[4586] 経験で語る刃物の扱い方◇映画:ロシアとハリウッドのエンディングの違い

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《おいおいそれでハッピーエンドはないだろう》

■はぐれDEATH[52]
 はぐれが経験で語る刃物の扱い方
 藤原ヨウコウ

■晴耕雨読[43]
 ロシアンエンディングとハリウッドエンディング
 福間晴耕




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■はぐれDEATH[52]
はぐれが経験で語る刃物の扱い方

藤原ヨウコウ
https://bn.dgcr.com/archives/20180615110200.html

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「キチガイと刃物」というネタではないので悪しからず。かなりマジメな(?)ネタである。

●一番危険なのはカッター

「刃の進行方向に手を置かない」というのは基本中の基本のはずなのだが、刃物を日常的に使う人にこの基本が身についていないという現実を見ると、「どないなってんねん?」と思わざるを得ない。

こんなもんは小学校の鉛筆削りや、図画工作の版画、家庭科の時間の包丁の使い方で、本来は小学校卒業レベルで身につけておくべき心得だと思う。

ボクもそうだったが、おねえちゃんはこの辺を幼児期に徹底的にしつけた。

保育園で包丁を使う機会が増えたのを契機に、4歳のお誕生日にまずセラミック包丁を与えた。包丁の使い方は保育園でしっかり教えて下さったみたいだ。

小学生になってから地域のイヴェントで、親子お料理体験なるものに参加したことがあるのだが、他の同学年ぐらいの子達よりも明らかに早く、お野菜をキレイに、じゃんじゃん切っていたのには正直驚いたのだが、安心したのはちゃんと指を切らないような、使い方が身についていた点だ。

もっとも、おねえちゃんのスピードと正確さに周りが付いていけなかったので、お野菜は結局、全部おねえちゃんが切ってしまった(笑)

本人は「楽しいやん♪」と言っていたので、ボクがどうこう言うつもりはない。おねえちゃんが満足すればそれでいいのだ。

小学校入学時には肥後之守を与えた。もちろん鉛筆削り用である。こっちも少し教えただけで、時間はかかったがきちんと使えるようになった。

ここまでのレベルでは、「器用だから」とか「不器用だから」という言い訳が通用しないのは言うまでもあるまい。何しろボクとおねえちゃんは、徹底した不器用なのだ。

だから時間を掛けて訓練(?)する。不器用な上に「痛いのはイヤ!」というのがあるのだが、やり始めるとできるまで延々やってしまう性格なのが幸いしているのだが(もちろんデメリットも沢山あります)、こと刃物に関してはこれでよかったと思う。

一番危険なのはカッターである。もちろん大小を問わない。

ご存じのように包丁や肥後之守などよりも鋭利だし、ヘタに身体を切ると(まぁ大抵、指や手ですが)結構深く入ってしまうので要注意なのだ。

定規を併用してカッターを使う時は、特に危険度が高い。定規を持っている方の指を切りやすいからだ。これはボクも散々やったが、大怪我をしたことはない。こちらに向かってくるカッターに殺気を感じるからだ(笑)。

だから定規を持つ方の手に注意が向く。おかげで定規で切るのはめちゃめちゃ下手クソである(爆)

これはデザイナーとしてはどうしようもない部類なのだが、ヘタに力があるので、どうしてもカッターを深く入れてしまうのだ。何かの拍子にカッターが勢いよくこっちに向かってくる。

そんな経験がある人は少なくないと思うが、これが怖いので、よけい定規を持つ手に注意が向く。もっとも、会社員時代に矯正はしましたが。

カッターを浅く入れて何度も同じ所を切る、というただそれだけのコトなのだが、ボクの不器用さはここでも見事に発揮される。定規を当てているにもかかわらず、見事に同じラインをなぞることができない……。

これは完全に、定規を持つ手に意識が行き過ぎているせいである。

ちなみに、さっきから「定規を持つ手」と書いているが、以前にも書いたようにボクは両利きなので、カッターを持つ手も状況に応じて、右にいったり左にいったりする。だから定規を持つ手も左右両方だ。

定規を併用する時は、カッターの進行方向は自分に向かってくるし、そもそもカッターは(もちろん包丁やナイフというヤツは)大抵こうした使い方になっている。鉛筆削りに代表されるような、刃の進行方向が自分の身体から遠ざかる場合、カッターはもっとも危険度を増す。

