[4636] 「スクイーズこわい」のお話◇中山道に興味を持った経緯

投稿:  著者:  読了時間:20分(本文:約9,800文字)



《「HUMONGOUS」とは「馬鹿でかい」という意味》

■装飾山イバラ道[229]
 夏も終わって「スクイーズこわい」のお話
 武田瑛夢

■Scenes Around Me[34]
 大学駒場寮の事(13)
 中山道の写真展を開催する(1)
 中山道に興味を持った経緯
 関根正幸




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■装飾山イバラ道[229]
夏も終わって「スクイーズこわい」のお話

武田瑛夢
http://bn.dgcr.com/archives/20180911110200.html
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私のちょっとした趣味であるスクイーズ。触り心地を優先に選んでいるので、日本のBLOOMや海外のブランドの物も多い。でも、日本のガチャガチャで200円〜300円で買える物でもアタリと呼べるほど良いものもあって、皆の感想をSNSやYoutubeで探すのが楽しみだ。

●若きユーチューバー

私はまだ一年程度のスクイーズ歴なので知らないことも多く、情報源となるのはユーチューバーの小学生女児や、海外の有名スクイーザーだ。海外には大人のスクイーズ好きも多く、要点を整理した安定したレビューでわかりやすい。

たいていは注文していたスクイーズの入った箱を開けるところから始まって、一つずつ開封しながら、その見た目と触り心地についてレビューするというものだ。

動画だからこそ、大きさや質感がよくわかる。押してから形が戻ってくるまでの、低反発具合も肝心なポイントだ。好みの触り心地に近いものを見つけて、購入リストを決めたりするのでとても助かっている。

たまに海外の小学生女児のスクイーザーの動画も見るけれど、待ちかねたスクイーズのパッケージをバリバリ開けることに興奮していて、英語で何を言っているのかを聞き取るのはとても難しい。

聞き取り訓練としてはいいのかも? しれないけれど、高い声で高速に「ソーキュート! ソースクイーシー!」と繰り返している。可愛いので癒されるけれど、何を言っているかは何となくしか掴めない。

そしてやはりカメラの扱いやコメントの的確性というのは、小さい子には難しいらしく、待たされる動画が多いのも事実だ。

日本のユーチューバーにも小さな子が多く、説明がうまくて参考になる。最近さびしいのが、中学校へ入るくらいになると、スクイーズ好きを卒業してしまう子もいるということ。興味の対象がコスメや、アイドルなど他へと移っていくのだ。

いろいろな世界を知って、変化していくのは当たり前だ。そっかー、これからコスメのキラキラした世界が始まるのかー。小さな子が卒業していくジャンルなのに、私にはまだまだ楽しいのがこわい(笑)。

●BIGサイズブーム

スクイーズのサイズは、片手に乗るくらいのものが平均的だ。10cmくらいだと結構触りごたえがある。5cm以下のミニサイズも人気で、ガチャガチャのカプセルに入るものだと3cm程度だろうか。パンなどのスクイーズは圧縮してカプセルに入れられる強みを生かして、大きめのものもある。

そして、この夏はBIGサイズのスクイーズの新製品が多かった。Banggoodのスイカやイチゴのスクイーズは、両手に抱えるほど大きい。丸いスイカを真っ二つに切った形のスクイーズは、直径が25cmほどもある。

そしてPunimaruとcreamiicandyから、BIGサイズのクマのドーナツスクイーズが出たのも話題になった。Instagramで画像の一部が公開されると期待が高まり、ジャカルタで行われたスクイーズイベントで、サンプルにさわる子供達の動画が一気に広がった。腕に抱えるほど大きい。クッションのようなスクイーズだ。

発売されたので香港から取り寄せた。箱は畳まれて厚紙に挟まれ、全体がエアキャップ袋に入って届いた。箱入りの商品の場合は、よくある方法だ。

箱のまま袋に入れると角が潰れるし、さらに大きな箱に入れると送料がかかりすぎるためだと思われる。自分で箱を組み立てて、商品を入れて写真を撮った。

・HUMONGOUS Super JUMBO Candiibear donut squishy
http://eimu.com/dgcol/dona2.jpg

大きいでしょう? って何か比較がないと全然その大きさが伝わらない。「HUMONGOUS」とは「馬鹿でかい」という意味だそう。

・マシュメリピギードーナツ、マシュマロベアミニ、ペリエ500ml
http://eimu.com/dgcol/hikaku01.jpg

右側のペリエのペットボトルが500mlなので、比較になってサイズ感がわかるだろうか。ついでに余計なことして、いろいろスクイーズを足して撮った。真ん中の穴にハマっているのがBLOOMのマシュマロベアーミニで、頭上に乗せたのがマシュメリピギードーナツだ。

