LIFE is 日々一歩(83)[コラム]技術書典5〈う44〉で、Adobe XDの同人誌を頒布!
── 森 和恵 ──

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こんにちは 森和恵です。秋が来て活動しやすくなりましたね。

さて今回は、10月8日に池袋で開催される「技術書典」についてのお話です。わたしは二度目の参加ですが、準備段階……つまり、同人誌を作る工程についてをまとめたいと思います。





●今回のお知らせ(プレゼント予告も)

【Adobe MAX Japan 2018】 https://maxjapan.adobe.com/


11月20日(火)、Adobe MAX にて、『Dreamweaverで学ぶBootstrap 4! 〜Adobe XDカンプからレスポンシブWebページを世界最速コーディング〜』というタイトルで、15:05開始の〈BREAKOUT SESSION〉に出演します。

昨年から今年、Bootstrapを土台にしたウェブ制作のワークフローについて、あちこちで登壇してきましたが、今回は特に「コーディング方法」についてをメインでお話します。

【世界一わかりやすいIllustrator & Photoshop & XD Webデザインの教科書】
https://gihyo.jp/book/2018/978-4-297-10032-2


久しぶりに書籍を執筆しました。4名の共著です。CCライブラリ・Capture・オブジェクトなど、知ってれば地味に役立つ部分を担当しています。

10月5日に発売しますので、次回のデジクリ担当のときに、抽選で書籍プレゼントをしますね。楽しみにお待ちください。

●「技術書典」とは技術書専門の同人即売会

自分で作った本を頒布する同人誌即売会は、いまでは一般的に広く知られていますが、「アニメや漫画の二次創作を薄い本にして売ってる」と思っていませんか?

もともと同人誌は、趣味を同じにする人が集まって自費出版したもので、古くは文豪の方々が作ったりしていた歴史があります。

その実は、販売して儲けることよりも、「好きなものに対する私のこの暑苦しいパッションをみなさんに知ってもらいたい!」という、マニアックな心意気にあります。

そのため同人誌の世界では、「販売」とは言わずに「頒布」と言うことが多いのです(でも、会の呼び名は、”即売会”なんですよね。不思議)。

その中でも「技術書典」は、技術書のみの頒布をおこなう会の名称です。主催は、TechBooster/達人出版会さん。今回で5回目の開催で、回を重ねる毎に参加人数が増えていき、モンスターイベントになりつつあります。

【技術書典5】
https://techbookfest.org/event/tbf05


参加するサークルリストをみてみると、「impress」「マイナビ」「pixiv」「メルカリ」「虎の穴」など、一般に混じって玄人さんのブースもあります。

技術書の内容は、プログラミング、ハードウェア開発、ウェブ制作と多岐にわたります。

例えば、「いつか、ウェブ系の書籍を書いてみたいな……」と思っている人がいれば、同人誌を作ってブース参加し、その同人誌を出版社さんのブースに持って行って売り込みをする、なんてこともできるかもしれませんね。

●今回は「Adobe XD とっときテクニック BEST5」を頒布

わたしは、「r360study」という名前で「う44」番のブースにいます。入り口入って右手3列目の角を曲がってすぐのブースです。

【r360study サークルページ】
https://techbookfest.org/event/tbf05/circle/30440001


今回は、ウェブ制作でいま注目されているソフト“Adobe XD”の、わたしが好きな機能を5つ紹介した「Adobe XD とっときテクニック BEST5」という同人誌を頒布します。明日夕方には表紙と目次が仕上がるので、サークルページに掲載しますね。

●「技術書典」に参加するまでの道のり

まずは、技術書典のブース出展に応募します。おおよそ2ヶ月前に〆切りの感じで、一般応募ができます。今回の私のケースなら、8月1日に応募して、当確がでたのが8月15日でした。

ただ、このイベントは年々人気が高いので、応募しても落ちる可能性も十分にあります。受かれば「やったー!」な感じです。

当選が決まれば、同人誌の制作に入ります。まずは、印刷をどこでするのか? を決めることとなります。

ネット印刷で依頼をする場合は、納期に時間がかかりますので、前倒しで執筆の準備が必要です。印刷所にもよりますが、3〜8日の納期が必要で、期間が長いほど印刷費用が安くなります。(まれに、一日納期の所もありますが、印刷費用がめちゃ高いです)

わたしは、たいてい納期がギリギリになるので、キンコーズで印刷して、家内制手工業で製本します。

自分で作る手間賃を省いたとして、印刷所にだすか、自分で製本するか、どちらが安くなるかと問われると……「100冊以上刷るかどうか?」で決まります。

印刷所にだすと、同時に刷る冊数が多ければ多いほど安くなります。だいたい同じ条件で作ると「印刷所 100冊」と「キンコーズ 100冊」が、ほぼ同じ感じの印刷費でした。200冊刷れば、印刷所は費用が半分ぐらいになり、キンコーズは同じ価格のままです。

100冊以上を頒布する自信があれば、印刷所をおすすめします。

ちなみに、技術書典に出展される人気サークルさんの場合は、1000冊以上を販売刷る予定だそうです。すごい。。

わたしは、100冊未満を持ち込むので、自分で製本する予定にしています。なにせ、キンコーズは24時間空いているお店がありますので、前日ギリギリまで粘れます。(計画ができてなさすぎてお恥ずかしい話ですが、気合いが続く限り、クオリティを上げられます)

自分で製本する場合に必須なのが、裁断機と中とじ対応ホッチキスです。

【プラス 裁断機 コンパクト 断裁機 PK-213】
https://www.amazon.co.jp/dp/B06WWKGKFS/


【マックス 大型ホッチキス HD-12LR/17】
https://www.amazon.co.jp/dp/B000O9YFA8/


中とじとは、重ねた紙の中央からホチキス止めをして、冊子の背を閉じる方法です。これをするには、中とじ専用のホッチキスが必要です。

【中綴じの意味・解説|DTP・印刷用語集】
https://www.ddc.co.jp/words/archives/20070220123005.html


また、中とじをした紙を半分に折ると小口(綴じた背の反対側)の紙がまっすぐに揃わず、ななめに飛び出してしまいます。

そこで、裁断機を使って飛び出した紙をカットする必要がでてきます。

あとは、できた冊子を透明の袋に入れて完成です。

【Amazon | ヘイコー 透明 OPP袋 クリスタルパック テープ付 T-B5 】
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わたしが袋に綴じることにしたのは、お届けまで冊子が汚れないという理由の他に「ピカピカ光って見栄えがキレイ」「無断立ち読み防止(立ち読み用の見本誌を見て欲しい)」という理由があります。

前回の「技術書典4」では、二冊の同人誌を頒布しました。
https://techbookfest.org/event/tbf04/circle/12980005


今回だす同人誌で3冊目となりますが、同人誌の装丁や誌面デザインを共通にしてシリーズ化していく予定です。

今度また、このような技術書を書くときの原稿をまとめるテクニックについてもお話しできたらなと思います。

……ということで、今回はここまで。技術書典5、がんばってきます。後日、こちらでもレポートしますね。

ではまた、次回お目にかかりましょう!
(^^)

【 森和恵 r360studio ウェブ系インストラクター 】
mail: r360studio@gmail.com
http://r360studio.com/