もちろん、「刃の進行方向に手や他の部位を置かない」という基礎が身体に叩き込まれていればリスクは激減するのだが、この基礎が身についていない人が想像以上に多いのには驚いた。

先にも書いたが、日常的に刃物を使うにもかかわらず、である。

●副業先の言語道断あれこれ

つい最近、副業先で目の当たりにした例では、切られる物を左手で「握って」カッターを使っていた時に、ちょっとした拍子にカッターが勢いよく抜けてしまい、左手親指の付け根を思いっきり切ってしまった現場に出くわしたことがある。

なんと、3針も縫うコトになったのだが、その後の作業に支障をきたしたのは言うまでもあるまい。

鉛筆のような細いものならともかく(ちゃんとした持ち方はもちろんあります)そもそも切るものを握るなど、言語同断である。

安定した場所に置いて、あくまでもブツが動かないように、斜め下方向に空いてる方の手で力をかける。もちろん、切る場所から可能な限り離れたところに手を置くのが鉄則である。

ところが、これを日常的にしていないので、上記したような気の毒なことになったのだ。もう40歳を過ぎているようだし、それなりの経験もあるはずなのに、矯正されていないところを見ると、今後も同じようなコトを繰り返すのは目に見えている。

実際、本人に聞いたのだが、「割とよくやる」とあっさり返答があり、心の中で「救いようがないな」と思ったことは、正直に白状しておく。

ここの現場では、カッターだけでなく彫刻刀やノミなども使うのだが、やっぱり使い方がおかしい。それで、またまた同じような事故を起こすのだ。職場でこれは、正直いかがなものかと思う。

彫刻刀はともかく、ノミに関して言えば、鉾立の時に本職の大工さんが使うのを見ているのだが、彼らはこんなアホなコトを絶対にしない。そもそも、ノミの手入れのレベルが桁違いなのだ。

刃物は程度こそあれ、よく研ぎ澄ませておかないと事故の元になる。刃がすっと入れば、予期しない変な動きは大抵回避できるのだ。

その上で、刃の進行方向に絶対身体を置かず、削るモノをきちんと固定する。ベテランの大工さんは本当に何気なくやっているのだが、見ていて怖い思いをしたことは一度もない。もちろん、ものすごくキレイに削るし。

こういう場面を30年以上見ているこっちとしては、副業先での刃物の使い方は、もうほとんど狂気の沙汰である。

会社の備品である刃物はもちろん、個人が持っている刃物ですら、まともに研いでいるようには見えないのだ。

カッターは刃を折ればすぐに鋭利さが復活するが、彫刻刀やノミはそうそう簡単にはいかない。日々使った後に点検して、手入れをしておかないと事故の元になる。ところが、どうもこのような形跡が見えない。せいぜい、使っている途中で荒っぽく研いでお終いである。

ノコギリは目立てなどまったくされていないし、ほとんど使い捨てに等しいようなものしか置いていない。交換する気配すらない。もうお手上げである。

ちなみにボクは、自分のモノを持っていく気には到底なれなかったので、会社の備品を使っていたのだが、使う前に入念に研ぎを入れる。

使用後も一通りチェックするし、鈍くなっているようならまた研いで元の場所に戻すのだが、しばらく使わずに置いておくと、キレイに研いだはずの刃がボロボロになっている。

それが日常茶飯事である。むしろボロボロになっているのがでふぉだ。

正直「一体どんな指導をしてんねん」と思い、周囲に注意を向けていたのだが、どうもこの手の事に関しては、まったくの野放し状態なようだ。私物の道具ですらかなり怪しいし……。

だから、この職場での「刃物注意勧告」は右から左に聞き流した。ボクの場合、実態を伴わない説教など、余計なお世話を通り越して、侮蔑の対象にしかならない。

鉾立の大工さんはちゃんとしているから、ボクが変なコトをして怒鳴られても、ちゃんと言うコトとを聞くし、同じコトを繰り返さないように注意もする。

まぁ怒鳴られることはほとんどないのですが、それでも「そんな所持ってたら危ないぞ」と言われれば、素直に言うコトを聞くし、大工さんの言う通りにする。おかげで鉾立の現場で、大きな怪我をしたことは一度もない。

こういう経験があるから、副業先での危険極まりない作業だって自分で回避できたようなもんで、経験がない人がこの現場に入れば怪我をし続けるだろうし
(正しい指導がないんだもん)、同じコトを繰り返しては、大怪我もしたりするのだろう。

