腕時計百科事典[70]続・腕時計ユーザーからみたApple Watch
── 吉田貴之 ──

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腕時計ユーザーがApple Watch Series4を購入して、数か月が経ちました。その間、どのような使い方をしていたのか、また、何が良くて何が良くなかったのかを中心に、再度レビューしてみようと思います。

▽よく使う機能

一番良く使う機能はもちろん「時刻表示」です。スマートウォッチの多くは、腕時計を傾けたときにのみに時刻が表示される仕組みなのですが、Apple Watchはその精度が高いように思います。これにより、普段腕時計を使う習慣がある筆者も、違和感なくApple Watchを使い続けることができました。





▽運動量の管理

次に使う機能は「アクティビティ」「呼吸」「心拍数」などの、特に起動せずとも使うことのできる、運動量や体調の管理機能です。これらの機能は普段意識しないことを意識するのに非常に役立ちます。

一時間に一回以上立ちあがることや、意識的に深呼吸すること、できるかぎり階段を使うことなどは健康維持に役立つことが知られていますが、誰かに定期的に指摘されない限り実践できないものです。これを適切に指導してくれるので助かります。

▽スポーツに

また、徒歩で長距離移動するときや、自転車に乗るとき、フットサルをするときなどにも活躍してくれます。運動のペースや時間のコントロールはお手の物で、腕時計を使い始めて数十年経ってはじめて、クロノグラフ機能を有効に使うことができた気がします。

▽使っていない機能

一方で、決済関係、交通関係の機能は利用していません。交通系はSuicaの利用が前提であること、また決済系はすでに他の慣れた方法があることが理由です。使うのと使わないのとではおそらく月に5,000円前後の違いがあるため、既存の方法からの乗り換えにはまだまだ消極的です。

▽金属アレルギー

ところで、購入後しばらくは標準のバンド(フルオロエラストマー製)を使用していたのですが、金具部分が肌に当たるため、弱いながらも金属アレルギー的な症状が出てきました。

運動しているときではなく、安静時に汗をかくと起こるようなので、安静時用の替えベルトを検討することになりました。

▽ベルトの交換

純正のベルトは普通の腕時計のベルトと比べてもそこそこ高額なため、汎用品から選びました。革ベルトタイプ、マグネットメッシュベルトタイプ、3連のステンレス無垢タイプの3種類です。

それぞれ、革ベルトは革の質感で、メッシュベルトはレビューの高評価で、ステンレスベルトは研磨できるかどうかを基準に選びました。結果はいずれも満足の行くもので、普通の腕時計用よりも優れた商品が安価で提供されていることに驚きました。需要があるところに商品は集まるものですね。

▽まとめ

Apple Watchとの生活は何の不満もありません。強いて言えば、腕時計をつけたいときにどうするか、の問題が解決していないくらいです。

左手に腕時計を、右手にAppleWatchをつける、が今の所有力な方法ですが、パソコンを使って仕事をするには、そこそこ邪魔な場合も多いです。海外の製品ではApple Watchをネックレスタイプにしたり、iPhoneにApple Watchを取り付けたり、と怪しい商品もいっぱいありますが、いずれも決定打ではありません。もう少し時間をかけて、両方をスマートにつけられる方法を探してみます。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

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兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の
整理や表現について研究しています。