[4860] 高野山から紀美野町の滝へ◇「第4回シゴトバLAB 3Dプリントコンテスト」

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《私は幸福だった》

■海浜通信[003]
 高野山から紀美野町の滝へ
 池田芳弘

■3Dプリンター奮闘記[114]
 「第4回 シゴトバLAB 3Dプリントコンテスト」開催決定!
 織田隆治




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■海浜通信[003]
高野山から紀美野町の滝へ

池田芳弘
http://bn.dgcr.com/archives/20190912110200.html
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海が好き、ただそれだけの理由で、大阪市内から和歌山の漁港に移住した。

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半年に一度、線香を買いに高野山へ行く。

かるかや堂の前に香りで満たされた店、高野山大師堂はそこにある。

もちろん通販でも買えるのだが、海ばかりしか眼中にない私にとって、山へ向かうのは新鮮な気持ちになるし、海浜部より遥かに涼しい。

紀美野町まで戻ると、いつも気になる吊橋を渡ってみることにした。和歌山の山間部に無数に存在する吊橋は、この地特有の、自己責任を絵に描いたような存在に思えて恐ろしい。この橋はまだ部材が新しいが、はるかに心もとない状態の橋が、紀伊半島には数多く存在する。

0.5トン以下が通行可能とあるが、最終的には自分の判断だろう。実際、バイクを乗り入れると、床面の鉄板が盛大に鳴った。

眼下を流れる水の量は少ないながらも、美しい様相を見せている。橋を渡って左を見ると奥へと続く道がある、その先にはどんな光景があるのだろう。

近辺には滝や奇岩が多く点在し、紀美野町は三日かかっても探索し尽くせないだろう。

不思議なのは、かなり山奥であるにもかかわらず、道沿いにはカフェや個性的な店が点在し、家々には色とりどりの風ぐるまが回っていたり、ペンキで塗られた手作りの表札が掲げてあったりと、幸せな空気が満ちている。いったいどういう暮らしぶりなのだろうか。

私のかつての職場は梅田にあり、このあたり旧美里町から通っている女性がおられた。さすがにそれは少数派としても、和歌山市内への通勤さえ結構な距離があるにもかかわらず、ここまでの幸福感を醸しだすのは、地域内で完結できる職業が多いのだろうか。

さて、今日は涼むために不動の滝へ向かおう。国道から十キロほど入った道の奥、小さな集落に着いた。

農家の庭先にバイクを停め、細い道を歩いて行くと、畑仕事をしているおばさんが遠くに見えた。その周囲は絵に描いたような里山で、まだ蒼い栗のイガが転がり、何かの果樹であろう枝の曲がりくねった低木が生えている。

空腹でもあり何より暑かったので、食料以外は何も持たずに歩いていたが、まさに童話の世界にいるように思える。私は幸福だった。

滝壷の水が少ないので泳げないことを埋め合わせるため、私は本当に間近の岩に腰を下ろした。飛沫が霧になって涼しい。しばらく濡れた岩肌を眺めていると、何か得体のしれない人型に見えてきた。昔の人々は不動明王に例えたが、現在でも英雄的な迫力を感じる。

昼食を摂っていると、いつの間にか、近くに色の白い青年が立っていた。

どちらからともなく会釈を交わしたところ、彼の祖父が近くにおられ、今日は終業後に訪れたと言う。素朴ながら品のある佇まいと話ぶりからして、学校の先生だろうか。

六十年ほど前までは行者の小屋が滝の横にあり、修行の場だった事。滝の上に渡されたしめ縄は、彼の祖父が張ったことなど。

何の気なしに見上げると、岩肌の右側には滝への倒木を防ぐためか、格子状に組まれた丸太で、谷筋がせき止められている。また、こちらに降りてきた道を振り返ると、電柱くらいの長さの丸太がベンチのように、滝を望む地点に組まれていた。

行政に頼むまでもなく、古来より里の人々によって景観が維持されているのだろう。これほど美しく愛にあふれた故郷を持つあなたがうらやましい、私はそう伝えた。


【Ikeda Yoshihiro】
ikeda@brightocean.jp
http://www.brightocean.jp/
https://www.instagram.com/brightocean_official/


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■3Dプリンター奮闘記[114]
第4回 シゴトバLAB 3Dプリントコンテスト」開催決定!

織田隆治
http://bn.dgcr.com/archives/20190912110100.html
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みなさま、ご無沙汰しております。

僕が運営している大阪のシゴトバBASEにある「シゴトバLAB」にて、「シゴトバLAB 3Dプリント コンテスト」の次回開催が決定しました。

今回は、経済産業省委託事業:令和元年度地域中核企業ローカルイノベーション支援事業(Kansai-3D実用化プロジェクト)との、コラボレーションとなります。

概要を少し説明致します。

クリエイターの挑戦をサポートしたいという想いから誕生した、シゴトバLAB(ラボ)は、いまあらゆる分野で注目されている3Dプリンターやレザーカッターを使用したモノづくりを、より多くの方に楽しんでいただくために、第2回『3D PRINT CONTEST』を開催いたします。