自分でもどうかと思うのだが、刃物一つでこれだと、他のまったく関係のないことで色々注意されても、マジメに聞く気にはなれない。

経験上、作業上の注意点が一部だけが破綻しているということは、ほとんどないのだ。あくまでも総合的に注意しておかないとロクなコトにならないし、一部が破綻してるとすれば、それは他の工程でも何がしかの間抜けなコトをしている可能性が高い。

刃物の手入れのことを書いたが、これは道具全般にも言える。使った後にきちんと掃除して、手入れをしておかないといけないはずなのだが、とにかくとことんルーズなのだ。

ボクは掃除と手入れについては相当気をつかったし、きちんとやっていたのだが、新参という理由だけで、他の誰かが疎かにした手入れの不備がボクのせいにされることが度々あった。

まぁ、この手のアホな言いがかりには慣れているので、言い訳や文句を言うことなく黙々と手入れをして、一月半で周囲を完全に黙らせた(笑)。相手にするのもアホらしいし、面倒くさいというのももちろんあったのだが。

筆の手入れも酷いもんだった。詳細は省く。ボクがエカキだというコトもあるし、ボクの筆はイイ状態を長持ちさせるために、めちゃめちゃ手入れをしているのだが、ここの現場では手入れ以前の問題だった。

人力で使う道具に限った話ではない。電動ノコギリだのサンダーだのドリルだの、大小とりまぜとにかく色々ある。手入れはもちろん、刃物同様である。ここまで手入れが行き届いていないのには、エラそうなコトを言われた怒りよりも先に呆れてしまう。

何しろ、こっちは鉾立の大工さんの道具を見ているだけでなく、使っているところも間近に見ているのだ。更に言えば、母校の工房の道具の方がよっぽど手入れされていただけに、ガックリ倍増である。道具に対する認識そのものが、ボクとは明らかに違いすぎる。

ワケが分からないのは、こうした道具を使えばド素人でもそれなりにキレイに仕上げることができるのに、ナゼかバイトには人力を求める。こっちの方がハードル高いのですぞ。

楽して便利に使えるようにしたのが電気系の機械だし、ここの人達はこれらの道具しか普段は使っていないのだ。おまけに無駄に種類が多い。

こんな状態なら、刃物の手入れが出来ないのは当然と言えば当然なのだが、ド素人のバイトにゴリゴリの人力作業を強いるコト自体が、既に狂っているとしか思えない。バイト用の道具を準備しておけばよさそうなものの(それこそ使い捨ての安もんでいいのだ)、ケチるから妙なことになる。

契約が終わりに近づいた頃、外で鋼管を使った骨組みの作業をしていたのだが、まぁボク以下だ。まず重いものを持ち上げられない。ボクも大抵非力なのだが、それ以上に非力なのにはびっくりした。

どうにも使えそうにない人ばかりなのがすぐに分かったので、力仕事はボクが全部することにした。待っているといつ終わるか分からん。

おまけに、「まだ試行錯誤なので」と言いだした時は、腰が抜けそうになった。

試行錯誤とはいえ、同じようなコトは既に何度かしているのだ。鋼管の強度や実際に必要な量などは、多め多めに見積もれば大抵どうにかなるのだが、ここでまた見通しが甘いというか、せこいことをするから、後からの作業が大変になる。この程度の推測すらできないようでは話にならん。

経験値の低さ云々の話ではない。少ない経験から最大限のリスクを予測して、然るべきコトができていないのだ。初めてブツを見たボクが「これはあかんわ」と思ったぐらいである。程度はしれてる。

他にも得体のしれない蘊蓄を散々聞かされたが、笑顔で聞き流したのは言うまでもあるまい。まぁ、悶々としながらも契約期間は全うしましたが、二度と行く気はない。

●日々の手入れ

刃物と言えば、ボクはダイバー・ナイフと、刃は付いていないものの日本刀を持っている。

ダイバー・ナイフは最近、専ら鉾立の時に使うのだが、もちろんきっちり研ぎ上げている。休憩中に大工さんに研ぎ講座もしてもらった。懇切丁寧に、ちゃんと教えてくれるので実にありがたい。

刃がついていない日本刀とはいえ、十分に危険である。切っ先は尖っているのだから、切ることはできなくても、突いたら大怪我の元どころか、死に至ることだってある。

それでなくても、きちんと手入れをして、刀身には椿油を薄く引いているのだ。鞘から抜けやすいとか、刀身保護はもちろんだが、この措置だって切っ先が人に向けば物騒この上ないことになる。

