[4873] 「無」の巻◇「文字と組版、印刷」展、10月14日(月/祝)から開催

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《「美は対比にあり」か。》

■わが逃走[246]
 「無」の巻
 齋藤 浩

■もじもじトーク[115]
 「文字と組版、印刷」展、10月14日(月/祝)から開催
 関口浩之




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■わが逃走[246]
「無」の巻

齋藤 浩
http://bn.dgcr.com/archives/20191003110200.html
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こんにちは。10月だってのに30度とか、ふざけんな! と思います。

私は暑いのが苦手でして、毎年夏が来るのが嫌で嫌でしかたがないのです。はやく重いかけぶとんをかけて熟睡したいと思いつつ、来年の夏はなるべく遅くやってきてほしいと願う毎日です。

暑いとどうしても悪夢を見ます。暑くなくても悪夢はわりと見がちなのですが、最近は『アレ草四郎』と名付けたスマートスピーカーが、突然沢田研二の声で笑い出すという、おそろしい夢にうなされました。

小学生の頃を回想すると、9月に入ると徐々に暑さも和らぎ、毎年5日前後に開催される『水泳大会』で急に気温が下がり、プールサイドで唇を紫色にして、バスタオルを羽織りつつガクガク震えるのがならわしでした。

最近の小学校はどーなんだろ。このままいけば、10月にプールで泳いでもいいんじゃないか。

10月といったら、翌々月は12月です。12月といえば年末です。師走ですよ!さすがにジャケットもコートも着てるはずです。ちなみに前々月は8月でした。

8月なんて、ついこの前です。いつもTシャツと短パンで過ごしていました。が、いまだTシャツと短パンです。それなのに、あと同じだけ先に進むと12月だというのです。おかしいですよ、どう考えても。

前置きが長くなりましたが、年末にリクルートのギャラリーで開催されるフロシキ展に出品することになりました。

作品はすでに完成し、今は京都の職人さんが一生懸命染めてくれている頃だと思います。試作品を見たところ、ものすごく良かったというか、自分の作品じゃないみたいにスバラシイ。自画自賛。なので、ここらで制作過程を記録しておこうと思ったのでした。

まず、例によって文字を立体化した「リッタイポ」シリーズの新作とすることを決め、そして風呂敷とはなんぞやと考えました。

風呂敷とは包むための布です。でも、こいつで包むだけでモノが持ち運びやすくなったり、普通のモノがあらたまったモノになったりします。

取っ手や袋のような目に見えて実用的な面と、概念的な目に見えない面が一枚の布に同居してるんだ。すごいなあ。

平面がものを包むことで立体になるというのも、よく考えたら面白い。こういうのって、ひとことでなんと言ったらいいのかしら。「美は対比にあり」か。

この対比の面白さを、ひとつのビジュアルで表現できたらよいのではなかろうか。今回使用できる色は1色だけなので、地となる白と、もう1色との「対比」でもあるし。

というわけで、「対比といえば(     )。」の、カッコに入る言葉を考えてみました。

黒と白。
無と有。
男と女。
凹と凸。
海と空。
暑いと寒い。
マルとシカク。
舗装と高下駄。
熱燗と中華。
アアとパホエホエ。
ぐりとぐら。

などなど、ことあるごとにメモしてみたところ、とくに「無と有」が気になってきました。なんつうの、こう、「無」ってなんかカッコいいじゃん。

こう書いていると、まるで私がバカみたいに思えてきますが、いや、実際そうなのかもしれませんが、たとえば「有」をマイナスの空間で、「無」をプラスの物体で表現してみてはどうだろう。

つまり、「有」の形に抜かれたのトンネルに、「無」の形をした電車が突入するような。などと考え始めたのでした。

で、スケッチを描いてみたが、どうも理屈っぽいのです。だいたい「無」って無のくせにそれを意味する文字や言葉が「有」るってのが、ひねくれててイイ。だったら「無」だけでよいのでは?