上のドーナツがミスドの普通のドーナツのサイズと同じくらいなので、クマドーナツは本物だとしても食べきれないほど大きいのがわかる。厚みも重量もあるので、スポンジ系スクイーズが形を保つのに、これが限界なのではないかと思う。

おそらくクレイ系の原型を元に作られているので、表面感に手作りの味わいがあってきれいだ。ペイントの仕上げもよくてお気に入り。

触り心地はプニマルらしい密度のある柔らかさで低反発。触り心地だけで言うと最高とは言えない。そして大きいと潰した時の表面の移動距離があるせいか、ヒビ割れもしやすいようだ。内側の穴部分には、ツヤのあるヒビ割れ防止のコーティングが塗ってあるのを感じる。

サイズはこれだけ大きくても、小さい物の2〜3倍の価格だ。HUMONGOUSのドーナツは45USドルくらいで、上にのせたドーナツが16ドルくらいだった。

体積的には10コ分以上はスポンジの量があると思われるけれど、3コ分くらいの価格なのだ。ペイントや作る手間は大小関係なくかかるので、重量比で高くなるわけではないようだ(それにしても高いけれどね。)

このドーナツのように小さいものが先で、大きいのが後から出るパターンと、大きいものが先に出て、後からミニが出るパターンがある。どちらかを持っている人はサイズ違いは欲しくなってしまうものなので、うまく考えた作戦だ。

・Puni Maru Cheeki Cheeka Fruit Mini Kiwi Squishy
http://eimu.com/dgcol/kiuki.jpg

こちらはキウイのスクイーズで、上に置いたものが最近新しく出たミニサイズだ。このミニが普通の果物のキウイと同じくらいのサイズなので、下のジャンボがいかに大きいのかがわかる。

プニマルのキウイのスクイーズは、大きい方がドッシリとした触り心地で、ミニはとってもやわらかい。そして嬉しいのがキウイのリアルな香り付きなこと。

私はフルーツ系スクイーズの中で、この香りが最も爽やかで良い香りだと思う。イチゴやメロンの香りはよくあるけれど、リアルキウイっていうのが良い。ジップロックに入れて香り飛びを防いではいるけれど、大きい方はだいぶ薄くなってしまった。

BIGサイズのブームがどこまで続くのかわからないけれど、スクイーズの収納場所に困っている人には恐ろしいことだ。海外ユーチューバーが嘆いていた。

有名なスクイーザーの人たちには、提供があって各ショップからダンボールで商品が届くらしく、壁一面がスクイーズの棚になっている人も多い。

私もそろそろミニでいいかなと思っているし(笑)、スクイーズの質感の幅も出尽くした観がある。今後は厳選したものだけを購入したい。しかし、これからハロウィンやクリスマス向けの、可愛いデザインも出てくるので困るのだ。

いつも「まんじゅうこわい」みたいな終わり方でもうしわけないけれど、本当に「スクイーズこわい」なのである。


【武田瑛夢/たけだえいむ】eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/

はまむらさんもスプラトゥーン体験したんですね。テニスの錦織選手もバッグにイカのマスコットをつけていて、NHKのインタビューで休みの日はスプラをしていると答えたそうです。

アスリートの目と手でゲームをしたら、そりゃあ楽しいだろうと思います。スプラトゥーンって遊びだけれど、勝負の世界なので負けると本気で悔しいのがハマるポイントです。


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■Scenes Around Me[34]
東京大学駒場寮の事(13)
中山道の写真展を開催する(1)
中山道に興味を持った経緯

関根正幸
http://bn.dgcr.com/archives/20180911110100.html
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1998年4月に入ると、アリテンには3月末の更新騒動がなかったかのような日々が戻ってきました。

