある上に、ISP側にとっては自主的な判断を促すという口実で、何か問題があった時に責任を押し付けられることにもなりかねず、一番対応がやりにくい。

後で述べるが、ブロッキングも色んな方法があるものの、きちんと問題のサイトを遮断することは難しく、また誤って別の無関係のサイトを遮断してしまう危険性もあるのだが、そうした問題が起きた時に責任を誰が取るのかということになってしまう。

そして最大の理由は、そもそもブロッキングが効果的な方法ではない上に、副作用が大きいという問題がある。

ブロッキングの為には通信内容の一部を解読して、「何処のサイトにつなぎたいか」を判断する必要があるが、これが通信の秘密に触れる危険性がある上に、そもそも最近のネットでは通信手段が暗号化されていて中を読むことは難しい。

そうなると、目的のサイトを遮断するためには、目的のサイトの住所にあたるDNSサーバのデータを利用できないようにする方法が考えられるが、これもGoogleなどが提供しているパブリックDNSサービスを利用すれば、ブロッキングは回避されてしまう。

また、直接相手のIPアドレスを遮断する方法もあるが、検閲を回避してプライバシーを守る用途にも用いられている「Tor」や、海外のオープンプロキシが使われればこれも迂回されてしまう。

更に、違法業者がWebサイトやドメイン名を次々に変えていけば、それに合わせてブロッキングも更新する必要がある。抜け道を塞ぐために多くのIPアドレスを遮断すれば、巻き添えを食らって無関係なサイトがブロッキングされる危険性も高くなる。

実際にロシアの例では、ロシア国内では違法とされているTelegramというメッセンジャーサービスをブロックするために、180万ものIPアドレスをブロックを遮断した。巻き添えを食らって、GoogleやAmazonをはじめ多くのアプリが使用できない事態になったにもかかわらず、Telegram本体は利用できるという事件が先月に発生している。


【福間晴耕/デザイナー】

フリーランスのCG及びテクニカルライター/フォトグラファー/Webデザイナー
http://fukuma.way-nifty.com/

HOBBY:Computerによるアニメーションと絵描き、写真(主にモノクローム)を撮ることと見ること(あと暗室作業も好きです)。おいしい酒(主に日本酒)を飲みおいしい食事をすること。もう仕事ではなくなったので、インテリアを見たりするのも好きかもしれない。


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編集後記(05/18)

●上野正彦「自殺の9割は他殺である」を読んだ(2012/カンゼン)。筆者は元東京都監察医務院長・医学博士。真っ白な本、タイトルなどは真っ黒、白と黒がクッキリしたまことに潔い装幀である。これまで「自殺は他殺だ」という表現を控えてきたが、いじめによる自殺、老人の自殺が増えてきたことで、ついに言わざるを得ない時が来てしまった。この本で弱者救済に貢献したいという。

今日の日本では、自殺の原因が厳しく追及されていない。自殺に事件性はなく、本人の意志で死を選んでいるため、動機が問題視されない。だが、いじめ自殺は自己責任で死んだのではない。いじめの加害者によって追いつめられ、殺されたのだ。自殺だからといって、学校も教育委員会も警察も、誰ひとりとしていじめた者と自殺との因果関係を調べず、曖昧なまま放置してきたからだ。

警察は民事不介入だから、事件性がなければ動かない。では、誰が自殺の原因を明らかするのか、筆者は法医学者がその役割の一端をになうべきだと主張する。この人は自分で首を吊って自殺しているが、原因あるいは動機を見ればほとんど他殺である……法医学者がこのように積極的に発言していくことで、死者の人権は守られ、自殺に対する社会の意識も変わるのではないかという。

法医学者が死者の側に立ち、その声なき声を聞いて「なぜ自殺するしかなかったのか」という本当の理由を世の中に伝えなければならない。法医学者は亡き人の代弁者である。解剖を通して死体と向き合っている。監察医は法医学の専門家である。死体を見るプロである。検死すれば真相が分かってしまうのだ。

死体から死亡推定時間を割り出し、死体から殺害現場を導きだし、死体から犯人像を推理する。自殺か他殺かを見分ける方法まで詳述している。首吊り自殺の見極め方、飛び降り死体の見極め方、飛び込みによる死亡の見極め方、水死体の見極め方、焼死体は事故か他殺かの見極め方……一般人にとって必要かどうかわからない見極めノウハウまで披露してくれる。これは実用記事かな?

筆者は30年にわたって監察医を務めた。検死を通して法医学の面白さに気づき、監察医という仕事に大きなやりがいを見出したからだ。死体の状態から、自殺か事故か、あるいは他殺なのかを見極めるのが仕事である。死体所見から「実は私は殺されたんです」という、被害者の叫び声を聞き取ることができた。

監察医は、もの言わぬ死者の声を正確に聞き取る「死者の通訳」のような存在である。しかし、監察医は不足している。監察医制度にも地域格差がある。また、社会の変化に対応できない法制上の問題がある。変死体の概念の甘さが犯罪を見逃す原因である。筆者は新しい検視官制度の導入を提案している。

「監察医は死者の名医でなければならない」「状況に惑わされずに、死体所見から得られた事実をきちんと主張する。状況は後からいくらでも偽装できるが、死体は死亡時の生活反応を残すので、死後の偽装はできない。また、生きている人間は嘘をつくが、死体は絶対に嘘をつかない」「どんな方法であれ、楽にキレイに自殺できるという方法はない」と筆者は断言、これ重要。 (柴田)

「自殺の9割は他殺である 2万体の死体を検死した監察医の最後の提言」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862551599/dgcrcom-22/


●上野正彦さんは、関西ローカル(たぶん)のTV「ビーバップ!ハイヒール」にたまに出演されていて、再現ドラマは、まんま監察医・推理ドラマのプロットだった。

現役を退いた後も再鑑定の依頼が来る。自殺や事故とされた遺族や弁護士が、遺体写真を見せ、事情を説明すると、矛盾があると見抜く。女性は自殺する時に化粧とトイレは済ますとか、生活反応の有無だとか、メッタ刺しより一発急所の方が殺意があるとか、火事で焼ける部位だとか。巨額の保険金をかけると疑われやすいんだな〜と思いながら見たよ。

/会員登録続き。そしてまた面倒なのが、この登録はメールアドレス認証から始まり、認証URLの有効期間が24時間なのよ。二週間後に、そこからスタートなのよ。

で、こういう期間は大抵長めに書いてあるからとちょくちょく試してみたが、最終的に登録できたのは二週間後。新規会員が多いってことか。

サイトで商品をお気に入り登録しておけば、スマホアプリからも参照でき、店頭で実物チェックができるからいいのよ〜。店頭でバーコードを読み込ませれば、その場でネット注文のできる「手ぶら de ショッピング」というのまであるのよ〜。 (hammer.mule)

死体は語る!最新法医学ミステリー6(ビーバップ!ハイヒール)
https://www.asahi.co.jp/be-bop/archive.html

監察医が泣いた死体の再鑑定:2度は殺させない
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448780969X/dgcrcom-22/
上の回はこの本がベースだった

1970大阪万博“裏側”ものがたり
https://tver.jp/episode/44007892
今TVerで見られるのは万博話だったわ

ニトリ/ネットショップと連動、店舗に「手ぶら de ショッピング」導入
https://www.ryutsuu.biz/topix/j063003.html