グラフィック薄氷大魔王[586]「クラフトワークと楽しき農夫」他、小ネタ集
── 吉井 宏 ──

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●Astropadで1600x1200

Astropadをフルスクリーンで使用すると、24インチディスプレイの1920x1200ではiPad Proの上下に黒フチが出て狭くなる。
http://www.yoshii.com/dgcr/astropad_IMG_0051

しかし、「1600x1200に設定すると全面使える!」に、ようやく気づいた。こりゃ快適〜。

フルスクリーンで全面使えるということは、メインディスプレイを見なくてもいいので、机の端や離れた場所でも作業できるのだ。もちろん、ショートカット用のキーボードも別に用意すればベスト。

シネマディスプレイなどで4:3(左右黒フチあり)の解像度が設定できないものが多かったため、EIZO24インチで試したことなかった。

快適だけど、iPad用Photoshopが出るまでの繋ぎかな。先日のAppleイベントで、iPad Pro上のPhotoshopが、12000x12000pixelの画像にレイヤー100枚載せて平気で動いてたらしい。早く使いたい!
https://www.gizmodo.jp/2018/10/ipadpro2018_photoshop_layer.html





●Photoshop2019の不満な点

・ホーム画面がジャマ

もちろん、環境設定で「ホーム画面を無効にする」にしているのだが、それでも全書類を閉じるとホーム画面が現れる。アプリケーションフレームを使ってない場合、「書類を閉じる=Finder上のファイルを見る」なのに、ファイルがホーム画面で隠されてしまい、イラッとくる。早く直ってほしい!

・変形のShiftキー

変形の際のShiftキーの効き方の変更(従来と逆で、押してないとき比率を保つ)が徹底されてない。回転やスマートオブジェクトでは、従来の効き方だったりして混乱する!

・「ゆがみフィルタ」でノイズ

Photoshop 2018と2019で、「ゆがみフィルタ」を使うと、大きなノイズが出るようになった。
http://www.yoshii.com/dgcr/yugami_noise

環境設定のパフォーマンスで「グラフィックプロセッサーを使用」をオフにすると出なくなる。GPU非搭載のMacBook Pro 13では出ない。MojaveとGPUドライバの相性か何かか? 「ゆがみフィルタ」は多用するのでこれはちょっと困る。

と思ったら、既知の問題だった。確かにoptionキーを押しながら「ゆがみ」を起動するとグラフィックプロセッサを無効にできる。
https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/kb/photoshop-and-macosmojave.html


・連続UNDO

command+Zで連続取り消しには一応慣れた。でも、今までUNDOを単に取り消しに使ってただけじゃないことがあらためてわかった。「一段階だけ戻してみて違いを確認する」ことが多かったのだ。

連続UNDOだと戻すのに別のショートカットを押さなきゃいけないのがちょっと面倒。こちらは従来のショートカットに戻せる。

●クラフトワークと楽しき農夫

すでに掲載は終わってるけど、Arturiaの特集ページのシンセ演奏サンプルにクラフトワーク「アウトバーン」のベースラインがあった。「シンプルなシンセ音とディレイの重なり」だけでこんなに美しい! とかあらためて感動。クラフトワークを聴き直したりしてた。


シンプルなシンセ音とディレイだけで聴かせる曲といえば、「ヨーロッパ特急」の最後に入ってる「フランツ・シューベルト〜Endless Endless」。繰り返し聴いてるうちに、これがクラフトワークのベスト曲なんじゃないかという気がしてきた。頭の中でずっと鳴ってるわw


ところで、それとは関係なくApple Musicを物色してたら「特選! ピアノ名曲150-2 美しく青きドナウ/エンタテイナー」という脱力タイトルのピアノ曲集を発見。まあ、こういう有名曲の曲名とメロディを結びつける学習もいいかな。
https://apple.co/2CTI3OU


と思って聞き始めた、一曲目の「楽しき農夫(シューマン)」。もちろん知ってるこの曲。あれ? ピアノの音の延びの感じがクラフトワークっぽい? と思った次の瞬間、サビのメロディにびっくり! 「放射能 - Radio-Activity」の「エアウェーヴス - Airwaves」にそのまま引用されてたんだ!

楽しき農夫

Airwaves


クラフトワークって、なんかドイツ古典音楽や民族的な何かを踏まえた雰囲気あったけど、そういう小技をきっとあちこちに使ってるのね!

そういえば、「Europe Endless」がワーグナー「ラインの黄金」のイントロを下敷きにしたものだってのは昔から思ってた。

Europe Endless

ラインの黄金、冒頭



【吉井 宏/イラストレーター】
http://www.yoshii.com

http://yoshii-blog.blogspot.com/


モノを減らそうとずいぶんがんばってるのに、どういうわけか増えていく。「コレを買えば、アレとアレを処分できるぞ!」ってつもりで新しく入れたモノの性能が期待ほどなかったりして、機能が被るものが何台も並ぶことに。一台で済ませたい〜。

・スワロフスキー「HOOT HAPPY HOLIDAYS 2018年度限定生産品」
https://bit.ly/2QbNMmg


・スワロフスキー「SCS ペンギンの妹 PATTY」
https://bit.ly/2OZa3n9