この頃になると、アルバイトの忙しさも一段落して、私は休日など昼過ぎまでアリテンで過ごすようになります。

アリテンには、内藤くん、コック、蟲くんなど、アリテンに半分住み着いているような人以外に、駒場寮生やゼロバーの客が出入りして賑やかだった記憶があります。

https://farm1.staticflickr.com/856/28763476857_bed709d00a_c.jpg

一方で、私はいつの頃からか「アリテンは居心地は良いが、ここにいても何も出来ない」と思うようになりました。

そのことと関係あるかもしれませんが、この頃、私はそれまでに撮り集めてい
た中山道の写真を、駒場寮で展示する事を思いつきました。

写真展を行おうとしたのは、岡画郎やのざらし画廊で知り合った人の写真展を見るなど、何かのきっかけがあったのは確かですが、具体的なことは思い出せません。



ここで話が脇道にそれますが、私が中山道の写真を撮るようになった経緯を書くことにします。

このことについては、私のブログ「中山道日誌」に一通り書いてあります。

http://sekinema.jugem.jp/?cid=3



1992年5月、私は岐阜県中津川市内の研修施設で行われた、数学の勉強会に参加しました。

勉強会は半年前に参加を申し込む必要があり、会費も同時に支払うことになっていたのですが、当時金欠だった私は、食事は頼まず宿泊だけ申し込みました。

私は食事を外で取るつもりでいたのですが、研修施設は木曽川北岸の山中にあり、徒歩で食料を調達できるか分からなかったため、中津川に自転車を輪行で持って行きました。

それが災いしました。

研修施設の玄関には、中津川および周辺の25000分の1の地形図を張り合わせたパネルが展示されていました。

それを見た私は勉強会そっちのけで、気になった場所に自転車で行ってみるようになったのです。

例えば、研修施設の近くを通っていた北恵那鉄道の廃線跡を探索した後、下呂温泉まで行ってみたり、やはり研修施設の近くにある苗木城址の付近を探索したりしました。

特に旧中山道は、数回に分けて妻籠宿から中津川市の西の外れまで探索したことから、旧中山道を東京から京都まで、ツーリングしたいと思うようになりました。



ところが、当時、街道歩きのブームは下火でした。

中山道のガイドブックも妻籠宿、馬篭宿のような宿場町や、寝覚の床などの観光地を紹介するものばかりで、中山道がどこを通過していたかを示す本は、書店にありませんでした。

(後になって金井金吾「今昔中山道独案内」が出版されていたことを知るのですが、この時は絶版になっていたため、目にすることはありませんでした)

そこで、大学の図書館で25000分の1の地形図を参照しながら、中山道の道筋を想定し、1992年8月に埼玉県桶川市から長野県下諏訪町まで、ツーリングを行いました。

その結果、概ね中山道を走ることができたのですが、途中何カ所かで道を間違えたことに気付き、中山道の正確な道筋を知りたいと思うようになります。

実は、図書館で中山道の宿場名を調べるために百科事典を参照していたのですが、「五街道」の項目に、五街道分間延絵図の図版が載っているのが気になっていました。

そこで、五街道分間延絵図が所蔵されている、上野国立博物館の資料室に行くことにしました。



https://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0007507
(リンク先は中山道分間延絵図第3巻)

五街道分間延絵図(以下、延絵図と記す)は、正式には「五海道其外分間絵図並見取絵図」といって、幕府の道中奉行が寛政年間から文化年間に作成した街道絵図です。(完成は文化4〈1807〉年)。

延絵図は五街道とそれに準じた30近くの街道について、街道が通過する宿場名や村名(現在の大字にあたる)、境界、一里塚、道標、橋、高札、街道から分岐する脇道などを描いています。

また、宿場内の本陣、脇本陣、問屋などの施設や沿道の家々、寺社なども細かく描いています。



五街道を含むいくつかの主要な街道は、1里を絵図上では7尺2寸の長さで描いています。これは1分3間の縮尺(約1800分の1)に相当します。

その縮尺で方位を保ったまま街道を描くと、細長い紙の上下(高さ60cm程度)に収まらないので、必要に応じて道の屈曲を実際より小さく描いたり、逆に真っ直ぐな道をを歪めて描いている個所があります。

その代わりに絵図をどの方角に描いているか、方位を記載しています。

また、祠が路上に祀られていたり、水路が道の中央を流れていることがあるため、それを表現するために街道は道幅を誇張して描いています。



延絵図と同時期に作成された地図として伊能図が知られていますが、伊能図が少数精鋭による測量成果が基になっているのに対し、延絵図は街道が通過する近隣の大勢の人間が測量に関わったと思われます。

そのため、場所によっては(測量した人たちが仕様を勘違いしたことなどによる)固有の間違いがあります。

例えば、真北を「子の正」として方位を測るべきところを「子の5分」として測っている個所があります。(これによって方位が15度反時計回りにずれる)

このような間違いが数キロに渡って見られる区間があり、その区間は同じ測量班が測量したと考えられるため、延絵図の成立過程を知る上で大きな手掛かりにはなります。

ただし、かつて中山道分間延絵図に記載された方位と距離を頼りに、中山道の全体を復元しようとしたことがあるのですが、これらの間違いが原因で実際の線形から大分ずれたものになりました。

