若林です。新年あけましておめでとうございます。
お正月といえば、お年玉。今年はZOZO TOWN前澤社長のTwitterでのお年玉企画が話題になりましたが、それと同じようなTweetをする悪質なアカウントが出ています。
それらのアカウントはフォロワー集めか、住所などの個人情報を引き出すことが目的と思われます。どこの誰ともわからないTwitterアカウントが「フォロー&RTでプレゼント」といったTweetをしていても無視してください。
●祝Scratch3.0リリース!
さて、インターネットの世界は悪いことばかりではありません。新年早々、私たちにとってのビッグイベント、Scratch3.0のリリースがありました。
昨年の夏頃からベータ版が公開されていましたが、1月2日(日本時間の3日)に正式リリースとなり、Scratch 3.0で作ったプロジェクトの共有や公開が可能となりました。
Scratch3.0になって良くなったことはたくさんあるのですが、その中でも特にこれというポイントを3つ紹介します。
1)FLASHからHTML5に移行
Scratch 2.0まではFLASH Player上で動くアプリケーションでしたが、3.0からHTML5のみで作られたwebアプリケーションになりました。これにより、2.0では動作しなかったスマートフォンやタブレットでも使えるようになっています。
おー、これでiPadでもできるぞ! と喜んだのもつかの間、キーボードやマウスの入力が必要なプロジェクトの場合、タブレットでは操作できないことがあることに気づきました。逆にタブレットだから作れるプロジェクトもありますが、PCとタブレットの操作方法の違いを意識しておく必要があります。
2)連携できるハードウェアが増加
3.0から新たにmicro:bitやMakey Makey、LEGOマインドストームEV3などのハードウェアを動かせるようになりました。
昨年夏のScratch開発チームメンバーとのミートアップでも、「ハードウェアの連携は増やしていく」ということをおっしゃっていたので、今後も対応ハードウェアは増えていくかもしれません。
その中でもmicro:bitが比較的入手しやすく価格も手頃で、単体でも注目が高まっていることから、Scratch + micro:bitの組み合わせたプロジェクトがたくさんでてくると思います。
私も、既存のプロジェクトをリミックス(他の人のプロジェクトをコピーして改造すること)して、100m走をmicro:bitで楽しむプロジェクトを作ってみました。
https://scratch.mit.edu/projects/279168171/
micro:bitを持って走る(その場で手足を動かせば、実際に走らなくてもOK)と画面の中のランナーが走るというもので、子供達には大ウケ。
体を動かすプログラムは子供達の引きが強くて、運動不足の大人もいい運動になるので、おすすめです。
3)クラウド機能との連携が追加
強化されたのは、ハードウェアとの連携だけではありません。2.0まではなかったクラウド機能との連携が追加され、音声合成や翻訳機能がプログラムに組み込めるようになりました。
翻訳機能はGoogle翻訳、音声合成は明らかにされていませんが「協力 AWS」となっているところをみると、Amazon Echoの音声合成機能を利用しているのかもしれません。
今までなら、キャラクターに英語のセリフを話させる時には、あらかじめ翻訳した文章を作っておかなければなりませんでしたが、翻訳ブロックを使えばプログラムの中で英語に翻訳させられるので、プログラムの作成が速くなります。
音声合成を使えばキャラクターのセリフを表示させるだけではなく、音声で喋らせることもできます。翻訳を使う機会はそれほど多くは無いかもしれませんが、音声合成は色んなアイデアが生まれそうです。
●子供プログラミングもIoTの時代へ
micro:bitのように安くて手に入れやすいハードウェアが増えている今、Scratch3.0の登場でインターネットとハードウェアの連携、つまりIoTプログラミングがやりやすくなりました。
子供達がどんなアイデアを生み出し実現していくのか楽しみです。サポートする私たちも子供たちに負けないよう、必死で頑張ります。
【若林健一 / kwaka1208】
https://croads.jp/aboutme/
子供のためのプログラミングコミュニティ「CoderDojo」
https://croads.jp/CoderDojo/
貧困問題に取り組みお寺の福祉活動「おてらおやつクラブ」
https://otera-oyatsu.club/