うん。その方がシンプルにまとまるかも。てなことに落ち着きました。

まず「無」をどんな形にするか。一般的なゴシック体と明朝体を、スケッチブックに描いてみました。

こうして見ると、「無」という字は片流れの屋根をもつ、住宅建築のように見
えてきます。縦横に走るラインは、柱と梁ってことで。

住宅とは家であり、家とは入れ物です。入れ物は満たされれば「有」になり、からっぽになれば「無」。って当たり前ですが。

満たされた姿をイメージできる空っぽな立体。

というわけで、フレーム構造で「無」を作り、それを建築のパースをイメージするような角度で見せることとします。

ここから先は、文房具屋さんで買ってきた角材を、木工用接着剤でフレーム状に組んでいくように、3Dソフトを使って一気に作りました。

出来上がったミニチュアを、これもコントラスト強めのライティングで撮影するようにレンダリング。それを風呂敷サイズでプリントし、トレーシングペーパーをあてて影部分と光の当たっている面とを分けるようにIllustratorでトレース。細かいディテールはCGくさくなりすぎるので、極力つぶして簡略化しました。

で、これを「版下」とし
http://bn.dgcr.com/archives/2019/10/03/images/001.jpg

職人さんが染めてくださるわけですよ。
http://bn.dgcr.com/archives/2019/10/03/images/002.jpg

というわけで、「Creation Project 2019 170人のクリエイターと京都の職人がつくる「手捺染の風呂敷(仮)」は、銀座のクリエイションギャラリーG8/ ガーディアン・ガーデンにて、11月26日(火)から開催されます。
http://rcc.recruit.co.jp/creationproject/2019

風呂敷1枚の販売価格は1,600円とお手頃です。収益金は未来の担い手である子どもたちのために役立てるべく、「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」に寄付されるとのこと。

あと2か月で果たしてホントに12月が来るのか甚だ疑問ですが、そのときはぜひ足をお運びいただきますよう、何卒よろしくお願いします。


【さいとう・ひろし】
saito@tongpoographics.jp
http://tongpoographics.jp/

1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。


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■もじもじトーク[115]
「文字と組版、印刷」展、10月14日(月/祝)から開催

関口浩之
http://bn.dgcr.com/archives/20191003110100.html
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こんにちは。もじもじトークの関口浩之です。

前回のもじもじトークは、「日本語ワープロ専用機という時代があった」と題して、文書の電子化が進んだ1980年代のお話をしました。あの頃、家電・オーディオ・パーソナルコンピュータも大きく進化を遂げた時代でしたね。

当時の製品には、個性や主張がありました。あの時代の製品にはプロダクト魂(製作者の情熱やいぶき)を感じられるものが多かった気がします。今でも愛用している「カセットウォークマン」は、僕にとってのお気に入りプロダクトです。まだ現役で、5台、活躍しています。

さて、今回のもじもじトークは、『「文字と組版、印刷」展、10月14日(月・祝)から開催』をお送りします。

3つ前のもじもじトーク[112]で紹介した「文字と組版、印刷」展の詳細が発表されました。そして、イベント開催まで2週間を切りました。大阪開催ですが、全国の文字好き、組版好き、印刷好きが集まります。

イベント概要を紹介しますので、ご興味のある方、ぜひ、参加くださ~い。

イベント名:「文字と組版、印刷」展 ~アナログからデジタルへの変遷~
https://www.mebic.com/event/7499.html
フライヤーはこちら
http://bit.ly/2p5MLE7

展示会の開催期間:2019年10月14日(月・祝)-10月22日(火・祝)の9日間
※展示をご覧になるのは無料です

開催場所:メビック扇町(大阪市北区扇町2-1-7 カンテレ扇町スクエア3F)
地下鉄堺筋線「扇町」駅 2号出口すぐ JR環状線「天満」駅 西へ徒歩約3分

勉強会:
10月14日(月・祝)14時~ テーマ[Illustrator]
10月19日(土)14時~ テーマ[電算写植]
10月20日(日)14時~ テーマ[書体][デザイン]
10月22日(火・祝)14時~ テーマ[Webフォント][デザイン]

