腕時計百科事典[67]復刻版腕時計の価値と魅力/吉田貴之

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アンティーク腕時計やヴィンテージ腕時計の価値は、その希少性やコンディションなどを総合的に判断して決められます。加えて、現行品にはない魅力的なデザインや、技術もその価値を支えているのは疑う余地がないでしょう。

そのデザインや雰囲気を、現代の技術で再現したモデルが「復刻版」の腕時計です。





▽復刻ビジネス

旧製品や旧作品の復刻販売は、歴史のある商品であればしばしば行われるマーケテイング手法です。自動車、お菓子、鞄、靴、スマホなど、枚挙にいとまがありません。

中でも腕時計は復刻ビジネスとの相性が良いようで、インターネット検索で「復刻」と調べると多くの復刻腕時計が販売されていることがわかります。

▽復刻で変化するもの

お菓子や服のように、つくりがシンプルなものは当時のまま復刻することが多いですが、つくりが複雑になればなるほど、何らかの改変を伴って復刻販売されることが多いようです。

腕時計では、ムーブメントが機械式のものからクォーツ式や電波式に変わったり、素材がステンレスからチタンなどに変わることもあります。

▽復刻腕時計の具体的な例

腕時計の復刻モデルの例はいくらでもありますが、いくつか代表的なものを見てみましょう。

オメガ:スピードマスター
チュードル:ヘリテージ
タグ・ホイヤー:モナコ/オータヴィア
IWC:ビッグ・パイロット・ウォッチ
バシュロン・コンスタンタン:ヒストリーク
ジラール・ペルゴー:ヴィンテージ1945
ロンジン:ヘリテージ
ボーム&メルシエ:ケープランド
セイコー:ヒストリカルコレクション
ジャガー・ルクルト

いずれも、各ブランドの人気モデルであり、プライドと自信をもって復刻販売したモデルといえるでしょう。

▽復刻版の魅力

復刻版の魅力は、そのちょっと懐かしい雰囲気や、現在では逆に目新しく感じるデザインにあります。多少、現代人の嗜好にあわせてブラッシュアップすることもありますが、基本的にはほとんどおなじデザインで市場に投入されます。

発売当時、すでに完成されていたデザインなので、変える必要がない、といったところでしょうか。

▽復刻版の価値

一方で、復刻版の価値はどれくらいのものでしょうか。もちろん、オリジナルと比べると価格が抑えられていることが多いです。復刻版の登場は、オリジナルの価格に影響を及ぼします。

復刻版が市場に投入された直後、オリジナルはいずれも少しだけ値を下げますが、基本的に数が増えるものではないので、長期的に価格が維持されることのほうが多いように思います。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

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兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。