道具の手入れ具合は、刃物を見れば大抵全体が分かってしまうもんである。何しろデリケートだし。

手入れをしないのは論外にしろ、無駄に神経質に研いでもダメなのだ。ちゃんとした着地点はあるし、日々手入れをしていればさほど面倒なことではない。

研ぎというより、ほとんど磨き程度で刃先はキレイになる。逆に無駄に研げばすり減るスピードが早くなるだけで、刃物の寿命を短くするのである。

と、まぁ色々書いたが、こんなコトがネタになるとは正直夢にも思っていなかった。ボクにとっては当たり前すぎることばかりだし、おねえちゃんだってできる程度のコトなのだ。

「あんたの家が特殊やねん」と言われてしまえばそれまでなのだが、まさかここまで世間様とずれているとは……。

この調子だと、ボクが思っている以上に世間様とずれていることは多いんだろうなぁ。


【フジワラヨウコウ/森山由海/藤原ヨウコウ】
YowKow Fujiwara/yoShimi moriyama
http://yowkow-yoshimi.tumblr.com



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■晴耕雨読[43]
ロシアンエンディングとハリウッドエンディング

福間晴耕
https://bn.dgcr.com/archives/20180615110100.html

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最初資料を当たって書こうかと思っていたのだが、さすがに元ネタを忘れそうなので、防備録代わりに書いておくことにする。

映画などのエンディングでも、お国柄を感じると思ったことはないだろうか。

その思いを強くしたのは、テレビアニメやその映画化でお馴染みの「フランダースの犬」が、ハリウッドで実写映画化され、そのストーリーを知ったときである。

ネタばれ承知で原作のエンディングを書いてしまうが、子供心に主人公ネロと愛犬パトラッシュの死に、当時はひどくショックと理不尽さを覚えたものだ。とはいえ、いくら子供心にショックでも、原作を改ざんして「ネロもパトラッシュも死ななかった事」にしてしまうのはまずいだろう。

しかも嫌らしいことに上映国に合わせて、しっかりハッピーエンド版とバットエンド版の二つが用意されているらしい。

さらに皮肉なことに(私は見てないものの)このハッピーエンド版、エンディングに向けてきちんと構成されていて、それはそれで良い映画になっているらしいのが困ったところである。

この何が何でもハッピーエンドというのは、ヤンキーのノリなのか、「フランダースの犬」のように対象年齢が低い話ならまだ分かるものの、「ディープブルー」(今やっているドキュメンタリー映画ではなく、人工的に知能を強化された鮫によるパニックホラーものの方)や「トゥルー・ライズ」のエンディングともなると、思わず「おいおいそれでハッピーエンドはないだろう」とつっこみを入れたくなってしまうのは、私だけではないだろう。

特に「ディープブルー」では、主人公のいた海洋研究所は建物ごと全滅、ヒロインは死亡と、惨憺たる幕切れなのにもかかわらず、生き残った主人公のナイスガイと人の良さそうな黒人のコック2人で、足を海にひたしてばしゃばしゃやりながら「今回はなかなかハードな戦いだった(意訳)」とにこやかに談笑する下りにいたっては、ここまでやられてしまうと逆に妙な爽快感を共感してしまうぐらいである。

逆にロシアの映画を見ると、どうも連中は悲劇が好きなようで、記憶にある数少ないロシア映画でハッピーエンディングの話を見たことがない。

なにせ、あの「チェブラーシュカ」でさえ、ストーリーはともかく挿入される曲は、どれももの悲しいメロディのものばかりというお国柄の国である。

一見コメディー風な演出の「鬼戦車T-34」は、第二次世界大戦下、ナチス・ドイツの収容所に捕らえられていたソ連軍捕虜たちが、標的用に使われるはずのソ連T-34戦車を奪取して脱走し、敵陣を突破するというストーリー。

前半は右往左往するドイツ兵を、奪った戦車で蹴散らしながら脱走するという話で「おっ、珍しくロシアで痛快な話が」と思っていると、エンディングで衝撃を受けるという罠が待っている。

案外救いのないストーリーで、有名なゲーム「DRAG-ON DRAGOON」あたりを持って行くと、売れるのではないだろうかと思うくらいである。

そういいつつも、私も結構アイデンティティはロシア人に近いものがあるのかも知れない。少々ひねくれているせいかもしれないが、ゲーム「フロントミッション」や「ダブルキャスト」で、わざわざバットエンディングを見に行ったのは内緒の話である。