テーマ[電算写植]の勉強会は無料です。それ以外は2,000円/日ですが、2日以上参加の場合は、セット割引きがあります。申し込みはこちらから。
http://wsm.jp/2019tenji/index.html

フォントおじさんも登壇します。10月22日(火・祝)14時からです。同じ日の勉強会には、伊達千代さんと島崎肇則さんも登壇します。お二人とは、仲良しです。たまたま、同じ日になりました。

どの勉強会も、楽しいに違いありません。楽しいだけでなく、新しい発見や、タメになる情報もたくさん出てくると思います。いつ参加すればいいか、悩みますね。僕は、10/14と10/20と10/22は参加します。

そういえば、9/28に発売された「+DESIGNING vol.48」は、「文字・書体・フォント大全」特集号です。伊達さんと島崎さんは、「+DESIGNING」の編集でも活躍されています。
http://www.plus-designing.jp/pd/pd48/pd48.html

今回の「+DESIGNING vol.48」は、いままでの「+DESIGNING」の一番のお気に入り号になりました。

雑誌冒頭の「歴史といまを読み解く 文字・書体・フォント大全」は圧巻です。アートディレクターで多摩美術大学教授の永原康史さんの「技術とタイポグラフィ」特集(8ページ)、伊達千代さんと小林功二さんがフォントワークス藤田重信さんを取材した「筑紫書体が描く、文字・書体の未来/藤田重信の書体づくり」特集(6ページ)、すごく良かったです。それに続く「写真植字の世界」も楽しかったです。

そして、「タイプデザインの現場」では、山田和寛さん、中村征宏さん、安藤真生さんが登場します。新進気鋭のタイプデザイナーの山田さんと安藤さん、そして20世紀の金字塔書体ナール・ゴナを作った、中村さんの記事も楽しかったですね。

島崎肇則さんの「いまこそしっかり! カラーマネジメント」の記事、勉強になります。「+DESIGNING」常連の大石十三夫さん、尾花暁さん、hamkoさんの連載記事もタメになります。

ということで、本号の8割以上が、日頃、懇意にしている皆さんの記事や特集なので、うれしくなりました。雑誌の中身は非常に濃く、読み応えあります。ぜひ、手にとって、じっくり読んでください。

22~41ページを読むと、日本の活字文化、活版印刷、写真植字、デジタルフォントまでの時代の流れと、それらの知識が俯瞰して学べます。

文字好きの方はもちろん、これから文字やフォントを学びたい方にもおすすめでの一冊です。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839970750/dgcrcom-22/

あれっ、なんか「+DESIGNING vol.48」の宣伝タイムになってしまった(笑)

では、お話を「『文字と組版、印刷展』 ~アナログからデジタルへの変遷~」に戻しますね。

この展示会では、アナログ時代からのデジタルの時代までの「文字、印刷、組版」の歴史が学べて、手動写植機などの展示を観ることができます。ありそうでなかった、貴重なイベントだと思います。

主催者の宮地知さんが、絶賛、準備中ですが(今、かなり佳境に入っていると思います)、僕もお手伝いとして、「インターネット関連の歴史と、その延長線上のWebフォント」に関する年表と展示を担当します。

まだ、着手できていない……(汗) あっ、そうだ! 今回のもじもじトークでは、インターネット50年の歴史の年表を作り、トピッスを書こうと思います。

●インターネットの起源

インターネットの約50年の歴史の中で、僕が気になったトピックスを中心に、時系列にピックアップします。

みなさんはインターネットはいつ頃、誕生したのか知っていますか? 1990年代半ばに、Yahoo! JAPANが誕生して、誰でも検索ポータルを介して、さまざまな情報が入手できるようになりました。でも、インターネットの起源は1960年代までさかのぼるんです。

「ARPANET(アーパネット)」という言葉を聞いたことがありますか? 「Advanced Research Projects Agency NETwork」の略で、日本語だと「高等研究計画局ネットワーク」ということです。これが、インターネットの起源と言われています。