3Dプリントは工業製品だけでなく、もっと身近な、日常生活に使えるモノづくりを楽しめる時代となりました。未来のモノづくりに不可欠な、3Dプリンターやレザーカッターを使った作品を募集します。みなさま、奮ってご応募下さい。

【応募期間】2019年8月15日~2020年1月31日
【発表/授賞式】2020年3月16日予定

募集要項ページ
https://shigotoba-base.com/event/1298/
(ただ今資料をまとめています。準備でき次第、更新致します)

【開催概要/応募カテゴリー】
カテゴリー1 「フィギュア部門」
カテゴリー2 「模型部門」
カテゴリー2 「アクセサリー部門」
カテゴリー4 「プロダクト部門」
カテゴリー5 「レーザー彫刻機部門」
カテゴリー6 「ロボットアーム部門」

※各部門で募集し、予選選考に残った各部門上位3名までの作品を無料で出力いたします。賞品の出力物は、2020年3月16日予定の授賞式でお渡します

※最終選考で優秀賞に輝いた1名様に3Dプリンターを贈呈いたします。今回は、フラッシュフォージ社から今年10月にリリースされる、新型光造形3Dプリンター「EXPLORERMAX」!
http://flashforge.co.jp/explorermax/

※ご希望者にはシゴトバユーザー価格で出力を承ります。

【募集要項】

■3Dプリント「フィギア部門、模型部門、アクセサリー部門、プロダクト部門、ロボットアーム部門」

FDMプリンター、光造形プリンター(フルカラーによる出力は行いません)
仕上がり寸法:200mm×200mm×200mm以内

※3Dデータでの応募(STLデータでソリッドとなっているもの)

※コンセプトや説明図(PDFもしくはJPEGに限定)

※面白いコンセプトやデータの完成度、3Dプリンターの仕組みの理解度を競います。

■「レーザー彫刻機部門」

使用材料は5mm厚までのアクリル板(透明のみ)、4mm厚までのシナベニアまたはMDF
仕上がり寸法:200mm×200mm×200mm以内

※3Dデータでの応募(イラストレーター CS5以下のバーション)

※組み上がり図と製品説明書(PDFまたはJPEG)

【応募資格】

3Dデータを作れる人。学生、プロ、アマを問いません。シゴトバBASEでの表彰式等に参加できる方。

【審査員】(敬称略)
・織田隆治/FULL DIMENSIONS STUDIO代表(全般)
・是枝靖久/reeddesign(全般)
・大上竹彦/GEAR DESIGN代表(フィギュア部門)
・小林康之/pawretta(フィギュア/模型部門)
・ライダ~Joe/モデラー(模型部門)。
・コバヤシタカシ/Creator’s lab 「CREA/Me」代表(ジュエリー部門)
・下岡英司/ロイスエンタテインメント(プリダクト部門)
・南大成/HIROMINAMI.DESIGN(雑貨部門)
・Kansai-3D実用化プロジェクト審査員

【協賛】経済産業省:近畿経済産業局、ワールドアトラス株式会社、シゴトバ
BASE北堀江、株式会社元林
【協力】FULL DIMENSIONS STUDIO

【応募までの流れ】

応募ページでエントリー(現在準備中)
https://shigotoba-base.com/event/1298/

カテゴリー1 「フィギュア部門」
カテゴリー2 「模型部門」
カテゴリー3 「アクセサリー部門」
カテゴリー4 「プロダクト雑貨部門」
カテゴリー5「レーザー彫刻部門」
カテゴリー6「ロボットアーム部門」

返信メールに記載ある応募要項を確認いただき、応募データを送信

作品の著作権は応募者に帰属します。過去に受賞歴がなければ発表済の作品でも応募可能です。

すべてのカテゴリーを総合して最も優れている作品1点に優秀賞として3Dプリンターを授与します。そのほか、各カテゴリーの上位3名までの作品を無料で出力いたします。

応募資格:入選した場合、表彰式に参加できる方

データでの応募となりますので、3Dプリンターやレーザーを持っていない方にも参加して頂けます。応募して頂いた方には、割安にて出力サービスも検討しています。

協賛して頂ける企業様なども募集しておりますので、ご興味おありでしたら、お問い合わせください。

募集要項ページ
https://shigotoba-base.com/event/1298/

その他、ツイッターやFaceBookページでも更新情報を掲載します
ツイッター
https://twitter.com/shigotobalab

FaceBook
https://www.facebook.com/shigotobalab/

現在、ロボットアーム部門の資料が完全に揃っておらず、WEB募集ページができ上がっておりませんが、資料が揃い次第に更新致しますので、是非ご覧ください。

___FULL_DIMENSIONS_STUDIO_____
織田 隆治 
E-mail oda@f-d-studio.jp
URL http://www.f-d-studio.jp

大阪事務所
〒550-0014 大阪市西区北堀江1丁目18番17号元林ビル2F 
FULL DIMENSIONS STUDIO
TEL.06-6536-1555


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編集後記(09/12)