【福間晴耕/デザイナー】

フリーランスのCG及びテクニカルライター/フォトグラファー/Webデザイナー
http://fukuma.way-nifty.com/


HOBBY:Computerによるアニメーションと絵描き、写真(主にモノクローム)を撮ることと見ること(あと暗室作業も好きです)。おいしい酒(主に日本酒)を飲みおいしい食事をすること。もう仕事ではなくなったので、インテリアを見たりするのも好きかもしれない。


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編集後記(06/15)

●八幡和郎「『立憲民主党』『朝日新聞』という名の“偽リベラル”」を読んだ(ワニブックス/2018)。本と雑誌の知を再発見と銘打った、「LITERA」というネットメディアがある。いい本あるかなと見に行ったら、看板は大ウソで、左翼プロパガンダ満載ではないか。まさしく下品な朝日新聞という趣きだった。

そこで「この1年、安倍サマをかばいまくった安倍政権御用ジャーナリスト大賞! 2017年」を発表していた。「櫻井よしこや百田尚樹、小川榮太郎などカルト極右思想のアベ友は相手にしない」と最初から除外だって。ヘタレじゃのう。八幡和郎もめでたく9位にランクされた。1から順に名前を挙げてみよう。

1.田崎史郎 2.松本人志 3.長谷川幸洋 4.阿比留瑠比 5.三浦瑠麗 6.有本香 7.須田慎一郎 8.岩田明子 9.(3名)高橋洋一・岸博幸・八幡和郎 10.(2名)八代英輝・恵俊彰 番外.山口敬之 この記事を見て「リテラの記事が初めて役に立った」「信用できるジャーナリストとして最高」と人気沸騰だ(大笑い)。

八幡はネットメディア「アゴラ」で蓮舫の二重国籍問題の追及を始め、産経系のメディアが後追いし、ついには蓮舫の民主党代表辞任まで追い込んだ。その間、地上波のテレビでは一切発言させてもらえなかったが、潰されることもなかった。地上波や全国紙が扱わないテーマも、ネットメディアを通じればすぐ拡散するので、「自称」リベラル派メディアも統制がとれなくなっている。

旧民主党には、偽リベラルというべき人が多い。その偽リベラルのせいで、本当の意味のリベラル政党が日本で成立しない。若い人は偽リベラルに騙されていない。読売と早大政治経済研究所が2017に行った世論調査によれば、40代以下は自民党と日本維新の会を「リベラル」な政党、共産党や公明党を「保守的」な政党と捉えている。若い人ほど自民党を「リベラル」と感じている。

一方、50代以上は、偽リベラルが支配する既存メディアからしか情報を得られず、共産党を「リベラル」だと捉えるなど、大きな断層が生じている。そういう中にあって、筆者は安倍首相は保守の枠内ながら、リベラルな色彩の濃い政策も、時代が要求するものであれば採り入れるなどよく頑張っているし、難しいトランプ大統領の時代に、日本の国益を奇跡的に守っていると見る。

やがて日本は安倍ロス現象に悩まされる。アメリカが民主党のリベラル大統領になれば、別の問題も出てくる。世界的な諸問題に力強く取り組めるような政治家が現れないと、日本沈没である。恐ろしいことに、安倍の次の首相をまったくイメージできないのだ。安倍やめろ、とプラカードや横断幕を持つひまな年寄りよ、じゃ誰が日本の首相をやればいいいと思っているのか問い詰めたい。

筆者は、保守だけでなく、中道やリベラル、場合によっては穏健左派を排除しない保守・中道二党論を待望している。「ただ、そこに立憲民主党が入る余地はありません」と断言する。日本の今の平和は、憲法第九条によってではなく、アメリカと自衛隊の軍事力に守られているのだ。夢から覚めよ日本人。(柴田)

八幡和郎「『立憲民主党』『朝日新聞』という名の“偽リベラル”」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4847096576/dgcrcom-22/



●そういや親に躾けられたわ。包丁では、切る物の上に指を軽く曲げて添える。第一関節と第二関節の間の平らなところが、包丁に並行になるように。指先を出さない。

彫刻刀では、手前から奥に一方向に滑らせる。反対の手はお腹側に添えて、軌道上に出さない。

ヨウコウさんに叱られるが、研いだことがない。いや、何度かあったが研ぎが下手すぎて、なまくらに……。YouTubeの研ぎノウハウを見て試そうともしたが、なまくら化の記憶が甦る。そういや、しばらく包丁を研ぎに出していないなぁ。続く。 (hammer.mule)