「えっ、なんのこっちゃ?」と思う人も多いかもしれません(笑) 調べても、難しい解説が多いので、フォントおじさん流で、ざっくり説明しますね。

インターネットで情報を送信する際、「パケット」と呼ばれる小包みたなものに小分けします。小分けされたパケットは、お届け先の情報(IPアドレスとか)が書かれているので、それぞれの小包の運搬経路(回線)がバラバラであっても、最終的に受取人が、すべての小包を受け取れれば、情報を受け取ることができるのです。

インターネットで重要なのは、「運搬経路(回線)がバラバラであっても」の部分です。分散型ネットワークにおいては、情報の運搬経路がメッシュ構造になっていて、どっかの経路が使えなくなっても、他の経路で届けることができるのです。

ARPANETが最初のパケット通信ネットワークといわれています。軍事用のネットワークとして開発されたという話を聞いたことがありますが、実はそうではありません。

ARPANETは、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)、ユタ大学、スタンフォード研究所(SRI: Stanford Research Institute)の4拠点、つまり、4ノードで接続する形で、1960年代後半に研究が開始されたのです。

ARPANET上で最初に送信されたメッセージは、UCLAの学生プログラマであるチャーリー・クラインによる、といわれてます。1969年10月29日午後10:30、UCLAの研究室からスタンフォード研究所へ "login:" というテキストメッセージを送信しようとしましたが、"lo" まで送信したところでシステムがクラッシュしたので、ARPANET初のメッセージは "lo" だったようです。

1文字ずつ送信元から送信先に対して電話確認を行いながらの送信でしたが、約1時間後クラッシュから復旧させ、当初のテキストメッセージ全体の送信を成功させたという逸話があります。

●日本におけるインターネットは1990年代から

米国を中心にして、その後、インターネット技術が進化します。日本におけるインターネットの始まりは、東京大学、東京工業大学、慶応義塾大学を実験的に接続したネットワークといわれています。1992年のことです。

日本のインターネットの父である村井純さんが書かれたコラム(2015/08/26掲載)が面白いです。

日本のインターネットの幕開けと進化~ターニングポイント1995年から20年、日本はどう変わったのか~
https://www.nippon.com/ja/features/c01905/

このコラムで「1984年、当時東京工業大学の研究者だった私は、米国から持ち帰ったモデムを使って東京工業大学、慶應義塾大学、東京大学のコンピューターをつなぎ、日本初のアカデミック・コンピューターネットワークを設立し、JUNET(Japan University Network)と名付けた。だが当初は電話回線にモデムをつなげることは、公には認可されていなかった。」と書かれています。

そっか、1984年の日本の電話回線は、電電公社(日本電信電話公社)の国有インフラだったので、モデムを電話回線に接続することができなかったのですね。※日本電信電話株式会社(略称: NTT)は1985年設立

では、1993年以降の主だった出来事を列記してみましょう。日本のインターネットの歴史では、1993年頃からの話題が理解しやすいと思います。

1993年
「NCSA Mosaic」リリース
世界で初めて画像とテキストを同一ブラウザー内で表示できるようになった。

1994年
ダイヤルアップIP接続サービスが開始
1990年代後半、ISP(インターネットサービスプロバイダ:Internet Service Provider)がたくさんできて、インプレスの月刊誌「INTERNET magazine」は電話帳のように厚くなっていたね。半分は、広告だったけど。当時は、広告を読むのも楽しかったね。

1995年
「テレホーダイ」サービス開始
NTT東日本が23時から朝8時まで一定料金でつなぎ放題のサービスを開始した。みんな、23時になるのを楽しみにしてたよね。その年、Windows95、Internet Explorer(当時、Microsoft Internet Explorer 2)がリリースされ、インターネット元年となった。