そういう問題はあるにしても、200年前の街道の様子をここまで詳細に記した絵図が貴重であることには変わりありません。



五街道分間延絵図の説明をしようとして、話がさらに脇道にそれてしまいましたので、話を元に戻します。

上野国立博物館の資料室で延絵図を閲覧したいと申し込んだところ、原本は重要文化財なので閲覧できないが、東京美術が延絵図を復刻していて、それなら閲覧できると言われました。

それ以外に、延絵図を撮影したポジフィルムがあり、それからプリントすることも可能だと言われました。

私はとりあえず、復刻された中山道分間延絵図第一巻を閲覧しました。

それを見た最初の印象は、街道が帯のように描かれた上下に根岸村とか針ヶ谷村とか地名が書かれているが、それがどの場所を表しているかよくわからない、というものでした。(根岸も針ヶ谷も旧浦和市内の地名)

とりあえずコピーを申し込んだのですが、資料室では高さがA3を超える資料のコピーが出来ないと言われ、概略を手で書き写すことにしました。

最初は道の屈曲、方位及び中山道が通過する村名だけを書き写していたのですが、次第に延絵図に描かれた情報量の多さを認識するようになり、B5サイズのレポート用紙を用意して、絵図の見開きごとに用紙一枚を割り当てて書き写すようになりました。

https://farm2.staticflickr.com/1896/43583874695_bbab2223f0_c.jpg

写真は、滋賀県の五個荘町(現在東近江市)付近の絵図の写し。絵図そのもを写すつもりはなかったので、家並は丸を書いて済ましています。

延絵図の見開きは約1kmの範囲をカバーしているので、このような写しは全部
で500枚を超えました。

後に、延絵図の復刻版は国会図書館や都立中央図書館にも所蔵されていて、そちらではコピーが可能だったと知りました。

ただ、延絵図の手書きの写しを持っていたことが、後にさらなる展開を導くことになります。

それについては機会があれば書くことにします。



今回は2003年5月17日〜18日に東神田で行われた、ハーフ・プラカー
(Half Placard)という音楽イベントで撮影した写真を紹介します。

https://farm2.staticflickr.com/1897/42491539160_c28ce3e5f7_c.jpg

https://farm2.staticflickr.com/1867/30432391228_fbaabd5656_c.jpg

プラカー(フランス語でプラカードのこと)は2000年頃から数年間実施されたイベントで、連続72時間、様々なミュージシャンが入れ替わりネット上で音楽を配信し続けるというものでした。

このイベントは時間が半分(36時間)だったので、ハーフ・プラカーという名前だと聞いています。

ミュージシャンは配信会場で演奏するのですが、会場に行っても演奏している音を直接聞くことができず、天井からぶら下がったヘッドホンから音を聞くことになります。

当時、私の家に居候していた小川てつオ君が、このイベントに興味があるといって、兄の小川恭平君と三人でツキジマンソンというスペースに行きました。

ツキジマンソンは東神田交差点近くの、取り壊し間近(だと思われる)の建物の二階にあり、オフィスが立ち退いた部屋の内壁を壊して、板材をむき出しにしていました。

一枚目の写真は2003年5月18日の晩で、薄暗い中三脚を立ててタイマー撮影したつもりだったのですが、多重露光に設定してしまったため、手前にいる男性の体が透けているように見えます。

この写真を撮った時は三人ともヘッドホンを付けず、会場で聞こえる音を聞いていました。小川恭平君はミュージシャンが上げた叫び声に、合の手を入れていました。

二枚目の写真は翌日の朝で、実はこの日、小川てつオ君が私の部屋で居候関連のイベントを行うことになっていたのですが、ツキジマンソンの内装が面白かったので、イベント直前に抜け出して撮影に行きました。


【せきね・まさゆき】
sekinema@hotmail.com
http://www.geocities.jp/sekinemajp/photos

1965年生まれ。非常勤で数学を教えるかたわら、中山道、庚申塔の様な自転車で移動中に気になったものや、ライブ、美術展、パフォーマンスなどの写真を雑多に撮影しています。記録魔


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編集後記(09/11)

●西谷格「ルポ『中国潜入バイト』日記」を読む(2018/小学館新書)。2009年から2015年まで上海に移住し、潜入労働を通じて中国人のリアルな姿を明らかにするという大胆な企画で、中国の現状をレポートした。日本人の抱く中国、中国人のイメージはあまりよくない。そこで現地の中国人と個人同士接してみると、そのイメージは実はほとんどが……、やっぱりそうなのであった。

