crossroads[69]出版のプロセスで紙の本の良さを知る/若林健一

投稿:  著者:  読了時間:4分(本文:約1,700文字)



こんにちは、若林です。

前回お知らせしました「mBotでものづくりをはじめよう」が、無事に発売日を迎えました。

一足先にお届けできたみなさんには、私たちがこの本の出版で意図した通りの感想を持っていただけことを、とてもうれしく思っています。

意外だったのは、こちらの記事が私の周りでかなりシェアされていたこと。

crossroads[68]「mBotでものづくりをはじめよう」発刊!/若林健一
http://bn.dgcr.com/archives/20190716110100.html

期せずしてデジクリの宣伝にも一役かったかもしれません(笑)。





■本は紙が断然読みやすい

執筆、校正の過程で何度も読んだ原稿も、デジタルではそのボリュームの実感がつかめませんでした。製本されたものを手に取ってみて、自分が関わった仕事量にあらためて気づかされます。ようやく自分が本に関わったという実感がわきました。

同じ本でも、やはり紙の本の方が読んだという実感を感じることができます。

今はデジタルでなんでも発信できる時代ですし、デジタル媒体で発信したものから収入を得る方法も多数あります。リファレンスとしては、検索が使えるデジタルの方が圧倒的に便利です。

それでもやはり、紙の本というのはいいものです。

校正を進める上でも、PDFを画面で読むのと印刷したものを読むのでは、頭に入ってくる感じがまったく異なっていました。

PDFを画面で読んでいるだけだと、あまり頭に入ってこないのですが、紙で読むとしっかり消化できている感じがあります。

初校は紙に書きこんだものをお渡ししました。これを全部デジタルでやってたら、多分今頃まだ世の中に出てなかったでしょう。

私の個人的な感覚かもしれませんが、同じように感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

■教科書のデジタル化は必要?

そんなことを考えていたら、学校ICT化のテーマのひとつ「教科書の電子化」というのも、良し悪しかもしれないと思えてきました。

デジタルでしかできない表現(動画での説明や写真の拡大など)を積極的に取り入れれば、また違ってくるでしょう。でも、今紙で提供しているものをただデジタル化しただけでは、メリットがないように思います。

そんなことないのかな、今の子どもたちはデジタル機器に慣れているから大丈夫なのかな?

紙の教科書だとメモを書き込んだり(タブレットでもできるかもしれないけど、紙の方が書きやすい!)、読み返したいところをパラパラっと探すのも紙の本の方がやりやすい!

落書きをしたり、端っこを使ってパラパラ漫画を描けるのも、紙の教科書だからできる。

プログラミングのワークショップで、キャラクターをアニメーション化する時のひとつの例として、パラパラ漫画を持ち出すことがよくあります。

少しずつ異なる絵を連続して表示させると、キャラクターが動いて見える。これを説明する上で良い例がパラパラ漫画なんです。

今でも教科書にパラパラ漫画を描いてる子は結構います、もうパラパラ漫画とか通じないかなと思っていたけど、そんなことありません。

教科書が全部タブレットになってしまい、パラパラ漫画が描けないようになってしまったら、何をモチーフにアニメーションの仕組みを説明すればよいのだろう?

これこそ、私の個人的な事情かもしれないけれど(笑)。

■紙の本の良さを知ってください

今回、出版というプロセスでデジタルと紙の両方に触れてみて(そして、その分量に驚いて)あらためて紙の本の良さを実感しました。

というわけで、紙の本の良さを実感できるちょうど良い本、絶賛発売中ですのでよかったら読んでみてください。

mBotでものづくりをはじめよう
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4873118794/dgcrcom-22/

2~3冊ぐらいあると、枕としても使いやすい高さになりますので、夏のお昼寝にもピッタリですよ!


【若林健一 / kwaka1208】
https://croads.jp/aboutme/
子供のためのプログラミングコミュニティ「CoderDojo」
https://croads.jp/CoderDojo/