1996年
「Yahoo! JAPAN」4月1日にサービス開始
日本で初めての検索ポータルサイト。僕は、検索データベースの情報を3万件、手入力するプロジェクトのリーダーやりました。学生を300名集めて、「日本で最初のサーファーという職種が君たちだよ」と鼓舞して、パソコン8台で、みんなで、紙に書いたURLを手入力して、ウェブサイトの要約をデータベースに書き込んだのです。

1997年
最大128kbps常時接続サービス「OCN」開始
「ジオシティーズ」が日本でサービス開始

1998年
インターネットの人口普及率が10%超える

1999年
ADSL登場
2ちゃんねる開設
携帯電話によるインターネット接続サービス開始

2000年
「Google」日本語検索サービス開始
「Amazon.co.jp」日本でサービス開始

2001年
ADSLサービス開始(NTT、ソフトバンク等)

2002年
インターネットの人口普及率が50%超える

2003年
家庭向け光回線サービス開始

2004年
「mixi」「Amebaブログ」「GREE」がサービス開始
ガラケーSNSが広がる

2005年
動画共有サイト「YouTube」サービス開始

2006年
「モバゲー」開始

2007年
インターネット動画生中継サービス「Ustream」「ニコニコ生放送」開始

2008年
Apple「iPhone」登場
「Facebook」「Twitter」開始

2009年
Google OS「Android」登場

2010年
Apple「iPad」登場

インターネット関連の新サービスや新製品で、2010年以降、記憶に残るものがすくないので、年表は2010年までにしました。

ヤフーが4年前に、インターネットの歴史と題して、Yahoo! JAPAN 20周年のスペシャルコンテンツを発表しました。地図を拡大して、じっくり観ると、なつかしいものがたくさんでてきます。特に、1990年代あたりが、とても美味しいですよ! 「Netscape Navigator」とか「Post Pet」とか……

インターネットの歴史(Yahoo! JAPAN コンテンツ)
https://about.yahoo.co.jp/20years/

では、また、2週間後にお会いしましょう。


【せきぐち・ひろゆき】sekiguchi115@gmail.com
関口浩之(フォントおじさん)

Facebook
https://www.facebook.com/hiroyuki.sekiguchi.8/
Twitter @HiroGateJP
https://mobile.twitter.com/hirogatejp

1960年生まれ。群馬県桐生市出身。1980年代に日本語DTPシステムやプリンタの製品企画に従事した後、1995年にソフトバンク技研(現 ソフトバンク・テクノロジー)へ入社。Yahoo! JAPANの立ち上げなど、この20年間、数々の新規事業プロジェクトに従事。

現在、フォントメーカー13社と業務提携したWebフォントサービス「FONTPLUS」のエバンジェリストとして、日本全国を飛び回っている。

日刊デジタルクリエイターズ、マイナビ IT Search+、Web担当者Forum、Schoo等のオンラインメディアや各種雑誌にて、文字やフォントの寄稿や講演に多数出演。CSS Niteベスト・セッション2017にて「ベスト10セッション」「ベスト・キャラ」を受賞。2018年も「ベスト10セッション」を受賞。フォントとデザインをテーマとした「FONTPLUS DAYセミナー」を主宰。趣味は天体写真とオーディオとテニス。

フォントおじさんが誕生するまで
https://html5experts.jp/shumpei-shiraishi/24207/

Webフォントってなに? 遅くないの? SEOにはどうなの?
「フォントおじさん」こと関口さんに聞いた。
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/04/04/32138/


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編集後記(10/03)

●偏屈BOOK案内:石平 安田峰俊「天安門三十年─中国はどうなる?」2

(10/2から続く)習近平は憲法まで改正して、終身独裁の道を歩み始めた。「習近平新時代中国特色社会主義思想」なる思想を憲法に盛り込み、国家や国民をすべて習近平のイデオロギーで染めようとしている。毛沢東時代以上の統制で、言論をほぼ完全に封殺し、メディアは“大本営発表”以外は報道しない。