マナーが悪く利己的で、中国政府もまた非民主的であると知った。ただし、それが「悪い」とは言い切れず、文化の違いや国情の違いというべき面もある。日本人の価値観ではとうてい理解できない「異文化」があると思い知らされた。だが日本に戻って、中国のニュースや中国情報に触れてみると、なんとなく違和感を覚える。ある種の型通りな処理で、どこか実感を伴わないという。

「生身の中国人が不在の抽象的な話ではなく、一面的なイメージでもない、実感の伴ったリアルなあの国の姿を伝えられないか、これがこの本のテーマである」。日本人がいないディープな現場に身を置き、中国人と一緒に働きながら、もっと深く中国及び中国人のことを知る。だが、正確には“潜入”ではない。

上海の寿司屋で下働き。反日ドラマに日本兵役として出演。パクリ遊園地で七人の小人と踊る。婚活パーティで中国人女性とお見合いする。高給ホストクラブで富豪を接待してみる。日本に帰国し、都内で爆買いツアーのガイド。中国人留学生の寮の管理人をやってみた。という七つの現場の、非常に興味深い体験レポートである。

中国の現場では戸惑いが多い。いずれも臨場感たっぷりである。彼が中国人との対応で得た感想や教訓に、やっぱりそうかとか、それは意外だとか、いちいち得心するのだった。中国では日本以上に内面が「人相」に表れると感じる。親切な人はいかにも温和で優しい表情をしている。不親切な人は目つきが悪く、不満げな表情をしている。中国人は自分の意見や感想をはっきり表に出す。

ある時ハッと気がついたことは「中国人はニュースに興味がない」ということだった。他人のことより自分自身のことを考える風潮が蔓延している。毎日のようにテレビで流れる反日ドラマで日本語を学んだ人は、筆者に「あなたは日本人か。ミシミシ、バガヤロ!」と得意気に言う。日本兵の発する「飯、飯」「馬鹿野郎」である。これが中国で一番有名な日本語だというから情けない。

反日ドラマは架空の下士官ばかりが主人公で、具体的な日時や場所が特定されない史実ベースのフィクションだ。筆者は日本兵役で出演したが、セリフはもらえなかった。中国人は一度仲良くなると情に厚いとはよく聞く話だが、これは裏を返せば「赤の他人には極めて冷淡」ということでもある。身内に対する態度と身外に対する態度はまったく異なる。貸し借りを通じて友情を深める。

この七つの取材以外に、いくつもトライしたが不成立だった。この企画はネタが限られ、試行錯誤の連続だったという。「中国社会はすべてにおいて日本よりも『雑』で『いい加減』なのだが、よくいえば臨機応変さに富んだ柔軟な世の中とも言える。日本社会も、もう少しユルくなっても良いのかもしれない」と筆者は結ぶ。ほとんど役に立ちそうにないが、まあ楽しめる企画だ。(柴田)

西谷格「ルポ『中国潜入バイト』日記」
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B07BPQLXKH/dgcrcom-22/


●スプラトゥーン体験しましたっ! 錦織選手がそこまでハマっているなんて。ほんと楽しかったです。/上海の若い男女は、とても優しかったな〜。/昨日の「Apple WatchでiD利用」。お財布を忘れた時に助かったよ。スーパーのレジに並んでいて気づき、カゴを預けて取りに帰ったことが何度か。

/台風前日時点の話続き。お昼頃に、JRが翌日の運転予定を出した。早朝から一部の列車の運転を取りやめて、10時以降はすべて運休になるとのこと。その決定や私鉄の運休スケジュール予定は夕方以降に。結果的にこのJRの告知が、人的被害を減らしてくれたように思う。

出勤できても帰宅できない可能性が出てきた。JRの予定を受け、百貨店を含め、大型商業施設の休業が相次いで発表された。当日開店予定のスーパーなどでも、午後からは閉店との告知があった。

企業も終日休業になったところは多かったように思う。電車が動かないなら仕方ないとも言える。地下鉄は動くとのことだったが、いつ止まるかわからない。社員が帰宅困難になったり、就業・通勤途中に事故にでもあったら? リスク管理の一環でもある。英断だ。

夜にはポケモンGOのジム戦が激しくなっているのが見られた。台風中は休戦になることが予想されるから、今のうちに勝利しポケモン配置をしたいのだろう。続く。 (hammer.mule)