●偏屈BOOK案内:豊田有恒「日本SF誕生 空想と科学の作家たち」

日本のSFがいまどうなっているのか、全然知らない。1968年から1971まで早川書房から刊行された「世界SF全集」全35巻を、かつては所有していたが、マンションでは収容スペースがなくなったため、オークションで処分してしまった。思い返すとまことに残念である。この本「日本SF誕生」は、1960年代初頭、空想科学小説というジャンルから止揚し、新たにSFとして確立した時代を描く。

著者は豊田有恒、SF第一世代では最も若い作家だった。「日本SF誕生」をなぜ君が代表して書いているんだ。ちょっと不審に思ったら、もっとエラい作家はみんなあの世に行ってしまったからだ。小松左京、星新一、矢野徹、半村良、光瀬龍、平井和正、手塚治虫、柴野拓美、広瀬正、野田昌宏ら、そして鬼編集長の福島正実…… 確かにわたしより8歳上の豊田有恒しかいないではないか。

わたしも「鬼!」と言われたことがある編集者だったが、福島は本当に怖かったらしい。あの筒井康隆でさえ、見当違いの書き直しを命じられても拒否できなかったほどというんだから、常軌を逸したお方だったんだな。あ、筒井康隆、眉村卓、伊藤典夫、高斎正、堀晃は生きてます(っていうのも失礼だな……)。主にSF草創期のことが描かれていて、ほぼ同時代のわたしには面白かった。

作家クラブは大伴昌司というフットワークのよい事務局長を得て、SFを書く上での勉強ということで、あちこち見学したり、旅行したりした。NHK技研、航空宇宙研、原子力研究所など行く先々で武勇伝があり顰蹙を買う。東海村の原研では見学予約が守衛に伝わっていなかったことから、待たされてしまい、星がひまつぶしに守衛をからかった。「所長のはらこつとむ(原子力)さんにお目にかかる約束だ」「あそこにはらこつとむ研究所とかいてある」とか。

星はジョークの達人。中国が東京オリンピックにあてつけて水爆の投下実験をやった。起爆にウラン型原爆を使うのだが、よもや中国がそれを開発しているとは専門家も予想していなかった。自発核分裂能力のある235Uを、核分裂能力のない238Uからどうやって濃縮したのか。SF作家クラブでも話題になった。

星は解説する。「毛沢東の命令一下、8億(当時)の中国人民が、よーいドンで一斉に箸を持って235Uと238Uを一粒ずつよりわけたのだろう」。大爆笑。このことを専門家に披露すると、「さすが、星先生は天才です。これはレーザー濃縮法の発想です」と感心した。星から筆者に「世界三大Qというものを発見した!」と電話がかかってきた。「えっ! 三大Qってなんですか?」「モンテスキューとバーベキューとオバQだ」。今でもある年齢以上には使えるな。

大阪万博成功の後、揺り戻しのような反動が起きた。公害問題の浮上と高度成長への反省が過激化、ノストラダムスなどの終末論が流行。槍玉に上がったのが、SF作家と未来学者だった。SFはバラ色の未来を売りまくったのがケシカランという。こうしたマスコミの変節に憤り、それでは望み通りバラ色でない未来を描いてやろうではないかと、小松左京は「日本沈没」を著した。

筆者がSF設定した「宇宙戦艦ヤマト」も同様に、地球が破滅しかかるという未来からスタートした。SF作家クラブのハイライトは1970年の「国際SFシンポジウム」を東京、名古屋、大阪で開催し大成功を収めたことだ。いまも伝説として語り継がれている。ところでこの本、なんでSFマガジンの早川書房が版元じゃないんだろう。この体裁で1800円は高すぎるんじゃないかな。(柴田)

豊田有恒「日本SF誕生 空想と科学の作家たち」勉誠出版 2019
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4585291849/dgcrcom-22/


●ドラクエウォークやってみたよ! 歩数データをヘルスケアから持ってきてくれるのはいいな。バトルをオートでできるのもいいわ。家の中でまものと戦って図鑑埋めはできるけれど、あくまで冒険。目的地を選んでそこに行かなければならない。こもりがちな自分にはつらいわ〜。

/雑誌「LDK」続き。「チャーミーVクイック」って、ずーっと前にCMをやっていた気がするけど、商品棚に並んでいる印象がないなぁと思いつつ、近所のドラッグストアに行ってみた。

やはり並んでいるのは、CMをやっている数品のみ。区の図書館並の敷地面積を持つドラッグストアだったんだけど、今って詰め替え用とか、サイズ違いなどがあって、同じ商品の占めるスペースが大きいのよね。

ドラッグストア数店を回って、ようやく見つけたのは詰め替え用のみ。使っていない容器があったので、入れて使ってみた。

ふむ、確かに油は取れる。でもいつも使っているものとの差はあまり感じない。感じたのは手への優しさ。きつめの洗剤使っている人なら優しさを感じるかも〜。 (hammer.mule)

ドラゴンクエストウォーク
https://www.dragonquest.jp/walk/

チャーミーVクイック
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01LXUHESA/dgcrcom-22/