安田「この習近平思想が何なのかというと、具体的に特に中身はない。一番分かりやすい説明は『習近平に怒られないようにふるまいなさい』です」。これはジョークだそうだが、的を射ている。石平「晩年の毛沢東は、いかに自分の権力を守るかを焦点に政策を講じていました。政策を間違っても続けていくという毛沢東時代末期の落とし穴に、習近平は既に半分くらい入っています」

習近平の一つのアキレス腱は、自分の名を冠した思想を憲法に盛り込んだものの、毛沢東・トウ小平といった「偉大な指導者」と呼べるような業績が何もないことだ。だから彼は歴史的業績がほしい。もし、台湾が習近平の手によって統一されれば、毛沢東もトウ小平も超えることになる。今後、国民の不平不満は高まるだろう。しかし、台湾を併合すればそれは一気に吹っ飛ばされる。

そうなると党内のあらゆる反対勢力は完全に沈黙するから、彼の終身独裁は当然、という話になりかねない。安田が台湾併合は低確率ではないかというと、石平は「いや、やるやる。彼にはそういう気質、高級幹部の子弟ならではの下品なやくざ気質があります。いざとなると怖いもの知らずです」と返す。安田はあっさり「そうですね。体制が多少動揺してからのほうが、権力維持のためにそういう危ない賭けをやりそうで、恐ろしい」と応じるんだから調子がいい。

中国がこれから5年も10年も、今よりよくなるという保証はどこにもない。むしろ今がピークで、経済も社会状況も崩れていく可能性が大きいはずだ。中国政治は、またいつか来た道に戻ってしまう。それが今の中国が直面している問題である。正直、今後中国がどうなるか、自分には分からないという二人だ。

中国はいずれ穏やかな民主主義国家になるのではないか、そういう希望を持っている石平だが、「個人的には中国共産党政権は絶対に信用しません。特に習近平政権は、中国および中国人民を地獄に導く可能性が高いとわたしは見ています」と厳しく断じる。また、「一つの結論を出すとするなら、結局、中国人民は自分たちの運命を一人の手に委ねることを好むのです」そうなんだ〜。

この対談は、こう終わる。石平「最近、冗談半分に『習近平、もっとやれ』と言ってます。習近平があと5年、10年と続けてくれれば、中国共産党の政権は崩壊するのではないか」。安田「確かに。習近平はろくなやつではありません」石平「そういう意味では、私は習近平政治を評価しているんです。『彼ならやってくれる。いつか中国共産党をつぶしてくれる』と、期待しているんですよ(笑)」……石平の精神の動揺が垣間見られる対談であった。(柴田)

石平 安田峰俊「天安門三十年─中国はどうなる?」2019 扶桑社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594082297/dgcrcom-22/


●創作の流れ、思考を知ることができて勉強になる。風呂敷欲しい。ポンパレモールで販売すると書いてあったわ。

/勉強会続き。授業はハンズオン。持参したノートパソコンで学ぶので、データや環境を持って帰れる。年末にデスクトップとノートパソコンどちらを買うか迷った時、ノートパソコンを選んだ自分を褒めてあげたい(笑)。

脱線するが、以前使っていたMacBook Pro Mid 2012は、使わずに放置していたら、バッテリーの膨張が加速し、厚みが倍ぐらいになっていて、バッテリー交換のためのネジ開けに非常に苦労した。一番分厚いところはネジがはまっていなかったよ……。

交換は簡単。電源を切る。裏向ける。ネジをはずす。蓋を開ける。古いバッテリーのコネクタをはずす。バッテリーを持ち上げてはずす。新しいバッテリーを置く。コネクタを繋ぐ。蓋を閉める。ネジを回す。表向ける。

新しいバッテリーに交換したら元通りの厚さに戻って、トラックパッドが押下できるように。今はサブマシンとして使えている。(hammer.mule)

膨張したバッテリーや歪んだ筐体
http://bn.dgcr.com/archives/2019/10/03/images/001.png
埃だらけなのはご容赦くだされ

このバッテリーにした
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B071FQDDNR/dgcrcom-22/