装飾山イバラ道[247]「ライブコマース」のその後/武田瑛夢

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●インスタグラムのライブ販売

昨年末にここで紹介した「ライブコマース」、いわゆるSNSなどでのライブ販売のショッピングの方法。まだまだ盛り上がっているかと思えば、縮小と拡大の両方の動きがあるようだ。やめるところも始めるところも、それぞれあるということ。楽天も「Rakuten LIVE」を5月に始めましたね。

「ライブコマース」がどのようなものかは、昨年の記事で書いているのでそちらを読んで欲しい。

・人が集まる「ライブコマース」
http://bn.dgcr.com/archives/20181218110000.html

通販の好きな私も、今やWEBショッピングやテレビショッピングよりも、ライブ販売での買い物が多くなっている。





生活全般での位置付けや予算は、私の場合は趣味ジャンルなので低い。しかし、何となくテレビを見ていたら目に入ってきてしまうテレビショッピングとは違って、私がより積極的に見るのを楽しみにしているのが、インスタグラムのライブ販売なのだ。

ライブ販売は少人数で行われるものが多く、いつ始まるか決めている定期開催の人もいれば、不定期に突然始まるものもある。インスタグラムでもゲリラライブと呼ぶ人もいる。こういった突然始まるライブでは、通知機能をオンにしているとお知らせが来るので便利だ。

スマホのお知らせが来るとついチェックしてしまうし、入室するとインスタ上での知り合いがいるので挨拶を交わす。こんな感じでライブのショッピングショーが始まるので、ただ見るだけのWEBショッピングやテレビショッピングとは距離感が違う。つい引っ張られてしまう。

youtubeライブなどでも、コメントが飛び交って視聴者とコミュニケーションを取りながら動画を配信しているけれど、ライブ販売では商取引きが目的なので少し違っている。

売りたい人と買いたい人と、それを見たい人が来ている。もしかしたら、ライブ販売の同業者ライバルも見に来ているかもしれない。

●インスタライブ商品説明の効果

テレビショッピングだと、販売員のプロは独特の語り口調で商品特性を説明するものだ。同じものを大量に売るので、商品の特長をまとめてわかりやすく説明する必要がある。

一般的なものをワザと先に見せてから、当該の商品の良さを見せて、飛躍的な違いを演出するのだ。よく見るやり口であっても、テンポがいいのでつい見てしまう。

一方、少人数のインスタライブでは、一点物のフィギアやハンドメイド雑貨、洋服などを扱う。丁寧な説明をしても、それを買える人は一人しかいないということだ。

手元のアップで商品のディティールが映り、詳しいサイズや重さが説明される。見ている皆が一番知りたい情報はその「価格」だ。このへんはテレビショッピングと同じですね。

価格が発表されると、コメントで「買います」という意思表示を最初にした人に購入権利が確定されるのがよくあるルールで、それは主催者によって違う。

この「買える人は一人しかいない」モノに対して、説明に時間を割くのはもったいないと普通は思うのではないだろうか。一個しか売れないからだ。しかし、似たシリーズの商品は次々と出てくるので、説明の効果は続くのである。

一つ目の商品を買えなかった人が何人もいたとすれば、その状況は全員が知るところとなる。「買います」と手を挙げた人が何人もいるのを、コメントの流れで目撃しているからだ。

こんなに希望者がいるのに、買えた人は何てラッキーなんだと思う。もちろん買えた人にとっても満足度が上がる。

こうして一つ一つを確実に売りさばいていく。ライブ販売中にも視聴者数が増えていくので、後から来た人は既にあったまっている人達の熱気を感じるだろう。何だかよくわからないけれど、買った方がお得みたいだと考えたりする。

これは秋葉原などの実演販売で、人だかりを見て新たなお客が集まってくるのと似ている。あんなに人だかりがあるということは、きっと見る価値があるに違いないと。あの人も買ったなら、私もと説明をまだそんなに聞いていない人までもが買ってしまうのだ。

ライブ販売では、個体差があるものでもディテールを大きく見せることができるし、欠点があったらその部分も説明して売ることができる。見てもらった上で、納得して買ってもらうことができるのは、販売する側にも有利だ。

●時間共有と分かち合う喜び

「買える人は一人しかいない」ことをより強調させるのが、「超目玉商品」の登場だ。ライブ販売では、時折このような商品が飛び出してくる。それまで乗り気でなかった人も、「これは買い」と思うような、お得度やレア度を持ったアイテムが出てくるのだ。

おそらくこのような商品は、単体で見た場合には利益度外視のものだと思う。もう二度と買えない感じがするアイテムだ。

お宝アイテムをゲットできるたった一人の人を作ることによって、湧き上がる視聴者を作り出すことができれば、主催者にもメリットは大いにあるのだ。購入者が決定すると、祝福の嵐になる。

一つ一つを地道に売るなんて、小さいなと思うかもしれないけれど、WEBショップでも長期間動きのない商品って結構見かける。

それがライブ販売では数時間で、数十個は完売するのだ。個人の店舗ならこの方法で、販売と梱包&発送を繰り返していれば十分な感じに見える。

私は趣味のものを買う楽しさに夢中で、しかもこうして記事のネタにもしちゃったけれど、個人ビジネスのヒントを多く発見できる場だと思う。人気のある販売者の立ち居振る舞いは、お客をファンに変え、買いながら応援する心理まで生むのだ。

ここは個人が、自分でできることで成果を出せる時代が来ていることを、実感する場でもある。


【武田瑛夢/たけだえいむ】
装飾アートの総本山WEBサイト"デコラティブマウンテン"
http://www.eimu.com/

ポンと入れればいいジェルボールタイプの洗濯洗剤。便利なので使っていたけれど、WEBで大容量の詰め替え用を買ったら間違えた! パッケージが似ていたので、普通の液体洗剤の詰め替え用を大容量で買ってしまった。。。また液体をしばらく使わなきゃ。これ、地味に凹みました。